概要版 - 九州地方環境事務所

協働取組加速化事業
中期計画の概要
事業名:錦江湾奥湿地ネットワーク
活性化事業
団体名:NPO法人 くすの木自然館
①【WHY】この取組がなぜ必要なのか
• 現状表面化している問題
・当該地域はクロツラヘラサギをはじめとする絶滅危惧種の越冬場
所となっているが、人の暮らしとの距離が近く、早急な保全対策が
必要である。
・釣りやレジャーなどを目的とした来訪者のゴミの放置、時には粗大
ごみの廃棄場所となっている。
・湿地帯を利用する希少な野生動物の、住民レベルへの啓発が不
足している。そもそも継続した調査が行われていない。
・沿岸地域の保全をするためには、湾奥の自治体や自治会・国や
県・専門家の交流が不可欠であるが、現在は繋がりが希薄である。
・ 問題を放置した場合に想定される状況
・地域住民の環境保全意識の低下。
・環境悪化による既存希少種の個体数減少および生息域の縮小。
②④【WHAT&HOW】
この取組で何をめざし、何を行いますか
何を目指すか
何をどのように行うか
2016年時点
・新たなステークホルダーにネットワー
クに参加してもらい、湾奥でカバーする
エリアを拡大する
・自治体・自治会活動のなかで清掃活
動・公民館講座といった協働取組を恒
例化し、年2回以上実施する
・湾奥で営業・活動するNPOや企業・
自治会にネットワークへの参加を呼び
かけ、協働取組へ協力依頼をする
・協働取組(清掃活動・環境教育)を自
治会活動のスケジュールに組み込み、
2015年度以上の参加を募る
2017年時点
・錦江湾奥一斉清掃イベントの実施・恒 ・懇話会を開催し、地域住民や湾奥の
例化
自治体・自治会と連携して一斉清掃イ
・新たな情報共有の場を構築する
ベントを行い、恒例行事化する
現場視察等のフィールドワーク・ネット
ワークを通じて湾奥の自治体・自治会・
専門家と協議する
2018年時点
湾奥湿地保全のためのネットワークの
拡大
地域自治体・団体を超えた共通合意に
よって保全利用の方向性を決定する
霧島錦江湾国立公園のエリア改定を
含めた、湾奥環境の保護施策に必要
な手段を講じるための会議を行う
※各年度時点における、関係主体の関わり方(拡張や変化)を含めて記載。
③【GOAL】2018年度末までの
ゴールはどこか
• 最高の状態
錦江湾奥の環境保全について、ステークホルダーの利益を
損ねない、法的拘束力のある施策が講じられ、地域住民を含
めた市民主導で保全利用・保護活動が進められ、生息域の保
護・希少種の個体数維持が促進されている
• 望ましい状態
行政・自治会内外の管轄をまたいだ協力体制の下で、清掃
活動・公民館講座といった協働取組が充実化し、ネットワーク
参加の各自治会で年2回以上の取組が恒例化し、保全の意識
が高められている
• 確実に達成する状態
湾奥湿地ネットワークが継続し、情報共有がされて、保全が
促進されている
⑤⑥【WHO】誰とどのような関係性、
役割分担で協働するのか
関係者(実施主体との関係性)
役割
自治体(環境省・鹿児島県自然保護課・鹿児島県
姶良伊佐地域振興局・姶良市生活環境課・霧島市
環境衛生課)
ゴミ対策・環境教育の広報・実施・環境保全の取り組
みの予算化・啓発看板の設置・広域清掃活動の実
施・調整池周辺道路の管理
地域自治会(姶良市松原上・松原下・岩原南・須崎
自治会)・錦江小校区コミュニティー・地域自治公民
館(霧島市国分広瀬・松山)
協働取組の実働
清掃活動・公民館講座の企画・開催(恒例化)・自治
会周辺環境(生物含む)の情報提供
専門家(環境省・日本クロツラヘラサギネットワー
ク・日本野鳥の会 鹿児島支部)
保護施策や野生生物保護についてのアドバイス・生
物調査の協力や実施・他地域の事例等情報提供
出前講座等の協力
企業団体(JT・TOYOTA・損保ジャパン日本興亜・姶
良市観光協会・漁協)
環境教育・清掃活動への協力
湾奥環境の保全・保護活動への寄付・助成
協働・役割分担図式
地域づくり・企業イメージの向上・企業
の社会貢献
JT
姶良市観光協会
情報共有・漁業と
の共存
重富海岸 清掃活動
環境教育授業の実施・
人づくり
漁協
山野自治会
地域
小学校
くすの木自然館との協働実績
くすの木自然館
情
報
提
供
お
よ
び
情
報
共
有
に
よ
る
行
政
間
の
連
携
姶良市生活環境課
霧島市環境衛生課
事務局・調査(鳥類・底生生物)
錦江湾奥湿地ネットワーク
湾奥湿地保全の為の懇話会
霧島市自治公民館
連絡協議会
広瀬自治会
県自然保護課
姶良・伊佐
地域振興局
松山自治会
・懇話会の実施
・保全利用のための意見集約
須崎自治会
岩原南自治会
松原上自治会
環境省
日本野鳥の会鹿児島支部
日本クロツラヘラサギ
ネットワーク
協働での調査・専門家による調査・助言
地
域
課
題
の
情
報
共
有
事業開始当初(before)
協働・役割分担図式
錦江湾奥湿地ネットワーク
くすの木自然館
情
報
提
供
お
よ
び
情
報
共
有
に
よ
る
行
政
間
の
連
携
姶良市生活環境課
事務局・調査(鳥類・底生生物)・環境教育講座の実践
姶良市耕地課
湾奥湿地保全の為の懇話会
霧島市環境衛生課
県自然保護課
姶良・伊佐
地域振興局
環境省
姶良市観光協会
JT
<協働取組>
・生物調査、情報収集
・懇話会の実施
・自治会清掃活動の実施
・公民館講座の開催、観察会
の実施
日本野鳥の会
鹿児島支部
TOYOTA
損保ジャパン
日本興亜
地域づくり・企業イメージの向上・企業
の社会貢献
霧島市自治公民館
連絡協議会
広瀬自治会
松山自治会
姶良市校区コミュニ
ティー協議会
錦江自治会
須崎自治会
岩原南自治会
松原上自治会
日本クロツラヘラサギ
ネットワーク
協働での調査・専門家による調査・助言
実施
地域
小学校
環境教育授業の実施・
人づくり
清環地
掃境域
活学課
動習題
・
公の
情
民報
館共
講有
座
の
実
施
山野自治会
重富海岸 清掃活動
漁協
情報共有・漁業と
の共存情
加速化後の中期的な関係(after)
⑦【PROBLEM】事業実施における課題・懸
念はなにか 要素例)人員、財政、法・制度など
課題・懸念要素
具体的な内容
人員
行政担当者や自治会長等、担当者が年度ごとに異動や交代
があった際に、ネットワークの維持をどうしていくのか
財政
事務局機能維持のための費用を、ネットワークの中でどう工
面するか
懇話会の位置づけ
懇話会をネットワークの中でどのような場にしていくか
行政施策への反映
懇話会での提案・意見を行政の施策にどう反映させるか
※関係者間の関わりの阻害となっているものを重点記載
⑧【IMAGE】課題・懸念が解決された状態
はどのようなものか
課題・懸念要素
解決された状態
人材
NPO・行政・自治会の担当者が代わっても、協働取組が恒例
化し、団体内でネットワークの役割が継続されている
財政
事務局機能維持のための費用が、ネットワーク内で工面され
ている
懇話会の位置づけ
懇話会がネットワークの中での取り組みや環境保全施策の検
討・課題解決の場となっている
行政施策への反映
ネットワークの中の懇話会等での意見・相談が、その場で流
れるのではなく、行政の施策に生かされている
⑨【SOLUTION】課題・懸念を解決する
ための対策はなにか
課題・懸念要素
関係者間の関わり方を含めた対策を記載
人材
協働取組の実働の恒例化を通して、担当者だけでなく各団体や部署
全体を巻き込むことで、関係を密にしていく
財政
ネットワーク内で事務局を立ち上げ、助成等を検討して協働取組の費
用を捻出する
地元企業等の助成を募る
懇話会の位置づけ
意見交換や情報共有に加え、ネットワークとしての取組について協議
し、意思決定する場を目指す
行政施策への反映
ネットワークの取組を推進し、行政のコミットを強化するため、行政の
施策への反映を目指す
公的な会議でネットワークの意見を提案する