みずほ欧州経済情報 - みずほ総合研究所

みずほ欧州経済情報
2016年9月号
◆ トピック
イタリアの国民投票が12月4日に決定
レンツィ首相は、9月26日の閣議で、憲法改正の是非を問
う国民投票を12月4日に行うことを決定した。「憲法改正
に反対(NO)」となれば、政局流動化リスクが高まる。
◆ 景気判断
ユーロ圏景気は緩やかに回復
夏場も景気回復は途切れていない。ただし、そのペースは
緩やかであり、来年度の予算案では拡張的な財政政策が志
向される可能性がある。
1.トピック:イタリアの国民投票が 12 月 4 日に決定
イタリアの国民投票は 12
月 4 日に決定
イタリアのマテオ・レンツィ首相は、9 月 26 日の閣議で、憲法改正の是非
を問う国民投票を 12 月 4 日に行うことを決定した。憲法改正は、上院の権
限削減を通じた政権の安定運営を狙うもので、レンツィ首相が就任直後から
目指してきた選挙制度改革を行ううえで重要な施策と位置付けられる。レン
ツィ首相は、国民投票の結果に自らの進退をかけており、国民投票は、実質
的にレンツィ政権の信任投票と化している。
世論調査では憲法改正に
9 月 19 日時点での世論調査をみると、賛成 30.1%、反対 34.1%、態度保
「反対(NO)
」の支持が
留 35.8%となっており、反対の支持が広がっている状況だ(図表1)
。反政
高い状況
府・反EU政党で、最近勢いが高まっている五つ星運動や、ベルルスコーニ
元首相率いるフォルツァ・イタリアといった主要野党は、憲法改正は一党独
裁を生む可能性があるとして反対している。
国民投票の結果が、仮に「憲法改正に反対(NO)
」となった場合、レン
ツィ首相は辞任する方針を示しているため、イタリアの政局は流動化する公
算が大きい。とはいえ、同国では上下院の解散権や首相・閣僚の任命権は大
統領が持っている(イタリア憲法第 88 条、92 条)
。現時点までの報道では、
「NO」となった場合、すぐに解散総選挙とはならず、大統領はまずレンツ
ィ首相に代わる新首相を任命し、信任投票が上下院で行われる可能性が高い。
仮に新首相が上下院の信任を得られれば、2018 年 5 月まで次回総選挙は実施
されない。一方、上下院の信任を得られなければ、早期解散総選挙の可能性
が出てくる。
国民投票のジレンマ
国民投票の結果が「憲法改正に賛成(YES)
」となった場合、当面はレ
ンツィ政権が続くこととなる。しかし、この場合には、イタリアで安定政権
が生まれ易くなると同時に、そのメリットを反EU政党が得てしまうかもし
れないというジレンマがある。憲法改正により上院の権限が削減され下院に
権限が集中することで、五つ星運動主導の政権が誕生する可能性が高まるか
らだ。下院では、2015 年 5 月に選挙制度改革案が成立している。2016 年 7
月に施行された同法案では、下院の選挙制度は比例代表制を基本とするが、
選挙で 40%以上の最大得票を得た政党に 340 議席が与えられる「ボーナス議
席制度」が設けられた。下院の議席総数は 630 議席で、どの党も 40%の得票
を得られなかった場合は、上位二党による決選投票でボーナス議席を取り合
うことになる。つまりボーナス議席の存在により、一党が安定的に過半議席
を取りやすい仕組みとなっている。上院の権限削減と併せて考えれば、実質
的に下院で過半数議席を得た政党が、政策の決定権を握ることになる。
与党民主党と反政府・五つ
星運動の支持率は拮抗
足元の世論調査をみると、与党民主党と五つ星運動の支持率は拮抗してい
る(図表 2)
。反政府・反EUを掲げる五つ星運動が勢力を伸ばすなかでの下
院への権限集中は、EU全体の政治不安を高める可能性があろう。五つ星運
動の党員であるルイジ・ディマイオ下院副議長は、イタリアにおいて「通貨
ユーロからの離脱を問う国民投票を実施すべし」と述べている。
憲法改正を問う国民投票に向け、今後は両陣営のキャンペーンが本格化す
1
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
る。国民投票がレンツィ政権の信任投票と化している以上、政権が国民投票
で勝利するためには、政権支持率そのものを上昇させることが必要となる。
その方策の一つとしては、緊縮財政の緩和による景気下支えが挙げられる。
イタリア政府は、9 月 27 日に 2017 年の予算案作成に向けた経済財政文書(D
EF)の修正を発表した。2017 年の財政赤字はGDP比 2.0%とされ、春先
に欧州委と合意した同 1.8%から赤字幅の拡大が見込まれている。2017 年予
算案には、低所得者に対する年金支給額の引き上げや、上院改革に伴う歳出
削減額を用いた貧困対策予算が盛り込まれる模様である。
財政赤字削減ペースの更なる遅れは、欧州委員会からの反発を招く可能性
構造財政赤字の縮小が
遅れるイタリア
がある。現在のEUの法制下では、ユーロ圏各国の予算案は一度欧州委員会
に提出し、その事前意見を得ることが必要である。イタリアでは、構造財政
赤字の削減が遅れており、昨年来、欧州委員会と構造赤字削減のペースを巡
って対立が続いてきた。2016 年の予算では、イタリア政府は、安定成長協定
に組み込まれた柔軟性を利用して、投資支出の拡大などを条件に、構造財政
赤字の削減ペースの緩和を欧州委員会に認めさせた。
2017 年について、イタリア政府は、8 月に中部で起きた大地震への対応や
難民対応費用の増加などによる財政支出の拡大を理由に財政赤字の上方修
正を欧州委に認めさせようとしているようだ。前述したDEFにおける 2017
年の財政赤字見通し(GDP比 2.0%)の中にはこれらの一時的な歳出増要
因は含まれていない。報道によれば、レンツィ首相はこれらを含めると財政
赤字は同 2.4%にまで膨らむと述べている。一方、ユンケル欧州委員長は 9
月 22 日に行った演説の中で「
『安定成長協定』が『柔軟性協定』に変わった
との批判は正しくない」と述べ、各国の 2017 年予算案提出を前にくぎを刺
している。
図表1 イタリアの国民投票に関する世論調査
図表2 イタリアの政党支持率
(%)
50
賛成
45
五つ星運動
フォルツァ・イタリア
(%)
40
反対
35
未定
30
40
民主党
北部同盟
25
20
35
15
10
30
5
25
9/5
9/12
0
9/19
15/1
15/7
16/1
16/7
(年/月)
(月/日)
(資料)EMG_Acquaより、みずほ総合研究所作成
(資料) EMG_Acquaより、みずほ総合研究所作成
2
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
2.ユーロ圏経済の概況:夏場も緩やかな景気回復が続く
4~6 月期のユーロ圏成
4~6 月期のユーロ圏GDP成長率(3 次推計値)は前期比+0.3%と、内需
長率は内需を中心に前
の不振を主因に、1~3 月期(同+0.5%)から低下した(図表 3)。需要項目の
期から低下
内訳をみると、油価上昇によって実質雇用者報酬の伸び率が低下し(図表 4)、
個人消費は減速した(1~3 月期同+0.6%→4~6 月期同+0.2%)。暖冬の反
動や英国民投票を前にした不確実性の増大により、固定投資は弱含んだ(同
+0.4%→同▲0.0%)。他方、輸出が加速したため(同+0.0%→同+1.1%)、
外需寄与度のプラス幅は拡大した。ただし、ユーロ高が進み、世界景気が減
速気味であった中での輸出加速は、一時的要因が影響した可能性を示唆して
いる。輸出加速は持続性に乏しいと思われる。
7~9 月期も前期並みの
7~9 月期も、ユーロ圏の緩やかな景気回復は途切れていない模様である。
緩やかな景気回復が続
GDP成長率との連動性が高い合成PMIは、9 月(52.6)も景気判断の節目
いている模様
となる 50 を上回り、前月(52.9)から小幅な低下にとどまった(図表 5)。7~9
月期(52.9)のPMIは 4~6 月期(53.1)とほぼ同水準を維持しており、7~9
月期のGDP成長率が前期と同程度であることを示唆している。月次指標を
踏まえると、個人消費が景気回復をけん引したと思われる。ただし、新車販
売やサービス消費が弱含んでいるため、個人消費は緩やかな持ち直しにとど
まっているようだ(詳細は 5 頁)。
国別にみると、7~9 月期の動向はまちまちである。ドイツのPMIは 53.8
と 4~6 月期(54.2)から低下した。個人消費は拡大を続けたものの、輸出や
投資が弱く、夏場のドイツ景気は減速した模様である。一方、フランスのP
MIは 51.8 と 4~6 月期(50.2)から上昇しており、7~9 月期はプラス成長に
復したことが示唆される。個人消費は冴えないほか、輸出は弱含んだとみら
れるが、投資が増加に転じたと思われる。
低成長が続くとみられ
今秋以降もユーロ圏では景気回復が続くが、その勢いは鈍いだろう。対英
る中、2017 年度予算案で
関係を巡る不確実性が残存する中で投資は低調となるとみられ、また、賃金
は中立・拡張的な財政が
の伸び悩みを背景に個人消費も緩やかな回復となるだろう。
志向される可能性も
こうした中、目先で注目されるのは、10 月中に出揃う予定のユーロ圏各国
の 2017 年度予算案である。今春の中期財政計画では、ユーロ圏全体で 2017
年の構造的財政赤字が縮小すること、即ち、小幅ながら緊縮財政が実施され
ることになっていた(図表 6)。しかし、低成長が続くとみられる中、新たな
予算案では、中立あるいは拡張的な財政が志向される可能性がある。
3
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
図表 3
ユーロ圏GDP成長率
図表 4
(前期比、%)
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.6
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
Q1
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
2014
Q3
Q4
Q1
Q2
在庫投資
外需
16
(年/四半期)
固定投資
政府支出
個人消費
実質GDP
物価上昇が下押し要因
Q2
Q3
Q4
Q1
Q2
2014
Q3
Q4
Q1
15
雇用者
物価
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
図表 5
(前期比、%)
Q1
15
ユーロ圏実質雇用者報酬
Q2
16
賃金
実質雇用者報酬
(年/四半期)
(資料)Eurostat よりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏・主要国合成PMI
図表 6
(Pt)
ユーロ圏構造的財政収支
(構造的財政収支(GDP比)、%)
0.0
55
▲ 0.2
拡 53
張
←
▲ 0.4
▲ 0.8
→
49
ユーロ圏
15/9
ドイツ
フランス
図表 7
16
18 (年)
17
(注)中期財政計画上の各国の財政収支を加重平均。財政収支
の悪化(改善)は、拡張(緊縮)財政を表す。
(資料)各国財務省よりみずほ総合研究所作成
ユーロ圏景気の全体感を示す主要統計
Q4 2015
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08 2016/09
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.4
0.5
0.3
n.a.
-
-
-
-
-
-
ドイツ
前期比、%
0.4
0.7
0.4
n.a.
-
-
-
-
-
-
フランス
前期比、%
0.4
0.7
▲ 0.1
n.a.
-
-
-
-
-
-
イタリア
前期比、%
0.2
0.3
0.0
n.a.
-
-
-
-
-
-
スペイン
前期比、%
0.8
0.8
0.7
n.a.
-
-
-
-
-
-
ユーロ圏合成PMI
Pt
54.1
53.2
53.1
52.9
53.0
53.1
53.1
53.2
52.9
52.6
ユーロ圏製造業PMI
Pt
52.8
51.7
52.0
52.1
51.7
51.5
52.8
52.0
51.7
52.6
ユーロ圏サービス業PMI
Pt
54.2
53.3
53.1
52.6
53.1
53.3
52.8
52.9
52.8
52.1
長期平均=100
106.2
104.0
104.3
104.0
104.0
104.6
104.4
104.5
103.5
n.a.
1.5
1.7
1.5
1.5
-
-
-
-
-
-
末値、%
0.05
0.00
0.00
n.a.
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
末値、%
0.63
0.16
▲ 0.13
n.a.
0.28
0.15
▲ 0.13
▲ 0.18
▲ 0.13
n.a.
末値、€/$
1.09
1.14
1.11
n.a.
1.15
1.11
1.11
1.12
1.11
n.a.
ユーロ圏ESI
金融
▲ 1.0
2015
16/9
(年/月)
(資料)Markit よりみずほ総合研究所作成
見通し
▲ 0.8
▲ 1.2
2014/9
景況感
▲ 0.7
▲ 1.0
縮
小 47
実質
GDP
成長率
▲ 0.5
▲ 0.6
51
景
気
専門家調査(当年のユーロ圏GDP成長率、%)
ECB主要政策金利
ドイツ10年国債利回り
ユーロ/ドル
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECB、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
4
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
3.ユーロ圏内外需動向:輸出・生産は減少。消費は緩やかに回復
ユーロ圏輸出は減少。先
ユーロ圏の輸出は減少している。7 月のユーロ圏域外輸出金額(国際収支統
行きの回復ペースは緩
計の財・サービス輸出金額)は前月比▲1.1%と落ち込んだ。国別にみると、
慢となる見込み
ドイツ(同▲2.6%)やスペイン(同▲1.7%)で大幅減となったほか、フランス
(同▲0.2%)やイタリア(同▲0.6%)の輸出も 2 カ月連続で減少した(図表8)。
先行きについては、7 月のユーロ圏域外向け輸出受注(同+0.8%)が増加して
いることなどから、輸出回復が期待される。ただし、世界景気の持ち直しペ
ースが鈍い中、回復ペースは緩慢となる見込みである。
ユーロ圏生産はドイツ
を中心に減少。ドイツで
7 月のユーロ圏鉱工業生産は前月比▲1.1%と減産に転じた(図表 9)。主要
国はドイツの大幅減産を筆頭に、おしなべて減産あるいは停滞した。
は輸出・投資の弱さに加
ドイツの大幅減産の背景には、輸出や投資の弱さに加え、一部メーカーに
えて季節要因が影響し
おいて夏季休業の期間が例年より長かったという季節要因が指摘されてい
た可能性も
る。今後は輸出が復調し、また、季節要因が剥落することで増産が見込まれ
る。ただし、先行指標であるドイツ製造業受注(大型輸送機械を除く)は停滞
気味であり、増産ペースは緩やかとなるだろう。受注の内訳では、設備投資
に先行性のある国内向け資本財受注が大幅に落ち込んでいる。英国民投票の
離脱という結果を受け、ドイツでは企業の設備投資意欲が冷え込んでいる可
能性がある。
ユーロ圏の所得改善ペ
ースは緩やか
ユーロ圏では雇用が拡大している。4~6 月期のユーロ圏雇用者数は増加し、
7 月のユーロ圏失業者数は前月差▲43 千人と減少した。企業の採用見通しは
改善しており、今後も雇用拡大が続くとみられる。一方、ユーロ圏では賃金
上昇圧力が弱い。失業率が歴史的な低位にあるドイツにおいても、賃金上昇
率は伸び悩んでいる(図表 10)。これまでの賃金交渉の経緯などを踏まえると、
低インフレや低生産性を理由に、企業は賃上げに消極的であるようだ。これ
らの結果、ユーロ圏では所得の改善ペースが緩やかである。
ユーロ圏消費は緩やか
所得の改善に沿って、ユーロ圏個人消費は緩やかに回復している。7 月の
に回復。ただし、フラン
ユーロ圏小売数量は前月比+1.1%と大幅に増加し、4~6 月平均を 1%程度
スの弱さが特筆される
上回った。一方、8 月のユーロ圏新車登録台数は 3 カ月連続で減少し、7・8
月平均は 4~6 月平均を 1%程度下回った。ユーロ圏サービス消費も停滞気味
であるようだ。ユーロ圏の消費関連サービスDI(=消費関連サービスへの
需要)は、8 月にマイナス圏に陥った(図表 11)。
国別にみると、フランスの弱さが特筆される。7 月の実質財消費支出(≒小
売+自動車販売)は前月比▲0.2%と 4 カ月連続で減少した。企業サーベイや
報道を踏まえると、宿泊・外食を中心にサービス消費も低調であったとみら
れる。フランス消費の弱さは、①消費者マインドの冷え込みと、②テロ後の
観光客離れが背景と考えられる。①に関しては、雇用改善を背景に復調する
と思われ、それに伴い、消費の持ち直しも期待される。ただし、②の影響は
長引き、消費持ち直しの重石となる可能性がある。
5
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
図表 8
ユーロ圏主要国の輸出金額
図表 9
ユーロ圏・主要国鉱工業生産
(2015/1=100)
105
(2015/1=100)
113
111
104
109
103
107
102
105
101
103
100
101
99
99
2015/1 15/4
ドイツ
イタリア
15/7
15/10 16/1
フランス
スペイン
16/4
2015/1 15/34
ユーロ圏
フランス
16/7
(年/月)
(資料)各国統計局よりみずほ総合研究所作成
図表 10
4.0
15/7
15/10
ドイツ
イタリア
16/1
16/4
16/7
スペイン
(年/月)
(資料)Eurostat、各国統計局よりみずほ総合研究所作成
ドイツ賃金上昇率
図表 11
(前年比、%)
増
加
3.5
12
ユーロ圏消費関連サービス業DI
(DI、%pt)
10
8
6
3.0
4
2.5
2
0
2.0
▲2
1.5
2013/7
14/7
15/7
後方3カ月移動平均
減
▲4
少
2015/2 15/5
15/8 15/11
16/7
(年/月)
Q4 2015
企業
外需
雇用
16/8
(年/月)
ユーロ圏内外需関連統計
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08 2016/09
鉱工業生産
ユーロ圏(19カ国)
前期比、%
0.1
0.8
▲ 0.3
▲ 1.0
1.3
▲ 1.1
0.9
▲ 1.1
n.a.
n.a.
ドイツ
前期比、%
▲ 0.6
1.6
▲ 0.5
▲ 1.4
0.7
▲ 1.1
1.3
▲ 1.9
n.a.
n.a.
フランス
前期比、%
0.4
▲ 0.4
▲ 0.2
▲ 1.4
1.0
▲ 0.6
▲ 0.7
▲ 0.7
n.a.
n.a.
イタリア
前期比、%
▲ 0.2
0.5
▲ 0.4
0.0
0.4
▲ 0.6
▲ 0.3
0.4
n.a.
n.a.
スペイン
前期比、%
0.5
0.0
0.3
0.1
▲ 0.1
▲ 0.6
0.2
0.2
n.a.
n.a.
%
81.6
81.9
81.5
81.6
-
-
-
-
-
-
前期比、%
1.3
▲ 1.3
▲ 0.3
n.a.
0.2
0.2
0.4
▲ 1.1
n.a.
n.a.
n.a.
ユーロ圏設備稼働率
ユーロ圏製造業受注
(大型輸送機器除く)
ユーロ圏経常収支
億ユーロ
27.7
29.1
32.5
n.a.
36.3
31.7
29.5
21.0
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸出 前期比、%
0.7
▲ 1.5
▲ 1.0
▲ 1.0
▲ 1.0
▲ 0.7
0.6
▲ 1.1
n.a.
n.a.
ユーロ圏財・サービス輸入 前期比、%
0.1
▲ 2.4
▲ 2.4
2.6
▲ 1.1
0.2
▲ 0.2
2.7
n.a.
n.a.
ユーロ圏実質雇用者報酬 前期比、%
0.7
1.0
0.2
n.a.
-
-
-
-
-
-
%
10.5
10.3
10.1
n.a.
10.1
10.1
10.1
10.1
n.a.
n.a.
ユーロ圏小売数量
前期比、%
0.2
0.7
0.2
1.1
0.3
0.4
▲ 0.1
1.1
n.a.
n.a.
ユーロ圏新車登録台数
前期比、%
3.0
3.4
▲ 0.4
▲ 1.1
1.1
0.2
▲ 0.9
▲ 0.4
▲ 0.4
n.a.
ユーロ圏失業率
家計
16/5
(注)消費関連サービス業に過去 3 カ月間の需要を尋ね、
「増
加」の回答割合から「減少」の割合を差し引いたもの。
(資料)欧州委員会よりみずほ総合研究所作成
(注)賞与などを除く基本給を時給換算したもの。
(資料)ドイツ連銀よりみずほ総合研究所作成
図表 12
16/2
(資料)Eurostat、欧州委員会経済金融総局、ECBよりみずほ総合研究所作成
6
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
4.ユーロ圏物価動向:インフレ率は前月と同水準にとどまる
ユーロ圏インフレ率は
8 月のユーロ圏インフレ率は、前年比+0.2%と前月から同水準となった。
前月と同水準にとどま
エネルギー・食品物価の下落幅が縮小したが、コア・インフレ率(エネルギ
る。コアが伸び悩み
ー・食品等を除く総合)が低下した(図表 13)。後者は、ユーロ高による物価
押し下げ効果や賃金上昇圧力の弱さなどが背景とみられる。
ECB理事会は政策を
据え置き。ECBの景気
認識は従来と変わらず
9 月 8 日の政策理事会において、欧州中央銀行(ECB)は金融政策の現状
維持を決定した。9 月理事会のポイントは 2 つある。
第 1 は、ECBの景気・物価見通しが英国民投票前から殆ど変わらなかっ
た点である。前回 7 月理事会では、英国のEU離脱という投票結果がユーロ
圏景気・物価見通しに及ぼす影響を評価するには時期尚早であり、今後発表
される新たな情報(ECBスタッフ見通しを含む)を踏まえて見通しを精査
すると説明されていた。9 月理事会では、ECBスタッフ見通しでユーロ圏
GDP成長率・インフレ率の予測値がほぼ据え置かれたことなどを踏まえ
(図表 14)、ドラギ総裁は下振れリスクに言及しつつも、
「7~9 月期のユーロ
圏景気は 4~6 月期並みの緩やかなペースで回復を続け、それ以降も景気回
復は途切れない。インフレ率は今後数カ月は低位にとどまるが、年末以降は
上昇する」と、従来と同様の認識を示した。
資産購入の円滑な実施
理事会前は、資産購入プログラムの実施期間の延長などを予想する見方が
に向け、対象債券の拡大
あったが、景気認識が変わらない中、延長などは議論されなかった。しかし、
に繋がる対応策が検討
ドラギ総裁は、同プログラムの円滑な実施に向け、対応策を検討すると述べ
されることに
た。これが第 2 のポイントである。ECBが円滑な実施に焦点を定めている
のは、ドイツなど一部の国において、公債購入プログラム(PSPP)の対象が不
足するではないかとの懸念があるためだ。PSPP では、利回りが預金ファシリ
ティ金利(現在は▲0.4%)を超え、且つ、残存期間が 2 年~30 年 364 日であ
る公債(国債、地方債など)が購入対象となる。ECBが保有する公債の残高
は、銘柄毎にみて発行残高の 33%(いわゆる issue limit)、且つ、発行体毎
にみて発行残高の 33%(いわゆる issuer limit)が上限となる。マイナス金
利が続く中、利回りが預金ファシリティ金利を上回るという利回り条件を満
たせない銘柄が増えており、一定の前提を置くと、ドイツの PSPP 対象銘柄
は 2017 年春先に不足すると試算される。ECBはこうした点を懸念してお
り、購入条件を緩和し、購入対象を増やすことを企図しているようだ。
資産購入プログラムの円滑な実施に向けた対応策としては、複数の案が想
定されるが、年末までに内容が明らかになると思われる(図表 15、※)。ユー
ロ圏インフレ率の下振れリスクが高い状況を踏まえると、同じ時期に、同プ
ログラムの実施期間の半年程度の延長も決定される可能性が高い。
(※)資産購入プログラムに係る対応策の詳細は、みずほインサイト「資産購入プロ
グラムの円滑な実施を模索するECB」(2016 年 9 月 9 日)を参照されたい。
7
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
図表 13 ユーロ圏インフレ率
(前年比、%)
1.2
図表 14 ECBスタッフの景気・物価見通し
(前年比、%)
0.0
(単位:%)
▲ 0.5
0.9
2016
▲ 1.0
0.6
GDP成長率
▲ 1.5
0.3
▲ 2.0
インフレ率
▲ 2.5
0.0
▲ 0.3
▲ 3.5
▲ 0.6
コア・インフレ率
▲ 4.0
2015/8
15/11
16/2
16/5
ユーロ圏インフレ率
コア・インフレ率
エネルギー・食品・アルコール・煙草(右目盛)
2018
1.7
1.6
1.6
修正幅
0.1
▲ 0.1
▲ 0.1
9月
0.2
1.2
1.6
修正幅
▲ 3.0
2017
9月
-
▲ 0.1
-
0.9
1.3
1.5
▲ 0.1
0.1
-
9月
修正幅
16/8
(年/月)
(注)修正幅は 6 月見通しとの比較。
(資料)ECBよりみずほ総合研究所作成
(資料) Eurostat よりみずほ総合研究所作成
図表 15 資産購入プログラム対象債券の拡大に繋がる対応策
①issue limit33%の緩和
現状:各銘柄において、ECB購入残高<銘柄残高の33%。ECB
が集団行動条項(CAC)発動に拒否権を有することを
防止する目的
修正案:CAC非付帯の銘柄に関してissue limitを緩和。ドイツでは
国債の半数近くがCAC非付帯のため、購入対象拡大への
効果はある模様
②利回り条件の修正
修正案:預金ファシリティ金利の更なる引下げ、または、利回りが預金
ファシリティ未満でも購入。ただし、銀行の収益性に対するECB
の懸念やECBの損失拡大リスクを踏まえると議論は難航しそう
現状:購入銘柄の利回り>預金ファシリティ金利。ECBの損失抑制
が狙いと思われる
③残存期間30年超の銘柄の購入
現状:購入対象は残存期間2年~30年364日。
クラウドアウト回避が狙い
修正案:残存期間30年超の銘柄を購入。ただし、30年超の銘柄は少なく
購入対象拡大への効果は大きくないと思われる
④キャピタルキーに基づく購入方針の修正
現状:国債購入総額に占める各国国債の購入は、
各中銀のECBへの出資比率に基づく
(資料) みずほ総合研究所作成
修正案:例えば、各国国債発行残高に比例して購入。しかし、ドイツが
反対するとみられ、意見調整に時間がかかりそう
図表 16 ユーロ圏物価関連統計
Q4 2015
物価
商品
ユーロ圏インフレ率
コア(エネルギー・
食品等除く)
エネルギー
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08 2016/09
0.2
0.1
▲ 0.1
n.a.
▲ 0.2
▲ 0.1
0.1
0.2
0.2
n.a.
前年比、%
1.0
1.0
0.8
n.a.
0.7
0.8
0.9
0.9
0.8
n.a.
前年比、%
▲ 7.2
▲ 7.4
▲ 7.7
n.a.
▲ 8.7
▲ 8.1
▲ 6.4
▲ 6.7
▲ 5.6
n.a.
食品・アルコール・タバコ 前年比、%
1.4
0.8
0.9
n.a.
0.8
0.9
0.9
1.4
1.3
n.a.
非エネルギー工業品
前年比、%
0.5
0.6
0.5
n.a.
0.5
0.5
0.4
0.4
0.3
n.a.
サービス
前年比、%
1.2
1.1
1.0
n.a.
0.9
1.0
1.1
1.2
1.1
n.a.
ドイツ・インフレ率
前年比、%
0.3
0.1
0.0
n.a.
▲ 0.3
0.0
0.3
0.3
0.3
n.a.
フランス・インフレ率
前年比、%
0.2
0.0
0.1
n.a.
▲ 0.1
0.1
0.3
0.4
0.4
n.a.
イタリア・インフレ率
前年比、%
0.2
▲ 0.0
▲ 0.4
n.a.
▲ 0.4
▲ 0.3
▲ 0.3
▲ 0.1
▲ 0.2
n.a.
スペイン・インフレ率
前年比、%
▲ 0.5
▲ 0.8
▲ 1.0
n.a.
▲ 1.2
▲ 1.1
▲ 0.9
▲ 0.7
▲ 0.3
n.a.
生産者物価(消費財)
前年比、%
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.5
n.a.
▲ 0.7
▲ 0.5
▲ 0.4
▲ 0.1
n.a.
n.a.
輸出物価
前年比、%
2.3
▲ 0.4
▲ 2.4
n.a.
▲ 2.7
▲ 2.9
▲ 1.7
n.a.
n.a.
n.a.
輸入物価
前年比、%
▲ 2.6
▲ 4.9
▲ 7.7
n.a.
▲ 8.0
▲ 8.4
▲ 6.6
n.a.
n.a.
n.a.
ブレント原油(ユーロ建て) 前年比、%
▲ 34.5
▲ 34.3
▲ 27.0
n.a.
▲ 31.6
▲ 28.2
▲ 21.4
▲ 17.9
▲ 2.8
n.a.
(資料) Eurostat、Datastream よりみずほ総合研究所作成
8
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
5.英国経済の概況:夏場にマイナス成長となるリスクは後退
夏場のマイナス成長の
リスクは後退
8 月の経済指標を踏まえると、英国が夏場にマイナス成長入りするリスク
は、前月時点と比して後退した。成長率との連動性が高い英国立経済社会研
究所(NIESR)の月次GDPは、8 月が前月比+0.1%、7・8 月平均の 4~6 月
期比が+0.1%となった(7 月の 4~6 月期比は▲0.2%、図表 17)。7~9 月期
のGDP成長率は低下するも、プラス圏を維持できる可能性が高い。
政策対応を受けて企業
8 月の月次指標を詳しくみると、合成PMIは 53.6 と前月(47.6)から急上
業況は大幅に改善。小売
昇した。イングランド銀行(BOE)が金融緩和に踏み切ったことや、年末ま
なども底堅い結果に
でに政府が景気対策を決定するとみられることなどが好感されているよう
だ。小売数量は前月比▲0.2%の小幅減となり、7 月の大幅増の後も底堅さを
維持した。消費者マインドが改善に向かっていることに加え、ポンド安を背
景とした観光客数の増加が小売への追い風になっていると考えられる。住宅
市況の先行指標が反発したことも、明るい材料である(図表 18)。
英国は低成長を避けら
もっとも、成長率がプラスであっても、英国は低成長を避けられないだろ
れない見込み。企業の投
う。企業の投資・雇用意欲は 8 月も弱い(図表 19)。企業は、深刻な景気後退
資・雇用見通しは低調
は避けられるとみているが、対EU関係を巡る不確実性が晴れない中、投
資・採用に慎重なままである。投資・雇用は徐々に減速し、景気を下押しす
ると予想される。また、個人消費の下振れリスクとして、物価上昇による実
質購買力の低下に留意が必要である。一定の前提の下で試算すると、2016 年
初から国民投票直後のポンド安(名目実効レートで約 15%)により、英インフ
レ率は 2017 年半ばにかけて 0.2%pt 程度押し上げられる(図表 20)。この程
度なら消費を失速させるほどの影響は生じないだろうが、ポンド安が一段と
進行すれば、雇用減速と共に物価上昇が個人消費への向かい風となり得る。
BOEは政策の現状維
持を決定
BOEは、9 月 14 日の金融政策委員会(MPC)において、金融政策の現状
維持を決定した。MPCにおける議論の中心は、足元の景気指標と 8 月イン
フレ報告書における景気見通しとの整合性であった。議事録では、一部の経
済指標の改善を踏まえると、2016 年後半の景気はインフレ報告書の想定と比
して僅かながら上振れ気味であると指摘された。他方、2017 年以降に関して
は、見通しからの上振れ・下振れを判断出来るほどの情報が無く、次回の 11
月MPCにかけて経済指標が精査されることになった。その上で、11 月イン
フレ報告書における景気見通しが、8 月時点から改善しなければ、多くのM
PC委員が追加利下げを視野に入れていると付言された。
次回 11 月MPCに向けての注目点は 2 つある。第 1 に、7~9 月期のGD
P成長率(10 月末発表)がBOEの想定(前期比+0.2%程度)からどれだけ上
振れるかである。第 2 に、9 月以降、企業の投資・雇用意欲がどれだけ改善
するかである。これらの上振れ・改善幅が小幅であれば、11 月インフレ報告
書における景気見通しも改善は見込めず、追加利下げが決定される可能性が
高まる。また、国債購入の期限が 1 月末であるため、期限の延長が決定され
る可能性もある。
以上
9
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
図表 17 GDP公表値と月次GDP
(前期比、%)
1.2
1.0
0.8
0.6
0.4
0.2
0.0
▲ 0.2
▲ 0.4
▲ 0.6
図表 18 英住宅市況と先行指標
(問い合わせ増加―減少、DI%pt)
(前年比、%)
25
80
住宅価格
新規購入問い合わせDI(右目盛)
20
60
15
40
10
20
5
月次GDP
GDP公表値
0
0
▲5
前期から低下したが
プラス圏を維持
▲ 20
▲ 10
▲ 15
先行指標は
8月に反発
▲ 20
2012
13
14
15
16
(年/四半期)
▲ 25
2004/8
08/8
10/8
12/8
14/8
▲ 60
▲ 80
16/8(年/月)
(資料)Nationwide、RICS よりみずほ総合研究所作成
(注)直近 7~9 月期の月次GDPは 7・8 月の対 4~6 月期比。
(資料)英統計局、NIESR よりみずほ総合研究所作成
図表 19 英企業の投資・雇用見通し
2.5
06/8
▲ 40
図表 20 ポンド安がインフレ率に及ぼす影響の試算
(インフレ率への寄与度、%pt)
(DI、%pt)
投資意欲
0.30
雇用意欲
0.25
2.0
0.20
1.5
0.15
0.10
1.0
0.05
0.5
0.00
Q1
0.0
▲ 0.5
2014/8
15/8
16/2
Q3
Q4
Q1
2016
8月も弱い
15/2
Q2
Q2
Q3
Q4
17
(年/四半期)
16/8
(年/月)
(注)ポンド名目実効レートの 2016 年 1~8 月は実績通り、同年 9 月
~2017 年 12 月まで横ばい推移とした場合の英インフレ率への
影響を計量モデルにより試算したもの。
(資料)英統計局などよりみずほ総合研究所作成
(注)製造業、サービス業の結果を加重平均したもの。
(資料)BOEよりみずほ総合研究所作成
図表 21 英景気の全体感を示す主要統計
Q4 2015
Q1 2016
Q2 2016 Q3 2016
2016/04 2016/05 2016/06 2016/07 2016/08 2016/09
前期比、%
0.7
0.4
0.6
n.a.
-
-
-
-
-
-
合成PMI
Pt
55.4
54.2
52.4
50.6
51.9
53.0
52.4
47.6
53.6
n.a.
製造業PMI
Pt
53.1
51.4
50.7
50.8
49.5
50.3
52.2
48.3
53.3
n.a.
サービス業PMI
Pt
55.4
54.0
52.7
50.2
52.3
53.5
52.3
47.4
52.9
n.a.
成長率
実質GDP
景況感
企業
鉱工業生産
前期比、%
▲ 0.4
▲ 0.1
2.1
▲ 0.1
2.2
▲ 0.7
0.0
0.1
n.a.
n.a.
外需
財輸出
前期比、%
▲ 1.1
3.6
3.6
1.0
4.2
▲ 8.4
1.0
3.4
n.a.
n.a.
財輸入
前期比、%
1.9
1.9
4.2
1.2
5.7
▲ 3.3
5.1
▲ 0.9
n.a.
n.a.
%
5.1
5.1
4.9
n.a.
5.0
4.9
4.9
4.9
n.a.
n.a.
前期比、%
0.4
0.9
0.8
0.2
0.4
0.1
0.3
0.1
n.a.
n.a.
雇用
家計
失業率
民間賃金(賞与除く、
3カ月平均)
小売数量
前期比、%
1.2
1.2
1.6
1.5
1.7
0.9
▲ 0.8
1.9
▲ 0.2
n.a.
Nationwide住宅価格指数 前年比、%
4.0
5.0
4.9
5.1
4.8
4.7
5.1
5.2
5.6
n.a.
物価
消費者物価指数
前年比、%
0.1
0.3
0.4
0.6
0.3
0.3
0.5
0.6
0.6
n.a.
金融
主要政策金利
末値、%
0.50
0.50
0.50
0.25
0.50
0.50
0.50
0.50
0.25
0.25
末値、%
2.29
1.84
1.32
n.a.
1.99
1.84
1.32
1.08
0.88
n.a.
末値、£/$
1.47
1.44
1.34
n.a.
1.46
1.46
1.34
1.33
1.31
n.a.
英10年国債利回り
ポンドドル
(資料)英統計局、Nationwide、Markit、Datastream よりみずほ総合研究所作成
10
みずほ欧州経済情報(2016 年 9 月号)
2016年 9月 3 0 日
発行
欧米調査部上席主任エコノミスト 吉田健一郎
03-3591-1265 kenichi ro.yoshid a@mizuho- ri.co.jp
欧米調査部主任エコノミスト 松本 惇
03-3591-1199 atsushi .matsumot o@mizuho- ri.co.jp
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