農林中金総合研究所

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農林中金総合研究所
2016 年 9 月 23 日号
調査第二部
趙 玉亮
≪来週のポイント≫
日本では黒田総裁の講演などに注目
日本では 26 日、黒田日銀総裁の講演・記者会見が予定されている。今週 20∼21 日に開催された日
銀金融政策決定会合では、これまでの緩和策について総括的に検証した結果、「物価が 2%を超えるま
で」マネタリーベースの拡大を継続するほか、短期政策金利を▲0.1%の水準に据え置きながら、その副
作用を抑制するための長期金利コントロール目標の導入など、量・質・金利の 3 次元金融緩和を強化す
るための新しい枠組みが構築された。
これについて、経済界や金融界では概ね歓迎する姿勢を示しており、銀行をはじめとする株価もほぼ
全面高となった。一方で、その後に米 FOMC で追加利上げが見送られたことなどから円高が進行してい
る。こうしたなか、黒田総裁が講演や記者会見で総括的な検証の内容、また上述した量から金利に枠組
みを修正したことに対する補足的な説明を行う可能性がある他、追加緩和の条件などに触れるか、など
に注目したい。
米国では大統領選討論会、イエレン議長の議会証言、FOMC 投票メンバーらの講演など
米国では 26 日、大統領選の民主党・共和党候補間で第 1 回討論会が予定されている。最新の世論
調査によれば、両候補の全国レベルでの支持率が再び拮抗する状態になっている。両候補が政策議題
について議論を交わし、お互いの弱点を突くことにより、今後の大統領選の行方に大きな影響を与える
ため、注目度が極めて高い。
一方で、20∼21 日の FOMC では、追加利上げが 7 対 3 の多数賛成で見送られた。3 人の連銀総裁
が即時の利上げを支持するため反対票を投じており、利上げを巡る FRB 内の意見対立が激しくなって
いることが示されている。こうしたなか、来週イエレン FRB 議長の議会証言や講演のほか、投票権を持つ
FOMC メンバーの講演も多数予定されている。年内の利上げは 12 月に 1 回の可能性が高いと見られる
ものの、11 月の可能性も排除できないため、これらのイベントに留意する必要がある。
来週のスケジュール(9/26∼10/2)
月 日
国内の予定
9 月 26 日(月)
臨時国会召集
黒田日銀総裁講演・記者会見(大阪市)
9 月 27 日(火)
日銀金融政策決定会合議事要旨(7/28、29 分)
9 月 28 日(水)
9 月 29 日(木)
黒田日銀総裁挨拶(全国証券大会)
9 月 30 日(金)
「金融政策決定会合の主な意見(9/20、21 分)」
「消費者物価指数(全国 8 月、東京都区部 9 月)」、
「失業率・有効求人倍率(8 月)」、「家計調査(8 月)」、
「鉱工業生産(8 月)」(以上、2p に予測掲載)
10 月 1 日(土)
10 月 2 日(日)
海外の予定
米
欧
米
独
米
大統領選民主・共和党候補第 1 回討論会
ドラギ ECB 総裁欧州議会証言
「新築住宅販売件数(8 月)」
「IFO 景況感(9 月)」
「消費者信頼感指数(9 月)」
米 イエレン・FRB 議長議会証言(下院)
米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演
米 ジョージ・カンザスシティ連銀総裁講演
米 メスター・クリーブランド連銀総裁講演
アルジェリア OPEC 非公式会合(アルジェ)
米 「耐久財受注(8 月)」
米 イエレン・FRB 議長講演
米 パウエル・FRB 理事講演
米 「GDP(4∼6 月期確定値)」
米 「新規失業保険申請件数(9 月 24 日週)」
米 「失業保険継続受給者数(9 月 17 日週)」
米 「個人所得・個人支出(8 月)」
中 「財新製造業 PMI(9 月)」
中 人民元の IMF 特別引き出し権(SDR)構成通貨に採用開始
中 「製造業・非製造業 PMI(9 月)」
ハンガリー EU 設定の難民受け入れ枠の是非を問う国民投票
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無断転載を禁ず。本資料は、信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するも
のではありません。本資料は情報提供を目的に作成されたものであり、投資のご判断等はご自身でお願い致します。
1
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1.来週発表予定の経済指標予測
南 武志
8 月の雇用統計【9 月 30 日(金)8:30 】
<当社予測>完全失業率:3.1%(7月:3.0%)、有効求人倍率:1.37倍(7月:1.37倍)
国内景気の回復力は鈍いものの、人口要因によって労働供給の制約が強まっており、雇用関連指標
は良好さを維持している。7 月の失業率は雇用増を伴いつつ 3.0%と、1995 年 5 月以来の水準へ低下
するなど、良好なものであった。また、有効求人倍率も 1.37 倍を維持した。これまでの改善に対する多
少の調整が見られる可能性もあるが、基調としては堅調さを保つ内容となるだろう。
8 月の家計調査・実質消費支出【9 月 30 日(金)8:30 】
<当社予測>全世帯:前年比 ▲3.1%(7月:▲0.5%)、前月比▲1.4%(7月:2.5%)
勤労者世帯:同 ▲5.1%(7月:▲3.5%)
8 月分の消費関連の指標をみると、全国的な天候不順などの影響もあり、全国百貨店売上高(店舗数
調整済)は前年比▲6.0%と 6 ヶ月連続、チェーンストア販売額も同▲2.9%と 2 ヶ月ぶりで、いずれも減
少。家計の所得環境の改善が続いているが、先行き不透明感も強く、消費マインドの改善が遅れている
(景気ウォッチャー調査の家計動向は現状・先行きとも悪化)。さらに、前年 8 月の消費水準がやや高い
こともあり、前年比減少率は拡大することは避けられそうもない。
8 月全国、9 月東京都区部の消費者物価【9 月 30 日(金)8:30 】
<当社予測>9月東京 総合:前年比▲0.4%(8月:▲0.5%)、コア:同▲0.3%(8月:▲0.4%)
8月全国 総合:前年比▲0.4%(7月:▲0.4%)、コア:同▲0.5%(7月:▲0.5%)
エネルギーの大幅下落が継続しているとはいえ、すでに前年比マイナス幅が縮小しつつあり、物価下
落率を押しとどめる要因に転じている。逆に、年初来の円高進行で輸入物価の下落率が拡大しつつあ
り、物価を抑制し始めている。家計の所得環境の改善に伴い、消費に多少薄日が差し込みつつあるが、
需給バランスは崩れた状況に変わりはない。そのため、全国消費者物価(コア)は 6 ヶ月連続の下落が
予想される。なお、年末にかけては物価下落率の縮小が見られ、年初にはプラス圏に浮上するものと思
われる。
8 月の鉱工業生産【9 月 30 日(金)8:50 】
<当社予測>前月比 1.5%(7 月:▲0.4%)、前年比 4.7%(7 月:▲4.2%)
2016年
2015年
2014年
2013年
2012年
2011年
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
2005年
2004年
2003年
2002年
2001年
2000年
7 月の生産は 2 ヶ月ぶりの低下であったが、同時に出荷増と在庫減が見られるなど、在庫調整が進展
した姿が確認できるなど、決して悪い内容ではなかった。輸出数量がやや持ち直しつつある(8 月の実
質輸出指数は前月比 1.2%)ほか、年前半に調整した設備投資が回復に転じつつあるなど、好材料も少
なくない。なお、8 月分の製造業 (2010年=100)
(2010年=100)
生産と在庫率の推移
120
160
生産予測指数は同 4.1%と大幅
鉱工業生産(左目盛)
シャドー部は景気後退局面
115
鉱工業在庫率(右目盛)
150
増産が見込まれているが、情報
110
通信機械工業(前月比 28.4%)、
140
105
電子部品・デバイス工業(同
130
100
8.2%)、汎用・生産用・業務用機
95
120
械工業(同 7.9%)など一部業種
90
に牽引されている面も強いため、
110
85
それを下回る可能性は高いが、
100
80
2 ヶ月ぶりの上昇となるだろう。先
75
90
行きについては、9 月が同 0.5%、
10 月も同 1.0%と、基調としては
(資料)経済産業省 (注)生産指数の最後の2ヶ月分は製造工業生産予測指数を利用して作成
緩やかな改善が予想される。
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2
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2.債券市場
多田 忠義
◎市場概況 (9/20∼9/23 前場)
長期金利(新発 10 年国債利回り)は、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」の導入決定を
受け、一時プラス圏に上昇したが、米 FOMC の利上げ見送りを受け、前週末から低下した。
週明け 20 日の長期金利は、翌 21 日に発表される日銀金融政策決定会合の結果を前に様子見姿勢
が強まったが、一部の追加緩和観測からやや低下した。21 日は、日銀が「長短金利操作付き量的・質的
金融緩和」の導入を決定し、10 年国債の金利がおおむね 0%程度で推移するよう買入オペを実施する
と伝わったことで、長期金利は一時 3 月 11 日以来 6 ヶ月ぶりに 0.005%とプラス圏まで上昇した。このほ
か、オーバーシュート型コミットメントなどの内容が発表されたものの、長短金利差の拡大のためにマイナ
ス金利の一段の深掘りをするとの予想から、長期金利は再びマイナス圏へ低下した。23 日前場は、米
FOMC の利上げ見送りによる米長期金利低下の流れを受け、長期金利は低下している。
イールドカーブは、超長期ゾーンで低下、短期から中期ゾーンで上昇し、フラット化した。
◎来週の市場予想 (9/26∼9/30)
注目イベントを消化し、長期金利をおおむね 0%程度で推移するよう政策目標が変更されたことを受
け、10 年国債利回りは現状水準を中心する小幅なレンジで推移すると見られる。27 日には 40 年国債入
札(前回から 0.1 兆円増額)、29 日には 2 年国債入札が予定されている。特に増額発行となる 40 年国債
での需要の高さがポイントとなろうが、順調に消化されるとみられる。
<9/23 11時6分時点> ・新発10年国債(#344)
▲0.050% (先週末比 ▲2.5ベーシスポイント)
<9/23 11時2分時点> ・10年国債先物(中心限月12月物) (%)
0.8
0.6
0.4
日本国債のイールドカーブ
151円70銭 (先週末比 +12銭)
イールドスプレッド
(%)
2016年9月21日
2016年9月16日 (先週末)
2016年8月22日 (1ヶ月前)
2016年6月21日 (3ヶ月前)
2016年3月22日 (6ヶ月前)
10年−5年
20年−10年
0.6
5年−2年
0.5
0.4
0.3
0.2
0.2
0.1
0.0
0.0
▲ 0.1
4/21
▲ 0.2
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 15 20 25 30 40
(年)
先週末差
1ヶ月前差
3ヶ月前差
▲ 0.100
0.1
▲ 0.200
▲ 0.300
7/11
▲ 0.1
7/21
8/21
9/21
0.000
0.2
0.0
6/21
新発10年物国債利回り
(%)
0.100
▲ 0.4
0.3
5/21
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 15 20 25 30 40
(年)
7/26
8/9
8/24
9/7
9/23
(資料)財務省「国債金利情報」より作成
新発10年国債利回りはBloombergより作成
◎国債入札結果
入札日
9/23
銘柄 ( 回号)
流動性供給 (#222)(10年:#317342,20年:#52-133,30年:#1-6)
表面利率
発行予定額
応札倍率
テール
―
0.5兆円
3.18倍
―
最低価格 最高利回
―
―
(資料)財務省ホームページより農中総研作成。表面利率及び応札倍率、テールの( )内数値は前回入札の値
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3.株式市場
古江 晋也
◎市場概況 (9/20~9/23 前場)
日銀金融緩和強化のための新たな枠組み導入を受け、21 日の日経平均株価は全面高に。
連休明けの日経平均株価は、日米の金融決定会合を控え、その動向を見極めたいとの思惑から値動きが
乏しい中、小幅反落。21 日は日銀が新たな金融緩和の枠組み導入を決定したことを受け、株価は終値ベー
スで 315 円 47 銭高と全面高の展開となった。特にイールドカーブのフラット化による金融機関収益減少に配
慮したと見られたことから銀行株が急伸した。祝日明けの週末前場は、FOMC が金利の据え置きを決定した
ことから円高が進行したため、株価は反落して推移。
◎来週の市場予想 (9/26~9/30)
一旦、日銀の追加緩和に対する期待が沈静化する状況の中、為替レートの動向が株価を左右すると予
想。ただし、円高懸念がくすぶる中、日銀は ETF の買入れについて、TOPIX 連動型 ETF の比重拡大を発表
したこともあり、日経平均は上値の重い展開になると思われる。
<9/23前場終値>
日経平均: 16,786.89
(前週末比
+267.60
日経平均株価の日足グラフ
(円)
25日移動平均線
)
TOPIX: 1,349.19
(同
200日移動平均線
TOPIX
食品
エネルギー資源
建設・資材
素材・化学
医薬品
自動車・輸送機
鉄鋼・非鉄
機械
電機・精密
情報通信・サービス他
電力・ガス
運輸・物流
商社・卸売
小売
銀行
金融(除く銀行)
不動産
17,500
17,000
16,500
16,000
15,500
15,000
(億株)
8/12
8/18
8/24
8/30
9/5
9/9
9/15
9/23
出来高 株数 (千億円)
出来高 金額
東証一部 出来高
0%
40
40
35
35
30
30
25
25
0
20
20
-2
15
15
10
10
8/16 8/19 8/24 8/29
9/1
9/6
9/9
)
TOPIX 業種(17)別 前週末比変化率
18,000
8/5
+37.69
9/14 9/20
2%
4%
6%
(兆円) 投資部門別株式売買状況(15年1月~累積)
6
4
海外投資家
買越
信託銀行
2
-4
-6
-8
個人
売越
15/1/2
15/3/20
決算発表 注目銘柄 (変更になることがありますのでご注意ください)
15/6/5
15/8/21
15/11/6
16/1/22
16/4/8
16/6/24
16/9/9
(資料) Bloomberg より農中総研作成
(9/26)あさひ、壱番屋
(9/27)平和堂、アークランドサカモト、DCM ホールディングス、ハニーズ、ライトオン、ニトリホールディングス、スギホールディングス
(9/28)ハイデイ日高、西松屋チェーン
(9/29)ウェザーニューズ、スター精密
(9/30)ハローズ、ミルボン、アダストリア、キユーソー流通システム、タキヒヨー、ベルーナ、あみやき亭、トシン・グループ、三益半導体工業
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4.外国為替市場
木村 俊文
◎市場概況 (9/19∼9/23 前場)
ドル・円相場は、日米金融政策会合後、FOMC 結果を受けた米長期金利低下で円高・ドル安
日米の金融政策イベントを控え、週前半のドル・円相場は様子見姿勢が強まるなか、1 ドル=101 円台
後半の水準で推移した。21 日は日銀金融政策決定会合の結果を受け、一時 102 円台後半まで急速に
円が売られる場面が見られた。しかし、その後は円が買い戻され、さらに FOMC での政策金利据え置き
決定に加え、政策金利見通しも下方修正されたことから米長期金利が低下、ドル売りが加速し、22 日に
は一時 100 円 10 銭と 8 月 24 日以来 3 週間ぶりの円高・ドル安水準となった。23 日前場は政府・日銀が
円高対応で臨時会合を開催したこともあり、ややドル高・円安方向の 101 円前半で推移している。
ユーロ・円相場も、円買い優勢の動き
ユーロ・円相場も、ドル・円の動きと同様、21 日の日銀会合後に一旦 1 ユーロ=114 円台後半まで円が
売られたが、FOMC 後はドル安につられて 112 円台前半と 7 月 11 日以来 2 ヶ月ぶりの円高・ユーロ安
水準となった。23 日前場はやや円安方向の 113 円前半での取引となっている。
◎来週の市場予想 (9/26∼9/30)
ドル・円、ユーロ・円ともに、主要経済指標や日米欧金融当局者の発言のほか、株価動向をにらみつ
つ、神経質な展開を予想。ただし、日銀の金融緩和効果は限定的との見方が強まり、再び 100 円割れを
試す展開となる可能性もあり、注意が必要。
(円/ドル)
(円/ユーロ)
円/ドル・レート
98
円
高
100
114
116
104
118
106
25日移
動平均
108
112
円
安
116
2016/7/1
122
200日移
動平均
2016/7/29
2016/8/26
ドル/ユーロ・レート
1.14
128
2016/9/23
ー
1.08
2016/7/1
200日移
動平均
ロ
安
2016/7/29
2016/8/26
130
2016/7/1
2016/7/29
2016/8/26
2016/9/23
ユ
1.12
ユ
200日移
動平均
126
ロ
高
25日移
動平均
円
安
ー
(ドル/ユーロ)
25日移
動平均
120
124
114
1.1
円
高
112
102
110
円/ユーロ・レート
110
2016/9/23
シカゴIMM円ポジション
(円/ドル)
(1万コントラ クト)
▲ 12
124
▲ 10
122
▲8
120
▲6
118
▲4
116
▲2
114
0
112
2
110
4
108
6
106
8
104
円ポジション(左軸)
10
102
12
100
円ドル(右軸)
14
98
15/10 15/12 16/02 16/03 16/05 16/07 16/09
(注) 1コントラクト=1250万円
(資料)Bloombergより農中総研作成
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5
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5−1.海外市場(米国、欧州)
(米国)趙 玉亮、
(欧州)山口 勝義
◎市場概況 (9/16∼9/22)
【米国】
日米金融政策決定会合を控え、週前半の米長期金利(10 年国債利回り)は方向感が乏しい展開となった。
FOMC では利上げが見送られたことから長期金利は低下し、一時 1.60%と 2 週間ぶりの低い水準となった。
結局、22 日は 1.62%(先週 15 日比 7bp 低下)で引けた。一方、株式市場については、週初に原油安やドイツ
銀行の罰金問題が嫌気されてエネルギーや銀行株を中心に下落した。その後は、日米金融政策決定会合を
控えて小動きに終始。21 日は利上げの見送りを好感して株価は上昇し、結局 22 日のダウ工業株 30 種平均は
18,392.46 ドル(先週比 179.80 ドル、0.99%)で取引を終了した。セクター別にはほぼ全面高となり、とくに低金
利環境の長期化が好感される公益、不動産、資本財などの上昇が大きかった。
【欧州】
米国の金融政策を巡り市場は模様眺めムードであったが、21 日に FOMC が政策金利の据え置きを決定す
るとともに利上げ見通しを下方修正したことで、22 日には各国の国債利回りは大幅に低下した。期間を通じて
ドイツ 10 年国債の利回りは 13bp 低下しマイナス圏に戻ったほか、先週の動きとは逆にイールドカーブはフラ
ss
ット化した。また、10
年ゾーンでイタリア国債、スペイン国債もそれぞれ 15bp 程度利回りが低下した。また、株
式市場も 22 日に大きく上昇し、欧州ストックス 600 指数は期間を通じて 2.2%上昇となった。主要セクター別で
は小売が強く 2.5%上昇したが、銀行は 0.8%の上昇にとどまった。
米国債のイ-ルドカーブ
(%)
16/03/24
2.5
欧州の国債利回り(10年債)
(%)
3.0
4
11
ポルトガル
3
10
スペイン
2
9
イタリア
1
8
アイルランド
0
7
16/06/23
2.0
16/09/22
1.5
1.0
0.5
▲1
0.0
1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月
1年
2年
3年
5年
7年
10年
30年
0.10
ドイツ
ギリシャ
(右軸)
6
16/3
0.05
(bp)
15
0.00
10
16/4
16/5
16/6
16/7
16/8
16/9
ドイツ国債との利回りスプレッド(直近1週間の変動幅)(10年債)
5
▲ 0.05
1年
(ドル)
2年
3年
5年
7年
10年
30年
米国の株価指数
NYダウ工業株30種
18,000
17,500
17,000
16,500
16/3
400
220
350
210
300
200
250
190
200
180
150
170
100
160
16/3
16/4
16/5
16/6
16/7
欧州の株価指数
(ポイント)
19,000
18,500
イタリア
1ヵ月 3ヵ月 6ヵ月
16/8
(参考)日本
▲ 10
(参考)米国
3ヵ月前差
▲ 0.25
英国
▲ 0.20
ポルトガル
▲5
アイルランド
1ヵ月前差
ギリシャ
▲ 0.15
フランス
1週前差
スペイン
0
▲ 0.10
16/4
16/5
16/6
16/7
16/8
ストックス欧州
600指数①
うち銀行
セクター②
①−②
(右軸)
16/9
16/9
(資料)Bloomberg より農中総研作成
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5−2.海外市場(中国、その他新興・資源国)
(中国)王 雷軒
◎市場概況 (9/19∼9/22)
【中国】
中国人民銀行(中央銀行)が国慶節連休(10 月 1 日∼7 日)を控えて、大規模な流動性供給を実施したほ
か、FOMC が 9 月の追加利上げを見送ったこともあり、中秋節連休(9 月 15 日∼17 日)明け後の上海総合指
数は強含みで推移した。
上海総合指数/人民元レート
(ポイント)
上海総合指数←
↑人民元高
(ポイント)
(人民元/ドル)
USD/CNY→
↑豪ドル高
(USD/AUD)
為替:USDAUD→
株価:S&P/ASX200指数←
1.30
6.6
5,200
1.35
2,800
6.7
5,000
1.40
2,600
6.8
16/09
5,400
3,000
4,800
360
345
340
350
320
355
16/4
16/5
16/6
16/7
16/8
EMラテンアメリカ
(米ドル/バレル)
130
120
110
100
90
16/9
(ポイント)
200
十万
55
EMヨーロッパ
140
米原油在庫(SPR除く)→
('84=1000)
商品価格指数の動向
(億バレル)
WTI期近物←
2600
ICE(北海)ブレント期近物←
5.8
LMEX金属指数←
2500
5.6
CRB指数→
原油価格・在庫の動向
16/9
16/09
340
16/8
16/08
380
16/7
16/07
335
EMアジア
16/06
400
150
16/6
新興国株価指数(MSCI Index)
16/04
330
16/5
MSCI-EM
16/03
420
米ドル高→
440
16/3
16/4
('16.01=100)
ELMI+(通貨指数)→
325
ポイント (逆目盛)
bp(新興国債券と米債とのスプレッド)
債券スプレッド・通貨指数
EMBI+(債券スプレッド)←
1.45
16/3
16/05
16/08
6.5
16/07
3,200
16/06
1.25
16/05
5,600
16/04
6.4
16/03
3,400
オーストラリア:株価指数・対米ドル為替
50
190
180
45
5.4 2400
40
5.2
2300
170
35
5.0
30
4.8 2200
160
25
16/3
(%)
16
16/4
16/5
16/6
16/7
16/8
16/9
4.6 2100
16/3
政策金利の推移
14
12
10
ブラジル
ロシア
インド
16/6
16/7
オーストラリア
オーストラリア・ドル/ASX200
中国元/上海指数
16/9
株価前週(9/15)比
為替前週(9/15)比
安
・
自
国
通
貨
安
株
高
・
自
国
通
貨
高
ド
ル
高
ド
ル
安
)
4
インド・ルピー/SENSEX
インドネシア・ルピア/ジャカルタ総合
16/8
(
中国
ロシア・ルーブル/RTS
)
6
ブラジル・レアル/ボベスパ 株
(
インドネシア
0
16/03 16/04 16/05 16/06 16/07 16/08 16/09
16/5
通貨:対米ドル騰落率/株価騰落率
8
2
150
16/4
0%
2%
4%
(注)前週が休場の場合、前週の休場前終値との比較
(資料)Bloomberg、Thomson Reuters Datastreamより農中総研作成
農林中金総合研究所
7
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6.指標分析・注目点
南 武志
① 今週のレビュー
この 2 か月余りにわたり大いに注目されてきた日本銀行の金融政策決定会合であったが、1 月に導入
した「マイナス金利付き量的・質的金融緩和」を改良した「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」という
新たな枠組みを導入することになった。改良点は、①長期金利ターゲットの導入、②長期国債の年間保
有残高の増加額目標や平均年限(従来は 7∼12 年)の弾力化、②マネタリーベース目標の非明示化、③
フォワードガイダンスの強化(物価上昇率 2%超となるまで緩和策を継続)、④固定金利オペの期間長期
化(1 年→10 年)、⑥ETF の銘柄別の買入れ限度見直し、といったところである。
同時に示した「総括的検証」では、これまでの 3 年半の緩和策は確かに効果があったが、まだ物価安
定目標の達成は実現できていないことを鑑み、今後何が必要であるかを考察している。その結論として、
今後とも低金利環境を維持することは重要であるが、一方でイールドカーブの過度な低下・平坦化には
金融機関の収益や経営などへ悪影響がでる可能性を認めている。一方、経済・物価に対しては短中期ゾ
ーンの金利低下が有効とし、結論的には、これまでの「量的・質的金融緩和」に対してイールドカーブをコ
ントロールする枠組みを付加した格好となった。
これが示唆する「次の一手」は、中短期のイールドカーブを立たせるための「短期政策金利の引き下げ」
が柱になるとみられる。その場合には、中長期国債買入れ額の調整もありうるだろう。とはいえ、日銀は国
債市場の主要なプレーヤーではあるが、イールドカーブの形状までコントロールできるのか、懸念が残る。
イールドカーブの平坦化が進んだ背景には、予想物価上昇率の鈍化とマイナス金利政策の強化見通し
があったと思われる。しかし、日本の予想物価上昇率に適合的期待が強く影響しているのであれば、現
状の物価下落を踏まえるとイールドカーブを立たせるのはかなり困難である。仮にできたとしても、それが
経済・物価にどれだけの効果があるのか、見極めるべき点は少なくない。
さて、次回会合は展望レポートの公表が予定されているが、物価見通しはどのように修正されるのか、
追加緩和はあるのか、注目が高い状態が続くことになる。
一方の米 FOMC(同じく 20∼21 日の開催)では追加緩和を見送る判断となった。8 月にかけて、イエレ
ン FRB 議長らが利上げに向けて地均し的な発言をしてきたが、8 月の雇用統計がやや不安な内容となっ
たことで、万全を期した格好となった。同時に示された経済見通しによれば、利上げペースは一段と緩慢
化(16 年の年間利上げ幅は 0.25%、17 年は 0.50%で、前回 6 月のそれぞれ 0.50%、0.75%から下方修
正)するなど、金融政策の正常化に向けた作業は遅れている。
以下、今週発表された経済指標を確認してみよう。8 月の貿易統計によれば、通関貿易出超額は
4,084 億円(季節調整済)と 10 ヶ月連続の黒字で、7
月(3,402 億円)から黒字幅が拡大。原系列では▲
187 億円と 3 ヶ月ぶりの赤字となったが、お盆休みで
輸出が少ない影響が出たと考えられる。また、日銀が
試算する実質輸出入指数は前月比 1.2%と 2 ヶ月ぶ
りに上昇、依然として鈍いとはいえ、持ち直しの動きも
見え始めた(前年比は 4.2%と 4 ヶ月 連続の増加)。
(2010年=100)
実質輸出入の動向
108
106
104
102
100
98
96
94
92
2013年
2014年
2015年
2016年
(資料)日本銀行 (注)3ヶ月移動平均。
農林中金総合研究所
8
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南 武志
②指標予測:日銀短観(9 月調査、10 月 3 日公表)
2月以降の原油価格持ち直し、G7やG20で確認された政策総動員の必要性、米国の次回利上げ時期
の後ずれや利上げペースの緩慢化、さらには中国経済の底入れ確認などもあり、世界経済の失速リスク
は徐々に後退しつつある。また、6月下旬に急浮上したBREXIT(英国のEU離脱問題)への警戒から世界
的に金融市場が大きく動揺する場面もあったが、万全を期した各国の政策対応などにより、一旦は収束
に向かう動きも見られている。とはいえ、BREXITは今後、欧州経済の停滞をもたらす可能性もあり、世界
経済はしばらく低成長状態から抜け出せないとの見方が大勢である。
さて、日本銀行は1月のマイナス金利政策導入に続き、7月にはETF(上場投資信託)の年間買入れ額
の倍増を柱とする追加緩和を決定したほか、政府も事業規模28兆円超の経済対策を策定するなど、景
気・物価のテコ入れ策が本格化しつつある。こうした中、7月の追加緩和決定時に、日銀が実施すると公
言したこれまでの緩和策などに関する「総括的検証」の内容などを巡って市場の憶測が交錯、長期金利
(新発10年物国債利回り)はマイナス幅を大きく縮小させている。
(1)業況判断DI
前回6月調査では、BREXITが現実のものとなり、円高・株安が進行する場面もあったものの、代表的な
大企業製造業の業況判断DIは足元で6と、前々回(3月調査時)と変わらずという結果であった。また、先
行きも6と横ばいの予想であった。基準回答日以降のイベントであり、開票直前まで僅差でEU残留派が勝
利するとの予想が根強かったことから、それらが十分反映されなかった可能性は高い。とはいえ、世界経
済の失速懸念が後退するなか、企業マインドは底堅さを示したといえるだろう。
さて、夏場にかけて公表された主要経済指標を見渡すと、円高や世界経済の低成長を受けて、輸出・
生産関連が相変わらず低調ではあるが、雇用環境の改善やそれに伴う家計所得増などを受けて消費に
持ち直しの兆しが見られるほか、年明け後に調整が見られた設備投資にも回復の動きが始まるなど、14
年4月の消費税増税後に落ち込んだ国内景気に薄日が差し込みつつある。
また、景気ウォッチャー調査(企業動向)やPMI製造業購買担当者指数からは、この数か月は企業マイ
ンドが回復し始めたことが見て取れる。13日に発表された7∼9月期の法人企業景気予測調査(いわゆる
政府短観)からも、16年度上期にかけての業績悪化見通しが一段と下方修正されたものの、景況感には
業況判断DI(「良い」-「悪い」、%ポイント)
2 0 1 6 年6 月調査
大企業
中小企業
製造業
非製造業
製造業
非製造業
最近 ①
先行き
6
19
▲5
0
6
17
▲7
▲4
9 月調査
最近 ② 変化幅②-① 先行き ③ 変化幅③-②
1
6
▲1
7
2
22
1
21
▲2
▲8
▲1
▲7
0
0
1
1
(資料)日銀短観を基に農林中金総合研究所作成
農林中金総合研究所
9
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持ちしの動きが確認できる。ただし、中小企業に関しては、大企業のコスト圧縮努力の影響を受けて、景
況感の悪化が続いていることが類似調査(中小企業景況調査(日本公庫))などから見て取れる。
以上から、製造業の業況判断DIは、大企業が7と前回調査から+1ポイント、中小企業は▲7と前回調査
から▲2ポイントの悪化、と予測した。先行きに関しては、円高気味の為替レートが定着しつつあることや
政策効果が出るまでには時間がかかることなどから、大企業は6、中小企業は▲8と、いずれも今回予想
から▲1ポイントと見込む。
一方、非製造業については、前回6月調査では大企業が19と3月時点から▲3ポイント、中小企業は0と
同じく▲4ポイント、それぞれ悪化した。消費の持ち直しが遅れていたことに加え、円高でインバウンド需要
が一服した影響が出ていたとみられる。また、一部の業種での人手不足感の高まりやそれに伴う人件費
の増加に対する懸念も継続していると思われる。しかし、最近は大手企業を中心に夏季賞与は前年を上
回るなど、家計の所得環境の改善が緩やかながらも進んでおり、消費の下支え役となっているほか、西日
本の猛暑などからエアコンなど耐久消費財も販売好調となるなど、低調だった消費の持ち直しも始まりつ
つある。
以上から、大企業は21(前回調査から+2ポイント)、中小企業は0(同じく横ばい)と予測した。先行きは
消費の持ち直し継続や政策効果への期待を込めて大企業は22、中小企業は1と、いずれも今回予想か
ら+1ポイントと予想する。
(2)設備投資計画
老朽化に伴う更新需要の根強さや20年の五輪特需やインバウンド需要への対応、さらには総資産利
益率が金利水準を上回った状態が続くなど、設備投資を取り巻く環境は決して悪くはない。ただし、海外
経済の先行き不透明感や円高進行などもあり、年前半にかけて設備投資意欲が一旦は慎重化がみられ
た。とはいえ、直近の機械受注統計や鉱工業統計・国内向け資本財出荷からは持ち直しの動きも見られ
るなど、設備投資需要は再び底堅さを取り戻しつつある。類似調査である法人企業景気予測調査(7∼9
月期)での16年度設備投資計画からは、上期計画の下期への先送りも見られるが、年間を通じては上方
修正されている(全産業(含むソフトウェア投資額、除く土地購入額)で同4.9%(上期:同7.0%、下期:同
3.2%))。
以上から、16年度の設備投資計画(除くソフトウェア、含む土地投資額、除く金融・保険業)は、大企業
(全産業)が前年度比7.0%、中小企業(同)も同▲9.0%へといずれも上方修正され、全体でも同3.0%と
(5年連続の増加)へ上方修正されると予想する。
設備投資計画調査(対前年度比、%)
2015年度
2016年度
実績
9月調査時点
6月調査時点
9 月調査
6月調査時点
5.0
6.4
3.4
3.0
0.4
大企業
3.4
10.9
9.3
7.0
6.2
中小企業
7.2
▲6.1
▲15.7
▲9 . 0
▲14.9
全規模
(資料)日銀短観を基に農林中金総合研究所作成
(注)全産業ベース、土地投資額を含み、ソフトウェアは含まず。
農林中金総合研究所
10
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7.日米経済指標の動向(グラフ)
【日本】
(千億円)
貿易収支:通関収支尻(8月)
10
原数値
基調値
5
0
▲5
▲ 10
▲ 15
'14.8
'15.2
'15.8
'16.2
'16.8
通関ベース貿易収支は▲187億円と3ヶ月ぶりに赤字となっ
た。季調済は4,084億円と10ヶ月連続の黒字。輸出額は前年
比▲9.6%、輸入額は同▲17.3%。
(資料)Bloomberg より農中総研作成
農林中金総合研究所
11
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【米国】
(万件)
(%)
住宅着工件数:季調済年率(8月)
住宅着工件数
140
消費者物価指数:季調済前月比(8月)
0.6
建設許可件数
0.4
130
0.2
120
0.0
110
▲ 0.2
100
90
▲ 0.4
80
▲ 0.6
総合
コア
▲ 0.8
70
'14.8
'15.2
'15.8
'16.2
'14.8
'16.8
'15.2
'15.8
'16.2
'16.8
住宅着工件数は、前月比▲5.8%の114.2万件で、事前予測
(同119.0万件)を下回った。先行指標となる建設許可件数
は、同113.9万件。
消費者物価指数(CPI)の総合は、前月比0.2%と事前予測
(同0.1%)を上回った。また、食料品・エネルギーを除くコア
も、同0.3%と事前予測(同0.2%)を上回った。
(ポイント) ミシガン大消費者信頼感指数(9月速報)
120
(%)
CB景気先行指数(LEI):季調済(8月)
先行指数
一致指数
遅行指数
1.0
110
0.8
100
0.6
90
0.4
80
0.2
70
マインド指数
先行指数
60
0.0
現況指数
▲ 0.2
▲ 0.4
50
'14.9
'15.3
'15.9
'16.3
'14.8
'16.9
'15.2
'15.8
'16.2
'16.8
ミシガン大学消費者信頼感(マインド)指数(速報値)は89.8と コンファレンス・ボードの景気先行指標総合指数(LEI)は、前
前月と変わらずだったが、かつ、事前予測(90.6)を下回っ
月比▲0.2%と3ヶ月ぶりのマイナス、事前予測(0.0%)を下
た。現況指数103.5、先行指数は81.1だった。
回った。一致指数は同0.1%、遅行指数は同0.2%。
中古住宅販売件数:季調済年率(8月) (万件) (万人) 新規失業保険申請件数(9月17日週) (万人)
(%)
15
560
540
10
34
230
新規失業保険申請者件数
4週移動平均
失業保険継続受給者(右軸)
32
520
225
5
500
30
220
0
480
28
215
26
210
460
▲5
件数(右軸)
前月比(左軸)
440
▲ 10
420
'14.8
'15.2
'15.8
'16.2
'16.8
中古住宅販売件数(年率)は、前月比▲0.9%の533万件と、
事前予測(545万件)を下回った。
(資料)Bloomberg より農中総研作成
205
24
4/2
5/14
6/25
8/6
9/17
新規失業保険申請者件数は、25.2万人と事前予測(26.1万
人)を下回った。失業保険継続受給者数(9月10日週)も、
211.3万人と事前予測(214.0万人)を下回った。
農林中金総合研究所
12