2 上場申請の不受理又は受理の取消し事由 上場申請の不受理又は受理

2 上場申請の不受理又は受理の取消し事由
名証では、前述の“形式基準”に適合する場合であっても、申請会社等が次のいずれか
に該当する場合には、その上場申請の不受理又は受理の取消しの措置をとることとしてい
ます。
上場申請の不受理又は受理の取消しの概要
項
目
内
容
1.合併、会社分割、子会社
上場申請日以後、同日の直前事業年度の末日から2年以内に、
化若しくは非子会社化、
以下のいずれかを行う予定があり、かつ、申請会社が当該行為
事業の譲受け若しくは譲
により実質的な存続会社でなくなっている若しくはなくなると
渡(以下「合併等」とい
名証が認めたとき。
います。)
・合併(注)
・会社分割(注)
・子会社化(他の会社を子会社とすること)若しくは非子会社
化(他の会社の親会社でなくなること)
・事業の譲受け若しくは譲渡(注)
2.合併、株式交換又は株式
移転
申請会社が解散会社となる合併、他の会社の完全子会社となる
株式交換又は株式移転を行う予定(上場申請日の直前事業年度
の末日から起算して2年以内に行う予定のある場合(上場日以
前に行う予定のある場合を除く。)に限る。)のある場合。
3.上場前の第三者割当増資
申請会社が、上場前の一定期間における第三者割当等による募
等による募集株式等の割
集株式の割当等に係る確約書を提出しないとき。また、割当を
当等
受けた者が確約に基づく所有を現に行っていないとき。
(注) 申請会社の子会社が行った又は行う予定のある場合を含みます。
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(1) 合併、会社分割、子会社化若しくは非子会社化、事業の譲受け若しく
は譲渡
上場申請日以後、同日の直前事業年度の末日から2年以内(注1)に、申請会社が実質的な存
続会社でなくなってしまうような合併等(注2)を行う予定のある場合には、当該行為により
申請会社の事業内容、財政状態及び経営成績等が極端に変化するものと考えられます。
(注1)
「上場申請日の属する事業年度の初日以後、上場申請日まで」の間は含まれませんので、当該期間に
合併等を行っている場合は、上場申請が可能です。
(注2)
会社分割については、当該分割が上場会社から事業を承継する人的分割(承継する事業が申請会社の
主要な事業となるものに限ります。)である場合を除きます。
このような場合、当該会社が上場申請を行ったとしても、当該行為後の企業実態を把握
することが困難であること等から、上場申請を受理しないこととしています(注3)。
(注3)
上場申請が不受理とならない場合でも、当該合併等が重要な影響を与えると判断される場合には、別
途上場申請にあたって資料の提出が必要となる場合があります。
(2) 合併、株式交換又は株式移転
上場会社が解散会社となる合併、他の会社の完全子会社となる株式交換又は株式移転を
行う場合には、当該行為により上場会社は上場廃止となります。
そこで、上場申請時点において上場廃止となる予定のある会社を上場させることは好ま
しくないことから、申請会社が解散会社となる合併、他の会社の完全子会社となる株式交
換又は株式移転を行う予定の場合(上場申請日の直前事業年度の末日から起算して2年以
内に行う予定のある場合(上場日以前に行う予定のある場合を除きます。(注))に限ります。)
には、上場申請を受理しないこととしております。
(注)
当該組織再編行為を上場日以前に行う予定がある場合については、上場申請は可能です。
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(3) 上場前の第三者割当等による募集株式の割当等
名証では、申請会社(注)が上場申請の直前において、募集株式の割当の方法のうち、株
主割当以外の方法(以下、「第三者割当等」といいます。)による募集株式又は募集新株
予約権の割当を行うことにより、特定の者が新規上場に際し短期間に利益を得ることを防
止するため、次のケースについては上場申請の不受理又は受理の取消しの措置をとります。
(注) 次に該当する者を除くすべての申請会社に適用します。
(a) 国内の他の金融商品取引所に上場されている株券の発行者
(b) 本邦以外の地域の金融商品取引所又は組織された店頭市場において上場又は継続的に取引されている
内国株券の発行者
(c) 名証の上場会社又は上記(a)又は(b)に該当する発行者の人的分割によりその事業を承継する会社であ
って、当該分割前に上場申請を行う場合の申請会社
(d) 株券上場審査基準第4条第3項又は第6条第3項の規定(合併、株式交換、株式移転等により上場廃
止となる株券の発行者の上場申請に関する規定)の適用を受ける申請会社
(1) 申請会社が、上場申請日の直前事業年度の末日の1年前の日以後に第三者割当等によ
る募集株式(上場前の公募等による場合を除く。)又は募集新株予約権の割当を行って
いる場合には、申請会社及び割当を受けた者の二者が、書面により当該募集株式又は募
集新株予約権(他の種類の株式等への転換又は行使による取得株式等を含みます。(2)に
おいて同じ。)の継続所有及び名証が必要と認める事項の確約を行うこととなりますが、
当該確約を証する書面を申請会社が提出しない場合。
(2) 上場申請日の直前事業年度の末日の1年前の日以後に行われた第三者割当等により募
集株式等の割当を受けた者が、確約に基づく所有を現に行っていない場合。ただし、割
当を受けた者がその経営の著しい不振により割当株式又は取得株式等を譲渡した場合や、
その他社会通念上やむを得ないと認められる場合は除外されます。
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