有 - 三菱東京UFJ銀行

FX Weekly
平成 28(2016)年 10 月 7 日
GLOBAL MARKETS RESEARCH
チーフアナリスト
内田 稔
三菱東京 UFJ 銀行
A member of MUFG, a global financial group
Table of contents
1
今週のトピックス
2
来週の相場見通し
3
来週の経済指標・イベント
4
マーケットカレンダー
1. 今週のトピックス
(1) 世界経済の停滞と米国の金融政策
シニアマーケットエコノミスト
鈴木 敏之
(2) SDR 組み入れ開始に伴う人民元相場の影響
アナリスト
藤瀬 秀平
2. 来週の相場見通し
(1) ドル円:約 3 円上昇の背景とその持続性
101.50 ~ 105.00
予想レンジ
(2) ユーロ:テーパリング報道に対する整理
予想レンジ
対ドル:
1.1000 ~ 1.1400
対円:
112.00 ~ 117.00
(3) 人民元:高まる下値不安
予想レンジ
対ドル: 6.6600 ~ 6.7200
対円:
1
FX Weekly | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
15.15 ~ 15.70
(1) 世界経済の停滞と米国の金融政策
米指標が強く、利上げ
再開の期待が高まって
いるが、世界経済の状
態は厳しく、利上げの
ハードルは低くない
10 月 4 日にIMFが世界経済見通しを改訂し、2016 年の世界全体
の成長見通しを 3.1%、2017 年を 3.4%とした。3%を世界不況の警
戒ラインとみると、2016 年の 3.1%というのは緊張を要する数字で
ある。また、世界貿易の集計値でみても、その弱さが一段と深刻に
なってきている。米国の経済指標だけをみれば、利上げ再開に進め
ないわけではなさそうだが、9 月 21 日は利上げを見送った。最終
的な決定では、米国外の経済情勢、金融市場の動向が相応に勘案さ
れているということであろう。ここへきて、米国の経済指標は強め
の数字が続き、FOMCメンバーからも利上げ再開への前向きな発言
が続いているので、利上げ再開の期待も高まっている。しかし、
IMFの経済見通し、貿易集計量でみて海外情勢は厳しいので、利上
げ再開が近づいているとは言い切れない。すなわち、米国の利上げ
再開については、米国の国内経済の状態と世界経済の状態のバラン
スをどうみるか、という悩ましい問題がある。以下、この問題を検
討してみたい。
第 1 表:IMF の世界経済見通し(抜粋)
2014年
2015年
2016年
世界全体
3 .4
3 .2
3 .1
先進国・地域
1.9
2.1
1.6
米国
2.4
2.6
1.6
ユーロ圏
0.9
2.0
1.7
ドイツ
1.6
1.5
1.7
フランス
0.6
1.3
1.3
イタリア
▲ 0.3
0.8
0.8
英国
3.1
2.2
1.8
日本
0.0
0.5
0.5
新興・途上国
4.6
4.0
4.2
ロシア
0.7
▲ 3.7
▲ 0.8
中国
7.3
6.9
6.6
インド
7.2
7.6
7.6
ブラジル
0.1
▲ 3.8
▲ 3.3
南アフリカ
1.6
1.3
0.1
注:成長率、単位は%、▲はマイナス。
(7月予想との差、単位はポイント、▲は下方修正)
(7月予測比)
0 .0
▲ 0.2
▲ 0.6
0.1
0.1
▲ 0.2
▲ 0.1
0.1
0.2
0.1
0.4
0.0
0.2
0.0
0.0
2017年
(7月予測比)
3 .4
1.8
2.2
1.5
1.4
1.3
0.9
1.1
0.6
4.6
1.1
6.2
7.6
0.5
0.8
0 .0
▲ 0.2
▲ 0.3
0.1
0.2
0.1
▲ 0.1
▲ 0.2
0.5
0.0
0.1
0.0
0.2
0.0
▲ 0.2
(資料)IMF の公開資料により、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
第 2 表:強めの数字が目立つ 9 月の米国経済指標
2016
5月
6月
7月
8月
9月
ISM 製造業指数
51.3
53.2
52.6
49.4
51.5
ISM 非製造業指数
52.9
56.5
55.5
51.4
57.1
フィラデルフィア連銀景気指数
-1.8
4.7
-2.9
2.0
12.8
消費者信頼感指数
92.4
97.4
96.7
101.8
104.1
自動車販売台数(年率 百万台)
17.22
16.69
17.77
16.91
17.65
失業保険申請件数(万件)
26.8
27.0
26.7
26.3
24.9
失業保険継続受給件数(万件)
211.2
211.7
216.0
214.2
205.8
経済政策不確実性指数
82.04
162.63
121.96
91.89
79.57
(注) 『失業保険』、『経済政策不確実性指数』は低いほど経済情勢は良好
(資料)米労働省、Ward’s 社、ISM、コンファレンスボード、,Economic Policy Uncertainty により、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
2
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
① Fed は世界の中央銀行ではない
Fed の責務は米国の国
内の物価安定と雇用の
最大化だが、世界経済
情勢は配慮しそう
Fedに与えられている責務は、物価の安定と持続可能な雇用の最
大化である。FOMCの発表する経済見通し(SEP)でみると、予測
されている数字は米国のGDP成長率、米国のインフレ率、米国の失
業率である。Fedは米国の中央銀行であって、世界の中央銀行とし
て、世界経済の安定を目標として金融政策をとる意向などないこと
が、ここにあらわれている。
フィッシャーFRB副議長は、自らがイスラエル中銀の総裁であっ
たときの経験で、米国経済が安定していることが、他国にとって大
きな恩恵になる実感があるとして、Fedが米国の国内均衡を確保す
るべく金融政策をとることの妥当性を主張していた。米国の経済状
態が悪くなければ、早めに金融政策の正常化をはかるべし(利上げ
すべし)という発想である。海外経済の状態が悪く、それが米国経
済に波及し、Fedの物価安定と持続可能な雇用最大化の任務達成が
阻まれそうなことが明らかでない限り、米国の国内経済の動きを勘
案してFedの金融政策はとられるはずである。
ところが、この箍(たが)が緩んできているようにみえる。昨年
の 9 月の利上げの見送り、この 6 月の英国の国民投票の動きをみて
の利上げ再開見送りと、海外情勢を意識している。そして、この 9
月も利上げ再開が見送られたが、その見送りの決定を方向づけたブ
レイナードFRB理事の 9 月 12 日の講演では、海外経済の弱さが問
題視されていた(disinflation pressure and weak demand from abroad
will likely weigh on the U.S. outlook for some time, and fragility in global
markets could again pose risks here at home.)。
(ブレイナードFRB理事の講演テキストの掲載箇所)
http://www.federalreserve.gov/newsevents/speech/brainard20160912a.htm
Fedは、世界の中央銀行として政策をとる必要はないが、世界経
済の情勢を(昔よりも)勘案する中央銀行になっているという認識
を持つのが適切であろう。
② 世界経済悪化の勘案(その 1):ドル高
ドル高は米国の企業収
益を圧迫
3
なぜ、そうした変節が必要になっているのか。ひとつはドル高の
経路であり、もうひとつは世界貿易の伸びが著しく鈍っている影響
であろう。
まずドル高であるが、ドルの実効為替相場指数の動きとS&P500
社の一株当たり利益の増減率の間には、次の関係が見える(第 3
図)。ドル高は企業収益の圧迫を通じて、米国の国内経済に影響を
与える関係は無視できない。特に、グローバル金融危機後の資産価
格の急速な立ち直りは、米国経済が短時間で危機を克服した原動力
のひとつであった。企業収益が伸びないと設備投資が消極化し、生
産性の上昇も阻まれる。米国が利上げを強めて、ドル高に誘導する
ことにFedが抵抗を持つのは当然といえよう。
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
第 3 図: 米国の企業収益とドル相場
(前年同月比、%)
80
(前年同月比、%)
-18
ドル安 ↑
60
-12
40
-6
20
0
0
6
-20
12
-40
18
ドル高 ↓
-60
24
88/03 90/03 92/03 94/03 96/03 98/03 00/03 02/03 04/03 06/03 08/03 10/03 12/03 14/03 16/03
(年/月)
EPS:1株あたり利益(前年同期比) 〈左目盛〉
ドル実効相場指数(前年同期比) 〈右目盛〉
(資料)FRB、Bloomberg 収録のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
③ 世界経済悪化の勘案(その 2):世界貿易の低調
世界経済の低調は金融
緩和効果を弱める
ここへきて、世界貿易の伸び悩みが、一段と厳しい数字になって
いる。オランダ家財政策分析局(CPB)の発表する世界貿易の集計
量は 7 月分が直近であるが、前年同月の数字を割り込んでしまった。
これだけみれば、世界経済は不況と言ってしまってよいほどである。
第 4 図:前年を割り込んだ世界貿易の数量指数
(前年同月比、%)
20
15
10
5
0
‐5
‐10
‐15
‐20
91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
世界貿易数量
趨勢
(年)
(資料)オランダ経済政策分析局(CPB)のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
この世界貿易の数字の動きであるが、ごく最近の関係をみると、
米国の金融政策の引き締め/緩和とのかかわりが顕著になっている。
ちなみに、金融政策の引き締め/緩和の度合いは、「自然利子率-
実質FF金利」でみている。
4
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
第 5 図:世界貿易の動きと Fed の引き締め/緩和
(%)
6
世
界
貿
易
数
量
指
数
伸
び
率
5
4
3
2
2012年第1四半期~2016年第2四半期
1
0
0.0
0.5
1.0
1.5
←引き締め
2.0
2.5
3.0
3.5
米国の自然利子率-実質FF金利
4.0
4.5
緩和→
5.0
(%)
(資料)FRB、アトランタ連銀、サンフランシスコ連銀、オランダ経済分析局(CPB)のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グロー
バルマーケットリサーチで作成
これは、Fedの金融政策が世界貿易の動きを左右しているわけで
はなく、世界貿易の低調と自然利子率の計算のもとになる生産性の
低下が関係しているとみられる。仮に同じFF金利を保ったとしても、
自然利子率が下がると金融緩和効果が小さくなってしまうことを示
唆している。世界貿易の伸び悩みは、米国にとっては金融引き締め
効果があるともいえる。
④ 利上げ再開の期待は高まるもハードルは低くない
この後、Fedの金融政策を見定める上で、重い日程が続く。この
6 月、9 月同様に、FOMCメンバーからは利上げ再開について積極
的発言が続いている。このところ発表されている経済指標も強い。
12 月利上げ再開の見通しが広く持たれよう。しかし、世界経済は
停滞を示しており、やはり利上げ再開のハードルは高い。
第 6 表:今後の米国金融政策にかかわる主要日程
日程
備考
10/7
9 月分の雇用統計
金融政策の読みを左右
10/9
第 2 回大統領候補 TV 討論
セントルイスで開催 タウンミーテイング形式
10/12
FOMC 議事要旨
利上げ再開支持が多くいた可能性
10/14
イエレン FRB 議長講演
バブル警戒を強めるボストン連銀での発言機会
10/14
MMF 規制改正
本件後の資金の動き、市場金利が動くかの見極めが必要
10/19
地区連銀景況報告
景気判断は利上げ再開の決定に影響
10/19
第 3 回大統領候補 TV 討論
ラスベガスで開催
10/28
第 3 四半期の GDP
アトランタ連銀の GDP Now では 2.2%と推計(10/5 時点)
11/1-2
FOMC
12 月利上げならば、声明でその示唆がなされる可能性
大統領選挙
IEM 予測市場のみる当選確率 クリントン 74% トランプ 26%
FOMC
市場のみる利上げ確率 63.6%(10/7 時点)
11/8
12/13-14
(資料)報道などにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
シニアマーケットエコノミスト
5
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
鈴木 敏之
(2) SDR 組み入れ開始に伴う人民元相場の影響
国際主要通貨の仲間入
りを果たした人民元
10 月 1 日、人民元がSDR(IMFの特別引き出し権)構成通貨に組
み入れられた。米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円と並び、人民元
が、国際主要通貨の仲間入りを果たした重要な出来事となる。構成
割合は 10.92%と、米ドルの 41.73%、ユーロの 30.93%に次ぐ序列第
3 位。日本円の 8.33%、英ポンドの 8.09%を上回るなど、国際金融
市場における人民元のプレゼンスの高まりが確認されよう(第 1
図)。これを受けて、IMF、中国人民銀行は共に声明を発表(第 2
図)。歴史的な第一歩として、SDR入りを歓迎した。
第 1 図 : SDR 構成通貨および構成割合
(構成比率、%)
100
90
9.4
10.92
11.3
8.33
80
8.09
70
37.4
60
50
40
CNY
JPY
GBP
EUR
USD
30.93
30
20
41.9
41.73
2010年
現在
10
0
(資料) IMF より 三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
第 2 図 : IMF、中国人民銀行による声明
声明内容
IMF
SDR バスケットの拡大は、SDR、IMF、中国及び国際通貨制度の進化におい
て重要であり歴史的転換である。新たな通貨がバスケットに加わるのは、ユー
ロのバスケット採用以来初のことであり、IMF にとり大きな変化である。これは、
人民元の国際通貨制度における役割の重要性が増していることを反映してい
る。
中国人民
銀行
人民元の SDR 構成通貨入りは人民元国際化の一里塚であり、中国の経済発
展の成果と金融改革開放の成果を評価するもので、SDR の代表性、安定性、
吸引力を高めることに役立ち、国際通貨制度の進化に繋がる。中国はこれを
きっかけに、金融改革を一段と進め、金融開放を拡大すると共に、世界の経済
成長と金融の安定維持に貢献する。
(資料) IMF、中国人民銀行より 三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
SDR 採用に伴う人民
元相場への影響①
6
SDR採用に伴う人民元相場への影響は、以下 2 つの経路で、「中
長期的な元買い」をもたらすだろう。第 1 に「人民元の地位向上に
伴う各国中銀による準備資産としての元買い需要」だ。中国を除く
世界の外貨準備はおよそ 7.8 兆ドル(2016 年第 2 四半期時点)。内、
人民元が占める割合は、IMFアンケート(2014 年時点)に基づくと、
およそ 1.1%程度とされている(第 3 図)。人民元の地位向上に
伴って、日本円(3.4%)や英ポンド(4.1%)並みに、保有割合が
増加すると仮定すれば、準備資産のアロケーション見直しに伴う元
買い需要は、追加的に 1,794~2,340 億ドル程度発生すると試算され
る。民間部門による元買いも加われば、この数倍から数十倍程度の
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
元買いも想定されよう。とは言え、依然厳しい資本規制下に置かれ
た現状を鑑みれば、こうした動きが短期的に強まるとは考え辛い。
あくまで、人民元国際化の進捗に伴って、緩やかに進むと考えられ
る。第 2 に「SDRとの交換に備えた元買い需要」が想定される。但
し、SDR残高は現在 2,840 億ドル程度(2,041 SDR)と規模が小さく、
例え、構成割合相当(10.92%)の元買いが生まれると仮定しても、
せいぜい 310 億ドル程度に留まる公算が大きく、人民元の押し上げ
効果は限られよう。
第 3 図 : 公的外貨準備資産の通貨別割合(IMF サーベイ)
2013 年
2014 年
割合(%)
回答国(数)
割合(%)
回答国(数)
USD
61.3
127
63.7
127
EUR
23.7
109
21.0
108
GBP
4.2
108
4.1
109
JPY
3.3
87
3.4
88
AUD
2.2
79
2.1
78
CAD
2.0
84
2.0
85
CNY
0.7
27
1.1
38
(資料) IMF より 三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
SDR 採用に伴う人民
元相場への影響②
一方、短期的には元の下値不安が却って強まりそうだ。SDR採用
に伴って、IMF加盟国による人民元に対する干渉が強まり、国際化
の前倒しを強いられるリスクがあるからだ。資本規制の解除や、変
動相場制への移行が進めば、当初は資本流出が活発化し、人民元の
急落を招くだろう。事実、IMFは 8/12 の年次審査報告書の中で、
「2018 年までに変動相場制に移行することが重要なゴールである」
と、時期の目安を具体的に提供した。当局は 7 月以降、元の安定化
を志向し、心理的節目「6.70」の防衛を続けてきたが、輸出低迷や
ディスインフレに直面する中国にとって、通貨安には相応のメリッ
トもあるだろう。市場では、当局が早晩「6.70」の防衛を解除し、
元安容認を再開させるとの思惑が根強い。国慶節明けとなる来週は、
①人民元国際化を巡る思惑と、②元安容認姿勢の再開を巡る思惑に
よって、元の下値不安が一段と高まりそうだ。
今後の見通し
以上の通り、SDR構成通貨への組み入れ開始は、本質的には「元
買い要素」となり得るものの、人民元国際化を進める中で、資本規
制の緩和や変動相場制移行は避けては通れず、短期的には、元に下
押し圧力を加えるだろう。元安容認観測も燻る中で、来週以降は、
「元安容認」か「元安防衛」か、当局の政策スタンスの変化が注目
される。
アナリスト
7
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
藤瀬 秀平
(1) ドル円:約 3 円上昇の背景とその持続性
今週のドル円は、週初の安値 101.21 から最大で約 3 円もの大幅
な上昇を記録した(執筆時点での高値は 104.17)。米国では、予想
を上回る経済指標が相次ぎ、リッチモンド連銀ラッカー総裁発言
(政策金利は、現時点で少なくとも 1.5%になっているべき)など
と相俟って、12 月の利上げ観測が台頭。米国債利回りが上昇し、
ドルを全般的にサポートした。加えて、欧州中央銀行(ECB)も量
的緩和策の縮小を検討しているとの一部報道を受けて、ドイツなど
ユーロ圏の国債利回りが上昇した。日本でも、9 月 30 日に方針が
示された通り、日銀が国債買入れ額を減額したこともあって、国債
利回りは上昇。ただ、前週末と比べたそれぞれの上昇幅を比較する
と、米国の約 13bp、ドイツの約 11bpに比べ、日本はわずかに 3bp
程度(いずれも 10 年物)。この為、日本からみた対外金利差が拡
大する形となり、これが円安をもたらした。このほか、本邦の
M&Aといった対外直接投資に絡む報道も、円売りフローを想起さ
せたと言えるだろう。さらに、9 月下旬のOPEC(石油輸出国機構)
の減産合意を受け、原油先物相場が上昇するなど、リスク回避色も
後退。100 円を目前に控え、ドル円が底堅さをみせた後でもあり、
いずれの材料も、9 月末時点で高水準に積み上がっていた円ロング
の取り崩し(円売り)を招いたと考えられる(第 1 図)。今週は、
後述の通り、週末にポンドが急落する場面がみられたが、円は主要
通貨の中でそのポンドに次ぐ下げ幅を記録している(第 2 図)。良
好な米雇用統計を期待したドル高との側面はあるものの、円安色が
目立った週であったと言えよう。
今週のレビュー
~円独歩安~
第 1 図:円の先物ポジション(投機筋、ネット)
(枚)
100000
第 2 図:主要通貨の対ドル変化率(9/30 vs 10/7 午後 2 時)
(ドルに対する下げ幅)
スウェーデンクローナ
円ロング
(円高期待)
ノルウェークローネ
50000
加ドル
0
ユーロ
スイスフラン
-50000
豪ドル
-100000
ニュージーランドドル
日本円
-150000
円ショート
(円安期待)
-200000
12
英ポンド
13
14
15
16
(資料)米 CFTC より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
(年)
-4
-3.5
-3
-2.5
-2
-1.5
-1
-0.5
0
(%)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
尚、ポンド相場は、週末 7 日の東京時間朝方、対ドルで直前の
1.26 近辺から 1.1838 まで、同じく対円でも直前の 131 円台から 123
円ちょうどの安値までそれぞれ急落した(第 3 図)。雇用統計を控
え、流動性も薄い時間帯を狙った売り仕掛けと考えられるが、それ
も足元で改めて英国のEU(欧州連合)離脱やポンドの先安観が台
8
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
頭しつつあることの現われといえよう。今後の相場のかく乱要因と
して注視する必要があろう。
第 3 図:年初来のポンド相場の推移(対ドル)
第 4 図:今週のドル円相場推移
($/£)
1.50
(円)
104.5
↑円安
国民投票
(6/24)
1.45
104.0
103.5
1.40
103.0
1.35
102.5
102.0
1.30
101.5
1.25
↓円高
101.0
10/3
1.20
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10/5
10/6
10/7
(月/日)
10 (月)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
~短期的に強含みも、
下落トレンドは不変~
10/4
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
今週、ドル円が約 3 円も上昇したため、市場では「円高トレンド
終焉」との見方も強まろう。ここに、予想を上回る米雇用統計が加
わると、ドル円は短期的には強含む展開も予想され、105 円付近へ
迫る場面もみられよう。もっとも、約 3 円の上昇をもたらした要因
をそれぞれみていくと、以下の通り、持続的にドル円を押し上げて
いくとまでは考えにくい。むしろ、日銀短観の「企業の物価見通し」
が盛り上がりを欠いていた通り、当方が円高の主因として重視する
日本の予想実質金利の高止まりは、根強いと考えられる(第 5 図)。
数円の上下動を繰り返そうが、年初来のドル安円高基調が本質的に
変わったことを示す材料は、乏しいと考えられる。
第 5 図: 企業の物価見通し
(%)
1.8
1年後
1.6
3年後
5年後
1.4
1.2
1
0.8
0.6
0.4
14/3
14/6
14/9
14/12
15/3
15/6
15/9
15/12
(資料) 日銀より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
~対外金利差拡大の持
続性~
9
16/3
16/6
16/9
(年/月)

例えば、米国債の利回り上昇だが、雇用統計を経て、年内利上げ
の可能性が高まったところで、年初来の材料が漸く実現に近づくに
過ぎない。一段のドル買い材料となるには、その後の連続利上げ観
測が高まる必要がある。但し、景気拡大から既に 8 年目に突入して
来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
いる米経済にとって、新しいMMF規制の最終履行期限(10/14)と
相俟って、金利上昇による経済へのネガティブインパクトは決して
小さくはないだろう。株式市場の重石となるほか、新興国からの資
本流出懸念を助長するおそれもあり、市場の不安定化を招く公算が
大きい。足元で直面するのは、世界の低成長の中で行なわれるかも
しれないであろう基軸通貨ドルの政策金利引き上げである。金利差
拡大や金融政策の方向格差によってドル高円安が進むほど、単純化
された世界経済や相場環境とはなりにくいと考えられる。加えて、
ECB理事会の議事録から、報道とは裏腹に実際にはECBの資産買い
入れの継続方針も確認された。日独金利差拡大によるユーロ円での
円安圧力も長くは続かないだろう。
~原油価格上昇とリグ
数の増加~
また、原油価格の上昇が続く場合、非OPECである米系シェール
企業による原油供給が増加する可能性が高い。実際、9 月に入り、
石油掘削の稼動リグ数も増勢に転じており、今後、再び供給が拡大
する公算が大きい。世界経済が低成長を脱し、本格的に資源に対す
る需要が高まるとの見方にならない限り、リスクオンの要として注
目される原油価格の持続的な上昇とはなりにくいだろう。その世界
経済に関して、IMF(国際通貨基金)は今週、4 半期次の世界経済
見通しを発表。2016 年に関しては前回 7 月時点と同様に 3.1%と、
依然として世界経済の低成長を見込んでいる(2017 年は 3.4%予
想)。
第 6 図: WTI 原油先物相場と米原油掘削リグの稼動数
(㌦/バレル)
110
1800
WTI
100
1600
リグ数(右)
90
1400
80
1200
70
1000
60
800
50
600
40
400
30
200
0
20
14
15
16
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
~ポンド急落が示唆す
るリスク回避の円高~
(年)

昨年 8 月、人民元が急落した際、その裏側のドル高につられてド
ル円も 6 月に次いで改めて 125 円台を記録した。今回もポンド急落
の裏で進むドル高に支えられ、ドル円は小じっかり推移する可能性
がある。ただ、EUからの離脱を踏まえ、経済面でのネガティブイ
ンパクトが想起された上でのポンド安は、総じて市場のセンチメン
ト悪化に波及しやすい。そうした場面では、ドル高を上回る円高圧
力がいずれ台頭しよう。実際、昨年 8 月の場合も、ドル円は当初こ
10 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
そ上昇したが、ほどなく 116 円台への急落をみており、振り返って
みれば円安地合いが転換する契機となった可能性がある(第 7 図)。
第 7 図: 2015 年の人民元と円相場の動き(対ドル)
(元/㌦)
6.6
(円/㌦)
128
(ドル高)
126
6.5
124
6.4
122
6.3
120
6.2
円
118
人民元(右)
(ドル安)
116
6.1
15/1
15/4
15/7
15/10
(年)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成

~雇用統計とドル円相
場の値動き~
米国の良好な経済指標が続いたため、雇用統計への期待も高まっ
ており、既に相応のドル高が進んだと考えられる。この為、雇用統
計結果が事前の予想通りとなった場合、改めてドル円が続伸すると
は考えにくい。もっとも、予想並みとなれば年内の利上げ観測を背
景に、来週もドル円は底堅く推移しよう。
一方、20 万人を大幅に上回るなど、予想を大きく上回った場合
は、当初こそドル高が進もうが、米国の利上げが意識され、米国の
株式相場の軟化が警戒される。リスクオフの色合いが強まり、ドル
円は続伸を阻まれたり、かえってドル安円高水準で越週すると見込
まれる。
逆に、予想を下回った場合は、利上げ観測が後退し、ドル売りを
誘うだろう。これは、前回 9 月のFOMC声明に、「一段の経済の改
善 を 示 す さ ら な る 兆 候 が 得 ら れ る ま で 、 利 上 げ を 待 つ ( The
Committee judges that the case for an increase in the federal funds rate has
strengthened but decided, for the time being, to wait for further evidence
of continued progress toward its objectives.)」との文言が挿入された
ためだ。予想を下回った程度にもよるが、ドル円は今週の上げ幅を
吐き出すと考えられる。最大で週初の 102 円割れまで視界に入って
こよう。
予想レンジ
ドル円:101.50 ~ 105.00
チーフアナリスト
11 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
内田 稔
(2) ユーロ:テーパリング報道に対する整理
今週のレビュー
今週のユーロドル相場は、ECBによる量的緩和策の縮小が一時的
に意識されたが、米年内利上げ期待の高まりを受けたドル高が進み、
結局、ユーロは弱含む展開となった。
ユーロドルは 1.1233 の高値圏で寄り付いた(高値 1.1241)。米
ISM製造業景気指数が良好な結果となり、リッチモンド連銀のラッ
カー総裁の利上げに積極的な発言とも相まってドル高が進行すると、
ユーロドルは 1.11 ドル台半ばまで下落した。しかし、量的緩和策
を延長する可能性も排除しないとした上で、「ECB、QEテーパリ
ングの必要性でコンセンサス形成」と一部で報じられると、追加緩
和への期待が後退。ECBの報道官は「債券購入の縮小は討議してい
ない」と否定したものの、追加緩和期待剥落を受け欧州の金利は上
昇し、ユーロドルは 1.12 台前半の高値圏まで反発した。その後、9
月に開催された前回のECB理事会の議事録が公開されると、ECBに
よる資産買入の継続を確認する内容となっており、ユーロ圏は引き
続き金融緩和による支援が必要との認識で一致していたことが判明。
また、クーレECB専務理事は、「ECBは超緩和的な金融政策を維持
させることを約束している」と発言し、「現在の金利設定は資産購
入プログラムの今後の実行に対する障害になりつつある」と買入資
産の条件変更を示唆。テーパリング観測の後退からユーロドルは下
落し 1.1120 の安値圏を弱含んで推移した(7 日正午現在)。
ユーロ円は 114 円付近で寄り付くと、円がポンドを除く主要通貨
に対し独歩安になったことを受け一時 116 円台まで上昇。結局 115
円を挟んで底堅く推移した。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(ドル)
1.130
↑ユーロ高
1.125
1.120
1.115
↓ユーロ安
1.110
10/3
10/4
10/5
10/6
10/7
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
9 月米雇用統計結果による米利上げ期待の動向に注目が集まる。
また、20 日開催予定のECB理事会を控え、依然として年内追加緩
和への期待が燻る中、米欧金融政策の方向性の違いが意識されユー
ロドルは上値の重たい展開が予想される。
一方、主要通貨に対し円安の動きが強まっており、ユーロ円はド
ル円との連動性を強めよう。但し、米雇用統計が予想を下回ればド
ル円が反落すると見込まれ、ユーロ円もその影響から下値(ユーロ
安・円高)警戒が必要だろう。
12 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
尚、Brexitによる英国とEUとの交渉に対する先行きへの警戒が高
まる中、ユーロの対ポンド相場は約 5 年ぶりの高値圏まで上昇した。
ドイツ大手銀行への資本不足懸念に対する警戒感がやや後退してい
るものの、引き続き欧州を基点とする地政学リスクの動きには注意
を要する。
予想レンジ
ユーロドル:1.1000 ~ 1.1400
ユーロ円:112.00 ~ 117.00
チーフアナリスト
13 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
内田 稔
井上 雅文
(3) 人民元:高まる下値不安
今週のレビュー
国慶節にてオンショア人民元(中国国内市場、CNY)が休場とな
る中、オフショア人民元(中国国外市場、CNH)は、週を通して軟
化した。週初、6.67 台後半で寄り付いたCNHは、早々に高値となる
6.6745 を示現するも、米利上げ観測が高まると一転、週末にかけて
急反落。当局による元安容認観測も燻る中で、10/7 には、1/7 以来、
約 9 ヶ月ぶり安値 6.7182 を示現した。本稿執筆時点でも、安値圏
での神経質な値動きが継続している(第 1 図)。
第 1 図 : オフショア人民元相場の推移
(USDCNH、逆目盛)
6.10
6.20
6.30
6.40
6.50
6.60
6.70
6.80
15/01
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
16/10 (年/月)
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
人民元の先安観が再燃している。①米利上げ観測の台頭に伴うド
ル高が一因ではあるものの、②当局が早晩「元安容認姿勢」を再開
させるとの思惑や、③SDR(IMFの特別引き出し権)組み入れ開始
に伴う、元のハードカレンシー化(自由に他国通貨と交換可能な通
貨)への想起が、こうした元安予想に拍車をかけている。SDRへの
組み入れ開始は、人民元の地位向上を通じて各国中銀および民間企
業の元買いを促すことから、本質的には元のサポート要因と考えら
れる。但し、人民元が依然、厳しい資本規制下に置かれた現状を鑑
みれば、SDRへの組み入れ開始が、即座に元をサポートするとは考
え難い。むしろ、IMF加盟国によるハードカレンシー化を求める声
の高まりから、人民元国際化(資本規制の解除や変動相場制移行)
が加速すれば、当初は資本流出に伴う人民元安に警戒が必要だろう。
実際、IMFは 8/12 の年次審査報告書の中で、「2018 年までに変動
相場制に移行することが重要なゴールである」との見解を強調。
9/29 には、ルー米財務長官より「人民元がSDRに加わったとはいえ、
世界の準備通貨とは依然かけ離れている」、9/30 には、麻生財務相
からも「中国は通貨管理をオープンにしなければならない」「通貨
の価格管理はSDRの資格に欠ける」等の発言が報じられた。為替介
入や基準値を用いた人為的な相場誘導を牽制した格好だ。国慶節明
けとなる来週は、当局が心理的節目「6.70」を防衛するのか否かに
注目が集まる。仮に「6.70」の突破が容認されれば、人民元相場の
急落も想定されよう。マネーサプライや貿易統計、物価指標の結果
を睨みつつも、来週は、総じて下落リスクに警戒が必要だ。
予想レンジ
ドル人民元:6.6600 ~ 6.7200
14 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
人民元円:15.15 ~ 15.70
アナリスト 藤瀬 秀平
来週の主な経済指標
10 日 (月)
日
米
独
中
日
日
日
独
独
米
日
ユ
米
米
米
中
中
中
ユ
ユ
米
米
米
米
市場休場
一部市場休場
貿易収支(8 月・億ユーロ)
マネーサプライ M2(前年比、9 月)*
経常収支(8 月・億円)
景気ウォッチャー調査-現状(9 月)
景気ウォッチャー調査-先行き(9 月)
ZEW 景況感調査(期待指数、10 月)
ZEW 景況感調査(現況、10 月)
財政収支(9 月・億ドル)*
機械受注(前月比、8 月)
鉱工業生産(前月比、8 月)
求人労働異動調査(8 月・万人)
輸入物価指数(前年比、9 月)
新規失業保険申請件数(10/8・万件)
貿易収支(9 月・億ドル)
消費者物価指数(前年比、9 月)
生産者物価指数(前年比、9 月)
EU 新車登録台数(前年比、9 月)
貿易収支(季調済、8 月・億ユーロ)
生産者物価指数(前月比、9 月)
小売売上高(前月比、9 月)
ミシガン大消費者信頼感指数(10 月速報)
企業在庫(前月比、8 月)
21:00
22:40
3:00
5:00
1:15
10:00
21:30
2:30
ユ
米
米
ユ
ユ
米
米
米
ユ
米
米
米
米
ビスコ・イタリア中銀総裁講演
エバンス・シカゴ連銀総裁講演
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
メルシュ・ECB 専務理事講演
クーレ・ECB 専務理事講演
ダドリー・ニューヨーク連銀総裁講演
ジョージ・カンザスシティ連銀総裁講演
FOMC 議事要旨(9/20, 21 分)
メルシュ・ECB 専務理事講演
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
ローゼングレン・ボストン連銀総裁挨拶
イエレン・FRB 議長講演
12:45
0:30
2:00
2:00
12:45
ユ
ユ
日
米
米
米
日
ユーロ圏財務相会合
EU 経済・財務相会合
30 年債入札
3 年債入札
10 年債入札
30 年債入札
5 年債入札
15:00
11 日 (火)
8:50
14:00
14:00
18:00
18:00
12 日 (水)
13 日 (木)
14 日 (金)
18:00
23:00
21:30
21:30
10:30
10:30
15:00
18:00
21:30
21:30
23:00
23:00
中央銀行関連
10 日 (月)
11 日 (火)
12 日 (水)
13 日 (木)
14 日 (金)
15 日 (土)
1:30
10:30
0:00
1:00
その他
10 日(月)
11 日(火)
12 日(水)
13 日(木)
14 日(金)
※市場予想は Bloomberg 調査中央値
時刻は日本時間
*印は作成日(10/7)現在で未確定のもの
15 来週の経済指標・イベント | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
予想
前回
190.0
11.6%
15,391
46.0
48.0
2.0
55.0
293
▲ 4.9%
0.7%
582.5
195.0
11.4%
19,382
45.6
47.4
0.5
55.1
▲ 1,071
4.9%
▲ 1.1%
587.1
▲ 2.2%
24.9
520.5
1.3%
▲ 0.8%
10.0%
200
0.0%
▲ 0.3%
91.2
0.0%
532.0
1.6%
▲ 0.3%
204
0.2%
0.6%
92.0
0.1%
マーケットカレンダー
月
2016/10/10
独/貿易収支(8 月)
中/マネーサプライ M2(9 月)*
火
水
11
米/財政収支(9 月)*
独/ZEW 景況指数(10 月)
日/国際収支速報(8 月)
対外対内証券売買契約等
の状況(9 月)
木
金
12
13
米/FOMC 議事要旨(9/20,21 分) 米/輸出入物価指数(9 月)
求人労働異動調査(8 月)
中/貿易収支(9 月)
ユーロ圏/鉱工業生産(8 月)
日/機械受注(8 月)
14
米/小売売上(9 月)
生産者物価指数(9 月)
企業在庫(8 月)
ミシガン大消費者信頼感指数
速報(10 月)
ユーロ圏/EU 新車登録台数(9
月)
景気ウォッチャー調査(9 月)
貿易収支(8 月)
中/消費者物価指数(9 月)
生産者物価指数(9 月)
米・第 2 回大統領候補者討論会
(9 日)
ユーロ圏財務相会合
米・シカゴ連銀総裁講演
米市場一部休場
米・ミネアポリス連銀総裁講演
日市場休場
EU 経済・財務相理事会
17
米/NY 連銀景況指数(10 月)
鉱工業生産(9 月)
設備稼働率(9 月)
米・ニューヨーク連銀総裁講演
米・カンザスシティ連銀総裁講演
米・3 年債/10 年債入札
18
米/消費者物価指数(9 月)
証券投資収支(8 月)
米・フィラデルフィア連銀総裁講演
米・ミネアポリス連銀総裁講演
米・ボストン連銀総裁挨拶
米・30 年債入札
米・イエレン FRB 議長講演
19
20
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 米・30 年 TIPS 債入札
米・第 3 回大統領候補者討論会 EU 首脳会議(~21 日)
日・黒田日銀総裁挨拶
24
ユーロ圏/製造業 PMI 速報
25
米/FHFA 住宅価格指数(8 月)
(10 月)
サービス業 PMI 速報(10 月)
日/貿易収支速報(9 月)
21
米/地区連銀経済報告
米/フィラデルフィア連銀景況
ユーロ圏/消費者信頼感指数
住宅着工件数(9 月)
指数(10 月)
速報(10 月)
建設許可件数(9 月)
中古住宅販売(9 月)
中/GDP(3Q)
景気先行指数(9 月)
鉱工業生産(9 月)
ユーロ圏/ECB 理事会
小売売上(9 月)
ECB 総裁定例会見
都市部固定資産投資(9 月)
経常収支(8 月)
ケース・シラー住宅価格指数
(8 月)
CB 消費者信頼感指数
(10 月)
日・黒田日銀総裁挨拶
26
米/新築住宅販売(9 月)
卸売在庫速報(9 月)
27
米/耐久財受注速報(9 月)
ユーロ圏/マネーサプライ M3
28
米/GDP 速報(3Q)
ユーロ圏/欧州委員会景況指数
(9 月)
独/小売売上(9 月)*
英/GDP 速報(3Q)
(10 月)
独/消費者物価指数速報
(CPI、10 月)
独/Ifo 景況指数(10 月)
日/完全失業率(9 月)
消費者物価指数
(都区部 10 月、全国 9 月)
家計調査(9 月)
米・セントルイス連銀総裁講演
中・六中全会(~27 日)
欧州議会本会議(~27 日)
米・2 年債入札
31
米・5 年債入札
11/1
米/個人所得・消費支出(9 月) 米/FOMC(~2 日)
シカゴ PM 景況指数(10 月)
建設支出(9 月)
ユーロ圏/GDP 速報(3Q)
ISM 製造業指数(10 月)
自動車販売(10 月)*
消費者物価指数速報(10 月)
日/日銀金融政策決定会合
中/製造業 PMI(10 月)
(~1 日) 日/日銀金融政策決定会合
鉱工業生産速報(9 月)
経済・物価情勢の展望
住宅着工戸数(9 月)
日銀総裁定例会見
米・7 年債入札
2
16 マーケットカレンダー | 平成 28(2016)年 10 月 7 日
4
米/FOMC
米/労働生産性速報(3Q)
米/貿易収支(9 月)
ADP 雇用統計(10 月)
ISM 非製造業指数(10 月)
雇用統計(10 月)
英/MPC(BOE 金融政策委員会、
製造業受注指数(9 月)
ユーロ圏/生産者物価指数(9 月)
~3 日) ユーロ圏/失業率(9 月)
英/MPC(BOE 金融政策委員会)
MPC 議事録
インフレーションレポート
日市場休場
*印は作成日(10/7)現在で日程が未確定のもの
欧州夏時間終了(30 日)
3
米夏時間終了(6 日)
照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ
チーフアナリスト 内田 稔
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図しておりません。当資料内のいかなる情報又は意見も、預金、有価証券、デリバティブ取引その他の金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨す
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れらの証券又はそのポジションを保有している可能性があります。
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ません。
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株式会社三菱東京UFJ銀行(以下「BTMU」)は、日本で設立され、東京法務局(会社法人等番号 0100-01-008846)において登記された有限責任の株式会
社です。
BTMUの本店は、東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 1 号(郵便番号 100-8388)に所在しています。
BTMUロンドン支店は、英国会社登録所において、英国支店として登録されています(登録番号BR002013)。
BTMUは、日本の金融庁によって認可及び規制されています。BTMUロンドン支店は、英国プルーデンス規制機構より認可を受けており(FCA/PRA番号
139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド
ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。
17 FX Weekly | 平成 28(2016)年 10 月 7 日