第3回 特別用途食品制度に関する検討会 資料2 新たな食品区分を追加する仕組み及び 既存の基準の見直しについて 平成28年9月14日 消費者庁食品表示企画課 特別用途食品とすべき食品について① 第2回検討 会資料より 〇栄養強調表示と病者用単一食品の関係を整理 低ナトリウム食品、低カロリー食品、高たんぱく質食品等については、平成8年より 栄養表示基準において表示ができるようになっており、特別用途食品の代替的な機 能を果たし得ることから、栄養強調表示が可能な食品は許可対象から除外された。 〇病者用組合せ食品は宅配栄養指針による管理 病者用組合せ食品は、主として熱量をコントロールしたものとなっているが、宅配食 品等栄養指針に基づいた宅配食品の提供という方法によって適切な栄養管理を図る ことが期待できることから、許可対象から除外された。 ○許可の対象となる食品の範囲についても、対象者にとって当該食品を利用すること がなければ対応が困難となるような食品群に重点化させることも留意すべきである。 このような重点化により、当該制度が対象者の食品選択にとって不可欠な存在と意識 されることとなり、その認知度が高められ、ひいては当該食品の共有の円滑化につな がることが期待されるからとされた。 2 特別用途食品とすべき食品について② 課題等 第2回検討 会資料より 論点 栄養強調表示をすることで、特別用途食品 栄養強調表示によって消費者が選択する の代替的な機能を果たしている食品は、許 ための情報が一定程度表示が可能な食品 可対象から除外された。 であっても新たな区分に追加できることと するのか。 平成20年の特別用途食品に関する検討会 報告書において、「対象となる食品の範囲 は、当該食品を利用することがなければ、 対応が困難な食品群に重点化させること に留意すべき」とされていた。 対象者の栄養摂取がすべて特別用途食品 に依存されるものではないが、対象とする 食品の範囲は、特別用途食品でなければ、 対応が困難な食品群に限ってはどうか。 高血圧、脂質異常症等で服用している人も 病者と健常者の定義をどう考えるのか。 多くいるが、一見病者と見えない。 食事療法用宅配食等栄養指針では、病名 が表示できないこととなっているが食事療 法に用いられることが目的であることを考 える必要がある。 指針の内容を新たな枠組みに含めてはど うか。具体的には、各疾病に特徴的な食事 療法となる食品群については、追加の対象 とするのか。 3 第2回検討会での意見 ○「~病に用いることができる。」という表現ができるか前向きに検討していただきたい。 ○前回の制度改正では、特別用途食品として強調表示の内容は、許可対象から除外し たが、再度許可対象に戻すと言うことか。店頭に低ナトリウムで全く同様の効果がある 食品で、特別用途食品と一般加工食品の両方が存在するということに違和感。 ○腎臓病や糖尿病等ガイドラインがあるものは、特別用途食品として、「病名」を書けるこ とにした方がよい。 ○宅配食に病者を表示することができないため、新しい区分に入れるよう見直してほしい。 ○現状、病院における治療食も基準を設けているわけではない。各学会から出されてい るガイドラインに沿ったもので大枠を作ることはできるかもしれない。 ○食事療法と薬物療法の決定的な違いは、出来上がった献立がおいしく、食べ続けられ るかどうかである。特別用途食品を使用しないで、おいしい献立を作成するのは困難で ある。その際、特別に工夫されたおいしい特別用途食品があれば、通常に近い嗜好性 を担保できる献立ができ、また、利用者が食事療法を受け入れやすくなる。 4 新たに特別用途食品とすべき食品(案) 【考え方】 ○前回の制度改正において、栄養強調表示がされた食品は、特別用途食品の代替的な機能を果た しているという理由から、特別用途食品の許可対象から除外された。そのため、栄養強調表示が された食品が広く普及している中で、利用者がどの食品を選択すれば良いのか分かりにくい状況 となっているため、特別な用途を表示することが利用者の選択に資すると考えられる場合は、新た に特別用途食品の対象とする。 ただし、国は、特別用途食品と栄養強調表示の制度の違いを適切に普及啓発していく必要がある。 ○栄養管理がされた食事を宅配食として利用できることは、在宅医療の推進の観点から利便性が 高いと考えられるが、宅配食には、食事療法用宅配食品等栄養指針にあるとおり病名等が表示で きないこととなっている。従前の病者用組合わせ食品と宅配食品栄養指針による管理の統合の考 え方を下にし、栄養成分等の量が調整されており、特別な用途を表示することが利用者の選択に 資すると考えられる場合は、新たに特別用途食品の対象とする。 ○病院や施設で医療従事者が特別用途食品を利用する以外にも、患者やその家族が日常生活に おいて特別用途食品を利用して食事療法を実践していく必要があるため、新たに特別用途食品と すべき食品は、前回の制度改正の考え方を踏まえ、在宅等で食事療法が実践できる食品に限る 必要がある。 【新たに特別用途食品とすべき食品】 ○学会のガイドライン等で当該疾患に対して特別な食事療法が策定されているもののうち、利用者 がその食事療法を実践するに当たり、必要となる食品群とする。 ○ただし、追加される食品群は、食事療法を行う際、当該食品がなければ、食事療法の実践及び その継続が困難な食品群に限る。 5 許可区分の追加等の仕組みについて(案) 特別用途食品への新たな食品区分の追加及び既存の基準の見直しは、下記の資料を 添え要望を消費者庁に提出する。 <新たな食品区分の追加の場合> ・追加の必要性(目的、市場での販売実績等を含む。) ・表示の適応範囲(どのような対象者向けなのか。) ・規格基準型であれば、根拠に基づく許可基準の案(安全性に関する根拠を含む。) ・許可基準の案の分析方法(詳細な測定条件を含む。) ・必要的表示事項の案(消費者が適切な選択及び使用するための表示等。) <既存の基準の見直しの場合> ・見直しの必要性(課題に関する根拠等) ・基準の見直し案(安全性に関する根拠を含む。) 検討方法 ・医師、薬剤師、管理栄養士等を構成員とする検討会を開催し、要望を基に意見を聞く。 また、特に高い専門性が求められる場合は必要に応じて有識者等からも意見を聞く。 ・開催頻度は、原則として、半年に一度程度とする。 6 論点 ・要望に添付する資料に対する追加及び修正はあるか ・検討の場に関する構成委員は適切か。 ・検討の場に関する開催頻度は適切か。 ・検討の場に関する審査基準についてどう考えるか。 7
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