多岐にわたる経営課題の解決策を IoTプラットフォームで協

CEOインタビュー
特集
IoTプラットフォーム
多岐にわたる経営課題の解決策を
IoTプラットフォームで協創したい
さまざまな事業分野でIoTやデジタル技術を活用したソリューションニーズが拡大しています。そこで日立は、お客さま
の経営課題を解決し、社会イノベーションにも貢献する付加価値の高いデジタルソリューションを迅速に開発するIoT
プラットフォームの提供を開始しました。そのねらいと具体的な取り組みについて、サービス&プラットフォームビジネス
ユニット CEOの小島 啓二に話を聞きました。
− I o T やビッグ デ ータ 利 活 用と
−日立がお客さまに提供できる価値
−お客さまとの協創で、Lumadaは
いったデジタル技術の進展で、企業
とは何でしょう。
どのような役割を果たすのですか。
「日立はこれまでプラントや交通系イン
「課題解決に役立つIoTソリューショ
どのような観点で経営課題の解決や
フラなどの設備機器を制御するOTに加え、
ン、新たな価値を生み出す先進的な業
成長戦略に取り組んでいけばいいの
各種センサーを活用した予兆保守、製造
務サービスなどを、
より早く効率的に作る
でしょうか。
プロセスの最適化など、
産業分野における
ための手段となります。お客さまが保有
IoT活用にも先進的に取り組んできました。
する現場系や情報系のデータ、人の動
「デジタル技術を活用して新しいアイデ
アナリティクスやデータ利活用などのIT
きなどから得られるヒューマン系のデータ
アを積極的に実践し、効果的な解決策や
分野でも長年の実績があり、
OTとIT双方
などをアナリティクスやAI( 人工知能)
な
新たな経営価値をスピーディーに生み出
の技術とノウハウを持つことが他社には
どの機能を使って新たな価値に変換し
していくことが必要です。
そのためには現
ない大きな強みとなっています。現在は
ていくのがデジタルソリューションの創成
場に蓄積された膨大なデータを収集・分
さまざまな業種・業界を連携したクロスイン
プロセスとなります。そのプロセスのうち
析するITの技術、
その結果をフィードバッ
ダストリーが進んでいますが、異業種の
最もコアになる部分をソリューションコア
クして現場を動かすOT※の技術が必要
アイデアを組み合わせることで独創的な
と呼んでいます。
ソリューションコアは、
こ
となります。
また、
それらをデジタルでつな
ソリューションに結びつくケースが少なくあ
れまで日立がさまざまなSIで生み出して
いで活用し、使いこなすことが今後のビ
ここでも日立は産業、
エネルギー、
りません。
きたOTとITのユースケースを汎用的に
ジネスの成否を握る重要な鍵にもなって
金融、交通、ヘルスケアといった幅広い
使えるようテンプレート
(ひな型)化したも
いくでしょう。特に制御系の技術である
事業を展開しており、
それぞれグループ内
のです。
ソリューションコアを使えばIoT
OTはIoTに不可欠なものですし、IoTや
やお客さま向けのSIで成功を収めたユース
活用モデルをゼロから検証・作成する必
デジタル技術の活用ではお客さまのビジ
ケース(事例)
を保有しています。
この
要がなくなり、開発スピードが加速しま
ネスへの深い知見も必要となります。
そこ
強みと蓄積されたノウハウを、お客さまに
す。
フロントビジネスユニットが、お客さま
で私たちは日立ならではの価値を提供
役立つデジタルソリューションとして提供
の課題や今後実現したいビジネスなどを
し、
お客さまと一緒にさまざまな経営課題
できるのが、
日立ならではの価値となります。
伺う際、
お客さまにLumadaでいくつかイ
を解決していくIoT時代のイノベーション
そのデジタルソリューションを、お客さまと
メージに近いユースケースをご覧いただ
パートナーになりたいと考えています」
協創する場として新たに開発したのが
き、
どんなソリューションコアが生かせる
経営や 社 会 生 活を取り巻く環 境が
大きく変化しています。今後、企業は
はんよう
ルマーダ
※ Operation Technology
5
IoTプラットフォーム
『Lumada』
です」
はいたっく 2016.10
All Rights Reserved,Copyright ©2016,Hitachi,Ltd.
か、
そこで自社のデータをどう活用し、価
IoTプラットフォーム
値を生み出していくかなどを検証しなが
Hitachi AI Technology/Hも、協創に
ら、新たなデジタルソリューションを作って
よるユースケースが60件近くあります。
いく。そうした協創のプラットフォームが
最先端クラスの事例をこれほど多く保有
Lumadaなのです」
している企 業は世 界 的にもあまりない
はずです。Lumadaには、世界中から
集まった新たなユースケースが日々蓄積
−ユースケースやソリューションコア
されており、それをひな型にしたソリュー
の質と量が、
お客さまのイノベーション
ションコアを適 用 することで、より早く
に貢献できるポイントになるということ
効率的に、
お客さまのビジネスをスケール
ですね。
させることができるのです」
「はい。
日立はアナリティクスベンダー
として世界的に有名なPentahoという
グループ企業を持っています。Pentaho
−グローバルで戦う日本企業には欧
執行役専務
米のユースケースも参考になりますね。
サービス&プラットフォーム
にはすでに、お客さまが新たな価 値を
ビジネスユニット CEO
生み出した100以上のユースケースが
「 欧 米 の先 進 的なユースケースや
あります 。日立 が 開 発した 人 工 知 能
課題解決に役立つ知見をグローバルに
小島 啓二
横 展 開 するため 、新たに作ったのが
Hitachi Insight Groupです。米国に
お客さまやパートナーのシステムとつないで
ソリューションを迅速に協創
本拠地を置くこの組織は、Lumadaを基
盤としたIoT関連ソリューションやサービ
お客さま
協創
協創
お客さまの
課題分析
・アナリティクス
スの研 究 開 発と市 場 開 拓を担います
サービス
プロトタイピング
と価値検証
仮説構築
・人工知能
・NEXPERIENCE*1
お客さまに
提供、運用
・お客さまに
ソリューション提供
・シミュレーション
・パートナー技術の統合
が、
日本の優れたユースケースを世界
に発信し、
お客さまが新たなビジネスチャ
ンスを開拓できる場としても機能させて
いきたいですね。私たちは今、お客さま
I
oTプラットフォーム「Lumada」
お客さまの
OTシステム
の課題をいち早く解決する
“ソリューショ
ソリューションコア
(ソリューションのひな型)
お客さまの
ITシステム
アジャイル開発基盤
マシンデータ
データ共有・分析
人工知能
す 。そ の 成 功 事 例 を 積 み 重 ね てソ
各種シミュレーター
ビジネスデータ
ヒューマンデータ
ンファースト”の実践に力を入れていま
リューションコアを充実させ、
それが次の
お客さまの課題解決をさらに早く高品質
データレイク
にしていくというスパイラル−日立はこの
OSS*2
コミュニティ
パートナーの
I
oTプラットフォーム
*1 日立が構築したサービス事業協創方法論 *2 Open Source Software
OT/I
T
パートナー
アプローチでお客さまとの協創を加速さ
せ、社会イノベーションのエコシステムを
作りあげていきたいと思います」
IoTプラットフォーム「Lumada」の特長
お問い合わせ先
(株)
日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット
http://www.hitachi.co.jp/lumada/inq/
■ 情報提供サイト
http://www.hitachi.co.jp/lumada/
はいたっく 2016.10
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