松本 あつ子 秋号 2016. Maruko Central Hospital Public Relations Magazine 戻 さ れる 不 思 議 を 感 じる 。 ま で一瞬 に し て 過 去 に 引 き 聞いたその時の光 景から感 情 から 流 れてくる 。特に音 楽は の話 し 声 、器 械の音 やテレビ なく 、音 楽や仕 事 場で聞 く 人 音 は 自 然の中 ばかりで の雷の恐怖まで想像させる。 がり 、懐 かしさや時には夕 立 体 感や思い出が頭の中でひろ す こ と がで き る す ば ら しい 出と共に無限に想像を膨らま 音 は 、幼いころからの 想い ぬと改めて思う。 の音 。大 切にしなければなら る側の安らぎをもたらす魔 法 掛 ける 人の優 しい声は、受 け る。様々な 言 葉の意 味 と 声 を た安心の気 持ちを想い出させ 病 院の門をくぐった時に感じ 言 葉は、辛くてやっとの思いで Contents 特集 奏① ∼信州国際音楽村∼ 豊かな自然と人が育むメロディを奏でる 特集 奏② Marukko TOPICS トピックス ロビーコンサート in 丸子中央病院 特集 奏③ 信州・丸子太鼓﹁鼓城 ‐kojyou ﹂ 人と地域を結び響きわたり、心揺さぶり奏でる太鼓の音 イラスト/森田 宏子 音の記 憶は不 思 議 だと 感 じる 。自 然の 中で 聞 く 音 、 川の流 れはせせらぎから 始 ま り 、激 流 や 滝 の 音 ま で 様々ある 。その音に呼 応 して 様 々な 記 憶 が よ み が え る 。 せ せ ら ぎ の 音 を 聞 いて 夏 の 涼 し さ と 水 のに お い を 想 い 出し、川 辺で石 切の競 争 をし た友人まで思い浮かぶ。また、 連 想して森の中で緑に包まれ たさわやかな 香 り 。夕 立の時 では 、病 院 では ど う だろ う 。 記 憶の源であ り 、これからを のあの匂い。自 分の経 験 した 病 院で掛 けられる﹁ どうなさ 生 きていく 希 望の光である 。 2.1 4.3 5 丸子中央病院 看護部担当 副病院長 「音の記憶」 Marukko 06 ま る っ こ いましたか?﹂ ﹁お大 事に﹂の s 奏 特集 f 持ち帰りくだ にお さ い 自 ご Free 6 私 の おもい 。 le e artic tur ea Vol .6 由 患者さんと丸子中央病院をつなぐココロとカラダのイキイキマガジン a ただいております。 ボランティアの方々に支援をい います。なお、花 畑の手 入れは こと も あ り 、う れし く 思って 故郷のように想っていただける 大 き な 魅 力 で 、こ こ を 心 の まるで別 世 界のような環 境が きほころぶ等自然に囲まれた、 にラベンダー 、水 仙 、バラが咲 音 楽 、文 化 を 通 していかに 営者のようですね。 の仕事はまるでペンションの運 花 畑の管 理 を 含めると 、我々 ます 。四 季 を 通 じての公 園や 毎 年 訪れる方々が増えており ナーや合 宿 を 企 画 しており 、 研 修 施 設や、宿 泊 施 設でセミ も 常に考 えています 。近 年は 点となるために何ができるか も 含め、この地 域 が 交 流の拠 だくことはもちろん、県外の方 地 域の皆 様に楽しんでいた だけるのも私たちの喜びです。 みたい﹂という方にお越しいた す。自 分 自 身で何かを﹁やって 参加型の催事も数多くありま 表会や自主公演など、 いわゆる ありません。生 活 都 市 として ほど住みやすい場 所はそうは ることだと考えています。これ 最大の魅力は ﹃ 生活都市 ﹄ であ れるようになりましたが、実は 都 市 、歴 史 的 都 市として知ら ﹃ 真 田 丸 ﹄の効 果 も あり 文 化 こ の 地 域 は 大 河 ド ラマ ながらお話しています。 大 玉を送ることをイメージし 際は、将 来 を 担 う 子 供 たちに ただくことも多いですが、 その 学校等に当施設を利用してい は﹃ 大 玉 送 り ﹄で す 。地 元 の その時に私がイメージするの れた大きな役割だと思います。 ということも私たちに与 えら いかに 橋 渡 し を していく か 、 音 楽 村の 活 動 を 次の 世 代に たいと思います。 いろいろな面から頑張っていき 待に応 えることができるよう あると 感 じました 。地 域の期 央病院も地域の大きな財産で て、信 州 国 際 音 楽 村も丸 子 中 南 村 館 長さんのお話を伺っ ︻ 丸 子 中 央 病 院から ︼ 担われることを 期 待 します 。 はこの地 域でも大きな役 割を その意 味で、丸 子 中 央 病 院に 福 祉の存 在は欠かせません。 生 活 し や す さ に は 医 療・ 思っております。 れるケ ースの一助 と な れ ばと い た だ き 、県 外 か ら 移 住 さ た も のに な る 生 活がより 豊かに潤いに満ち 豊かな 自 然 と 人が 育むメロディを 奏でる ∼信州国際音楽村∼ 奏 特集 国 内 外の音 楽 家や 州 国 際 音 楽 村には fe 信 芸 術 家の方が来 館 されますが、 ﹁ここは心が落ち 着 く ﹂という 感 想 をよくいた 第一線で活躍されている音楽 地域貢献するかという役割も の魅力に信州国際音楽村での 生かしたホールも、今なお色あせることなく独自性を保っています。その魅力を 信州国際音楽村の南村昭夫館長にお聞きしました。 上田市生まれ。 平成17年4月、 信州国際音楽村館長に就任。 だきます 。広 大な高 台の花 畑 家の演奏会だけでなく、地元の 大 切ですが、地 域の先 人 たち 能 動 的な体 験が付 加されて、 貢献できればとの思いから誕生しました。施設の運営理念はもちろん、木の感触を 一般財団法人 信州国際音楽村 南 村 昭夫 〒386-0411 長野県上田市生田2937-1 TEL : 0268-42-3436 FAX : 0268-42-3948 信州国際音楽村 館長 そう実 感 ―― 愛好家の皆さんが企画した発 が支 えてこられた長 年に渡る 豊かな自然環境の中で、人間性を高める教育が受けられるふるさと作り」に一歩でも PROFILE 1 2 純木造建築で、とてもぬくもりのある空間です。信州国際音楽村は「子供たちが 信州国際音楽村少年少女合 唱団は施設開設初期の 1986年に設立。日本の未来を 担う子供たちの 「ひとづくり」 みろくただし の一環として彌勒忠史氏や、 たまざき 声楽家の玉﨑真弓氏ら一流 の音 楽 家が 指 導する。歌の レッスンのみならず、国語の 授業にもなりそうな、講師の 変 幻 自 在な言 葉を用 いた レッスンは魅力的。 articles re tu 信州国際音楽村は、来年、設立から30周年を迎えます。中核施設「ホールこだま」は 前から始めました。﹂と語るの 和太鼓合宿の受け入れを 年 吉村城太郎氏のご助言があり、 ﹁ 師 匠である 邦 楽 演 出 家 、 な 取 り 組 みを 始 めまし た 。 から地域活性化に向けた新た 改名し、 このメンバーが和太鼓 ﹁丸子太鼓 鼓城 ‐kojyou ﹂と が 魅 力です 。練 習でかいた 汗 はのきめ細やかなおもてなし 太 鼓の打 ち手メンバーならで 応してもらえます。なにより、 ご相 談には真 摯かつ柔 軟に対 合 宿 中の食 事の有 無 、費 用の で、昼 食 、夕 食は自 炊も可 能 。 抑えたい方には、厨房もあるの しが可 能であり 、合 宿 費 用を 種類豊富な和太鼓の貸し出 ると打ち手の姿は勇ましくも も 残りますが、実 際に見 学 す けでも体 中に響きわたり心に ばし ばとのこと 。太 鼓の音 だ 見 学に来て交 流することもし や近隣病院の入院患者さんが 和太鼓の音色を聴いた宿泊客 それどころか、﹃ドン﹄ という していただけると思います。﹂ ホ ー ルで 存 分 に 練 習 に 集 中 広 々と し た 冷 暖 房 完 備 の ろくめいそう 奏 特集 a ﹂とのセッション 鼓 城 ‐kojyou に漏れてしまうため、周 辺への は打 頭であり 、旅 館 鹿 鳴 荘を は、古 くから 湯 治 場 とされて あり 楽 しげでもあり 、自 然 と 上田市鹿教湯温泉を拠点とする fe 田 市 丸 子 地 域は、 や交 流 会を行い、双 方で刺 激 いるそうです。 木 曽 義 仲が地 元の 氏 の 勢 力 を 得 て 、京へ向 け ﹁ 太 鼓は音 も 大 き く 、防 音 を受けモチベーションを高めて 平 家 討 伐の 兵 を 挙 げ た 地 と 組 曲﹁ 木 曽 義 仲 挙 兵 太 鼓 ﹂が ことは大変なことですが、 ここ の学 生など、練 習 道 場を探す 配 慮が必 要になります 。都 会 されています 。昭 和 施設であっても、どうしても外 豪 族 で あった 依 田 本 年太鼓 上 ばち キャッチコピーは、 ﹁桴 で 合 宿 にお 越 しいた だ け 創 作され、翌 年に保 存と継 承 年 を目的とした丸子太鼓保存会 が設 立されました。平 成 営む宮崎涼さん。 きた鹿教湯温泉で洗い流して その世 界にひきこまれま す 。 さいほくそう TEL : 0268-44-2236 鹿教湯温泉交流センターでは、 現 在 は 、鹿 鳴 荘 、ホ テ ル 身 も 心 も リフレッシュで き 、 日本の伝統芸能である和太鼓 ろくめいそう ます ﹂ かめや、斉北荘 の つの旅館 都 市 部 から 来 た 合 宿 生に をとおした 活 動は、地 域と都 鹿鳴荘 に は 、太 鼓 打 ち 手 チ ー ム を において、高 校 生・大 学 生・ 一般 とって は 最 高 の 環 境 で す 。 鹿教湯温泉旅館 ろくめいそう の幅 広い合 宿 受け入れを行っ 市部の距離を縮めてゆきます。 丸子太鼓保存会。 articles re tu 3 4 受け継がれてゆきます。 平成16年、信州・丸子太鼓 鼓城−kojyou に入団。 平成28年6月、打頭に就任。 ろくめいそう 鹿教湯温泉旅館 鹿鳴荘専務として、 合宿の受入にも協力している。 ●お問い合わせ先… 一 合 宿 期 間 中 には﹁ 丸 子 太 鼓 ています。 宮崎 涼 !! 16 4 地域も年代も越えバトンが 丸子太鼓 鼓城 打頭 鼓城 「 43 3 はやと 今までの枠にとらわれず、 この日は、横浜隼人中学・ 高等学校和太鼓部53名 の みなさん が 合 宿 中 。 昨 年 から、この 鹿 教 湯 温泉で合宿し、神奈川県 で優勝をおさめたことも ある実力校。共同生活を 経て全員で一致団結 し大会に臨む。 PROFILE 鼓 太 子 丸 ・ 州 信 u o y j o k 」 ‐ 人と地域を結び響きわたり、 心揺さぶり奏でる太鼓の音。 Marukko TOPICS トピックス 声量に圧倒されます!! 熊本地震被災地へ 小県医師会 ロビーコンサート 会場全体に響き渡る i n 丸 子 中央病院 Lobby Concert in Maruko Central Hospital JMAT (日本医師会災害医療チーム) を派遣 丸子地域で音の持つ魅力を伝え、 奏でる人を追った今号のmarukkoですが、丸子中央病院でも 一流の音楽家の皆さまが素晴らしい旋律を披露されました。 その様子をレポートします。 日本医師会からの要請により長野県医師会を通じ小県医師会は、丸子中央病院職員 (医師・看護師・薬剤師・リハビリ・事務職員) による 2チーム9名を熊本県上益城郡益城町へ派遣いたしました。 りさい 避難所に訪問し診療すること、罹災証明の発行を行っている大規模施設「グランメッセ熊本」にて救護所活動を行うことが主な任務で した。 「 大 野 和 士のこころふれあいコンサート2 0 1 6 」 りさい 派遣された5月21日∼29日は連日真夏日を記録しました。特に「グランメッセ熊本」では罹災証明の受付に毎日600名超の方が訪れて いましたが、待合場所はアスファルトの上にテントを立てたもので、湿度の高さと照り返しにより極めて熱中症になりやすい環境でした。 また、広大な駐車場では、木陰にテントを張って生活する方や、自動車内で一日中過ごされる方もおり、 こちらの皆様の熱中症対策も必要 世界的な指揮者で、現在フランス国立リヨン歌劇場首席指揮者ならびに でした。そこで、救護活動のほかに、30分ごとにテント内の皆様への給水と、1日2回ずつ巡回活動を行いました。 東京都交響楽団音楽監督等を務め、2018年より新国立劇場次期芸術監 熊本の皆さまの温かさにもふれました。水を保冷するためのクーラ 督にも内定している大野和士が来院され、コンサートが開催されました。 ーボックスを購入するために訪れたホームセンターでは天井が落下 普段、本物の音楽に触れる機会が少ない方々にも、気軽に音楽と触れ する被害を受けていましたが、 こちらが医療支援者と分かると被災し 合って頂きたいという思いから、2008年より全国の病院・高齢者施設等で ている店内で物資を探してくださいました。 クーラーボックスで保冷された水は、 グランメッセの皆さまに大い ボランティアコンサート 「こころふれあいコンサート」 を開催しており、 に喜ばれました。 今年は丸子中央病院が選ばれました。 今回被災地に入ったのは、地震発生から40日前後が経過してから この日は入院されている患者さん中心に200名ほどの皆様が集まり、 であり、 このような生活支援が医療チームにとっても重要な課題であ 大野さんのピアノと4名の声楽家による美しい旋律に酔いしれました。 ることを再認識しました。今後も、災害発生に備え、医師・看護師だけ でなく、薬剤師、 リハビリ療法士など多職種の職員を活用し、病院内 a fe re articles 奏 被災地の一日も早い復興をお祈りいたします。 tu 特集 での情報共有と連携体制を充実していくことの大切さを感じました。 「 山の日記 念 ロビーコンサート」 ●お問い合わせは… 丸子中央病院 経営企画課 広報係 Marukko (まるっこ) 制作委員会まで TEL.0268-42-1111 月曜日から金曜日、10時∼17時 (祝日・休日・年末年始を除く) 6 丸子太鼓 鼓城さん取材中。 見学者の方と親しく話されている 打頭の宮崎さんが 印象的でした。 編集後記 MOKUBA.CO.,LTD. 丸子中央病院の理念は、﹁地域のしあわせ創りへの ●デザイン 貢 献 ﹂で す 。患 者 さ ん は も ち ろ ん 、ど ん な 人 で も 五木田 忠之 (MOKUBA.CO.,LTD.) ﹁もう一度 、 ここへ立ち寄りたい﹂ と思っていただける ●アートディレクター 開かれた病 院を目 指しています。当 院の1階ロビー 北澤 淳一/西沢 美恵子 (丸子中央病院) にグランド ピアノ が 設 置 されているのを ご 存 じで ●編集・進行 しょうか?日 頃から、患 者さんに癒しを感じていた 〒386-0405 長野県上田市中丸子1771-1 だ ける よ う ボランティアさんによる ピアノ 演 奏 を 経営企画課 広報係 Marukko (まるっこ) 制作委員会 お 楽 し みいた だいてお り ま す 。演 奏 日 時 は 、当 院 特定医療法人 丸山会 丸子中央病院 1階ロビー及びホームページにて掲載しております。 是非チェックしてみてください。 ●発行 2016年より日本の国民の祝日として制定された 「山の日」。この日を 記念したコンサートが開催されました。 さわさきかずあき ソプラノの白石佐和子さん、テノール澤﨑一了さん、 ピアノの築田佳奈さんの3名の皆様に よる共演は今年で3回目を迎えました。 およそ300名の皆さまが会場を訪れ 「 日 本 の 名 曲 」を 多 く盛 り 込 ん だ 音楽を堪能しました。 5
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