北見工業大学「現役社長の講話Ⅳ」 2016 年 9 月 26 日

北見工業大学「現役社長の講話Ⅳ」
電気通信大学「英語特別プログラム」
スーパー連携大学院コンソーシアム web ニュース
2016 年 9 月 26 日
●北見工業大学「現役社長の講話Ⅳ」
現役社長の講話Ⅳ」は 8 月 17 日(水)~19 日(金)に
実施されました。スーパー連携大学院プログラムの受
講生として室蘭工業大学 2 名、電気通信大学 2 名、大
分大学 1 名、北見工業大学 1 名の計 6 名と、北見工業
大学の大学院生 14 名、総計 20 名の学生が 3 日間に
わたる講義を受講しました。
1 日目は、畜産、酪農の大規模化に伴う畜舎・施設の
システム化や地域のニーズに合わせた農業機械の開
発、製造、販売を中核事業としている株式会社福地工
業(北見市西三輪)を訪問しました。工場見学では、ひ
とつひとつ地域の環境に応じたオーダーメイドで製造を
行っている酪農機器の製造過程を見学しました。福地
社長からは、地方における企業として大企業の大量生
産とは異なり、地域に目を向けることでしか見つけるこ
福地工業 福地社長(中央)
とのできない新たな発想や挑戦があること、困難に直
面したときこそ物事をマクロに考える大切さなどについ
て、これまでの福地工業が手がけた開発製品を通じて
お話しをいただきました。
2 日目の午前中には、約 60 種類におよぶハーブの無
農薬有機栽培に取り組む農業法人有限会社香遊生活
(北見市柏木)を訪問しました。舟山代表からは、「第 1
次産業が主であるオホーツク地域においては第 6 次産
業化による地域振興への貢献が重要である」として、北
海道に約 1 万ヘクタールある休耕地を活用した新たな
産業用大麻栽培への想いやその取組について、実際
に工業化した製品例を見せていただきながらお話しを
いただきました。また、社会貢献の実現を目指す学生
へ、「人生の目的、目的を達成するための目標、目標
達成のための戦略」を常に考えながら日々を送ること
香遊生活 舟山代表(中央奥)
の大切さについてもメッセージをいただきました。
午後は、木材の加工等や山林管理・育成をしている佐藤木材工業(株)(紋別市上渚滑)を訪れました。佐藤木材工
業株式会社は、北海道に多く育つカラマツやトドマツの集成材を製造しています。工場では、北海道内で初めて導入
された原木の選別装置や、生原板製造からフィンガージョイントと呼ばれる縦つぎ作業、製品仕上げ・出荷にわたる
一連の製造工程を見学しました。佐藤社長の講話では、このオホーツク地域で木にこだわり続けてきた背景として、
オホーツクの地域がもたらす気候や自然環境が質の良い木を育てていることについて説明をいただきました。その
一方で、市場との距離や人材確保といった地方企業が抱える課題とそれらを乗り越えるために、木材産業に挑戦を
し続けていること、森林認証を取得し豊かな自然環境と持続的な木材生産の両立を進めていくことの必要性につい
てお話しをいただきました。
-1-
web Agora 2016 年 9 月 26 日
佐藤木材工業 集成材の製造工程見学
佐藤木材工業 佐藤社長(中央)
最終日のプレゼンテーション
受講生・教職員との集合写真
夕刻には、オホーツク・ビアファクトリーにて情報交換会が行われました。各校の学生、福地工業の福地社長、香
遊生活の舟山代表、北見工業大学からは髙橋学長をはじめ教員・職員が集う賑やかな意見交換の場となりました。
最終日には、受講生によるプレゼンテーションが行われました。学生は事前に出されていた課題について 2 日間の
講話と見学を通した考察、特色ある環境とそれらを反映した産業活動の意味・必要性、産業を様々な立場でリードす
る者に求められる資質・コンピテンシー、それらを養うために意識すべき自身の課題、北見地域の産業振興に向け
た提言などを発表しました。活発な質疑応答が行われ、受講生からは、「社長の講話などで得られる考えや感覚を
今後生かさなければならない。」、「今回成功者の方々の話を聞き、自分自身の課題がはっきりした。」など、本講義
が目標としている、自身の現状の把握と今後の成長に向けた課題を認識できた感想が聞かれました。
今回は、前日まで北海道で 9 年ぶりとなる台風上陸という悪天候に見舞われ、一時は受講生の来学と授業実施が
心配されました。そのため、北見では珍しい台風一過の蒸し暑さの中での講義となりましたが、受講学生の大半が
初めて訪れたオホーツク地域で、それぞれが地方・地域の環境を見つめる目を持つことができた 3 日間となりまし
た。
(内島典子 北見工業大学)
-2-
web Agora 2016 年 9 月 26 日
●電気通信大学「英語特別プログラム(英語セミナー)」
英語。全国の多くの理工系学生にとっての、いやな存在。
決してあなた一人の悩みではありません。理工系の学生は
たいへんです。数学・物理・実験などなど多くの科目を、時間
をかけて習得しなければなりません。加えて、英語。文科系
(私はその一人)の学生は、数学や物理をすっかり忘れても、
将来に何の問題もありません。何という不公平でしょう。
と嘆いても、埒は明きません。発想を一転させ、好きになり
ましょう。好きになるべく、歩み始めましょう。過去のトラウマ
は一端脇に置いて。
一冊の本を紹介します。鳥飼玖美子『本物の英語力――
「英語格差」を克服する究極の学習法』(講談社現代新書
(2016)864 円)。鳥飼氏は日本屈指の英語の達人です。そ
の氏からあなたへの呼びかけの書です。無理のない、しかし
地道な努力の必要を説いています。帯に「学習法 10」とあり
奥教授と英語特別プログラム参加学生
ます。
・発音はハチャメチャと完璧の間を狙う
・好きなテーマ、関心があるテーマを
・「文のしくみ」の理解が誤っていると「教養がない」と思われる
・記憶するには、手で書く
・「読む力」が基礎
・・・・
「文のしくみ」への理解の必要性として、映画の一場面からひとつ例を挙げましょう。「あの男性は偽物かもしれない」
「わかっている。ちゃんと調べさせる」。「ちゃんと調べさせる」を “I’ll (
) that checked out.” と表現していました。
( )に入る語は?(正解は本文章末に)。
氏のことばに謙虚に耳を傾けてみませんか。
スーパー連携大学院英語セミナーを 8 月から 9 月にかけて実施しています(2 泊 3 日)。
英語でのプレゼンテーション(自己紹介と研究紹介(誰にでもわかるような紹介を心がける。いずれも事前に提出)。
TOEIC の問題を例に取りながら、「読む・書く・聞く・話す」基礎的な学習を行います。
また、スーパー連携大学院生に、折に触れ、英語の情報を届けています。参考にしていただければ。みなさんから
の質問にもお答えします。
最後に、Nelson Mandela (1918-2013) のことばを紹介します。
It is not where you start but how high you aim that matters for success.
(成功するために大切なのは、どこから始めるのかではなく、どれだけ高く目標を定めるかである。)
The greatest glory in living lies not in never falling, but in rising every time you fall.
(生きるうえで最も偉大な栄光は、決して転ばないことにあるのではない。転ぶたびに起き上がり続けることにあ
る。)
It always seems impossible until it’s done.
(何事も成功するまでは不可能に思えるものである。)
健闘を祈る。
(奥 浩昭 電気通信大学)
(正解 have)
スーパー連携大学院 web Agora
〒182-8585
2016 年 9 月 26 日号
東京都調布市調布ヶ丘 1-5-1
TEL 042-443-5939
FAX 042-443-5940
制作・発行
電気通信大学本館 5F
e-mail
一般社団法人スーパー連携大学院コンソーシアム
スーパー連携大学院コーディネーター室内
[email protected]
-3-
URL http://super-daigakuin.jp