欠席委員意見書(PDF:147KB)

「滋賀県環境審議会 温暖化対策部会第2回部会」への意見書
平成28年度 第2回滋賀県環境審議会 温暖化対策部会(9月12日)は所用につき欠席
のため、本意見書を提出させていただきます。
<滋賀県独自の温室効果ガス排出削量の削減目標について>
本推進計画の骨子案では、国の2030年度の削減目標およびエネルギーミックスの排
出係数(0.37kg-CO2/kwh)と滋賀県独自の排出係数(0.43kg-CO2/kwh)の2種類の排出
係数を使用することで、削減目標に幅を持たせておられる。
幅を待たせた理由とその係数の違いをもっと県民に分りやすく記載をするべきであると
考える。つまり 2030 年に対 2013 年比 23%~29%の間になればよいと理解するのか、県独
自の係数なら削減量は国の削減目標を達成できないし、国だけの排出係数なら国目標の
26%を達成できる見込みである事を理解できる表現が必要であるように考える。
県独自の係数を用いることの、滋賀エネルギービジョンの考え方も併せてわかり易く示
すべきではないか。
一方で、削減目標の考え方が複雑になることで、本推進計画が県民に理解されにくいこ
とも懸念する。
我々経済人としてはやはりエネルギーとは信頼性(安定供給、経済性、環境保全等)を
第 1 と考えられないことは、事業計画投資計画等の策定が困難となり、ひいては滋賀経済
の停滞減退を招く事を危惧いたします。
<削減対策全般について>
東日本大震災以降、県民・事業者ともに省エネ対策には積極的に取り組んできている。
今後、更なる省エネ対策を進めていくには、県民や事業者に負担や耐えることを強いるよ
うな施策ではなく、マインドや経済活動に対してどのように鼓舞する取り組みが出来る施
策を考えるかが重要と考える。
また、削減対策の検討に当たっては、経済成長と低炭素社会の実現を両輪で進めていく
こと絶対条件として考えていただきたい。
又、県独自として琵琶湖保全再生法に関連した施策と十分な関連を持たせてほしい。
<部門横断的削減対策について>
部門横断的削減対策において、
「再生可能エネルギー等電気の排出係数が低い電力の選択
を推進する」とあるが、県独自策定の滋賀エネルギービジョンの2030年のエネルギー
構成には 15.6%の再生可能エネルギーの導入が見込まれておりさらに導入を目指す表現は
県民にかなりの負担を強いる事に繋がらないか危惧するところである。新たに横断的な削
減対策は本当に必要なのかどうか考える必要があるのではないか。どうしても県独自の削
減上乗せをするなら再生可能エネルギー導入にこだわらず、より広い範囲で排出係数が低
いエネルギーの選択を推進していくべきことも考えるべきではないか。これが本来の温暖
化防止と経済性の確保に繋がるのではないか?
<適応策について>
今回初めて県として温暖化によるリスクを表現されたことは賛成するが、自然環境が変
動するリスクが中心となっているように思える。経済活動の重要な条件としての極端現象
や経常的現象を含めインフラやライフライン等がどのように影響を受け、そしてその結果
県民総生産高等にどのように影響するかも検討していただきたい。
以上