インドネシア:Adaro Energy 社 2017 年度 石炭価格と

インドネシア:Adaro Energy 社 2017 年度 石炭価格と需要は回復か
2016 年 9 月 29 日掲載
9 月 26 日付けの地元報道によると、国内最大の石炭会社 Adaro Energy 社の CEO は、一般炭価格は底
を打ち、2017 年度は、中国・南東アジアの輸入需要の高まりと共に、上昇するだろうとした。
豪州の Newcastle 一般炭(アジアの指標銘柄)は、2016 年度は、中国の輸入増加に押され、70 USD/トン以
上(2015 年 4 月以降で最高)となった。中国の石炭産業は、過剰供給に取り組み、政府は 2016 年 250 百万
トンの生産能力削減を宣言した。世界のトップ石炭生産・石炭消費国は、更に、消費主導経済へと変化した。
同 CEO は、中国が炭鉱を閉鎖したことにより、供給量が減少し、中国は輸入するであろうとした。ま
た、2017 年の需要量も、インド、ベトナム、タイ、その他南東アジア国により、僅かに増加するとした。
Adaro Energy 社は、2015 年度生産量 51.46 百万トンに対して、2016 年度は 52~54 百万トンの生産目標に
向けて順調に推移している。生産量の 75%は海外へ輸出される。
Adaro Energy 社は、2016 年度は価格・需要の好転にもかかわらず、その生産量を増加することは易し
くないとした。インドネシアでは、2015 年初めからの価格低下にて、その生産量は低下、多くの石炭会社
は、負債の制約から、生産量の増加が出来ない状況にある。
(石炭開発部 辻
誠)
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