FX Weekly - 三菱東京UFJ銀行

FX Weekly
平成 28(2016)年 9 月 23 日
GLOBAL MARKETS RESEARCH
チーフアナリスト
内田 稔
三菱東京 UFJ 銀行
A member of MUFG, a global financial group
Table of contents
1
今週のトピックス
2
来週の相場見通し
3
来週の経済指標・イベント
4
マーケットカレンダー
1. 今週のトピックス
(1) 日銀「総括的な検証」後のドル円展望
チーフアナリスト
内田 稔
(2) 依然として米利上げ再開のハードルは高そう
シニアマーケットエコノミスト
鈴木 敏之
(3) EU 域内に見られる「内向き化」の兆候
チーフアナリスト
内田 稔
井上 雅文
2. 来週の相場見通し
(1) ドル円:材料出尽くし感から、下押し圧力強まる
予想レンジ
99.00 ~ 102.50
(2) ユーロ:独 Ifo 企業景況感期待指数に注目
予想レンジ
9/30(金)の FX Weekly は
休刊とさせていただきます。
次回は 10/7(金)発行予定です。
豪ドルの相場見通しは、今週号で
掲載を終了いたします。
対ドル:
1.1000 ~ 1.1500
対円:
111.00 ~ 116.00
(3) 豪ドル:上値余地は限られよう
予想レンジ
対ドル:
0.7500 ~ 0.7750
対円:
75.50 ~ 78.50
(4) 人民元:国慶節前後の下落リスクに要警戒
予想レンジ
対ドル: 6.6500 ~ 6.7100
対円:
1
FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
14.85 ~ 15.35
(1) 日銀「総括的な検証」後のドル円展望
~ドル安円高基調継続の見込み~
日銀、「総括的な検
証」結果を公表、追加
緩和は見送り
日本銀行(以下、日銀)は、20~21 日にかけて金融政策決定会
合を開催し、金融政策の現状維持を決定した。また、合わせてこれ
までの金融政策に関する効果などを見極める「総括的な検証」の結
果(以下、検証結果)を公表した。(第 1 表)。
第 1 表: 日銀の検証結果のポイント(従来との比較)
従来
検証後
2%
不変
物価安定目標
時間軸
金利
量
オーバーシュート型コミットメント導入《消費者物価指数(除、生鮮食品)
「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必
の前年比実績が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方
要な時点までマイナス金利付き量的・質的金融緩和を継続
針を継続》
日銀当座預金の内、政策金利残高に対して▲0.1%を適用
短期金利は必要に応じてさらに引き下げる。一方、長期金利は、10年
物国債金利がゼロ%程度で推移するように買い入れを行い、イールド
カーブをコントロールする。
マネタリーベースの年間増加目標約80兆円
同80兆円を目処としつつも、マネタリーベース拡大ペースの加速も有り
(長期国債の年間保有残高増加目標約80兆円、買い入れの平均残存 得ると明記し、量的な拡大の可能性にも含み。一方、国債の買い入れ
期間は7~12年)
平均残存期間は廃止。
①ETF年間保有残高約6兆円増加
②J-REIT年間900億円増加
質
③CP等、約2.2兆円の残高維持
全て現状維持。但し、①に付いて、TOPIX連動ETFの比率を高め、買い
入れを円滑化。また、資産買い入れの拡大も有り得ると。
④社債等、約3.6兆円の残高維持
(資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
検証結果は、概ね事前の予想通りと言え、マイナス金利の引き下
げを示唆すると同時にその副作用を和らげるため、長期金利の「下
がり過ぎ」を是正する内容だ。具体的には、買い入れ国債の平均残
存年限(従来は 7~12 年)を撤廃。10 年物国債の金利が概ね現状
程度(0%)で推移するように長期国債の買い入れを行い、イール
ドカーブの緩やかなスティープ化を図る方針が示された。名称も、
「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」に変更され、「マイナス
金利付き量的・質的量的緩和」は、導入から 8 ヶ月で姿を消した。
一連の発表を受け、10 年物国債の利回りは、一時プラス圏(0.01%)
に浮上したほか、銀行株も上昇するなど、副作用の解消を狙った日
銀の思惑を映じた値動きとなった(第 2、3 図)。これを好感し、
発表直後の乱高下を経て、ドル円相場も一時 102 円台後半を記録し
たが、その後再び 101 円台まで反落している。
2
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
第 2 図 : 10 年国債の利回り
第 3 図 : 銀行株価指数
(%)
0.6
2500
0.5
0.4
2000
0.3
0.2
1500
0.1
0
-0.1
1000
-0.2
-0.3
-0.4
15/1
15/4
15/7
15/10
16/1
16/4
16/7
16/10(年/月)
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
イールドカーブの形状
をコントロールできる
か?
500
15/1
15/4
15/7
15/10
16/1
16/4
16/7
(年/月)
16/10
(資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
かねて指摘してきた通り、日銀がイールドカーブのスティープ化
を狙うことによって、マイナス金利政策の副作用を和らげたり、打
ち消す試みは、達せられない可能性が高い。理由は、以下に掲げる
通り、長期金利の一定水準への誘導やイールドカーブの形状コント
ロールが極めて困難と考えられる上、政策効果への疑念も高まると
考えられるためだ(第 4 表)。
第 4 表:イールドカーブのコントロールが困難と考えられる要因や政策効果への疑念が想起されるポイント
①長期金利の決定要素は、需給、外国の債券市場の影響、期待潜在成長率、予想物価上昇率、財政へのリスクプレミアムなど多岐
にわたる。この内、日銀が直接的に影響を及ぼすのは需給のみ。しかもその需給でさえ日銀が全ての年限において毎日オペレー
ションを行なっているわけではない。
②長期金利の大幅な上昇(長期国債の大幅な下落)を招けば、市場の不安定化と円高が助長される上、日銀や金融政策への限界が
改めて意識される。
③長期金利の上昇が小幅にとどまった場合、国内マネーが外債から日本国債へと回帰し、次第に長期金利は再び低下するおそれが
ある。
④程度の差はあれ、長期金利が上昇すれば、「家計や企業の調達コストが下がった」とするマイナス金利政策のメリットが減殺される
など、政策のチグハグ感が想起される。
⑤10 年債をゼロ近傍に誘導できた場合も、一段のマイナス金利拡大によって、超長期金利への低下圧力が強まると、改めて副作用
が警戒される可能性がある。
(資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
尚、日銀は今回の会合で、長期金利操作のための新型オペレー
ションと称し、日本銀行が指定する利回りによる国債買い入れ(指
値オペ)を導入するほか、固定金利の資金供給オペレーションを行
うことができる期間も 10 年に延長(現在 1 年)するとしており、
今後、その効果を見極める必要はあるだろう。
追加的な緩和拡大への
期待が高まりにくく、
円高傾向継続か
3
また、国債の買い入れ平均年限を撤廃した通り、従来と比べて平
均年限は、短期化する見込みだ。買い入れ額についても、80 兆円
を目処としつつ、金利操作方針を実現するよう柔軟に運営するとし
ており、長期ゾーンについては減額となる公算が大きい。総じて、
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
金融緩和拡大との期待は高まりにくい。そもそも、黒田総裁も認め
ている通り、マイナス金利幅の拡大余地が無限ではない。さらに、
イールドカーブの形状コントロールがうまく行かない場合、日銀に
よる政策遂行手腕の限界を露呈するおそれもあるだろう。全体とし
てみると、今回の「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を以っ
て、持続的な物価上昇への期待が高まる(予想実質金利が低下する)
とは考えにくい。市場では、日銀による長期金利の操作能力の見極
めに時間を費やすとみられ、しばらくドル円相場は大きく動きにく
いとも考えられる。但し、今回の検証後も、引き続き円の予想実質
金利の高止まりに、経常収支の黒字や時折強まる「リスク回避の円
買い」が被さるなどして、ドル円には下押し圧力が加わり続ける可
能性が高い。依然として年末に向けドル円の 100 円割れが定着する
展開をメインシナリオとして予想する。
チーフアナリスト 内田 稔
(9 月 21 日 17:00 脱稿)
4
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
(2) 依然として米利上げ再開のハードルは高そう
FOMC の 大 勢 は 利 上
げに積極的だが、それ
でも、12 月に利上げ
に進むのは容易ではな
さそう
9 月 20-21 日に、米国で連邦公開市場委員会(FOMC)が開催さ
れた。今回も、Fedは利上げを見送った。FOMC声明は今後の利上
げ再開の示唆についての表現を強め、据え置きへの反対が 3 人とい
う多さになり、FOMCメンバーの経済予測(SEP)でも年内利上げ
再開が大勢を占めている。市場は、次回の 11 月 2 日の利上げ再開
をほとんどみていないが、12 月 14 日については 58.6%の確率で利
上げ再開をみている。はたして、12 月 14 日に利上げできるものだ
ろうか? 以下、引き続き、利下げ再開は容易ではないことをみて
おきたい。
① トークアップした FOMC 声明、据え置きの採決では 3 人が反対
FOMC 声 明 は 、 利 上
げ再開に向けてトーク
アップ
9 月 21 日に発表されたFOMC声明では、「短期的な経済見通しへ
のリスクはおおむね均衡したとみられる。(Near-term risks to the
economic outlook appear roughly balanced.)」、「委員会はFF金利を
引き上げる根拠は強まったと判断するが、当面は目標に向けて続く
進展のさらなる証拠を待つことに決めた。(The Committee judges
that the case for an increase in the federal funds rate has strengthened but
decided, for the time being, to wait for further evidence of continued
progress toward its objectives.)」という記述があり、利上げ再開へ
の前向きな姿勢を示した。
さらに、今回の決定は金利据え置きであったが、その採決で 3 人
もの反対者が出た。前回は、カンザスシティ連銀のジョージ総裁が
反対しただけであったが、今回は、そのジョージ総裁に加えて、ボ
ストン連銀のローゼングレン総裁、クリーブランド連銀のメスター
総裁が反対に加わった。輪番で 4 人の地区連銀総裁が投票権を持つ
が、4 人の中の 3 人が反対したというのは、FOMC内の意見対立の
激しさを示している。
この声明、採決結果の意味するところは、現在 17 人からなる
FOMCで、据え置きの決定が全員の総意ではないということである。
それどころか、FOMCの多数派は利上げへの意向が強そうである。
声明は、しばらく待つが、利上げに進むというのは、利上げについ
て有無を問うIFの問題ではなく、いつかのWhenの問題だと言って
いることになる。この表現を入れたのは、利上げを求めるタカ派に
対して、据え置きを受容させる強めの慰撫策にみえるが、それでも
3 人の反対が出てしまったのである。FOMCは、現在 5 人の理事と
12 人の地区連銀総裁の 17 人からなる。ところが、投票権は 5 人の
理事とニューヨーク連銀総裁と、輪番の 4 人の地区連銀総裁という
仕組みであるので、据え置きの結果となったが、仮に地区連銀総裁
全てを含めて 17 人で投票して、単純多数決で決めるのであれば、
利上げの決定になっていたかもしれないほどである。
5
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
② FOMC メンバーの経済予測、ドットチャート
一方で、経済見通しは
下方改訂され、政策金
利予想も引き下げ
今 回 の FOMC は 、 四 半 期 次 の 経 済 見 通 し ( SEP: Survey of
Economic Projections)が発表される会合である。経済見通しは、今
年の成長率予測、長期の成長率予測(潜在成長率)が引き下げられ
るなど慎重姿勢が目立つものであった。特に、新たに発表された
2019 年の予測は、1.8%成長と減速をみている。スタッフ予測が、
2019 年の米国経済を慎重にみているのであろう。スタッフ予測は、
ワシントンのFRB理事の意向を左右するとされる。地区連銀総裁は
利上げを求めるが、ワシントンのFRB理事たちが利上げに消極的に
なる源はここにあろう。
第 1 図: FOMC メンバーの経済見通し(SEP)の変遷
(単位%)
長期
2016
2017
2018
2019
16/9
16/6
16/3
15/12
1.8
2.0
2.2
2.4
2.0
2.0
2.1
2.2
2.0
2.0
2.0
2.0
1.8
1.8
2.0
2.0
2.0
16/9
16/6
16/3
15/12
4.8
4.7
4.7
4.7
4.6
4.6
4.6
4.7
4.5
4.6
4.5
4.7
4.6
4.8
4.8
4.8
4.9
16/9
16/6
16/3
15/12
1.3
1.4
1.2
1.6
1.9
1.9
1.9
1.9
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
16/9
16/6
16/3
15/12
1.7
1.7
1.6
1.6
1.8
1.9
1.8
1.9
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
16/9
16/6
16/3
15/12
0.6
0.9
0.9
1.4
1.1
1.6
1.9
2.4
1.9
2.4
3.0
3.3
2.6
実質 GDP 成長率
失業率
PCE インフレ率
PCE コアインフレ率
FF 金利
2.9
3.0
3.3
3.5
(注)最上段が今回の数字
『失業率』以外は第 4 四半期の前年同月比、
『失業率』は第 4 四半期平均。
数字は 17 人のメンバーの見通しの中位値
(資料)FRB のデータより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
SEPのハイライトである政策金利予想分布図(ドットチャート)
では、17 人中 14 人が年内利上げ再開を求めている。利上げを求め
ていない 3 人は、推測であるが、ブレイナードFRB理事、タルーロ
FRB理事、シカゴ連銀のエバンス総裁であろう。11 月 2 日は難しい
とみられるが、現時点で 12 月 14 日に利上げをするつもりであるこ
とが、このドットチャートからもうかがえる。
6
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
第 2 図:政策金利予想分布図( ドットチャート)
2016年
6 月 15 日
4.250
4.125
4.000
3.875
3.750
3.625
3.500
3.375
3.250
3.125
3.000
2.875
2.750
2.625
2.500
2.375
2.250
2.125
2.000
1.875
1.750
1.625
1.500
1.375
1.250
1.125
1.000
0.875
0.750
0.625
0.500
0.375
0.250
0.125
0.000
2017年
9 月 21 日
6 月 15 日
2018年
9 月 21 日
6 月 15 日
2019年
9 月 21 日
9 月 21 日
●
長 期 Long Run
6 月 15 日
9 月 21 日
●
●
●
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● ● ●
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中位値は2.875%
1人が長期
FF提示せず
●
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● ● ● ● ●
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●
●
● ● ●
- 0 .1 2 5
4.250
4.125
4.000
3.875
3.750
3.625
3.500
3.375
3.250
3.125
3.000
2.875
2.750
2.625
2.500
2.375
2.250
2.125
2.000
1.875
1.750
1.625
1.500
1.375
1.250
1.125
1.000
0.875
0.750
0.625
0.500
0.375
0.250
0.125
0.000
-0.125
(資料)FRB より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
③ イエレン FRB 議長の記者会見での発言
~利上げ再開への消極姿勢~
記者会見でイエレン議
長のあげた利上げ再開
の条件は 12 月 FOMC
までに満たされそうに
ない
議長の記者会見冒頭のキイノートでは、利上げへ進める可能性が
強まっていることを言っている(Returning to monetary policy, the
recent pickup in economic growth and continued progress in the labor
market have strengthened the case for an increase in the federal funds
rate)。
ところが、同時になぜ今回は据え置きだったのかを次のように説
明して、利上げへの消極姿勢も示している。イ)労働市場に余剰
(スラック)があること、ロ)インフレ率が 2%に達していないこ
と、ハ)ゼロ金利状態では経済が下降に向かった場合の対応が難し
いことを言っている。この説明は、かなりハト派色が強い。
イエレン議長による利上げ見送りの理由の説明(会見テキスト)
So why didn't we raise the federal funds rate at today's meeting?
Our decision does not reflect a lack of confidence in the economy. Conditions in the labor market are strengthening and we
to continue. And while inflation remains low, we
expect that
expect it to rise to our 2 percent objective over time, but with labor market slack
being taken up at a somewhat slower pace than in previous years, scope for some further improvement in the labor market remaining,
and inflation continuing to run below our 2 percent target, we chose to wait for further evidence of continued progress toward our
objectives. This cautious approach to paring back monetary policy support is all the more
appropriate given that short-term interest
rates are still near zero, which means that we can more effectively respond to surprisingly strong inflation pressures in the future by
raising rates, then to a weakening market rate and falling inflation by
7
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
cutting rates.
④ 利上げ再開の行方
この通り、FOMCという委員会は、利上げ再開の意向を強めに
持っているが、イエレンFRB議長とその周辺は、そうではないこと
が記者会見での利上げ見送りの説明からうかがえよう。
ところで、イエレンFRB議長が言った利上げ見送りの理由は、は
たして 12 月 14 日に解消されているだろうか? インフレ率(PCE
全体)は 2%に到達していないだろう。雇用も、前回の雇用統計で
は労働投入時間が短くなっているし、労働市場情勢指数(LMCI)
はマイナスに転じていた。スラックの解消は、あと 2 ヵ月で片付く
話ではない。
第 3 図:労働市場情勢指数(LMCI)は今後の雇用拡大の減速を示唆
(前年同月比、%)
30
4
3
20
2
10
1
0
0
-10
-1
-2
-20
-3
-30
-4
-40
-5
-6
-50
95/01
97/01
99/01
01/01
03/01
05/01
非農業部門雇用者増加数 前年同月比〈左目盛〉
07/01
09/01
11/01
13/01
15/01
労働市場情勢指数 LMCI 〈右目盛〉
(資料)米労働省、FRB のデータより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
米国の景気拡大は成熟している、世界景気には停滞がみえている、
イエレンFRB議長はこの通り慎重である。FOMCメンバーの多くに
利上げ再開の意向は強いが、イエレンFRB議長のもとでは 12 月 14
日の利上げ再開のハードルは依然として高く、利上げ再開は難しい
とみておきたい。
シニアマーケットエコノミスト
8
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
鈴木 敏之
(3) EU 域内に見られる「内向き化」の兆候
英国のEU離脱方針が決定されて以降、欧州ではシリア難民受け
入れ政策を巡り、反EUへの機運が急速に高まり表面化しつつある。
今年後半と来年に掛けて選挙イヤーを迎える欧州(第 1 図)だが、
移民・雇用・社会保障政策等を巡る対立構造が更に深刻化する懸念
が警戒される。
9
ドイツ選挙に異変あり
EU盟主のドイツでは、国内選挙結果に異変が生じており、EU内
向き化の兆候が見られる。メルケル首相率いる与党キリスト教民主
同盟(以下CDU)は国内での支持を落とし、反難民(反EU)を掲
げるポピュリスト政党「ドイツのための選択肢」(以下、AfD)が
勢いを増している。4 日に投開票が行われたドイツ北東部メクレン
ブルク・フォアポンメルン州議会選挙(メルケル首相地元)では、
連立与党を組む社会民主党(以下SPD)が辛くも首位を維持したも
のの、CDUは第 3 党に後退し、AfDが第 2 党に躍進した。また、18
日に投開票が行われたベルリン市議会選挙では、CDUとSPDが約 4
分の 1 議席を落とし過半数を割り込む結果となり、CDUは同市議選
では戦後最悪の記録的大敗を喫した。メルケル首相が難民に対する
危機対応の誤りを認めたことを受け、今後の難民政策の修正も余儀
なくされることから、ドイツ国内政治の混迷が心配される。今後の
焦点は 12 月の党大会でメルケル首相が 4 選目となる党首に再任さ
れるかどうかだが、ドイツ国内世論を尊重し、難民問題に加えギリ
シャ・南欧諸国に対するEU政策硬化へと波及する恐れもある。
選挙日程が目白押し
注目は年内に予定されるイタリア国民投票(事実上レンツィ首相
の信任投票)と、来年 4 月のフランス大統領選挙である。欧州にお
ける反難民感情が高まるも、現政権側が優勢と伝えられている。し
かし、英国のEU離脱に関する国民投票結果や、リーマンショック
以降の長らく続く改革・財政緊縮による疲弊、新たに発覚した「バ
ハマ文書」に欧州委員前幹部の名前が登録されていた疑惑等、EU
への逆風は確実に強まっている。
これまでのところ、EU離脱に関する英国民投票後も欧州が資金
の受け入れ先となっており、ユーロは底堅く推移している(対ポン
ドでは年初来高値圏で推移)。しかし、EU主要国内における選挙
を通じ既成政治に対する不満が一気に噴出し政治・経済への先行き
不透明感が欧州域内に連鎖した場合、欧州からの資本流出が市場の
混乱を招きかねない。トロイカによるギリシャ救済策が国民投票に
て否決されことを発端とするギリシャ危機は記憶に新しい。現時点
ではテールリスクといえるが、ユーロドルにとっては大きな下方圧
力となりかねず、今後の動向には注意が必要だ。
今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
第 1 表: 欧州圏の主要政治日程
日程
国名
16 / 10 / 2
オーストリア
10 / 2
ハンガリー
11-12 月頃
イタリア
12 月
ドイツ
12 月
スペイン
選挙内容
大統領選挙 (再選挙)
EU の難民受け入れ分担策の是非を問う国民投票
上院権限縮小の為の憲法改正の是非を問う国民投票
キリスト教民主同盟 (CDU) 党大会 メルケル首相 4 選に向けた信任投票
議会選挙、3 度目の連立内閣交渉
17 / 1-2 ?
イギリス
EU 離脱に関する交渉の開始?
3 / 15
オランダ
下院選挙
大統領選挙
4 / 23
フランス
9 月頃
ドイツ
18 年春
イタリア
連邦議会選挙
総選挙
(資料)各種報道より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成銀行グローバ
チーフアナリスト
10 今週のトピックス | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
内田 稔
井上 雅文
(1) ドル円:材料出尽くし感から、下押し圧力強まる
今週のレビュー
~日米の金融政策イベ
ント通過、目先の材料
出尽くし~
今週は 20~21 日かけて、本邦では金融政策決定会合が、米国で
は連邦公開市場委員会(FOMC)が開催された。この為、週央にか
けてドル円は 102 円を挟んだ小動きに終始したが、両イベントを通
過した後は、一時 100 円 10 銭と 8 月 26 日以来のドル安円高を記録
している。
~日銀の決定、物価上
昇圧力高まりにくく~
日銀は 21 日、追加緩和を見送った上で総括的な検証結果を公表
した。金融政策の枠組みの名称が、「マイナス金利付き量的・質的
金融緩和」から「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」へと変更
された(第 1 表)。結果公表直後こそ長期金利や銀行株が総じて上
昇した為、副作用が和らぐとの期待から、ドル円も 102 円台後半ま
で円安が進んだ(副作用が警戒され、株安・円高が進んだ 1 月以降
の動きの反対)。しかし、新たな枠組みの効果を巡り、市場の解釈
も分かれる中、円安の動きは早々と一巡し、米FOMCの声明発表前
にドル円は 101 円台を割り込んだ。マネタリーベースは今後も拡大
する見込みだが、総じて「緩和拡大=円安」との見方にはならな
かったと言える(詳細はトピックス:日銀「総括的な検証」後のド
ル円展望 ~ドル安円高基調継続の見込み~ 参照)。
第 1 表:量的・質的金融緩和(QQE)の変遷
時期
2013年4月
2014年10月
2015年12月
2016年1月
2016年7月
2016年9月(注2)
政策の決定内容
量的質的金融緩和
QQEの拡大
QQEの補完措置
マイナス金利付きQQE
不変
長短金利操作付きQQE(注3)
年間のマネタリーベース増加額
約60~70兆円
約80兆円
⇒
⇒
⇒
80兆円を目処
長期国債
年間保有残高約50兆円
同、80兆円
⇒
⇒
⇒
80兆円を目処
ETF
年間保有残高1兆円増加
3兆円
⇒
⇒
6兆円
⇒(注4)
REIT
年間保有残高300億円増加
900億円
⇒
⇒
⇒
⇒
CP等
残高2.2兆円維持
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
社債等
資産買い入れ額
残高3.2兆円維持
⇒
⇒
⇒
⇒
⇒
国債買い入れ平均残存期間
約7年
7~10年
7~12年
⇒
⇒
廃止
当座預金への付利
0.10%
0.10%
0.10%
▲0.1%を適用(注1)
⇒
⇒
(資料)日銀より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成
(注 1)対象は政策金利残高のみ。
(注 2)「総括的な検証」結果を公表。長短金利の操作を行なう「イールドカーブコントロール」及び消費者物価指数が 2%を安定的に超えるまでマネタリーベース拡大を継続
する「オーバーシュート型コミットメント」を導入。
(注 3)10 年国債利回りをゼロ%程度に誘導。
(注 4)TOPIX 連動型 ETF の比重を高め、買い入れを円滑化。(※ETF・・・株価指数連動型投資信託受益証券、REIT・・・不動産投資信託、CP・・・コマーシャルペーパー)
~年内利上げ示唆と慎
重姿勢が混在した
FOMC~
FOMCは、政策金利の据え置きを決定した。据え置きとの決定に
対し、3 名もの反対が出た上、参加者らによる政策金利の予想分布
図(いわゆるドットチャート)でも、年末 1 回の利上げが示された。
ただ、長期の成長率予測(潜在成長率)の中位値が、初めて 2%を
割り込み、1.8%に引き下げられた上、ドットチャートにおける長期
のFF金利見通しも、17 名中 8 名が 3%割れに投票(前回 6 月は 3
名)。その内、3 名が 2.5%に投じている。全体としてみると、目先
11 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
の利上げには前向きであっても、長期的にみたFOMCメンバーの慎
重姿勢が垣間見えており、その後のドル安へとつながった。
~臨時 3 者会合で高ま
る介入警戒感~
もっとも、週間安値 100.10 を記録した本邦祝日の 22 日には、金
融庁、財務省、日銀が臨時の 3 者会合を開催した。その後、浅川財
務官が、「投機的な動きが今後も続けば、必要な対応を取らざるを
得ない」と発言したことを受け、ドル円は介入警戒感から小反発し
た。しかし、週末 23 日に一時 101 円台を回復したドル円は、再び
101 円を割り込んでおり、上値の重い商状が続いている。
第 2 図: 今週の為替相場推移
(円)
103.0
↑円安
102.5
102.0
101.5
101.0
100.5
↓円高
100.0
9/19
9/20
9/21
9/22
9/23
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
~ドル円は下方バイア
スか~
注目を集めた日米の金融政策イベントを通過した。当面、日銀が
長期金利(10 年国債の利回り)をゼロ%程度へと誘導することがで
きるのかを見極める時間となろう。長期金利の誘導やイールドカー
ブの形状コントロールが機能すれば、日銀も必要に応じてマイナス
金利の深掘りを検討するとみられるが、逆に言えば、それまで追加
緩和は温存される可能性が高まったと言える。本邦の長期金利や銀
行株価指数は早くも反落しており、材料出尽くし感も漂っている。
予想物価上昇率をみても、今回の検証結果を踏まえ、改めて物価上
昇への期待が高まっている動きとはなっていない。今後とも実質金
利の高止まりが続く公算が大きいと言え、円にはじわじわと上昇圧
力が加わり続ける可能性が高い。
また、FOMCも、年内の利上げを示唆したが、11 月の大統領選を
跨ぐため、利上げ期待は当面高まりにくい。仮に、トランプ候補が
大統領となれば、政権後退に伴う政策の不連続への警戒から、利上
げは難しさを増す可能性が高い。この為、市場が改めて米国の年内
利上げを意識するのは、大統領選挙後となろう。但し、10 月に最
終遵守期限を迎える米国のMMFに対する新規制の適用を受け、市
場の流動性が低下しがちな 12 月の利上げを不安視する声も強まる
可能性がある。さらに、今回の声明文に挿入された「利上げをしば
らく待つ」との文言の影響から、米国の経済指標が冴えなかった場
合、利上げ織り込みが後退しかねない。この為、米国の「正常化
(利上げ)」をキーワードとしたドル高は進みにくいと考えられる。
12 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
年初来、ドル円相場が約 20 円も下落している通り、漠然とした
「日米金融政策の格差」だけでは、ドル円の上昇は困難だ。この為、
地味な材料ではあるが、日米の経常収支の格差(赤字の米国と黒字
の日本)やインフレ率の格差(米国が相対的にみて日本よりインフ
レ率が高い)などが、実質金利の高止まりと相俟って、ドル円に対
する下押し圧力となるだろう。
また、来週について言えば、26 日に米大統領選の両候補者によ
るテレビ討論会が開催される。両者の支持率は拮抗しており、仮に
討論会を経てトランプ大統領誕生との思惑が高まれば、利上げ観測
が後退したり、高値圏にある米国の株式相場の波乱要因となりかね
ない。ドル円に対する下押し材料となりかねず要注意だ。
~国際的にみた本邦の
為替介入~
一方、100 円付近まで円高が進めば、本邦当局からは再び円高け
ん制発言がきかれる上、金融庁や財務省、日銀による会合も開催さ
れるなど、介入警戒感が高まろう。実際、9 月に開催された光州
G20 サミット(20 ヶ国・地域の首脳会合)のコミュニケでも、
「為替レートの過度の変動や無秩序な動きは、経済・金融の安定に
悪影響を与え得ることを再確認」している。今週の浅川財務官の発
言をみても、一段と円高が進んだ場合の本邦当局による為替介入の
可能性はゼロではないだろう。但し、裏を返せば、国際的に為替介
入が許容されるのは、為替相場に過度な変動や無秩序な動きがある
場合だ。その点、ドル円は 8 月、9 月のいずれも月間の値幅が 4 円
程度に収まるなど、年初来でみれば小動きとなっている(第 3 表)。
年初からの累積で言えば、大幅なドル安円高が進んだが、足元の動
きが無秩序とまではいいづらい状況だ。
第 3 表: 年初来の月間 4 本値と値幅
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月(~22日)
始値
120.15
121.00
112.69
112.58
106.30
110.68
103.18
102.15
103.43
高値
121.70
121.48
114.55
112.56
111.45
110.83
107.49
103.54
104.32
安値
115.98
111.00
110.67
106.28
105.55
99.00
99.99
99.55
100.10
終値
121.12
112.70
112.57
106.45
110.72
103.19
102.04
103.42
100.87
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
月中の動き
円安
円高
円高
円高
円安
円高
円高
円安
円高
値幅
5.71
10.48
3.88
6.28
5.90
11.83
7.50
3.99
4.22

また、国際通貨基金(IMF)が算出する購買力平価も昨年末時点
で 103 円程度を指しており、足もとの水準から多少の円高が進んで
も、概ねそれに沿った動きとしか映りかねない。
さらに、米財務省が今年 4 月に議会に提出した為替報告書の中で、
日本は中国、韓国、台湾、ドイツと並び、その為替政策が監視対象
に指定された。対米貿易黒字額、経常黒字規模に加え、自国通貨売
りでも基準に抵触した場合、米国から是正に向けた 2 国間協議を求
められ、場合によっては為替操作国に認定される可能性が浮上する
(第 4 表)。そもそも、本邦では実需の円買いの元でもある経常収
13 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
支の黒字が拡大している為、円買いの主体を「投機筋」と説明する
のもやや苦しいところだ。
第 4 表:米財務省が為替報告書に掲げる 2 国間協議入りへの 3 つの条件と日本の実績
項目
対米貿易黒字
経常収支黒字
為替介入実績(自国通貨売り)
抵触基準
200 億ドル
GDP 比 3%
過去 1 年で GDP 比 2%
日本の実績
約 686 億ドル
GDP 比 3.3%
2011 年以来実績なし

(資料)米財務省、本邦財務省より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成(日本の実績は 15 年暦年)
総じてみると、円売り為替介入に対するハードルは高いと考えら
れ、当面は口先での介入といった現実的な対応に限られそうだ。実
際、菅官房長官も 23 日に、足もとの為替市場に関し「極めて神経
質な動き」と懸念を表明している。本邦当局が、100 円割れを投機
的な円買いが活発化する起点になり得るとの懸念を強く抱いている
と考えられる。来週も 100 円台前半に迫ると、こうした要人発言な
どのヘッドラインリスクに注意が必要となってこよう。
予想レンジ
ドル円:99.00 ~ 102.50
チーフアナリスト
14 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
内田 稔
(2) ユーロ:独 Ifo 企業景況感期待指数に注目
今週のレビュー
今週のユーロドル相場は、日米の金融政策イベントを通じ月間安
値を示現する場面もみられたが、結局 1.12 台を挟んで往って来い
の底堅い展開となった(第 1 図)。
ユーロドルは 1.11 台半ばで寄り付き、週初は日米金融政策を控
え方向感に欠けて推移した。日銀による金融政策決定会合の結果を
受け金融株を中心に株価が大きく上昇すると、ドルが対円で上昇し
ユーロドルは月間安値 1.1123 を示現した。もっとも、米FOMCが政
策金利を据え置き、米利上げ見通しが極めて緩慢な予想に引き下げ
られたことを受けユーロドルは反発し 1.12 台を回復した。ドル売
り地合いが続く中、高値 1.1258 を示現し 1.12 台を挟んで往って来
いの底堅い展開となった。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(ドル)
1.130
↑ユーロ高
1.125
1.120
1.115
↓ユーロ安
1.110
9/19
9/20
9/21
9/22
9/23
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
26 日発表の独 Ifo 景況
感期待指数に警戒
来週は、26 日発表予定の独Ifo企業景況感指数が注目されよう。
13 日に発表された 9 月独ZEW景況感指数(期待:0.5 予想 2.5、 現
況:55.1 予想 56.0)は、期待指数(6 ヵ月後 17/3 の期待景況感)が
英EU離脱決定による影響と交渉スケジュールが依然として不透明
であることから低迷が続いている(第 2 図、第 3 図)。一部報道で、
「来年初めの 1 月か 2 月にEU離脱の正式交渉を開始する公算が高
い」との観測記事もある。独Ifo景況感期待指数においても将来の
企業マインドが著しく悪化するような場合にはユーロ下落に警戒が
必要だ。但し、米FOMC後は対主要通貨でドル安圧力が強まってい
る為、ユーロドルは上下共に大きくは動きにくいとみられる。その
分、ユーロ円はドル円との連動性を強めよう。特に 26 日予定の米
大統領選挙候補者によるテレビ討論会にて、トランプ候補が優勢に
立つようであれば、リスク回避の円買いによる下方向(ユーロ安・
円高)への警戒も必要だろう。
15 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
第 2 図: ドイツ景況感期待指数
第 3 図: ドイツ景況感現況指数
110
120
80
90
50
100
60
110
20
30
-10
90
13
14
ZEW景況感指数・期待〈左目盛〉
15
16
(年)
100
13
Ifo景況感指数・期待〈右目盛〉
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
予想レンジ
0
14
15
ZEW景況感指数(左目盛)
16
Ifo景況感指数(右目盛)
(資料)Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
ユーロドル:1.1000 ~ 1.1500
ユーロ円:111.00 ~ 116.00
チーフアナリスト
16 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
(年)
内田 稔
井上 雅文
(3) 豪ドル:上値余地は限られよう
今週のレビュー
週初 0.75 絡みで寄り付いた豪ドル相場は、早々に安値となる
0.7473 を示現した。しかし、米FOMCにて追加利上げが見送られる
と、対主要通貨でドル売りが活発化。資源価格の持ち直しも材料視
される中、豪ドルは高値となる 0.7675 まで上昇した。週末にかけ
て小反落するも下値は堅く、0.76 台半ばで越週する見通しだ(第 1
図)。対円相場は、日銀金融政策決定会合後に高値となる 77.52 を
示現するも、黒田総裁会見を経て円の買戻しが強まると一転、同日
海外時間には、安値となる 76.13 まで反落した。週末にかけて小反
発するも上値は重く、結局 77 円絡みで越週しそうだ。
第 1 図: 今週の為替相場推移
(ドル)
0.770
↑豪ドル高
0.765
0.760
0.755
0.750
0.745
↓豪ドル安
0.740
9/19
9/20
9/21
9/22
9/23
(月/日)
(資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
オーストラリア準備銀行(以下、RBA)は 9/20、RBA議事要旨
を公表した。本文では「an appreciating exchange rate could complicate
the necessary adjustments in the economy(豪ドル高が経済のリバラン
スを複雑化する)」など、従来同様、通貨高に対する懸念が繰り返
された。しかし、追加緩和を明確に示唆する文言は特段盛り込まれ
ず、豪ドルはその失望感から、やや買い戻しが優勢となった。
とはいえ、豪州経済の先行きを巡る不透明感は根強く、RBAによ
る緩和的な金融政策は当面続けられる公算が大きい。事実、労働市
場にピークアウトの兆しが見られる中で、豪州経済のけん引役であ
る個人消費は力強さを欠いている。民間設備投資の低迷や賃金伸び
率の鈍化、物価上昇圧力の弱さを考慮すれば、年内あと 1 回の追加
利下げ(▲25bp)は十分想定されよう。足許で見られる住宅価格の
伸び率鈍化、隣国ニュージーランドで燻る追加緩和期待、中国の景
気減速懸念や過剰生産能力削減に伴う鉄鉱石価格の下押し圧力、足
許で燻る人民元の先安観も、RBAによる追加利下げを後押しすると
考えられる。
来週は、新規材料に乏しい中、米利上げ見送りを受けたドル売り
が、豪ドル相場をサポートしそうだ。しかし、RBAによる追加利下
げ期待は根強く、上値余地は限られると予想する。ドル売り一巡後
の反落に警戒が必要だ。
予想レンジ
対ドル:0.7500 ~ 0.7750
対円:75.50 ~ 78.50
アナリスト
17 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
藤瀬 秀平
(4) 人民元:国慶節前後の下落リスクに要警戒
今週のレビュー
週初 6.66 絡みで寄り付いたオンショア人民元(CNY)は、直後
に高値となる 6.6602 を示現するも、旺盛なドル買い需要が上値を
阻むと、9/21 には、安値となる 6.6743 まで下落した。もっとも、
同水準では下値も堅く、心理的節目「6.70」を前に介入警戒感が強
まると、米利上げ見送りを受けたドル安も重なり、週末にかけて小
反発。6.67 絡みで越週しそうだ(第 1 図)。一方、対円相場は、日
銀金融政策決定会合を経て乱高下し、9/22 には、約 1 ヶ月ぶりとな
る「15 円」割れを記録した。しかし、同水準で下げ渋ると一転、
週末にかけて再び反発。結局 15 円台前半にて越週する見通しだ。
第 1 図 :人民元相場の推移
(USDCNY、逆目盛)
6.10
0.5000
6.20
0.4500
6.30
0.4000
6.40
0.3500
6.50
0.3000
6.60
0.2500
オンショアとオフショアの価格差
6.70
0.2000
(スプレッド)
オンショア人民元相場
6.80
0.1500
オフショア人民元相場
6.90
0.1000
7.00
0.0500
7.10
0.0000
7.20
15/01
-0.0500
15/04
15/07
15/10
16/01
16/04
16/07
(年/月)
(資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成
来週の見通し
予想レンジ
「元」の先安観が足許で再燃している。景気下支えを目的に、当
局が元安誘導に踏み切るとの見方が根強いからだ。SDR(IMFの特
別引き出し権)組み入れ開始を 10 月に控え、人民元のハードカレ
ンシー化(自由に他国通貨と交換可能な通貨)が意識されているこ
とも、こうした元安予想に拍車をかけている。人民元国際化の進展
には、資本規制の緩和や変動相場制への移行が求められるため、元
の下値不安が高まり易い。事実、IMFは 8/12、年次審査報告書の中
で「2018 年までに変動相場制に移行することが重要なゴールであ
る」との見方を強調。今週 9/22 にも「SDRの構成通貨に加わる 10
月以降、中国は人民元を巡る透明性の向上に努める必要がある」と
の考えが示された。足許では、香港オフショア市場の人民元銀行間
金利(CNH HIBOR)の急騰を背景に、元売りコストが上昇し、投
機的な元売りはひとまず歯止めがかかっているものの、景気下支え
や人民元国際化の過程で、当局が「6.70」越えを容認する公算は大
きく、元の反発余地は乏しいと考えられる。今後も安値圏での神経
質な値動きが想定されよう。「元安容認」か「元安防衛」か、為替
政策を巡る不透明感が燻る中、国慶節前後での下落リスクに留意が
必要だ。
ドル人民元:6.6500 ~ 6.7100
人民元円:14.85 ~ 15.35
アナリスト
18 来週の相場見通し | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
藤瀬 秀平
来週の主な経済指標
26 日 (月)
27 日 (火)
28 日 (水)
29 日 (木)
30 日 (金)
1 日 (土)
17:00
17:00
17:00
23:00
17:00
22:00
23:00
21:30
18:00
21:00
21:30
21:30
21:30
8:30
8:30
8:30
8:30
8:30
8:30
8:30
8:30
8:50
10:45
14:00
18:00
18:00
18:00
21:30
21:30
21:30
22:45
10:00
3 日 (月)
6 日 (木)
7 日 (金)
8 日 (土)
Ifo 景況指数(景気動向、9 月)
Ifo 景況指数(現況評価値、9 月)
Ifo 景況指数(予想値、9 月)
新築住宅販売件数(8 月・万件)
マネーサプライ M3(季調済前年比、8 月)
ケース・シラー住宅価格指数(7 月)
CB 消費者信頼感指数(9 月)
小売売上高(前月比、8 月)*
耐久財受注(前月比、8 月速報)
欧州委員会景況指数(9 月)
消費者物価指数(CPI、前年比、9 月速報)
新規失業保険申請件数(9/24・万件)
卸売在庫速報(前月比、8 月速報)
GDP(前期比年率、2Q 確定)
消費者物価指数(全国、前年比、8 月)
消費者物価指数(全国、除生鮮、前年比、8 月)
消費者物価指数(全国、除食料エネ、前年比、8 月)
消費者物価指数(東京都区部、前年比、9 月)
消費者物価指数(東京都区部、除生鮮、前年比、9 月)
消費者物価指数(東京都区部、除食料エネ、前年比、9 月)
失業率(8 月)
家計調査消費支出(8 月)
鉱工業生産指数(前月比、8 月速報)
マークイット製造業 PMI(9 月)
住宅着工戸数(8 月・万戸)
消費者物価指数(前年比、9 月速報)
消費者物価指数(前年比、9 月速報コア)
失業率(8 月)
個人所得(前月比、8 月)
個人支出(前月比、8 月)
PCE デフレータ(前年比、8 月)
シカゴ購買部協会景気指数(9 月)
製造業 PMI(9 月)
18:00
18:00
21:15
21:30
23:00
23:00
独
日
米
米
米
ユ
ユ
米
米
米
米
市場休場
日銀短観 大企業製造業業況 DI(3Q)
ISM 製造業指数(9 月)
建設支出(前月比、8 月)
自動車販売(9 月・万台)*
生産者物価指数(前年比、8 月)
小売売上高(前月比、8 月)
ADP 雇用統計(9 月・万人)
貿易収支(8 月・億ドル)
製造業受注指数(前月比、8 月)
ISM 非製造業指数(9 月)
14:00
14:00
15:00
21:30
21:30
4:00
日
日
独
米
米
米
景気一致指数(8 月速報)
景気先行指数(8 月速報)
鉱工業生産(前月比、8 月)
非農業部門雇用者数変化(9 月・万人)
失業率(9 月)
消費者信用残高(8 月・億ドル)
8:50
23:00
23:00
4 日 (火)
5 日 (水)
独
独
独
米
ユ
米
米
独
米
ユ
独
米
米
米
日
日
日
日
日
日
日
日
日
中
日
ユ
ユ
ユ
米
米
米
米
中
19 来週の経済指標・イベント | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
予想
106.2
113.0
100.0
59.7
4.9%
0.0%
1.3%
▲ 0.5%
▲ 0.4%
0.2%
▲ 0.5%
▲ 0.4%
0.0%
3.0%
▲ 2.2%
0.5%
50.1
99.9
0.3%
0.8%
10.0%
0.2%
0.2%
0.9%
53.0
50.4
前回
106.2
112.8
100.1
65.4
4.8%
189.87
101.1
0.6%
4.4%
0.02
0.4%
25.2
0.0%
1.1%
▲ 0.4%
▲ 0.5%
0.3%
▲ 0.5%
▲ 0.4%
0.1%
3.0%
▲ 0.5%
▲ 0.4%
50.0
100.5
0.2%
0.8%
10.1%
0.4%
0.3%
0.8%
51.5
50.4
予想
前回
6
51.0
0.4%
6
49.4
0.0%
1,691
▲ 2.8%
1.1%
17.7
▲ 395
1.9%
51.4
98.5
▲ 0.5%
▲ 1.1%
0.03
0.6%
▲ 430
53.0
17.3
4.9%
100.0
112.8
▲ 1.5%
15.1
4.9%
177.13
中央銀行関連
26 日 (月)
27 日 (火)
28 日 (水)
29 日 (木)
30 日 (金)
3 日 (月)
4 日 (火)
5 日 (水)
6 日 (木)
7 日 (金)
8 日 (土)
14:35
16:45
23:00
0:45
1:00
2:30
8:50
0:15
15:30
22:30
23:00
23:10
2:30
5:35
8:15
15:35
17:00
18:00
21:50
23:00
3:00
5:00
8:50
日
日
ユ
米
ユ
米
日
米
ユ
ユ
米
米
米
米
米
日
ユ
米
米
米
米
米
日
黒田・日銀総裁挨拶
黒田・日銀総裁会見
ドラギ・ECB 総裁講演
タルーロ・FRB 理事講演
ノボトニー・オーストリア中銀総裁討論
カプラン・ダラス連銀総裁講演
日銀金融政策決定会合議事要旨(7/28, 29 分)
フィッシャー・FRB 副議長講演
ハンソン・エストニア中銀総裁講演
ドラギ・ECB 総裁講演
イエレン・FRB 議長議会証言(下院金融サービス委員会)
ブラード・セントルイス連銀総裁挨拶
エバンス・シカゴ連銀総裁講演
メスター・クリーブランド連銀総裁講演
ジョージ・カンザスシティ連銀総裁講演
黒田・日銀総裁挨拶(全国証券大会)
リーカネン・フィンランド中銀総裁会見
ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
ロックハート・アトランタ連銀総裁講演
パウエル・FRB 理事講演
カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演
イエレン・FRB 議長講演
日銀金融政策決定会合主な意見(9/20, 21 分)
12:30
17:30
20:00
9:40
20:30
豪
ユ
ユ
米
ユ
RBA 理事会(政策金利発表)
コスタ・ポルトガル中銀総裁講演
クノット・オランダ中銀総裁講演
エバンス・シカゴ連銀総裁講演
ECB 理事会議事録
G20 財務相・中央銀行総裁会議
1:45
5:15
米
米
メスター・クリーブランド連銀総裁講演
ブレイナード・FRB 理事講演
2:00
10:00
12:45
2:00
18:35
2:00
12:45
米
米
日
米
ユ
米
日
2 年債入札
大統領候補者テレビ討論会(米東部時間 26 日 21:00)
40 年債入札
5 年債入札
2 年債入札(ドイツ)
7 年債入札
2 年債入札
12:45
18:35
12:45
17:50
中
ユ
日
ユ
日
ユ
国慶節(~7 日)
欧州議会本会議(~6 日)
10 年債入札
10 年債入札(ドイツ)
10 年インフレ連動債入札
国債入札(フランス)
IMF・世界銀行年次総会(~9 日)
その他
26 日(月)
27 日(火)
28 日(水)
29 日(木)
30 日(金)
3 日(月)
4 日(火)
5 日(水)
6 日(木)
7 日(金)
※市場予想は Bloomberg 調査中央値
時刻は日本時間
*印は作成日(9/23)現在で未確定のもの
20 来週の経済指標・イベント | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
マーケットカレンダー
月
火
2016/9/26
米/新築住宅販売(8 月)
独/Ifo 景況指数(9 月)
水
27
米/ケース・シラー住宅価格指数
木
金
28
米/耐久財受注速報(8 月)
29
米/GDP 確報(2Q)
卸売在庫速報(8 月)
ユーロ圏/欧州委員会景況
(7 月)
CB 消費者信頼感指数(9 月)
ユーロ圏/マネーサプライ M3
(8 月)
30
米/個人所得・消費支出(8 月)
シカゴ PM 景況指数(9 月)
ユーロ圏/失業率(8 月)
指数(9 月)
独/消費者物価指数(CPI、9 月)
消費者物価指数速報(9 月)
中/製造業 PMI(9 月、1 日)
日/日銀金融政策決定会合
独/小売売上(8 月)*
日/日銀金融政策決定会合
主な意見(9/20,21 分)
完全失業率(8 月)
議事要旨(7/28,29 分)
消費者物価指数
(都区部 9 月、全国 8 月)
米・タルーロ FRB 理事講演
米・ダラス連銀総裁講演
米・第 1 回大統領候補者討論会
日・黒田日銀総裁挨拶/会見
米・2 年債入札
米・フィッシャーFRB 副議長講演
米・5 年債入札
10/3
米/ISM 製造業指数(9 月)
建設支出(8 月)
自動車販売(9 月)*
日/日銀短観 概要(3Q)
米・イエレン FRB 議長証言
米・セントルイス連銀総裁挨拶
米・シカゴ連銀総裁講演
米・クリーブランド連銀総裁講演
米・カンザスシティ連銀総裁講演
米・7 年債入札
4
米・フィラデルフィア連銀総裁講演
米・アトランタ連銀総裁講演
米・パウエル FRB 理事講演
米・ミネアポリス連銀総裁講演
米・イエレン FRB 議長講演
日・黒田日銀総裁挨拶
5
ユーロ圏/生産者物価指数(8 月) 米/ADP 雇用統計(9 月)
日/日銀短観
貿易収支(8 月)
ISM 非製造業指数(9 月)
調査全容、業種別計数(3Q)
豪/RBA 理事会
製造業受注指数(8 月)
ユーロ圏/小売売上(8 月)
欧州議会本会議(~6 日)
独市場休場
中国国慶節(~7 日)
米・シカゴ連銀総裁講演
10
独/貿易収支(8 月)
中/マネーサプライ M2(9 月)*
11
家計調査(8 月)
鉱工業生産速報(8 月)
住宅着工戸数(8 月)
6
ユーロ圏/ECB 理事会議事録
G20 財務相・中央銀行総裁会議
12
7
米/雇用統計(9 月)
消費者信用残高(8 月)
独/鉱工業生産(8 月)
日/景気動向指数速報(8 月)
米・クリーブランド連銀総裁講演
米・ブレイナード FRB 理事講演
IMF・世界銀行年次総会(~9 日)
13
独/ZEW 景況指数(10 月)
日/国際収支速報(8 月)
米/FOMC 議事要旨(9/20,21 分) 米/輸出入物価指数(9 月)
求人労働異動調査(8 月)
中/貿易収支(9 月)
ユーロ圏/鉱工業生産(8 月)
対外対内証券売買契約等
の状況 日/機械受注(8 月)
14
米/小売売上(9 月)
生産者物価指数(9 月)
企業在庫(8 月)
ミシガン大消費者信頼感指数
速報(10 月)
景気ウォッチャー調査(9 月)
財政収支(9 月)*
ユーロ圏/貿易収支(8 月)
EU 新車登録台数(9 月)
中/消費者物価指数(9 月)
生産者物価指数(9 月)
米・第 2 回大統領候補者討論会
(9 日)
ユーロ圏財務相会合
米市場一部休場
米・シカゴ連銀総裁講演
日市場休場
EU 経済・財務相理事会
17
米/NY 連銀景況指数(10 月)
鉱工業生産(9 月)
設備稼働率(9 月)
18
米/消費者物価指数(9 月)
証券投資収支(8 月)
豪/RBA 議事要旨(10/4 分)
米・フィラデルフィア連銀総裁講演 米・ボストン連銀総裁挨拶
米・30 年債入札
米・イエレン FRB 議長講演
米・3 年債/10 年債入札
19
米・サンフランシスコ連銀総裁講演 米・30 年 TIPS 債入札
米・第 3 回大統領候補者討論会 EU 首脳会議(~21 日)
*印は作成日(9/23)現在で日程が未確定のもの
21 マーケットカレンダー | 平成 28(2016)年 9 月 23 日
20
21
米/地区連銀経済報告
米/フィラデルフィア連銀景況
ユーロ圏/消費者信頼感指数
住宅着工件数(9 月)
指数(10 月)
速報(10 月)
建設許可件数(9 月)
中古住宅販売(9 月)
中/GDP(3Q)
景気先行指数(9 月)
鉱工業生産(9 月)
ユーロ圏/ECB 理事会
小売売上(9 月)
ECB 総裁定例会見
都市部固定資産投資(9 月)
経常収支(8 月)
豪/雇用統計(9 月)
照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ
チーフアナリスト 内田 稔
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ん。また、当資料は、適用法令上許容される範囲内でのみ利用可能であり、当資料の頒布を制約する法令が存在する地域の方によって利用されることを意
図しておりません。当資料内のいかなる情報又は意見も、預金、有価証券、デリバティブ取引その他の金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨す
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139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド
ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。
22 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 23 日