大阪府立大学工学域における 学士課程のダブルディグリー

2016/8/8
大阪大学公開ワークショップ
「ダブルディグリー・プログラムを考える」
2016/08/03 豊中キャンパス
大阪府立大学工学域における
学士課程のダブルディグリー・プログラム
大阪府立大学大学院工学研究科
松岡雅也
学士課程のダブルディグリー( DD )・プログラム
連携する2大学により準備された学士カリキュラムを修了し、
各大学の卒業要件を満たすと、両大学から同時に
それぞれの学士の学位を取得できるプログラム
学類・課程(学年定員
学類・課程 学年定員)
電気電子系学類(185)
・情報工学課程
・電気電子システム工学課程
・数理システム課程
・電子物理工学課程
華東理工大学(中国)
東理工大学(中国)
化学与分子工程学院
化学工学学院
学域
現代システム
科学域
物質化学系学類(140)
外国人特別
編入学試験
福州大学
福州大学(中国
大学(中国)
(中国)
機械工程学院
中国で5学期(2年半)
の教育課程
大阪府立大学
・応用化学課程
・化学工学課程
・マテリアル工学課程
機械系学類(130)
・航空宇宙工学課程
・海洋システム工学課程
・機械工学課程
本学3年次に編入
工学域
生命環境
科学域
地域保健学域
2年間の教育課程(トータル4年半)で
本学と出身大学の2つの学位が授与
1
2016/8/8
大阪府立大学工学域のダブリディグリープロジェクト
華東理工大学(学年定員)
経済学院
化学与分子工程
学院(270 人)
(500 人)
化学工学学院
社会与公共管理学院
(420 人)
(200 人)
薬学院
芸術設計与マスメディア
(180 人)
学院 (210 人)
生物工程学院
理学院
(330 人)
(180 人)
情報科学与工程
法学院
学院(390 人)
(60 人)
材料化学与工程
外国語学院
学院(330 人)
(160 人)
機械与動力工程
マルクス主義学院
学院(360 人)
(0 人)
資源与環境工程
体育化学与工程学院
学院(180 人)
(40 人)
3年次編入
(学年定員10
(学年定員10名)
10名)
2011年9月スタート
工学域
物質化学系学類(140人)
華東理工大学(上海)
国家重点大学
・応用化学課程
・化学工学課程
・マテリアル工学課程
大阪府立大学
工学域
機械系学類(130人)
福州大学
(福建省福州市)
国家重点大学
・航空宇宙工学課程
・海洋システム工学程
・機械工学課程
機械工程学院から
3年次編入(若干名)
2015年9月スタート
19学院
学院、
学生総数29,000
学院、学生総数
総数
華東理工大学―大阪府立大学
ダブルディグリープログラム 全体組織
華東理工大学
大阪府立大学
化学与分子工程学院・化学工学
化学与分子工程学院・化学工学学院
化学工学学院
工学域
中日学院
日中学院
学院長
(化学与分子工程
与分子工程学院副院長)
(化学
与分子工程学院副院長)
学院長
(工学域長
工学域長)
工学域長
中日学院運営委員会
中日学院運営委員会
日中学院運営委員会
(1)委員会の構成
委員長:学
委員長:学院長が兼務
委員:2
委員:2学院からの選出
学院からの選出運営
選出運営委員(
運営委員(教授)
委員(教授)
(1)委員会の構成
委員長:物質化学系学類長
委員:3
委員:3課程からの
課程からの選出
からの選出運営委員(教授)
選出運営委員(教授)
事務:教務G
事務:教務G、入試室、国際交流室
入試室、国際交流室
(2)委員会の
(2)委員会の職務
委員会の職務
・単位読み替え
単位読み替え ・履修モデルの作成
履修モデルの作成
・編入学試験運営
・編入学試験運営
・編入前の教育の
編入前の教育のケアー
・日本語の事前
・日本語の事前教育
事前教育
協
力
(2)委員会の
(2)委員会の職務
委員会の職務
・単位読み替え ・履修モデルの作成
・編入学試験運営
編入学試験運営
・編入後の教育
・編入後の教育のケアー
の教育のケアー
・中国現地での集中講義
中国現地での集中講義
2
2016/8/8
日本語の事前教育・集中講義
華東理工大学・中日学院
大阪府立大学・日中学院
日本語の事前教育
中国現地での集中講義(日本語)
・手薄になる講義科目の補強
・化学系専門用語の修得
水素:氢(ching)、アセトン:丙酮(bingtong)
・日本語のレベルアップ
・日本人教員との交流
来日までに日本語能力試験N2を取得
・新聞、雑誌の記事、論旨が明快な
・新聞、雑誌の記事、論旨が明快な文章を
が明快な文章を理解できる
文章を理解できる。
理解できる。
・通常の会話
会話や講義
・通常の
会話や講義を
や講義を聞き、論理構成と要旨を把握できる。
聞き、論理構成と要旨を把握できる。
学外の日本語教師を斡旋し、
2.5年間の日本語教育を実施
3名の教員が1-3回生を対象に
年一度15コマの集中講義を行う
1回生:材料工学基礎
2回生:量子化学基礎
3回生:移動速度論など
授業時間:
月曜日:18:00-21:20
水曜日: 18:00-21:20
金曜日;13:30-17:00
合計:9時間/週
自習:10時間/週
・来日後すぐに日本語で提供される
専門科目・実験科目を履修
・カリキュラム上手薄になる講義科目
が存在
中国現地での集中講義
入学から卒業までのダブルディグリー・プログラムスキーム
入試前
~
入学後
一か月
中国
1年次
2年次
5学期
9月~
9月~翌年7月
9月~翌年
月~翌年7
翌年7月 翌年3
翌年3月
応用化学科
大阪府立 工学部 化学工学科
大学
マテリアル
工学科
①中国の教養科目、専門科目の
化学与
化学与 応用化学 WEB等
等 ①中国の教養科目、専門科目の
中日 WEB
分子工程
分子工程
による 履修
学院
華東理工
学 広報で ②現地での府立大学教員による
大学
材料科学 院 学院生
を募集 専門科目集中講義
化学工学 化学工学
学院
③日本語学習
*華東理工大の通常授業料6,000元(約90,000円)/年
円)/年×4年
外特
編入学
試験
(日本語)
7月
現地実施
日本
3年次
4年次
卒業
4月~翌年3月
4月~翌年
月~翌年3
翌年3月
①中国の取得単位を日本の単位に
読み変え
②日本の専門
日本の
の
②日本の専門科目の履修
の専門科目の履修
日本
編入 日
中
10
学位を
学生
名 ③日本での卒業単位に不足
として 学
での卒業単位に不足している
している
授与
院
③日本
での卒業単位に不足
受入
1、2年次の必修単位の
(3月)
1、2年次の必修単位の取得
次の必修単位の取得
④大学院進学の場合は出願時に
資格審査(入試:8
資格審査(入試:8月)
中国の
中国の
日本の取得単位
学位を
日本の取得単位を
の取得単位を
中国の
授与
中国の単位に読み変え
(7月)
入試不合格
華東理工大学にて一般学生として
東理工大学にて一般学生として
途中帰国
継続
受入
上限
*大阪府立大学の入学金382,000円、授業料535,800円/年
3
2016/8/8
国際交流課によるケア
留学生チューター制度・・・本学に在学する外国人留学生を対象に、本学が委嘱したチューターが、
留学生の学習・研究・生活などについて個別に助言支援をする制度。
対象期間は入学後最初の6ヶ月。必要に応じて1年まで延長可。
国際交流会館 I-wing・・・・留学生がキャンパス生活に早くなれるようにキャンパス内に留学生用
宿舎を設置(2015年4月オープン)。
日本人学生との共同生活で、日本語の習得や日本文化に触れる機会を
多く提供。
入居期間は1年間。家賃は月額37,800円
毎週の在籍確認制度・・・・交換留学生およびダブルディグリー学生には、毎週、学生課での在籍
確認を行い、学習状況や健康状態をチェック。
DDプログラム実施に至る経緯
中期目標(2011-2017):留学生受け入れ300人
→ ・従来の交換留学から一歩進んだ制度を構築し、
アジアから優秀な学生を継続的に確保したい
・共同学位制度設置の機運が高まる
→ 華東理工大学を相手側大学として選定
・交流期間が長い
・本学への留学経験のある教授
(現中日学院院長)が在籍
・カリキュラムや教育水準を相互把握
できている
•
華東理工大学 中独工学院
(2003年教育部設置認可、学年定員90名)
・学士DD制度に特化(中国2.5年、ドイツ1.5年)
・ベルリン工科大学、アーヘン工科大学など
20校とDD制度を実施
・授業料:37万円/年(通常授業料:9万円/年)
→ 同様の授業料制度を導入
共同学位制度
留学生の ・DD締結校から外特編入
受入要件 入試を通して受入れ
・日本語能力試験N2
以上
制度の ・優秀な留学生の組織的・
趣旨
継続的な確保
・日本企業への
国際人材の供給
・国際人脈の形成
留学時の 有料
授業料 (日本人学生より低学費)
学位
日本と中国の2つの
大学から学位授与
従来の
交換留学制度
・学術交流協定校からの
受入れ
・日本語能力試験N3
以上
新興国向けの
人材育成など
国際貢献
日本の大学では
授業料を徴収しない
日本の大学の
学位は取得できない
4
2016/8/8
ダブルディグリープログラム入学者数
物質化学系学類への入学人数
(応用化学課程、化学工学課程、マテリアル工学課程)
第一期
第二期
第三期
第四期
第五期
平均
入学
(9月
月)
(9
来日
(4月
月)
(4
卒業
(3月
月)
(3
2011
2014
2016
10
8
8
2012
2015
3
2
2013
2016
6
5
2014
2
2015
4
5人
大阪府立大学での日中学院生
辻 洋 学長室にて
DD学生の卒業後の進路
物質化学系学類への
入学人数
第一期
第二期
第三期
第四期
第五期
平均
入学
(9月
(9月)
来日
(4月
(4月)
卒業
(3月
(3月)
外国人
特別選抜
入学(4
入学(4月
(4月)
2011
2014
2016
2012
8
10
8
2012
2015
2013
3
2
1
2013
2016
2014
6
5
卒業後の進路
日本
就職
1人
1
博士
1人
中国
就職
1人
中国
就職
3人
大学院
1人
第2期
2人
2
2014
2015
2
3
2015
2016
4
1
5人
1.6人
1.6人
大学院進学後、日本・中国での就職を希望
→ 企業へのDD制度の紹介・人材アピールにより、
将来の活躍の場を広げるしくみが必要
→ 継続的なDD学生の確保
大学院
5人
第3期
5人
第1期
8人
中国
就職
4人
大学院
7人
日本
就職
3人
中国
就職
1人
博士
1人
5