『未来のため「タイム・ホライズン」を意識する 』第59号8面

ば、山川発電所での実証試験
エネルギーの源 ㊶
有する地熱発電所。最大出力
山川発電所は九州電力の所
おいては、2012年度から
これまで山川発電所構内に
熱供給者は九州電力となる。
電方式で発電を行うもので、
目標が達成されることとなっ ▼タイム・ホライズン
進んでいる同県だが、一挙に
本国内でも地熱資源の活用が
ての目標ではないという。日
川バイナリー発電所を想定し
は承知していたが、事前に山
九電みらいエナジー(福岡県福岡市)は8月2
3万㌗で平成7年3月に運転
2014年度にわたり、九州
小水力・地熱・地中熱
日、九州電力とともに、鹿児島県指宿市にある地
開始している。今回、山川バ
いて予言しているが、そ
項目が実現し、5
に策定した「鹿児島県再生可
鹿児島県では、2014年
ーは、国産エネルギーの有効 ン」という言葉がある。
九州電力と九電みらいエナジ
「 タ イ ム・ ホ ラ イ ズ
ー発電所の建設開始に際し、 ことを意味している。
ところ。今回の山川バイナリ いう。未来は未知である
▼持続可能な未来
実現といえる。
暴風雨の鎮静化などは未
いる。人と獣との会話、
について予言が的中して
療など生活・暮らしの面
佐藤 建吉
感について語った。
と事績を紹介し、未来視
費)を国が助成金として で、1994年はその1
掘削調査等に関する経
そ の 理 由 に あ る。 ゆ え
し、変化が激しいことが
進展で現代社会が多様化
いる。国際化やICTの
考えることテーマとして えた事業企画や設計を行
り、「 こ の 先 の 時 代 」 を 00年以上もの先を見据
秋、
組 み 立 て て い る。 今 年 その事績は
する」という社会講座を ギリスのエンジニアで、
世紀の今日
月の開講予定であ も生きており、まさに2
0年先を見据えたエンジ
ニリングや社会構築の価
て
世紀がやってくるの
値を学ぶことが出来る。
た形だ。
の内
『二十世紀の豫言』を掲
一般社団法人 efco.jp
電力と川崎重工業によって、
約4割の設備量を有するとい な い 何 か、 を 指 し て い
項目が一部実現し、6項
地熱発電については全国の い何か、未だ体験してい
代表理事
未来のため「タイム・ホライズン」を意識する
熱発電所である山川発電所の構内において、地熱
イナリー発電所と名付けられ
一般社団法人 洸楓座
バイナリー発電の建設工事を開始したと発表した。
代替フロンを媒体とする出力
う 九 州 電 力 で は、 こ れ ま で る。似た「将来」は、将
目が未実現であるとして
いると、文科省・科学技
送、 高 速 鉄 道 輸 送、 電
の関係上、地下から取り出し
能エネルギー導入ビジョン」
活用、地球温暖化対策として 〝 時 間 の 地 平 線 〟 で あ
筆者は、所属する法人
世紀のデザイン
▼意識改革と対策へ向け
た地熱バイナリー発電所は、
250㌗の小規模バイナリー
も、地熱発電について、資源 に来るものであり、未来
項目につ
出力4990㌗。今月から工
発電設備の実証試験が行なわ
賦存面から有望と見込まれる よりは手前のことのよう
同記事では
事を開始し、運転開始は20
れ て い た。 ま た、 九 州 電 力
術白書(2005年)が
話・FAX・インタネッ
た地熱資源のうち蒸気だけを
に お い て、 地 熱 発 電 の 中 で
優れた地熱発電の積極的な開 り、水平線や地平線と同
0年はおろか
年先も見
時間的に見渡せるかとい
▼
載した。=画像
18年2月の予定。発電事業
は、大分県玖珠郡九重町の八
「 未 来 」 は、 未 だ 来 な
者は九電みらいエナジー。同
地域の調査 だ。 一 方、
「過去」は過
万 性、立地環境などを総合的に ト ゥ・ ザ・ フ ュ ー チ ャ
ト通信、ネットショッピ
取り出して発電に利用。熱水
も、バイナリー方式に一項目
発、導入を推進していくとし じく、どれだけ先まで、
通すことが難しくなって
交付する支援制度。JO 200年記念にあたり、
に、タイム・ホライズン
は遠い先ではなく、 年
後であり、孫の世代は体
験 す る。
「持続可能性」
という言葉は、 世紀を
意 識 す る と、 身 近 に な
る。その時代をデザイン
JR東日本は2007
しなければならない。
年、
「きのうのすごい
を、あしたのふつうに」
世紀をデザ
というコピーをつくっ
た。講座「
インする」もこれに合致
するもので、持続可能な
未来のために、ひと・も
の・ こ と・ か ね・ ち い
き・くらし、などをキー
ワードとし、過去・現在
そして将来や未来におけ
る新しい常識やふつうを
展望する。
もちろん、エネルギー
も主要なテーマである。
世紀のエネルギーは、
どのようになっているだ
ろうか?燃料電池や水素
そのとき代替エネルギー
なっているであろうが、
エネルギーが、ふつうに
学会」という同好会で講 ルを誰もが知り、誇りに
イギリスでは、ブルネ
った人物である。
演を依頼されたことがあ 思っているので、201
世紀
再生可能エネルギーの
は、 世紀を意識し、タ
といわれる新エネルギー
は、イギリスのエンジニ 開会式ではブルネルに扮
イム・ホライズンとして
る。学会名にふさわしい 2年のロンドンオリンピ
制度は、基本的に
ア、イザムバード・キン した俳優が登場し、イギ
年の
大 田 原 ソ ー ラ ー パ ー ク として1000年後を予
期限付き制度である。こ
グダム・ブルネル(Is リスの産業革命の黎明と
FIT(固定価格買取)
( 栃 木 県 大 田 原 市 ) や 測できるかの試みであっ
れは科学技術製品が対象
い ま、 ま ず 大 事 な の
「 五 戸 ソ ー ラ ー パ ー ク 」 たが、残念ながら100
でもあり、筆者は盤石な
もあるのであろうか。
つ の 施 設 を 開 発 し て き 得られなかった。
ものと考えて講演したの ック&パラリンピックの
2 0 1 4 年、「
22
社の手掛ける地熱発電所は、
を行い、技 ぎ去ったことであり、体
勘案し、地域との共生を図り ー」という言葉は、目で
ング、エアコン、先進医
昨年の6月
に営業運転地熱発電の還元熱水を熱源に
術面、経済 験の中になる。
「バック・ 評価している。自動車輸
ながら、グループ会社を含め はなく、背中から未来に
丁 原 発 電 所( 最 大 出 力
を開始した
㌗)の構内に八丁原バイナリ
て開発に取り組むとしていた 向かうことを意味すると
大分県玖珠郡九重町の菅原バ
イナリー発電所(出力500
ー発電所(出力2000㌗)
は井戸を通じて地中へ戻して
を割き、2020年度末で1
ている。
を保有している。
い る( 還 元 熱 水 )
。山川バイ
900㌗の導入目標を設定し
山川発電所では、発電方式
0㌗)に次いで2カ所目。
ナリー発電所は、この還元熱
て い た。 県 の 担 当 者 に よ れ
さて、今日では、10
水を熱源に、ペンタンを媒体
うことを指している。
GMECはその執行団体。 日本未来学会は、2日間
も短くなっている。次世
いる。
世紀のイ
尾八重野地域地熱資源 のシンポジウムを199
代を担う若者たちも長期
ブルネルは
開発調査事業を実施する 3年に東京で開催した。
的展望を取りづらくなっ
世紀をデザイン
アストマックス・トレー 未来学を提案する栄久庵
で、「
査・物理探査・地化学調
ディングは再生可能エネ 憲司氏、小松左京氏、川
ている。
794年は平安遷都
査等に関する経費、坑井
ルギー事業を積極的に展 喜田二郎氏(いずれも故
22
12
( 青 森 県 五 戸 町 ) な ど 8 0年先を展望する成果は
開しており、これまでに 人)らが座長やパネラー
19
21
85
Column
に用いる空冷式バイナリー発
宮崎県尾八重野地域で地熱発電事業の
調査井掘削を実施 アストマックス
間を必要とすることなど
投資顧問グループのア 属鉱物資源機構(JOG 開発は開発までに長い期
ストマックス(東京都品 MEC)による「平成
川区)は、連結子会社の 年度地熱資源開発調査事 から有効に活用されてい
アストマックス・トレー 業費助成金交付事業」の ない。また、地熱資源は
ディングが宮崎県えびの 採択を受けた事業で、同 その大部分が自然公園内
市で「尾八重野地域地熱 地区で地表調査を完了し に存在すると予測されて
る調査費の一部(地質調
う場合に、企業が負担す
内で地熱資源調査を行な
付事業は、日本企業が国
熱発電における助成金交
JOGMECによる地
となっている。
熱資源開発が必要不可欠
資源開発調査事業」を実 た2014年度からの採 おり、環境と調和した地
地熱資源を利用した地
施すると発表した。調査 択継続案件となる。
事業は坑井掘削、物理探
査、温泉モニタリング調 熱発電は高い設備利用率
生可能エネルギーとして
査 な ど を 含 ん で お り、 と安定的な電力供給が可
調査期間は今年7月~2 能なことから、有望な再
017年2月。
同調査事業は、独立行 注目を集めている。しか
22
11
JOGMECの助成金交付事業
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11
鹿児島県指宿市で
23
50
報知新聞紙面
(明治34年1月3日)
『二十世紀の豫言(二)』
22
22
28
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制度となることを期待し
d o m B r u n e l、 て、象徴的な演出が行わ
a m b a r d K i n g 発展、そして影響につい
地球温暖化に向けてバッ
見渡し、顕在化している
年)について。彼の人物
1806年~1859
ブルネルからは、20
策することである。
クキャストし、喫緊に対
ている。未来を考えるに
は、さらにその先を展望
1901年1月2日と
検討しており、今回の調
しなければならない。
100年後を予測して
査井掘削もその一環とな 3日号で、報知新聞は、
る。
れた。
た。地熱発電の事業化も ▼『二十世紀の予言』
22
20
出力4.9MW地熱バイナリー発電所
建設開始 九電みらいエナジー/九州電力
政法人石油天然ガス・金 しその一方で、地熱資源
調査井掘削の場所(提供:アストマックス・トレーディング)
「山川発電所
(既存のフラッシュ式地熱)」のシステムイメージ
8
2016年(平成28年)8月22日
新エネルギー新聞
隔週 月曜日発行
第59号