生活の党と 山本太郎となかまたち

(1)生活の党と山本太郎となかまたち機関紙 第39号 平成28年(2016年)10月10日発行 Ⓒ生活 今の憲法論争をみていると、条文
を一字一句たりとも変えてはならない
という
「極端な護憲派」
と、
憲法の理
念まで変えてしまおうとする「極端
な改憲派」
の対立という構図になって
います。
日本人は物事をとかく極端
に二分して考えがちですが、
こうした
考え方は憲法を議論するうえで不
毛な対立を生むだけです。
時代が変われば、
新たな人権の要
請も生じます。
憲法における基本的
人権についても、時代の変遷ととも
に対応していかなければならないの
は当然のことです。
そうした現実を
一切無視して、憲法は絶対に変えて
はならないということになる
と、
それはもう欽定憲法と言
うか、
憲法は神様か君主から授
かったものという こ とになっ
憲法は絶対に変えてはならない
現在の状況を言えば、
という
「護憲派」
も困ったものですが、
安倍首相が示す改
憲論は非常に危険だと思います。私が自民党の憲法改
正草案に反対する最大の理由は、
改正案が日本国憲法
の基本理念を根底から覆すものだからです。
それでは、
そもそも憲法の
「改正」
とは言えません。
本来、
国民の権
利を守るために存在する憲法なのに、
自民党はそれとは
全く異質な新たな憲法をつくろうとしているのです。
憲法改正を国会で議論する場合、
一番大切なことは
個々の逐条の字面の話をするのではなく、
こうした憲
法に対する基本的な考え方、憲法の本質について政治
の場で根本的な議論をすることだと思います。
まっとうな憲法論議をするためには
メディアが果たす役割も大きい
そして、
もう一つ危惧しているのは、
たとえ国会でこうし
た本質的な議論を行っても、
メディアがきちんとそれを取
り上げ、
掘り下げて、
国民に伝えるだろうかという疑問で
す。
今までの例をみると、
改憲 護憲という単純な色分け
をして、
興味本位でしか報道していません。
メディ
昨 年の安 保 法 制の時もそうでしたが、
アは本来の役割を放棄して、法案の字面ばかり
を追うのです。
政府・自民党があり得ないような
ケースを持ち出して法案の説明をしても、野党
は反 対するだけで何の対 案も 示さない、という
論調でした。
憲法論議についても多分そうなって
いくのではないでしょうか。
メディアが完全に政府ベッタリになっている現
在、野党の考えを国民にどのように伝えていく
か。
これはちょっと我々も工夫しながら論議をし
ていかなければならないと思います。
vs
部分に充てる為の補正予算なのか?まだ全て詳細には見れていませんが、残
念ながらその色合いは薄そうです。
保育問題にしても、
箱ものにはお金は出しますが、
保育士さんへの処遇の改善
は、
年2%、月約6千円程度、給与を上げるそうです。全産業平均で、年160万円
以上も低い所得の保育士さん
(平成27年賃金構造基本統計調査より)
に対して
十分な処遇改善とは言えません。この額では、中流家庭における中学生のお年
玉程度。待機児童問題を本気で解決するなら、
大胆な処遇の改善なしにはあり得
ません。それをわかっていながら、
この額でとドヤ顔するとは許せません。
JR東海には今回の補正で1兆5千億円出しても、働く人々の事は知らん、
と言う安倍政権らしい新自由主義と復古主義がミックスされた魅力溢れる予
算内容になっていそうだ、と言えそうです。例え、予算委員会で10分しか時
間が貰えなくとも、例え、来年冒頭解散されても、政権交代に向けて、力を合
わせてやっていきましょう!
来年冒頭解散、総選挙とも噂される中、皆様
いかがお過ごしでしょうか?
いよいよ国会がスタート、始まりは補正予算
の審議から。皆様のお力添えで、予算委員会
のメンバーにさせて戴いた山本太郎は、国会
審議でどんなデッドボールを安倍総理にぶつ
けようかと、
ワクワクしています。
しかし、予算委員会の予定もスムーズに決ま
りません。TPPテキスト誤訳問題、輸入米の価
格偽装問題などなどで紛糾中だからです。いいぞ ! その調子で与党側のスケ
ジュール感をぶっつぶせ〜、など心の中でつぶやきながらも、補正予算の中身
をCheck。
「28兆円規模! 」などウタワレてますが、実際は一般予算から4兆
円規模という、安倍政権歴代2番目に低い補正予算額。今回は、本当に必要な
てしまいます。憲法制定権力者はあくまでも主権者で
近 代 憲 法は、国 民の権 利と 福 利を 増 進させるため
その意味からも、
憲法論議は常にオープ
の、国家と主権者との間で交わされる最高位の約束と ある国民です。
言えます。
したがって、
金科玉条のごとく憲法は何が何 ンに行っていくべきだと思います。
でも変えてはならないというものではありません。 自民党改正案は
主権者の権利の保障、
つまり権力を制限する
一方で、
憲法の理念を根底から覆すもの
ことを規 範とする憲 法の理 念を骨 抜きにするような
「 改 正」
も、
近代憲法の精神に反すると思います。
発行:生活の党と山本太郎となかまたち ■平成28年(2016年)10月10日発行 ■〒102−0083 東京都千代田区麹町四丁目5番6号 麹町森永ビル4F ■Tel.03-3234-3330 ■Fax.03-3234-3332 ■E-mail:[email protected] ■ホームページhttp://www.seikatsu1.jp
「極端な護憲派」と「極端な改憲派」の議論は
不毛な対立を生む
小沢 一郎代表 巻頭提言
憲法の基本的な考え方について
国会の場で本質的な議論をすべき
39 号 2016.10
第
H E A D L I N E S
❶小沢一郎代表 巻頭提言
山本太郎代表 スペシャル・レポート
❷議員活動報告
小沢一郎代表がミラノ総領事を訪問
小沢一郎代表・木戸口英司参議院議員が岩手を視察
玉城デニー幹事長・木戸口英司参議院議員が市民集会で挨拶
生活の党と
山本太郎となかまたち
スペシャル・レポート
まずは、予算委員会質問に向け補正予算の中身をCheck 山本 太郎代表
(2)生活の党と山本太郎となかまたち機関紙 第39号 平成28年(2016年)10月10日発行 Ⓒ生活
小沢一郎代表が在ミラノ中津川総領事を訪問
ミラノを含めたイタ
リアの政治・経済情勢に
ついて話を伺いました。
イタリアは北部と南部
での文化・価値観や経済
規模の違いが政治にも
影響しています。若年層の失業も深刻であり、経済政策が大きな課
題となっています。
しかし、世界的に通用する商品ブランド力には力
強いものがあり、国際見本市などは日本とは比較にならないほどの
規模で展開しています。
「なんだかんだ言ってもイタリアという国
の底力はすごい」
という総領事の言葉が印象的でした。
議員活動報告
辺野古訴訟で知事を支える
写真提供:ジャン松元氏
玉城 デニー 幹事長
沖縄県の仲井眞弘多
(ひろかず)
前知事が
2013年12月、米国海兵隊普天間基地の
移設先となる名護市辺野古へ基地建設のた
めの埋め立て承認を翁長現知事が「調査し
た結果瑕疵がある」
として埋め立て承認を取
り消した件で、県が国土交通大臣の是正に従わないことは違法
であるとして国に訴えられた「辺野古違法確認訴訟」で、国の主
張を認める判決が9月16日に下されました。同日、那覇地裁前
の広場には多くの県民が駆けつけ知事を支援する集会が開かれ
ました。翁長知事は「憲法、地方自治法、公有水面埋立法の解釈
小沢一郎代表、木戸口英司参議院議員が
台風10号の被害状況を視察
このたびの「台風10号」による被害状況の視察のため、岩手県釜
石市、宮古市、岩泉町を訪れました。サケ孵化場、漁港、水田、道路等、
あらゆる重要な公共インフラ・施設が無残にも破壊され、多くの方々
が依然避難生活を余儀なくされておられる状況です。何より被害が
甚大だった岩泉町の老人福祉施設で
は9名もの方々の尊い命が失われま
した。ご冥福をお祈りすると共に、被
災地の方々が一日も早く通常の生活
を回復できるよう、完全復旧に向け
今後も全力で活動してまいります。
を誤ったもので、受け入れられない。承認取り消しが法的に正当
であるとの判断を求め、県民および国民に県の考えを訴えてい
く」とコメントを発表して後日上告しました。新たな米軍基地建
設に対して県民は県知事選、衆・参議院の選挙でも「移設建設反
対」の候補を当選させる民意を幾度も示してきました。
「根の深
い問題の解決は双方の真摯な協議なくしてはあり得ない」と主
張する翁長知事の姿勢を多くの県民が力強く支えています。
地元の防災訓練に参加
青木 愛 副代表
9月1日、東京都北区岸町で実施さ
れた防災訓練に、100名を超える地元
住民と一緒に参加しました。三角巾の作
玉城デニー幹事長、木戸口英司参議院議員が
国会前集会で登壇
安全保障関連法が成立してちょ
うど1年になる9月19日、生活、
民進、共産、社民の野党4党は国
会前集会に参加。我が党からは木
戸口参議院議員が挨拶に立ち「政
治を変え、みなさんの安全、安心、暮らしを守る。野党と一緒に生活
の党も一丸となって働いていく」
と挨拶。また、臨時国会が始まる9
月26日には衆議院第2議員会館前で市民集会があり、我が党から
は玉城デニー幹事長が挨拶に立ち、安倍政権の暴走を止め、野党
共闘、市民との共闘を前へ進めることを確認しました。
り方、心停止状態にある人へのAED適
用と心臓マッサージ、木材から釘を抜きノコギリで切って薪を作
る、非常食の確認など、災害時に必要となるいろいろな訓練を体
験しました。最近、日本列島を大型台風が連続して直撃し、活発
化した秋雨前線が豪雨をもたらし、各地で甚大な被害と犠牲者
を出しました。何時、何処で、自然の猛威に遭遇するかも知れま
せん。日頃の備えと心構えが必要です。
古代ローマ時代、小アジアが大地震で壊滅的な被害を受けた
際、皇帝ティベリウスが被災地にとった対策は、①国は多額を投じ
て緊急援助とインフラを再建、②被災者には5年間属州税(国税
と地方税)
を免除でした。徹底した地方分権の下で、地元は創意
工夫を凝らし、自助努力で見事な復興を成し遂げました。何でも
国が管理し、
地元の意向が反映しにくい我が国とは大違いです。
経験を教訓に防災に、政治に取り組む
生 活 の 党 と 山 本 太 郎 と な か ま た ち は、 機 関 紙 以 外 に も メ ル マ ガ を は じ め
facebook や動画、Twitter などのソーシャルメディアで積極的に情報を発信し
ています。
生活の党と山本太郎となかまたちホームページ http://www.seikatsu1.jp
木戸口 英司 参議院議員
台風の上陸、大きな被害が相次いでい
ます。
8月30日、統計開始以来、初めて東
北太平洋側に上陸した台風10号。岩手
県、北海道に大きな爪痕を残しました。多
くの尊い人命が失われるとともに住家、商
工観光事業者、公共土木施設、農林水産
生活の党と
山本太郎となかまたち
施設などに大規模な被害が発生しました。岩手県での被害額は
1000億円を超え、台風被害を受けた市町村は東日本大震災の
被災地という復興途上での被災に充分な支援策が必要です。
日本は予想外、想定以上の巨大災害が続発しています。リス
クの高まりに対し被害抑止力は不十分と言わざるを得ません。
今後の防災・減災は、ハード・ソフトともに予防力と回復力を高
めることが急務です。岩手県では震災の経験を踏まえ、マンパ
ワーの確保など将来の大規模災害に備えるしくみの構築を国
に提言しています。経験を教訓に。防災に限らず、政治の要諦で
す。
しっかりと取り組んでまいります。