取扱説明書 URS600SIJ

自動溶剤再生装置
URS600SIJ型
取扱説明書
ご使用前にこの「取扱説明書」をよく読んで頂い
て、正しく使用して下さい。 誤った取り扱いは
機械の故障や大変な事故につながります。
機械を操作する前にいつでも見られるように、
大切に保管して下さい。
ユニラム ジャパン株式会社
〒263-0004 千葉県千葉市稲毛区六方町 90-3
TEL(043)304-8885 FAX(043)304-7821
URL : http://www.uniram-japan.com/
REV
/
120806-6004.33
目
次
1.
はじめに
……………………………………
2
2.
使用前の注意事項
……………………………………
2
3.
仕様
……………………………………
3
4.
装置構成概略
……………………………………
3
5.
使用前の点検
……………………………………
4
6.
設置
……………………………………
4
7.
作業上の注意事項
……………………………………
5
8.
準備
……………………………………
5
9.
コントロール・パネルについて
……………………………………
7
10. 沸騰点の設定
……………………………………
7
11. 溶剤再生作業
……………………………………
8
12. 保守・点検
……………………………………
8
13. 故障と対策
……………………………………
9
14. 構成部品表
……………………………………
13
15. 構成部品図
……………………………………
14
16. 電気回路図
……………………………………
15
--
……………………………………
16
保証と修理サービス
設置及び、作業中の警告事項
この装置を設置する場合、高熱、火気、火花が出る可能性のある場所の近くは、絶対に避けて下さい。
本体近くでは、タバコの喫煙や火花が出るような作業をしたり、火気を近づけたり絶対にしないで下さい。
これらを守って頂かない場合は、火災や爆発等の、重大な事故等の原因になる事があります。
重要注意事項
この装置をご使用前に、装置を正しく使用し、性能を最大に引き出し、事故等を未然に防止するために、
本取扱説明書をよく読んで、機能や取り扱い方を充分に理解して頂く事が大切です。
URS600SIJ – Page 1
1.
はじめに
この度はユニラム社製自動溶剤再生装置 [ URS600SIJ ] をお買い上げ頂きまして、誠にありがとうございます。
自動溶剤再生装置は、汚れたシンナー等の溶剤を短時間に効率的に蒸留する事によって、再生再利用する事を
目的に開発された、プロフェッショナル用の自動溶剤再生装置です。
この装置用に特別に開発されたコンピューターには、自己診断能力や安全機能に加えて、設定蒸留温度、その他
の使用条件の変化に自動的に対応できる高度のプログラムが装備されています。
完全防爆構造に加えて、作業者の安全に対する数々の考慮がされていますが、操作方法や機能を把握して頂く為、
使用前に本書を必ず読み、重要な警告・注意事項、及び取り扱い方法について十分に理解された上で、正しい取
り扱い方法にてご使用下さい。これは、身体上に重大な傷害を及ぼしたり、火災・爆発などの災害を未然に防止す
る上でも重要です。また、取扱説明書や、装置に貼付されているラベルに記載されている以外の使用法をされたり、
必要なメンテナンスを行われなかった場合は、それが原因で故障等を起こしても、保証の対象となりませんので、
ご注意下さい。
本書の中で使用されている部品名、その部品がどこに使用されているかに関しては3頁の“4.装置構成概略”、
13・14の“14.構成部品表 ・ 15.構成部品図”をご参照下さい。
本書は、必要に応じてすぐに取り出して参照出来る場所に、大切に保管して下さい。
ご使用前に、製品の破損や欠品がない事を確認して下さい。万一、破損や欠品がありましたら、ご面倒でも購入先、
あるいは弊社までご連絡下さい。
安全性・作業・保守サービスについて
ユニラム社の全製品は高性能、高品質水準に設計・製造されており、工場からの出荷前には1台毎にテストが行
われています。 しかしながら、作業者が不適切な温度設定、危険な溶剤の使用や、ライナー・バッグの間違った取
付け等の誤った操作をすると、作動不良や事故の可能性があり危険です。 また、保守サービス等を怠り、誤った
点検・メンテナンスを行うと、故障や事故の原因になる可能性があります。
ご使用前に、本取扱説明書をよくお読み下さい。 この装置の取扱に関するご質問は、お買い求めになられました
販売店、または当社までお問い合わせ下さい。
2. 使用前の注意事項
この装置を効率よく活用して、労働災害を防ぎ、安全な作業をするために、以下の注意事項、及び取扱方法をよく理解
して、必ずお守り下さい。
身体上・爆発や火災の危険
1.
火気のある場所、または火花が発生する可能性がある場所の近くでは、重大な事故に繋がる恐れがあり、非常
に危険ですので、絶対に使用しないで下さい。
1)タバコ、ライター、マッチなどの裸火
2) ストーブ、ヒーターなどの発熱製品
3) ドリル、サンダー、及びグラインダー等の工具、その他高温度や、火花が発生する可能性のある物
2.
換気の不十分な狭い場所での作業は、飛散した溶剤ミストなどに引火したり、蒸気を過分に吸引する可能性があ
り危険ですから、必ず換気のよい場所で使用して下さい。
3.
この装置にはアース線が付属していますので、アースの接地は確実に行って下さい。 アースが不充分ですと、
静電気によるスパークで爆発や火災の危険性があります。
4.
シンナー缶等の容器は、蓋をして安全な場所に保管して下さい。
5.
必ず専用回路にして頂き、漏電ブレーカーを取り付けて下さい。
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3. 仕
様
•
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•
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•
•
•
•
名称
型式、構造承認
電源圧、周波数
最大電流、消費電力
蒸留方式
制御方式
表示方式
温度設定方式
冷却方式
タンク加熱方式
安全機能
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•
•
高圧安全弁作動
安全タイマー
自己診断機能
タンク容量
蒸留速度
使用環境
使用環境温度
蒸留温度範囲
蒸留滓廃棄方式
適合回収缶
蒸留タンク材質
コンデンサー(熱交換器)材質
装置外装材質
出荷寸法・重量
4.
自動溶剤再生装置
URS600SIJ / 一体型完全防爆構造 (適合規格: 米国 UL / カナダ CSA 他)
単相 200V / AC 50/60サイクル
7,5アンペア、 最大 1,500w(毎時)
加熱・冷却による蒸留
マイクロ・プロセッサーによる全自動蒸留システム
LEDランプ 5個
押しボタン・パネル式エレクトロニック温度制御
高効率コンデンサー、及び、ファン・モーターによる強制送風式
二重密閉ヒーターによるタンク直熱式
ヒーター・サーモスタット、ファン・モーター・サーモスタット、コンデンサー・サーモ
スタット、高圧安全弁、自動安全タイマー, ヒーター、及び、コンデンサー感熱プ
ローブによるデジタル安全プログラム、タンク安全外蓋、自己診断・LEDによるメ
ッセージ表示機能、 シンナー缶本体内収納スペース
0.035 ~ 0.070kg/㎠ (蒸留タンク蓋兼用)
最大 6 時間 (自動終了)
マイクロ・プロセッサーによる自己診断、及びLEDによるメッセージ・コード表示
20リットル
約3~7リットル
屋内(火気、及び高温発生源が付近に無い事。)
摂氏 5度~35度
摂氏 90度・115度・140度・165度・190度・200度 (6段階)
耐熱ナイロン集滓バッグ(ナイロン・バッグ、新規納入時3枚付属)
18リットル角型缶、20リットル・ペール缶
ステンレス・スチール
銅・真ちゅう
ステンレス・スチール(磨き仕上げ)
全幅 500mm x 全奥行 500mm x 全高 1.100mm、 約50キロ
装置構成概略
各構成部品の名称と部品番号の詳細については、巻末13・14頁を参照して下さい。
安全外蓋
コンデンサー
再生液排出管
再生液回収缶
(ユーザー様でご用意して下さい。)
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5.使用前の点検
1.
梱包に運搬中の破損があるかどうか、調べて下さい。 梱包に破損がある場合は、内側の本体にも破損がある
可能性があります。
2.
溶剤再生装置を、梱包から丁寧に取り出して下さい。
3.
機械に運搬中の破損が無いかどうかを確認して下さい。 破損がある場合は、クレーム処置をするために、
販売店、運送会社に連絡して下さい。
4.
以下の付属品が含まれているかどうかを、確認して下さい。
• 予備のライナー・バッグ (770-9160 ) ・・・ 2袋
• 予備のタンク蓋シール (770-2150N) ・・・ 1個
• 取扱説明書
上記の付属品が欠けている場合は、本品をお買い求めになられた販売店まで、お問い合わせ下さい。
取扱説明書は、この装置を正しく、効率的に使って頂くための大切な書類です。いつでも、すぐに参照出来る所に、
大切に保管して下さい。
5.
本体のタンク内に、ライナー・バッグと、バッグ・ホルダーが、予め装着されています。 ライナー・バッグは、予備
用に付属品として2袋含まれていますが、なくなる前に、早めにご注文下さい。
6.
設置
注意
本体は、高熱・火気・スパーク等が発生する可能性がある危険な場所では、決して使用しないで下さい。
以下の手順に従って、本機を作業場に正しく設置して頂く事が大変重要です。保守・点検等を行う場合は、
必ず電源プラグを抜くか、主要スイッチを切り、本体に電気が流れていない事を確認してから行って下さい。
1.
まず、本溶剤再生機を、換気のよい場所に置いて下さい。
2.
調整脚を、設置場所の床の表面状態や、使用される溶剤受け容器の高さ等に合わせて、装置が水平にしっかり
と設置されるように、調整して下さい。
3.
電源が本体の後ろになるように設置し、単相200ボルト、15アンペアの電源にしっかりと接続して下さい。
コントロール・パネルの、READY(L)ランプ、READY(M)ランプ、READY(H)ランプの点灯により、電源供給の確認
ができます。 ランプの点き方で下記を参照すると、蒸留温度が何度に設定されているかがわかります。
全6段階の蒸留温度設定があります。
4.
• READY(L)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
蒸留温度は摂氏 90度
• READY(L)とREADY(M)のランプが点灯している。>>>>
蒸留温度は摂氏 115度
• READY(M)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
蒸留温度は摂氏 140度
• READY(M)とREADY(H)のランプが点灯している。>>>>
蒸留温度は摂氏 165度
• READY(H)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
蒸留温度は摂氏 190度
• READY(L)(M)(H)のLEDランプが点灯している。>>>>
蒸留温度は摂氏 200度
タンクの内側にバッグ・ホルダーと、ライナー・バッグが装着されています。 ライナー・バッグは蒸留後の固形物
の状態によっては何回か繰り返し使用できますが、次回にライナー・バッグを装着する場合、同じ要領でライナ
ー・バッグの上端がタンク蒸気出口の下になるように、バッグのふちをホルダー内側の下方に押して取り付けて
下さい。 その際、ライナー・バッグが溶剤タンクの蒸気通路を塞がないように、注意して下さい。
URS600SIJ – Page 4
警告
ライナー・バッグとバッグ・ホルダーを正しく取り付ける事は、非常に重要です。 ライナー・バッグを誤って装着した
場合、タンク内の蒸気取入口を塞ぎ、危険な高圧状態や、蒸気漏れにつながる可能性もあります。
付属のアース線の鰐口クリップを、溶剤回収容器の金属が露出している箇所に、必ず取付けて下さい。
蒸留作業中に静電気が発生した場合、火花が溶剤に着火する可能性があり、大変危険です。
7.作業上の注意事項
1.
作業中は溶剤が体に付着したり、溶剤を吸い込んだりする事があります。 地域の労働環境規定に従い、適切な
服装で作業をして下さい。 防護眼鏡・手袋・エプロン・マスク等を、必ず着用して下さい。
2.
タンクに溶剤を注ぐ時、清掃する際には、蒸気を吸い込まないように注意して下さい。
3.
溶剤を購入先の業者に、可燃性・有毒性・沸騰点等の溶剤安全資料について、ご確認下さい。
4.
作業中に不具合等が発生した場合は、自己診断機能が故障箇所を自動的に探知して、
READY(L)ランプ、READY(H)ランプが交互に点滅して、メッセージ・コードを表示します。
詳しくは、10頁の「13.故障と対策」の欄をご参照下さい。
8.
準
備
以下の要領で、こぼしたり、溢れされたりしないように注意しながら、汚れた溶剤を蒸留タンクに入れて下さい。
1.
外側の安全蓋を持ち上げて、完全に開いた状態にして下さい。 タンクの蓋の留めハンドルを持ち上げて、ロック
を解除し、蓋を開けて下さい。タンクの蓋には、安全のために自動減圧弁機能が備えられています。 タンク内に
圧力の異常な増加が生じた場合、自動減圧弁が作動し、0.035から、0.070㎏/c㎡で、圧力を開放し始めます。
(自動減圧弁は、蒸留タンク蓋が弁の役割も兼ねております。)
2.
本体には、ライナー・バッグと、バッグ・ホルダーが製造時に、予め取り付けられています。 ライナー・バッグは残
渣物の状態によっては2~3回の再利用が可能ですが、耐久期間は蒸留される溶剤の種類や設定温度の高低に
より、大きな違いが出てきます。バッグを再利用する時は、漏れ等の異常がないかどうか、調べてから使用して下
さい。
3.
ライナー・バッグとバッグ・ホルダーを取付けるには、次頁の図を参照し、以下の手順で行って下さい。
1) 最初に、タンクの底に平らになるように、ライナー・バッグを取り付ける。(図1)
2) 指をバッグ・ホルダーの輪の中に入れて、輪の直径が狭まるように(図2参照)押す。
3) バッグ・ホルダーをタンク内側のライナー・バッグに入れて、図3に示されたように、タンクの段のちょうど溝に
来る位置で2本の指を離す。ホルダーの輪がシンナー蒸気吸込み口の反対側になるように取付ける。
4) 図4のように、バッグのふちを折り曲げる。
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ライナー・バッグ
バッグ・ホルダー
注
蒸気取入口
バッグの上端を
下に押し込む
意
バッグホルダー
図1
タンク
図2
図3
図4
警告
危険な異常高圧の発生を避けるために、正しいライナー・バッグとバッグ・ホルダーの取付けが大変重要です。
4.
作業上の「7.注意事項」の 1、2、3 に記載された安全予防手
段を守り、タンク内のライナー・バッグに汚れた溶剤を注意深
く注入して下さい。 汚れた溶剤によるタンクの汚染を避け、
タンクを常に清潔に保つために、汚れた溶剤をライナー・バッ
グの外側にこぼさないように、注意して下さい。
タンクを傷付けたり、破損を避けるために、溶剤容器をタンク
の上に置いたりしないで下さい。 タンク上端の蓋シールに、
汚れたシンナーや塗料が付くと、シールの寿命が著しく短くな
りますので、タンク内側上端部のシールの接触面はウエス等で
拭く等、いつもきれいにしておいて下さい。
最大使用容量は 16 リットル、最小使用容量は 5 リットルを
目安としてご使用下さい。 タンクは絶対に溢れさせないで
下さい。汚い溶剤が蒸気吸込み口を通してコンデンサー内
に流れ込み、蒸留された溶剤に色が付いたり、コンデンサ
ー内部や、その他の流路で目詰まりを起こしたりする可能
性があります。
5.
蒸気漏れが起きないように、タンクの蓋をしっかりと閉じて、
クランプのハンドルをロックして下さい。 本機前面の扉を開
けて、溶剤収納容器(1.8 リットル角型缶、20 リットル・ペール
缶等)を置き、装置の溶剤排出管を装置概略構成図に示され
た通り、収納容器の上口に入れて下さい。
溶剤排出管が折れたり、詰まったりせずに容器の上口に、
約 2 センチ以上入っている事を確認して下さい。
以上で、溶剤再生装置の使用準備が完了しました。
警告
酸やアルカリ性の混じっている腐食性溶剤は、決して使わないで下さい。
コンデンサー等の金属を腐食する可能性があり、大変危険です。また、コンデンサー本体の耐用年数が短くなります。
再生液が酸性になる場合、回収缶の内側に錆が発生する場合があります。
コンデンサーは埃や、塗料の付着がないように定期的に清掃を行って下さい。
(掃除機で埃を吸い取る、もしくはエアーブロー等で埃等を吹き飛ばして下さい。)
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9. コントロール・パネルについて
コントロール・パネルは、この装置の全ての操作を行うための大切な
装備です。 右の図のように、5 個の緑色ランプ、及び、2 個の押しボタ
ンが一体に形成されています。
“ON”ボタンを押すと、自動蒸留運転が開始されます。
“OFF”ボタンは、運転中に装置を停止したい場合に使います。
また、この 2 つのボタンは、低温(摂氏 90 度)から高温(摂氏 200 度)ま
で、6 段階の蒸留設定温度を切り替えるのにも、使用されます。
下記の「10.沸騰点の設定」の項を参照して下さい。
URS600SIJ
READY (M)
“READY(L)”、“READY (M)”、“READY(H)”、“HEAT”、及び“FAN”
の 5 つの緑色高輝度 LED ランプは、以下の状態示します。
• “READY” ランプ 電力(交流 200 ボルト)が供給された事を示します。
• “HEAT” ランプ
コントロール回路からヒーターに電力が供給された事を示します。
• “FAN” ランプ
コントロール回路から冷却ファンに電力が供給された事を示します。
“READY(L)”、“READY(H)”の 2 つの LED は、自己診断機能が不具合状態を自動的に検出した場合、片方ずつ点滅
をして不具合状況を表示する働きもあります。 詳しくは、11・12 頁のメッセージ・コード表を参照して下さい。
10.沸騰点の設定
下記の 6 種類の蒸留設定温度があります。
• READY(L)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
• READY(L)とREADY(M)のLEDランプが点灯している。>>>
• READY(M)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
• READY(M)とREADY(H)のLEDランプが点灯している。>>>
• READY(H)のLEDランプが点灯している。>>>>>>>>
• READY(L)(M)(H)のLEDランプが点灯している。>>>>>
蒸留温度は摂氏
蒸留温度は摂氏
蒸留温度は摂氏
蒸留温度は摂氏
蒸留温度は摂氏
蒸留温度は摂氏
90度
115度
140度
165度
190度
200度
蒸留温度設定の変更が必要な場合、以下の手順で簡単に変える事が出来ます。
1.
“HEAT(加熱中)”ランプと、“FAN(冷却ファン)”ランプが消えている事を
確認して下さい。
2.
“OFF”ボタンを押しながら、“ON”ボタンを一度押す毎に温度設定変更が
可能です。希望する蒸留温度のランプが点いた時に、“OFF”ボタンから
指を離すと、その蒸留温度がメモリーに設定されます。
注意
溶剤の汚れが著しい場合や、油やグリース等が多く含まれている場合、
蒸留温度が著しく高くなって温度設定を最高にしても、完全に再生が出来ない事もあります。
温度設定は、蒸留される溶剤の沸騰点によって決められます。 蒸留される溶剤が、かなり汚染されている場合には、
通常の設定温度より、約 20~50 度高めの沸騰点を設定する必要があります。 同じ溶剤でも何回も繰り返し蒸留する
と、徐々に沸騰点が上がっていきます。これは、繰り返し使用するうちに、溶剤に含まれている沸騰点の低い溶剤から、
先に蒸発して行くからです。 溶剤の沸騰点は、汚れ具合や、何によって汚れているかにもよります。
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警告
ニトロ・セルロースは、摂氏 135~180 度で発火する危険があります。
一部のラッカーシンナー等に含まれている場合がありますので、決して使用しないで下さい。
11.溶剤再生作業
1.
蒸留タンクの蓋を開け、ライナー・バッグとバッグ・ホルダーをタンク内に取付けます。
2.
蒸留する溶剤をタンク内のライナー・バッグに、周りから飛び散らないように、注意して注入します。
3.
タンクの蓋を閉めて、タンク蓋のクランプをしっかりロックしてから、安全外蓋を閉めます。
4.
扉を開け、溶剤排出管が溶剤回収用容器の開口部に入るように、容器を設置して扉を閉めます。
5.
再生しようとしている溶剤にあった、蒸留温度設定になっている事を確認して下さい。必要があれば上記の、
「10.沸騰点の設定」の手順に従って、希望の蒸留温度に設定して下さい。
6.
“ON”ボタンを押すと、自動蒸留運転が始まり、“HEAT(加熱中)”ランプと、“FAN(冷却ファン)”ランプが点灯します。
設定温度に達すると、“HEAT(加熱中)”ランプは、点灯、消灯を不規則に繰り返します。これは設定温度を維持す
る為に、コンピューターで温度調整を行っている為です。
7.
蒸留過程が終了し、冷却過程に入ると、“HEAT(加熱中)”ランプが消えますが、“FAN(冷却ファン)”ランプはタンク
底温度が 50℃になった時点で消え、すべてが終了した事がわかります。
z
z
注意
蒸留運転中は、装置内外の部分の温度がかなり高くなり、触れると火傷をする可能性があります。 蒸留運転中
に安全外蓋やタンク蓋を開ける事も、大変危険ですから、“HEAT(加熱中)”ランプが点灯中、また、消えた後
1~2 時間以内は、絶対に開けないで下さい。
蒸留運転中に、シンナー蒸気の漏れ、異音、その他の異常が発生した場合、速やかに“OFF”ボタンを押して、
蒸留作業を停止し、電源も切って下さい。 装置がまだ熱いうちに安全外蓋やタンク蓋を開けると、危険な可能性
がありますので、時間が経って充分に装置が冷えるまで、点検や修理作業を行わないように、留意して下さい。
12 .保守・点検
事故や災害を未然に防ぎ、装置を長年に渡り効果的に使って頂くためには、正しい保守・点検を行うことが、最も重要
です。 以下の説明に従って、定期的に必ず保守と点検を行って下さい。
蓋シールの交換
蓋シールは、溶剤蒸気の漏れを防ぐために大切な部品です。 蓋シールは耐久性と耐熱性に優れた合成ゴム製
(標準仕様はネオプレーンゴム)ですが、蒸留タンクとの接触面に傷がついたり、ゴミやペンキ等で汚れていると密閉
性が悪くなったり、蒸気漏れが起きる可能性があります。
蒸留タンクと蓋シールの接触面は、常に清潔に保っておいて下さい。
蓋シールは一種の消耗品でもあるので、毎回使用時に点検し、
蓋シールの損傷等が発見された場合は、以下の手順で交換して下さい。
1.
蒸留タンクの蓋を開けて、蓋が立った状態にします。
2.
古い蓋シールを、取り外します。
3.
新しい蓋シールを、少しずつ押し込むようにしながら、溝にはめ込んで下さい。
この際に、蓋シールに傷をつけたりしないように、注意して下さい。
(伸ばしながら装着すると最後に余る事があるので、あまり伸ばしすぎないように注意して装着して下さい。)
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ライナー・バッグの交換
蒸留作業にライナー・バッグを使用すると、汚れや滓がバッグ内に残るため蒸留タンクは汚れませんが、汚れた溶剤
を蒸留タンクに注入時に、誤ってタンクの外側にこぼしたり、蒸留過程でも多少は溶剤がバッグとタンクの間で結露す
る為、バッグ交換時に点検し、汚れている場合は布で拭くなどして、清掃する事が必要です。タンクが過度に汚れてい
ると、熱の伝導性が悪くなり、蒸留速度が遅くなる等の不具合の原因になります。蒸留タンク内はできるだけ定期的に
清掃を行って下さい。
コンデンサーの清掃
この装置の冷却方式はファン・モーター、及び、高率コンデンサーによる強制送風式です。 従って、コンデンサー
が過度に空気中の埃やゴミ等で汚れると、コンデンサーは目詰まりを起こ
して冷却効率が低下するので、蒸留速度が遅くなったり、異常過熱の原因
となります。コンデンサーが異常過熱を起こして、コンデンサー下部の温度
が摂氏 75 度を越えると、安全機能が作動してヒーターを自動的に停止する
と共に自己診断機能が働いて、READY(L)ランプ、READY(H)ランプが交互
に点滅してメッセージ・コード 23 を表示します。 この過熱状態が 10 分以内
に解消されると、自動的に蒸留運転が再開されますが、異常が 10 分以上
コンデンサー
続くとメッセージ・コード 24 と変わり、完全に蒸留運転を停止します。
この場合タンクの温度が摂氏 50 度以下に下がるまで、冷却ファンは止まり
ません。 本体背面より定期的に点検し、汚れている場合は、以下の手順
でコンデンサー清掃して下さい。
1.
2.
3.
火傷、感電等の事故を避ける為、点検前に必ず電源を切って下さい。
後方で作業が出来るようにスペースを作って下さい。
右の図のように、エアー・ガンで圧縮空気を吹き付けて、コンデンサー
に付着しているゴミや埃を吹き飛ばして、取り除いて下さい。 この場合、空気圧は約 4 ㎏/cm2 にして、コンデン
サーフィンを破損しないよう注意して、丁寧に作業を行って下さい。
*.
再生作業が終わり、タンクが冷え切っている状態の時に、タンク内の蒸気取入口にエアーブローをして下さい。
コンデンサー内に入り込んだ溶剤滓や、再生液の残りを出し、腐食、詰りを防ぐ効果があります。
これを怠ると、蒸気を吸い込めなくなり、タンク蓋周辺からガスが漏れる可能性が有ります。
13.
故障と対策
装置の作動中に、蒸留効率の低下、溶剤蒸気の漏れ、異常な高熱、異音の発生、その他の異常や故障が発生した場
合、迅速に正しい処置を取り、未然に自己や火災等を防止しなければなりません。 そのためにも、以下の説明をよく
読んで、理解して頂く事が大切です。
作動中に故障、その他の不具合が発生すると自己診断機能が働いて、必要な応急処置を自動的に取ります。 また、
READY(L)ランプ、READY(H)ランプが交互に点滅してメッセージ・コードを次頁のように表示し、どのような不具合が
起こったかを知らせます。
容易に検知できる異常が無くても、蒸留運転終了後に、タンク内に溶剤が多量に残っている、蒸留効果の低下の疑い
がある場合は、後述(11 頁)の手順に従って水を使った試運転をすると、装置が正常に働いているかどうかが、簡単に
判定出来ます。
自己診断機能
この装置に装備されている、種々のセンサーやサーモスタットを継続的に検知し、異常が発生すると、コンピューター
の自己診断機能がどのような不具合かを瞬時に判断して、必要な応急処置を自動的にとるだけでなく、
READY(L)ランプ・READY(H)ランプが交互に点滅して、メッセージ・コードを下記のように表示します。
コード右側に記載された説明に従って、必要な対策を取って下さい。 12 ページの構成部品表と 13 ページの構成部品
図を参照して下さい。
* トラブル状況は、一部ユーザー様で対処できない場合の内容も記載してあります。
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メッセージ
コード
11
LED ランプの点滅
READY
READY
(L)
(H)
1回
1回
12
13
1回
1回
2回
3回
14
1回
4回
15
1回
5回
21
2回
1回
22
2回
2回
23
2回
3回
24
2回
4回
トラブル状況/原因/対策
ヒーターの制御回路の温度センサーに、接触不良、断線等の不具合が発生し
た場合にこのコードがでます。温度センサーをタンク底部に取り付けているネ
ジを外し、温度センサー先端部を、サンド・ペーパー等で綺麗にしてから、再度
ネジで確りと取り付けて下さい。
コンデンサー・サーモスタットの故障。新品に交換して下さい。
供給電源の異常時(落雷、電気工事、その他周辺機器からのノイズ等外的要
因)に、コンピューターが誤作動を起こし、その結果コンピューターがリセットさ
れてしまい、作業工程が中断してしまうとこのコードが出ます。STOP ボタンを
押し、再スタートをすれば元に戻りますが、アースがきちんと接地されている
か、電源コードが劣化、もしくは接続がきちんとされているかを再確認してくだ
さい。
上記のコード 13 と同様の内容です。コンピューターが何らかの誤った信号を拾
い、誤作動を起こしています。STOP ボタンを押し、再スタートを行えば元に戻
ります。しかしこのコードが頻繁に出る場合は、コンピューター基盤の異常が考
えられるので、交換をお勧めいたします。
コード 13,14 と同様の内容です。コンピューターが誤った信号を拾い、リセットさ
れています。このコードも頻繁に起こる場合は、コンピューター基盤の交換をさ
れた方が良いと思います。
ヒーター回路の一部に、断線が起こった場合に表示されます。
原因は、ヒーター回路用のヒューズ(12 頁のヒューズ位置図の F1 か、F3)が切
れているか、ヒーターか、ヒーター・サーモスタットの故障、或いは、ヒーター回
路用電線が電源制御盤のターミナルのところで緩んでいる等が考えられます。
ほとんどの場合ヒューズ又はヒーター・サーモスタットの交換で直りますが、ご
く稀には、ターミナルのネジを締め直す、または、タンク全体の交換が必要な
可能性もあります。 ヒーター回路用のヒューズを取り替えても、すぐに切れて
しまう場合は、ヒーター回路中のショートをチェックして下さい。
ヒーターの制御回路が故障し、ヒーターが点いたままになっていると、このコー
ドが出ます。 原因は、電源制御盤に搭載されているヒーター回路制御用のト
ランジスター(HEATER TRIAC)がショートしている可能性があります。 確認の
為、いったん電源を切り、再び電源を入れます。 ヒーター・ランプが点灯して
いないのに、蒸留タンクの温度が上昇する場合は、間違い無く“HEATER
TRIAC”がショートしているので、電源制御盤を交換して下さい。 この故障を
放置しておくと、蒸留タンクの温度が勝手に上昇するので、大変危険です。
この表示が出たら、直ちに電源を切って下さい。 新しい電源制御盤と交換し
て下さい。(万一温度上昇している場合、260℃でヒーターはカットします。)
この状態では、ヒーターが一時的に遮断されますが、コンデンサー・サーモスタ
ットの温度が 75 度より下がると、自動的にヒーターに通電されます。 ほとんど
の場合は、コンデンサーが埃やゴミ等で、過度に汚れている事が原因ですが、
その他にも、室内温度が 35 度を越えている、プロペラ・ファンが緩んで、モータ
ーのシャフト上で空回りしている、または、コンデンサー・サーモスタットやファ
ン・モーターに故障が起きた事が考えられます。
対策としては、コンデンサーを掃除して埃やゴミを取り除く、緩んだプロペラ・フ
ァンを締め直す、或いは、故障したコンデンサー・サーモスタット、モーターユニ
ットを交換する必要があります。
コード 23 の状態が 10 分以上続くと、一時的に過熱状態ではないと判断され、
運転が完全に停止されるので、上記 23 を参照して、対策を行って下さい。
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31
3回
1回
32
3回
2回
33
3回
3回
蒸留タンクの底に蒸留滓が蓄積していますと、温度上昇が異常に早いため、
自己診断機能が作動してまずヒーターを切り、タンクの温度が摂氏 60 度以下
になると運転が完全に停止されます。蒸留タンクの蓋を開け、中を点検して下
さい。蒸留タンク底の蒸留滓を完全に除去から再び始動して下さい。また、蒸
留タンクが空か、それに近い状態の時も再生が終了し、ヒーターを切ってから
もこのコードが出ます。
蒸留運転中に、供給されている電力の電圧が過度に下がったり、停電があっ
たりすると、蒸留運転が一時的に中断され、この表示が出ます。これは装置の
故障ではないので、“ON”ボタンを押して蒸留運転を再始動して下さい。
蒸留運転を開始してから、6 時間が経過しても蒸留タンクが設定温度まで到達
しなかった場合、運転が自動的に停止され、同時にこの表示が出ますが、多く
の場合、装置の故障ではありません。
原因は、蒸留運転中の電圧の低下、停電等が考えられます。 その他にも、再
生しようとしている溶剤の中に沸騰点が摂氏 200℃以上のものが含まれてい
たり、過度の汚れの為、蒸留タンク底部に熱だまりが出来てしまい、タンク内の
廃液上面にまでしっかりと熱が伝わらない場合もこのコードが出ます。
“ON”ボタンを押して、もう一度蒸留運転を行うと効果がある事もあります。 こ
の現象が繰り返し起こる場合は、コンピューターか、ヒーター関係の故障で、蒸
留タンクの温度が正常に上がらない場合もあります。
その他の不具合現象
蒸留運転が終了したのに、蒸留タンクに沢山の溶剤が残っている場合、原因のほとんどは、蒸留滓が蒸留タンクの底
に溜ったままになっているか、設定温度の低過ぎです。 蒸留滓が蒸留タンクの底に溜まると、ヒーターの熱がタンク
内のシンナーに充分に伝わらないので、蒸留滓は毎回必ず取り除いて下さい。 この場合、メッセージ・コード 31 が出
る事も有ります。 設定温度の低過ぎる場合、設定温度を上げて、再度蒸留運転を繰り返して最適の温度設定を見付
けて下さい。 溶剤の中には沸騰点が高く、この装置では蒸留できないものもあります。 また、油やグリース類の清
掃に使った溶剤の場合、沸騰点がこの装置では蒸留できない程高くなることも考えられます。
溶剤の蒸気が蒸留タンクの蓋周辺から漏れている場合、蓋シールが古くなって、磨耗・硬化したり、傷ついていたりす
ると、密閉性が低下して蒸気漏れの原因になります。 装置使用中に、汚れたシンナーが蓋シールに付着したり、シー
ルを傷つけたりしないように、十分に気を付けて下さい。 古くなった蓋シールは、8 頁の「12. 保守・点検」の項を参照
して、交換して下さい。
シールではなく、蒸留タンク蓋シール接触面の過度の汚れに原因している場合は、蒸留タンクを傷つけないように注意
して、汚れを取り除いて下さい。蓋シール接触面を傷つけたり、破損させたりすると、蒸気漏れの原因となり、蒸留タン
クの交換が必要になる場合もあります。
蓋シールや蒸留タンクの蓋シール接触面に異常が無いのに、溶剤の
蒸気が蒸留タンクの蓋周辺から漏れている場合は、右の図の蓋ヒンジ、
バネの圧力低下の可能性があります。 圧力を高める場合は、バーの
中心にあるスプリング状の圧力調整を締め上げてください。スプリング
直下のナットを半時計回りに締めていただくと漏れの原因が、蓋、圧力
が上がります。尚、あまり締めすぎると、取付バーが曲がり、使用でき
なくなります。
水、又は新しいシンナーによる性能テスト
自己診断機能による試験で異常が無くても、装置が正しく作動しているか
更に確認したい場合、下記の手順で、水や新しいシンナー等を使って
蒸留運転をして見ることが有効です。 これは水や新しいシンナー等の沸騰点が摂氏 100℃(水)、あるいは約摂氏
135℃(シンナー)と判っているため、作動の判定基準として使えるからです。
• 蒸留タンクから、ライナー・バッグを取り除き、タンクに約1から、2 リットルの水か新しいシンナーを入れます。
• 温度設定を 200 度(最高温度)にして、蒸留運転をして下さい。 約 15~20 分位で、蒸留された液が出始めます。
• タンク内がほぼ空になると、タンクの温度が上がり始め、摂氏 200 度近くで、ヒーター・ランプが点滅を始めます。
• 約 10 分後に、ヒーター・ランプが消えます。 ファン・ランプは点灯しています。
• 蒸留タンクの温度が 50 度まで下がると、ファン・ランプも消えて、冷却ファンが止まります。
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• タンク内がほぼ空になっていれば、これで装置が正常に作動していることが確認されます。
水を使って蒸留テストを行った場合、必ずタンク内の水分を布等で完全に拭き取って下さい。 残った水分が酸化する
とコンデンサーに緑青を発生させたり、コンデンサーの腐食、または再生液回収缶の内側に錆を発生させたりする可
能性があるので、十分に注意して下さい。
(テスト後、タンクが冷えている状態を確認してから蒸気取入口からエアーブローを行って下さい。)
注意事項
タンク内に、廃溶剤を入れすぎると、蒸留中に気化したガスと一緒に、廃溶剤成分(塗料等)の滓が蒸気取入口に入り
込み、蒸気取入口付近や、コンデンサー内で目詰まり、腐食等を起こす事があります。そのまま使用していますと、蒸
留タンク蓋周りからガス漏れを起こし、最悪の場合行き場を失ったガスがタンク内で圧力が高くなり、蓋を押し上げ、中
に入っている廃溶剤を本体周辺に飛び散らせる危険性が有りますので、このような事にならない為にもメンテナンスは
定期的に行って下さい。
廃液が酸性になっている場合、再生後の液も酸性になっている場合が多く、この場合金属回収缶等は、時間が経つと
回収缶内側に錆を発生させる事があります。その他、ライナー・バッグも酸性の廃液には対応できないので、酸性が強
い物は、再生しないようにして下さい。
電源制御盤とヒューズについて
ヒューズは、モーターハウジング内に収納されている電源制御盤上に設置されています。ヒューズの交
換は以下の手順に従って行って下さい。
(6 本のボルトで留めています)
z
z
z
z
感電等の不慮の事故を避ける為に、必ず電源を切って下さい。
本機正面の扉を開けて、上部に図のようなシリンダーが見えます。
6 本のビスで留めてあるので、工具で外し、両端を持ってゆっくりと引き抜いて下さい。
少しずつ引き出すと、ヒューズが見えてきますので、次の図を参照して切れたヒューズを交換して下さい。
危険ですから必ず正しい規格のヒューズを使用して下さい。ヒート・シンクを引出し過ぎると内部の結線
等が外れたりする可能性があります。向きに気を付けな
がら、ヒート・シンクを押し込んで元に戻して下さい。留め
ビスを元通りに取り付けて下さい。
ヒューズの規格と位置
現行品はこの部分もヒューズになっています。
全部で 4 本のヒューズが使われて居ますが、その規格
と位置は、下の図の通りです。4 本全て 200-250 ボルト、
3AG タイプの速感型です。
「F1」と「F2」は、20 アンペアで、ヒーター回路用。「F3」と「F4」は、
2 アンペアで、冷却ファン・モーター用です。
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14.構成部品表
部品をご注文の際は、下の表と、次頁の「15.構成部品図」を参考にして正しい部品番号を明示して下さい。
番号
部品名称
番号
部品名称
1
安全外蓋
28
底部断熱材
2
取手(蓋・ドア共通)
29
コンデンサー
3
安全外蓋ステー
30
コンデンサー・サーモスタット
4
コンピューター板
31
ヒーター・サーモスタット
4A
コンピューター取り付板
32
フロントカバー
4B
コンピューター取り付板ネジ
33
フロントカバー取付ボルト
コントロール・パネル
34
電源制御装置
35
メインキャビネット
5
7
電源コード
36
ドア
8
蒸留タンク蓋
37
コンピューターコードコネクター
9
蓋パッキン
38
電源コードコネクター
10
ステー保持板
39
密閉筒
11
蓋保持バー
40
ニップル 7/2”NPS×3/4”-24
12
下部ヒンジ
41
モーターハウジングチューブ
13
ヒンジ ピンボルト
42
ファン・モーター
14
六角ボルト
43
モーターカバー
15
クランプレバー
44
ファンブレード組立
16
クランプレバー受け
45
モーター支持スナップリング 3.5”
17
ヒーター端子ボックスカバー
46
継手ユニオン
18
バッグ・ホルダー
47
通しニップル 1/2”M×1/2”F
19
ライナーバッグ
48
ドア板バネ
20
タンク
49
排出口テフロン・チューブ
21
溶剤蒸気排出口
50
排出口チューブ
22
蒸気吸込口ジョイント
51
設置調整台脚
6 角ナット
52
モーター支持Oリング
23
蒸気吸込口エルボ
53
排出口ガイド
24
ヒンジピンナット
54
ホースクランプ #4
25
後部パネル
55
アース線
26
後部スクリーン
56
ハンドル
27
側部断熱材
22A
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15.
構成部品図
URS600SIJ – Page 14
16. 電気回路図
下記の電気回路図は、電気の修理が必要な場合の参照用ですが、修理が必要な場合は必ず当社に連絡するか、最
寄りの正規電気修理業者にご依頼下さい。 感電等の危険を避けるため、決して素人が修理を行う事がないように、
注意して下さい。
サーモスタット
電源ボード
ヒーター
定格 1,500W
(デュアルヒート)
黒
単相 200V
白
ファンモーター
白
アース
J1
赤
白
緑
黒
信号線 内容
・・ +電源供給(コンピューター基盤用)
・・ ヒーター制御信号
・・ ファン制御信号
・・ アース
最大値 直流15V / 62.5mA / 0.94W
コンピューター基盤
(全URSモデル対応)
緑
コンデンサー
サーモスタット
サーモスタットは通常、温度が規定より上昇
すると、導通を遮断します。
コンデンサーの温度センサーは冷却ファンが
正常に機能しているかを確認する意味も兼ね
ております。コンデンサーの出口付近の温度
が75℃以上になると、ヒーターへの導通を遮
断致します。
温度センサー
蒸留タンク
K型 熱電対
コンデンサー用(蒸気取入口)
補足
静電気対策
静電気による障害を回避するには下記の注意点をお守り下さい
① 電源設備には必ずアース設備を取り、使用するコンセント・プラグ・コードにはアース単独線のある物を使用して
下さい。また、必ず 20 アンペア以上の漏電ブレーカー付電源をご使用下さい。
② リサイクル作業を開始する場合、必ず回収缶 (金属性を使用して下さい)は、回収口横の回収缶専用アース線を
回収缶に直接繋ぎ、アースをお取下さい。
注意 *回収缶にはプラスチック容器は使用しないで下さい。
静電気障害の原因となります。
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保証とサービス
保証書
(保証規定)
お買い上げの商品を、本取扱説明書に従った正常の使用状態で、万一故障が起こりました時は、
本保証書の記載内容により、無償修理致します。
型式
URS 600SIJ
品名
自動溶剤再生装置
製造番号
本機裏面のラベルに明記されています。
お 御会社名
客 お名前
様 ご住所 〒
TEL:
(
)
FAX:
(
)
保
お買い上げ日
年
月
日から
証
1 年間を保証期間とします。
期
間
販 販売店名
売 住所 〒
店 TEL:
(
)
FAX:
(
)
無償修理を受けるための条件、及び手続き
1. 本保証書をご提示の上、お買い上げの販売店、または当社にご依頼下さい。
2. 本保証書は日本国内においてのみ、有効です。 (This warranty is valid only in Japan.)
次の場合は、保証期間内でも、お客様のご負担(有償)になります。
1. 本保証書のご提示がない場合。
2. 本保証書にお名前、お買い上げ日、販売名等の記載がない場合、或いは、字句等を書き換えられている場合。
3. 取扱上の不注意・取扱説明書の記載事項を守られなかったことによる故障、及び損傷。
4. 消耗品の交換・修理
5. 火災・事故・地震・水害・塩害・落雷・公害などによる故障、及び損傷。
6. 純正部品以外の部品の使用や、当社指定の修理店以外による修理、改造がなされている場合。
法的責任
保証書は本書に明示した期間、条件のもとにおいて無償修理をお約束するものです。従って、本保証書によって
お客様の法律上の権利を制限するものではありませんので、保証期間経過後の修理等、また、ご不明な点はお
買い上げの販売店、または当社までお問い合わせ下さい。
保証書の保管
1. 「保証書」は、内容をよくお読みになった上で、「お客様のお名前・ご住所」、「お買い上げ日」、「販売店」など必要
事項をご記入の上、納品書とともに大切に保管して下さい。
2. 本保証書は、紛失されても再発行しませんので、大切に保管して下さい。
修理・サービスについて
1. 修理を依頼される時は、修理はお買い上げの販売店、または当社にご相談下さい。 この時、お買い上げの商品
の型式名、お買い上げの日付、販売店名等をお知らせ下さい。
2. 保証期間経過後の修理は、お客様のご要望により、有料にて修理致します。
3. 詳しくは、お買い上げの販売店にご相談下さい。 また、その他のご不明な点は、当社へお問い合わせ下さい。
ユニラム ジャパン株式会社
〒263-0004 千葉県千葉市稲毛区六方町 90-3
TEL : 043-304-8885 FAX : 043-304-7821
http://www.uniram-japan.com/
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