記事全文 - 建設ナビ福岡

アンカー協会「平成28年度グラウンドアンカー施工技術講習会及び更新講習」開く
施工士講習会46人、認定証更新講習に142人が参加、受験準備と施工技術学ぶ
グラウンドアンカー工の施工技術講習会
(一社)日本アンカー協会主催の「平成28年度グラウンドアンカー施工技術講習会及び
施工士認定証更新講習」
(福岡会場)は17日、福岡市の西鉄イン福岡で開かれた。午前の部
の施工技術講習会には46人が参加し、グラウンドアンカー工の施工士検定試験に備えて、
アンカー施工の基本的な事項などを学んだ。また、午後の部では、5年毎に受講する施工士
認定証更新講習があり、九州内から142人が受講し、品質の確保や技術向上を図るための
グラウンドアンカーの設計施工、維持管理・調査事例、構造物の補強事例等について学んだ。
講習会の冒頭、挨拶に立った同協会九州支部の工藤清秋支部長(日本基礎技術㈱九州支店
長)は「当協会は公益法人として19年目を迎えました。今
年4月の熊本地震では高速道路の法面の陥没や崩壊、家屋の
倒壊といった非常に大きな被害をもたらした。協会で震源近
くの既設アンカーの調査を行いましたが、現地では周囲の道
路や斜面に変状があっても、アンカーが打設された範囲では
変状を防止したことが確認されました。改めて斜面崩壊対策
工としてのグラウンドアンカー工法の有効性が認められた。
アンカー工法の品質の確保・向上のためには、それに携わる
技術者の資質の向上が不可欠です。グラウンドアンカー施工
士の資格検定は、今年度で第22回、昨年までの合格者が4,
挨拶する工藤支部長
157人となっています。本日の施工技術講習会はアンカー施工技術の基本事項をわかりや
すく学ぶとともに、検定試験の準備として役立つように企画。検定試験を受験し、グラウン
ドアンカー施工士として活躍してください」などと激励した。
このあと、協会本部の鈴木武志副委員長(日本基礎技術㈱)と森脇光洋委員(三信建設工
業㈱)を講師に、午前の部が「平成28年度グラウンドアンカー施工技術講習会」として①
グラウンドアンカー工の基本事項を前半と後半、午後の部が「平成28年度グラウンドアン
カー施工士認定証更新講習」として①グラウンドアンカーの設計施工、②グラウンドアンカ
ーの維持管理・調査事例、③グラウンドアンカーによる構造物の補強事例などについて詳し
く解説。受講者はメモを取るなど熱心に聴講していた。
同講習は全国9都市で開催し、いずれも地盤工学会の継続教育(CPD)プログラムの対
象講習。平成28年度の施工士検定試験は今年10月15日に予定されている。当協会では、
平成24年5月に地盤工学会の基準改訂に伴い、グラウンドアンカーを新設する際の調査・
計画、材料、防食、設計、施工、試験などについて、わかりやすく解説した「グラウンドア
ンカー設計施工マニュアル」を新しく編集発行したほか、試験管理業務を行う「グラウンド
アンカー試験管理ソフト」を監修している。