【平成28年度 農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業 実用技術開発ステージ】 28024C 高級二枚貝タイラギの先端的養殖技術の開発 1 代表機関・研究総括者 国立研究開発法人 水産研究・教育機構 兼松 正衛 2 研究期間:2016~2018 年度(3 年間) 3 研究目的 種苗生産したタイラギ人工稚貝を活用し、脆弱な稚貝から小型サイズへの中間育 成技術、大型成貝までの低コスト養殖技術および成貝からの早期採卵技術を開発し、 高収益タイラギ養殖サイクルを確立する。 4 研究内容及び実施体制 ① 親貝早期育成と採卵技術の開発 天然の産卵期である 6~8 月より早期に採卵可能とするための親貝早期育成技 術と採卵技術を開発する。 (国立研究開発法人水産研究・教育機構 ② 増養殖研究所) 中間育成技術の開発 着底直後の脆弱な稚貝から自然環境、特に低水温に耐えうる殻長 3 ㎝サイズ までの低コスト中間育成技術を開発する。 (香川県水産試験場、山口県水産研究センター) ③ 養殖技術の開発 稚貝を商品サイズまで、良好な成長、死亡の低減、付加価値の向上を図りつ つ、生産地の環境に合わせた低コスト養殖技術を開発する。 (国立研究開発法人水産研究・教育機構 農林水産研究指導センター) ④ 生産物特性に基づいた技術の検証 先端的な技術によって生産されたタイラギ各成長段階の体成分分析結果に基 づいて生産技術体系を見直し、技術開発の適正化に必要な指針を示す。 (国立研究開発法人水産研究・教育機構 ⑤ 増養殖研究所) 養殖技術マニュアルの作成 人工種苗利用による養殖までの全技術体系を網羅したマニュアルを作成する。 (国立研究開発法人水産研究・教育機構 5 瀬戸内海区水産研究所、同・増養殖研究所、大分県 瀬戸内海区水産研究所) 達成目標 タイラギの早期採卵による養殖技術を確立し、人工種苗を活用した 持続可能な養殖サイクルによる採算性の高い事業として成立させる。 6 期待される効果・貢献 人工種苗による持続可能なタイラギ養殖という新産業を創出し、多 くの海域へ波及して生産量増加により安心・安全な国産タイラギを国 民へ安定供給し、自給率を向上させる。 【連絡先 国立研究開発法人 水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 0848-73-5020】 28024C 高級二枚貝タイラギの先端的養殖技術の開発 背景 ・ タイラギ貝柱は 美味しい高級食材 ・ しかし漁獲量は 低迷を続けている タイラギ おいしい貝柱 その中で 水産研究・教育機構 目的 2年連続 タイラギ稚貝の大量生産に成功 稚貝190万個 これを使ったタイラギ養殖を実現する! 内容 ・ 実施体制 実績ある種苗生産技術 早期採卵技術の開発 稚貝の安定供給 中間育成技術の開発 早く採卵し 秋までに 低水温に耐える大きさに 受精卵 水産研究・教育機構 増養殖研究所 養殖 サイクル 実現 親貝として利用 成貝への養殖技術の開発 海面の多面的利用: 大分県農林水産研究 指導センター 筏から垂下: 水産研究・教育機構 瀬戸内海区水産研究所 稚貝 水路を利用: 山口県水産研究センター 筏から垂下: 香川県水産試験場 複合養殖: 水産研究・教育機構 増養殖研究所 小型貝 生産物特性の把握・比較 成分分析による技術の検証 水産研究・教育機構 増養殖研究所 商品サイズ 普及・実用化支援組織での技術の実証 大分県北部、南部振興局、濱本水産㈱、山本水産、海洋建設㈱ 達成目標 波及効果・貢献 採卵から商品サイズまでの一貫した生産技術の開発 ―タイラギ養殖サイクルの実現― ・ 新たな養殖産業による 地域経済活性化 ・ 安心できる 国産食材の供給 ・ 天然への幼生供給で 資源回復にも貢献
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