2016 年 9 月 30 日 「現美新幹線」がグッドデザイン賞を受賞 このたび、当社が車両インテリアに携わった「現美新幹線」が、公益財団法人日本デザイン振興 会主催の「2016 年度グッドデザイン賞」を受賞しました。これは、新幹線のリノベーションで、ま ったく新しい車両に見せている点や、その新しい存在が、沿線地域の人々をつなげている点が評価 されたものです。 当社は車両インテリアプランニングとして、車内空間の構成(アーティスト作成範囲以外の内装 全般)に関する計画・監修を担当し、今回の受賞は製造主である東日本旅客鉄道との共同受賞とな ります。 【グッドデザイン賞事務局 評価コメント】 新幹線の車内空間を美術展示空間に読み替える、乗り物の新しい使い方の提案。列車に乗ること自体 が目的になる可能性を提示する。そのために、車内で鑑賞できる作家・作品の選定、荷物置場や座席 の新たなレイアウト、作品鑑賞を妨げずに安全性を確保するプランニングやディテールなどがデザイ ンされている。日本のアートによる地域振興の先駆的地域で運行していることも、地域イメージ形成 の点から興味深い。今後は、常設展車両と企画展車両など、さらなる取り組みに期待したい。 14 号車 作家:石川直樹 アートを鑑賞しながらゆったりと くつろげる空間 15 号車 作家:荒神明香 最小限のフレームと強化ガラス により作品を美しく安全に展示 12 号車 作家:小牟田悠介 撮影:表恒匡 ステンレスパネルによるアートに 映り込む乗客や車窓風景も作 品の一部となる 13 号車カフェ 作家:古武家賢太郎 天然木の突板のバーカウンタ ーやなぐり仕上のフローリングに よるやわらかであたたかい空間 13 号車キッズスペース 作家:パラモデル カフェとの間は黒いフレームと 強化ガラスとし、視界を遮らず に空間を分けている 建築的で開放的な空間を形成する ために、通常の鉄道車両にあるような 荷棚ではなく、テーブルとしても使え る荷物入れを設置した(写真)。 ほかにも、展示壁の手摺を腰壁のモ ールのデザインと同化させたり、凹凸 のある表情豊かな建築塗料を採用 するなど、建築的な空間としてのアー トギャラリーを目指した。
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