FX Weekly 平成 28(2016)年 9 月 16 日 GLOBAL MARKETS RESEARCH チーフアナリスト 内田 稔 三菱東京 UFJ 銀行 A member of MUFG, a global financial group Table of contents 1 今週のトピックス 2 来週の相場見通し 3 来週の経済指標・イベント 4 マーケットカレンダー 1. 今週のトピックス (1) FOMC 中立の FF 金利のさらなる引き下げ シニアマーケットエコノミスト 鈴木 敏之 (2) ECB による「総括的な検証」に向けての整理 チーフアナリスト 内田 稔 井上 雅文 2. 来週の相場見通し (1) ドル円:日米の金融政策イベント後、反落を予想 予想レンジ 99.25 ~ 103.75 (2) ユーロ:日米の金融イベントを通じユーロは往って来い 予想レンジ 対ドル: 1.1000 ~ 1.1400 対円: 110.00 ~ 117.00 (3) 豪ドル:金利先安観が上値を阻もう 予想レンジ 対ドル: 0.7300 ~ 0.7700 対円: 73.75 ~ 78.75 (4) 人民元:下落リスクに留意が必要 予想レンジ 対ドル: 6.6300 ~ 6.7000 対円: 1 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 14.90 ~ 15.50 (1) FOMC 中立の FF 金利のさらなる引き下げ 9 月 21 日の FOMC: 利上げは見送りそうだ が 12 月利上げを示唆 の可能性 今回の注目は中立 FF 金利の引き下げ 9 月 20-21 日に連邦公開市場委員会(FOMC)が予定されている。 9 月 21 日に利上げがあるのか、あるいは利上げを見送るにしても、 12 月 13-14 日に利上げをするメッセージを強めに出すかが注目とな る。市場のみる 9 月の利上げの確率は小さく、9 月 21 日に利上げを するとサプライズが大きい。ブレイナードFRB理事が、9 月 12 日に 利上げを牽制する講演を行っており、ISM製造業景気指数の不調な ど指標の動きも不安がある。FOMC内のいわゆるタカ派とハト派の 意見対立は熾烈である。確たるものではないが、9 月 21 日の利上 げは見送り、一方で 12 月 13-14 日のFOMCでの利上げには含みを残 すという展開をみておきたい。なお、FOMCは 11 月 1-2 日も開催さ れるが、11 月 8 日の大統領選挙の直前であるので、11 月会合での 政策変更はないとみられている。その中での注目であるが、9 月 21 日のFOMC後に公表される経済見通し(SEP: Survey of Economic Projections)の中にある長期の(中立の)FF金利である。この引き 下げの可能性があり、その影響をみておきたい。 第 1 表: 年内 FOMC の開催日程 ~ FOMC 明け後の日本は 2 回連続で休日 開催日 政策発表(日本時間) 予測提示 議長会見 9 月 20-21 日 9 月 21 日(22 日) あり 11 月 1-2 日 11 月 2 日(3 日) なし 12 月 13-14 日 12 月 14 日(15 日) あり (資料)米 FRB の HP より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 ① イエレン FRB 議長による自然利子率低下の認識 イエレン FRB 議長は 中立 FF 金利の低下を 受容 8 月 26 日のジャクソンホール講演で、イエレンFRB議長も自然利 子率の低下を認識したことが伝えられた。これは、SEPの中にある 長期の(中立の)FF金利が引き下げられることに通じる。 第 2 図:自然利子率の推移(Williams Laubach 推計) (%) 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 -1.0 61/03 66/03 71/03 76/03 81/03 86/03 91/03 96/03 01/03 06/03 11/03 16/03 (年/月) 一面推計 二面推計 (資料)サンフランシスコ連銀の HP 掲載のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 2 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 自然利子率の低下があると、従来の緩和期に行った利下げの幅が 確保できず、補完の緩和が要ることになる。その場合、補完の緩和 として、QEとフォワードガイダンスで大丈夫だろうというのが、 イエレンFRB議長のジャクソンホールの講演の主張であった。 ② 長期の(中立の)FF 金利の引き下げへの反応 中立の FF 金利の引き 下げには、長短金利差 の縮小(フラット化) をもたらす効果 SEPの長期の(中立の)FF金利の引き下げは、6 月の前回の FOMC後のSEPでも行われている。それへの反応は、7 月に発表さ れた雇用統計で 28.7 万人(287K)が出るまで、長短金利差の縮小 (フラット化)であった。Fedは、金融政策の正常化として利上げ を標榜しながら、長期金利の低め誘導、金融緩和を行っているとこ ろがある。 第 3 図: 6 月 FOMC 後の長短金利差 (Bp) 100 スティープ化 ↑ フラット化 ↓ 95 90 85 6月FOMC 長期の(中立時の)FF金利を 3.25%から3.0%に引き下げ 80 75 287Kという大きな雇用者 (NFP)増加数となった雇用統計 70 -10 -5 0 5 10 15 20 25 30 FOMCからの日数 6月のFOMC後の10年-2年長短金利差 (資料)Bloomberg 収録のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 ③ 日米の長短金利差縮小の影響 日米間で長短金利差の 動きが異なる場合、そ れに為替相場が反応し える 3 今回は、9 月 21 日に日銀の政策決定会合とFOMCの両方が組まれ ている。日銀は 9 月 21 日の政策変更はないにしても、総括的な検 証を通じて、マイナス金利のさらなる引き下げの一方、国債購入の 弾力化などでイールドカーブの正常化、スティープ化を示唆する可 能性がある。この場合、日本は長短金利差の拡大(イールドカーブ のスティープ化)を求め、上述の通り、米国は長短金利差の縮小 (イールドカーブのフラット化)を求める構図になる。 この方向の相違は為替相場の相場形成に影響を与える。それぞれ の長短金利差を 10 年物国債利回り-2 年物国債利回りでみる。そ れから期待インフレ率を差し引いたものの日米間の差と、ドル円の 為替相場の推移をみると次になる。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 第 4 図:実質長短金利差の日米差とドル円相場の推移 (Bp) 50 (円/ドル) 130 0 120 -50 110 -100 100 -150 90 -200 円安 ↑ 円高 ↓ -250 -300 09/12 80 70 10/12 11/12 12/12 13/12 実質長短金利差 米国-日米 〈左目盛〉 14/12 15/12 ドル円 〈右目盛〉 (年/月) (資料)Bloomberg 収録のデータにより、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 結び FOMC 明け後の 9 月 22 日は、日本は休日 日本は長短金利差の拡大誘導、米国は縮小誘導で、為替相場が動 く(円高方向)可能性をみておかなければならない。 9 月 21 日のFOMCの政策決定、SEPの発表は、日本時間の 9 月 22 日の午前 3 時である。イエレンFRB議長の会見は、同 3 時 30 分か らである。9 月 22 日は秋分の日であるので、東京市場は開かない。 荒れたときに相場が大きく動きやすい日程に注意が必要であろう。 シニアマーケットエコノミスト 4 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 鈴木 敏之 (2) ECB による「総括的な検証」に向けての整理 日銀「総括的な検証」 発表にあたって 来週 21 日に日銀はマイナス金利付き量的金融緩和に対する「総 括的な検証」を発表する。一方で、先週 8 日にドラギECB総裁は資 産買入プログラムの円滑な実施に向け選択肢を評価するよう関連委 員会に指示を出した。非伝統的金融政策の継続性に懸念が高まる中、 金融政策の条件を一部修正しようとする動きが見られる。これを機 に、本稿ではECBの現行金融緩和策、特に年内に変更が予想される 資産買入プログラム(資産買入期間の延長と買入条件の柔軟化が予 想される)を再度確認したい。 ECB が進める強力な 金融緩和策 ECBはギリシャ危機や欧州債務危機を経て、足許のディスインフ レ経済に対応すべく 14 年 6 月以降、非伝統的金融緩和策を現在ま で強化してきた(第 1 表)。 第 1 表:ECB による非伝統的金融緩和策 ■資産買入プログラム(APP):国債を中心にカバードボンド、資産担保証券、社債を 800 億ユーロ/月ペースで買入 ■マイナス金利:預金ファシリティ金利(中銀預金金利) ▲0.4% ■ターゲット型資金供給(TLTRO) バージョンⅡはリファイナンス金利(現行 0.0%)で 16 年 6 月、9 月、12 月、17 年 3 月に資金供給を予定 (バージョンⅠは 14 年 9 月から 3 ヶ月毎の計 7 回で 4,253 億ユーロ供給) ■フォワードガイダンス:政策金利は資産購入計画の期間をはるかに超えて現状かそれよりも低い水準に留まる (資料)ECB より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 資産買入プログラムは、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン を中心としたユーロ圏各国の国債を購入するものだ。買入条件は、 ECBへの出資比率に応じ、預金ファシリティ金利(現行▲0.4%)を 下限とする、期間 2~30 年の国債を買入対象銘柄としている。また、 発行体毎の国債残高のうち 33%までしか購入出来ない制限がある上、 実施期間も 2017 年 3 月までとしている(第 2 表)。 第 2 表:ECB による国債買い入れ 国名 国債発行残高 ▲0.4%以上 買入金額(8 月) 累積買入金額 保有シェア 残り買入対象金額 ドイツ 807,000 378,500 12,368 237,884 29.5% 28,426 フランス 1,231,751 707,652 9,769 188,929 15.4% 217,548 イタリア 1,331,796 1,295,905 8,476 164,352 12.4% 275,140 スペイン 622,205 601,022 6,112 117,900 19.0% 87,427 (APP) - - 60,498 1,225,566 - - (単位)EUR mio (資料)ECB より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 資産買入プログラム の継続性への懸念 5 8 月はECBによる資産買入プログラム(APP)全体での買入額が 減少していたが、ECBによる国債買入が現在のペースで進んだ場合、 「利回り▲0.4%以上」かつ「保有シェア 33%以内」の条件に該当 する国債銘柄は限定され、今後数ヶ月以内にドイツ国債の買入対象 銘柄が枯渇する可能性が極めて高い。よって今回のドラギECB総裁 による資産買い入れプログラムに関する選択肢検討の指示は、年内 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 12 月 8 日のECB理事会で買入条件を変更する可能性が高いことを暗 に示唆していると考えられる。 実施期限に関しては、9 月ECBスタッフ経済見通し(第 3 表)に て、英国によるEU 離脱決定を考慮した上で、2017 年の成長率とイ ンフレ率の見通しを共に若干下方修正し、インフレ率は 2018 年を 過ぎてもECBの目標(2%をやや下回る物価上昇)を下回る状態が 続くと予想した。よって目標を達成するまでは資産買入プログラム の期限を延長していくと考える。 第 3 表:ECB スタッフ見通し 実質 GDP 16 年 17 年 18 年 インフレ率(HICP) 16 年 17 年 18 年 今回 1.7 1.6 1.6 今回 0.2 1.2 1.6 修正幅 +0.1 ▲0.1 ▲0.1 修正幅 0 ▲0.1 0 2016 年 6 月 1.6 1.7 1.7 2016 年 6 月 0.2 1.3 1.6 2016 年 3 月 1.4 1.7 1.8 2016 年 3 月 0.1 1.3 1.6 (資料)ECB より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 但し、こうした指示はフォワードガイダンスの強化と購入対象資 産の枯渇懸念を払拭させる意味合いを持つが、追加緩和というより もあくまでも現行の政策を進め易くする為の微調整と考えられる (第 4 表)。実際、ドラギECB総裁は、理事会後の会見で、「本日 の会合では、資産買入れプログラムの延長は検討しなかった」と述 べたほか、「現状の金融政策は十分な効果を挙げている」と言及す るなど、マーケットによる過度な追加緩和期待をけん制しており、 注意が必要である。また、財政規律が緩むことを警戒し、一段の緩 和に慎重とみられるドイツや北欧勢の高官発言などにも注目が必要 だろう。 第 4 表:資産買入プログラムにおける買入ルールの変更候補 買入ルールの変更候補 ①資産買入プログラムの実施期限 6 ヶ月間延長 (2017/3 ⇒ 2017/ 9) ②買入対象資産に関するルールの緩和 イ)預金ファシリティ金利 ▲0.4%を下回る利回りの国債購入を許容する ロ)国別シェアを出資比率から公的債務発行残高比率に変更する ハ)発行体別に定めた買入制限を 33%から 50%に引き上げる ニ)残存 30 年超の国債を購入対象にする ホ)資産買入対象を拡大させる(銀行債、ETF、貸出債権等) (資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチで作成 チーフアナリスト 6 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 内田 稔 井上 雅文 (1) ドル円:日米の金融政策イベント後、反落を予想 今週のレビュー ~日米の金融政策イベ ント控え、方向性を欠 く~ 今週のドル円相場は、102.48 で寄り付いた。前週末、ボストン連 銀のローゼングレン総裁が、利上げに前向きな発言をしていた為、 9 月利上げの可能性が意識されたが、週初のブレイナードFRB理事 発言を受けてこれが一転した。同氏は、「予防的に金融を引き締め ることの論拠はそれほど強くない」と、利上げに慎重な姿勢を示し た。もともと利上げに慎重なハト派とは言え、当局者が公然の場で の発言を控えるブラックアウト期間に入る最後の講演だ。9 月の利 上げ観測が後退し、ドル円も安値 101.42 まで下落した。 一方、週央には日銀が「総括的な検証」を踏まえ、金融緩和の主 軸にマイナス金利の深堀りを据えること、副作用への対応として長 期国債の買入れを柔軟化(減額)し、イールドカーブのスティープ 化を狙うといった観測が報道された。この為、日銀の追加緩和が意 識され、ドル円は週間高値 103.35 まで上昇する場面がみられた。 但し、本邦の銀行株が軟調に推移するなど、マイナス金利政策の副 作用が意識されるなど、市場の不安定化への警戒から、ドル円の続 伸は阻まれた。週後半には、予想を下回る米経済指標が相次いだ上、 原油先物価格の軟化も加わり、ドル円は再び 102 円台を割り込むな ど総じて冴えない。日米金融政策イベントを控え、方向感に乏し かったとも言えるだろう。 第 1 図: 今週の為替相場推移 (円) 103.5 ↑円安 103.0 102.5 102.0 101.5 ↓円高 101.0 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 7 ~イベント通過後のド ル安円高を予想~ 来週は、日銀の金融政策決定会合、米連邦公開市場委員会を同じ 9 月 20~21 日に控えており、市場の注目が集まる。まず、21 日に 日銀の政策検討結果が明らかとなり、日付が変わった翌 22 日の午 前 3 時にFOMC声明が発表される流れだ。日銀は、総括的な検証結 果を公表し、今後の緩和姿勢を示すにとどめ、実際の追加緩和は次 回会合以降へと見送り(10/31~11/1)、米連邦公開市場委員会 (FOMC)も、利上げを見送ると予想。両イベントを通過後、当面 の材料出尽くし感から、ドル円の下値不安が高まると考えられる。 ~日銀、総括的な検証 結果を公表へ~ 先週号でも示した通り、黒田総裁の 9/5 の講演内容から、日銀は、 「総括的な検証」を踏まえ、日銀が今後、マイナス金利の深掘りと イールドカーブのスティープ化を狙うと予想する(第 2 表)。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 第 2 表: 日銀の「総括的な検証」結果のポイント(予想) ■マイナス金利政策・・・メリットを強調し、今後も引き下げ余地があると表明。 ■量的拡大・・・年間保有残高の増加目標(80 兆円)を維持しつつ、買い入れ平均残存期間(現在 7~12 年)をやや短縮。長期国債 の買入れ減額と短期・中期国債の買入れ増額により、利回り曲線のスティープ化を促す。 ■買い入れ資産・・・国債以外の資産(ETF、ERIT など)買い入れの拡大方針を示唆。但し、外債は除外。 ■物価安定目標・・・「2 年で 2%」の「2%」を堅持する一方、「2 年」について「速やかに」に変更するなど定性的な表現に修整。但し、 可能な限り早期達成を目指す姿勢が不変であることを示す。 (資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 もっとも、これまでの報道から、概ねこうした内容が織り込まれ つつあり、実際に債券市場では長期金利が上昇するなど、早くも イールドカーブのスティープ化が進んだ。しかし、「総括的な検証」 の結果公表後、改めてデフレ脱却への期待が高まり、ドル高円安が 進むとは考えにくい。理由として、以下が挙げられる(第 3 表)。 第 3 表: 「総括的な検証」結果が、概ね第 2 表となった場合に、ドル高円安が阻まれる要因 ■黒田総裁も 9/5 の講演などで認めている通り、マイナス金利幅の拡大は無制限にできるわけではない。マイナス金利政策を主たる 緩和策に据えた場合、いずれ限界が訪れるとの見方が高まろう。 ■長期金利は、需給、海外の債券市場の動向、期待潜在成長率、期待インフレ率、財政へのリスクプレミアムによって決定する。日銀 の買い入れスタンス変更だけで長期金利を一定の水準に誘導したり、イールドカーブの形状をコントロールできる可能性は低い。 ■仮に、日銀の狙い通り、長期金利が上昇した場合、調達コストの上昇を意味し、マイナス金利政策のメリット(調達コストの低下)を 相殺する。実際、ここ数日、社債発行を見送ったとする報道も散見されている。 ■マイナス金利幅の拡大が警戒され、銀行株が再び下げ足を速めている。市場ではマイナス金利の深堀りは、例えイールドカーブが スティープ化しても、依然として銀行収益への圧迫要因と受け取られる可能性が高く、リスク回避が助長されやすい。 (資料)三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 以上を踏まえると、総括的な検証結果が公表された後は、材料の 出尽くし感に加え、新たな副作用(長期金利の上昇、銀行株の下落 懸念、政策の限界)が嫌気され、株安・円高への警戒が必要になっ てこよう。一部では来週の検証結果の公表に合わせて、追加緩和を 発動するとの見方も根強いが、先述の通り、実際の政策変更は物価 の展望レポートが公表される 10/31~11/1 会合以降へと温存されよ う。円高を物価安定目標達成への脅威とみなしている日銀からすれ ば、一段の円高進行が追加緩和を発動する切っ掛けとなる可能性が 高いとみられる。 尚、総括的な検証結果を経て、円安が進むとすれば、それは何ら かの緩和解除の条件を満たさない限り、保有国債を売却する出口政 策を一切、取らないと宣言することだろう。政府の財政出動を日銀 が実質的にファイナンスしている構図が改めて意識されれば、円の 信任低下を招くおそれもあり、注意を要する。 ~米国、利上げ見送り の可能性が濃厚~ 8 米国では、8 月中旬以降、FRB高官より相次いだ利上げへの地な らしめいた発言によって、一時は 9 月の利上げ観測が高まった。但 し、その後、雇用統計が予想を下回った上、幅広い 19 の指標を束 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 ねた労働市場情勢指数が再びマイナスに転落。ISM製造業景気指数 が景気の好不調の分かれ目である 50 を割り込んだ上、非製造業の ISM景気指数も 2010 年 2 月以来の水準へ落ち込んでいる。そして、 ブレイナードFRB理事の講演を経て、利上げ観測の織り込みが大幅 に後退した。米経済の牽引役として期待された個人消費を占う上で 注目された小売売上高も予想を下回るなど、8 月分の米経済指標は 総じて冴えないものが目立っている。9 月の利上げ織り込み度合い が 20%を割り込んでいるため、サプライズによる市場の混乱を嫌 う米FOMCがこうした状況で利上げを断行するとは考えにくく、利 上げは見送られる公算が大きい。 しかし、いずれ金融緩和が必要となった場合、依然として「利下 げと資産買い入れとフォワードガイダンス」が重要であると、8 月 にイエレン議長はジャクソンホールで講演している。この為、利下 げ余地を設けておく為に、利上げを進めておきたいとのFOMCの意 向は強いだろう(第 4 表)。加えて、8 月分の経済指標が軒並み予 想を下回ったことに照らせば、既に 8 年目に突入した今回の米経済 の拡大局面が、転換点を迎えつつある可能性もある。即ち、今後と も経済指標が悪化する可能性が低くなく、12 月まで待てば利上げ がやり易さを増す保証はない。この為、リスクシナリオではあるが、 利上げを決定する可能性も完全には排除できない。 第 4 表:多くのメンバーが利上げに前向きとみられる最近の高官発言 日付 発言者 コメント概要 7日 サンフランシスコ連銀ウィリアムズ総裁 景気過熱を長期間放置すれば、景気後退につながるおそれ。 7日 カンザスシティ連銀ジョージ総裁 ほぼ完全雇用の状況。 7日 リッチモンド連銀ラッカー総裁 9 月米利上げの論拠は強い。 9日 ボストン連銀ローゼングレン 利上げを待ちすぎると米経済にとってのリスクが増大する。 ダラス連銀カプラン総裁 (利上げ実施への)説得力は高まっている。 12 日 アトランタ連銀ロックハート総裁 今回の FOMC で利上げについて真剣に議論すべき。 13 日 ミネアポリス連銀カシュカリ総裁 (追加利上げなど)対応を必要とする緊急性があるようにはみえない。 13 日 ブレイナード FRB 理事 予防的に金融を引き締めることの論拠はそれほど強くない 9,10 日 (資料)各種報道より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ~いずれのパターンで もドル円上昇は難しい FOMC~ 9 もっとも、次回のFOMCにおける利上げの有無によってプライス アクションは異なろうが、結局ドル円は下落する可能性が高いとみ ている。例えば、来週のFOMCにおける利上げの有無と、参加者の 政策金利の予想分布図(ドットチャート)の年末の中央値(17 名 中 9 番目の回答者)で分類した場合、利上げが 1 回との見方が強ま れば概ね織り込み済みと言え、材料出尽くし感がドル売りを強めよ う(第 5 図の①と②)。逆に 2 回利上げとの見方になれば、一時的 にドル高が誘発されようが、足もとの冴えない経済指標や世界的な 低成長に照らせば、次第に米国の株式相場などリスク資産が不安定 化しよう。これが円高圧力を強めたり(同③)、FOMCの信任低下 を招くおそれがあると考えられる(同④)。 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 第 5 図 :FOMC の結果(利上げ有無)とドットチャートの年末中位値によるマトリクス 年末時点での政策金利予想の中位値(※) 0.625% 0.875% の結果 FOMC 利上げ (0.625%) ①年内の利上げ打ち止めとの見方からドル売り強 まる。 ③連続利上げを織り込みに行く際、市場の不安定化と 円高に警戒 見送り (0.375%) ②12 月の利上げが確実視されるが、織り込み済み である上、大統領選を跨ぐことからドル高材料にな らなかったり、ドル売りが強まるおそれ。 ④記者会見のない 11 月を含む年内の連続利上げシナ リオ。市場の不安定化と円高に警戒。また、信憑性が低 く、FOMC の信任低下のおそれも。その場合、米利上 げをテーマとしたドル買いは進みにくい。 (資料)Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 (※)17 名中 9 番目の回答結果 さらに、ドットチャートに関して言えば、長期の中立FF金利 (Longer Run)にも注目が必要だ(第 6 図)。これは長らく 4% (中位値)で安定していたが次第に低下し、前回 6 月には、初めて 2%台(2.75%)を予想したメンバーが 3 名現われた。仮に、この傾 向が続けば、目先の利上げが意識されても、先行きに対するFOMC の慎重姿勢が意識され、ドル円相場への下押し材料となるだろう。 第 6 図: ドットチャートにみる政策金利の最終到達予想地点(Longer Run の中位値) (%) 4.5 4.0 3.5 3.0 2.5 (資料) FRB より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 ~金融政策の格差は、 既に材料として機能し ていない~ 年初来、「日米の金融政策の方向の違いがドル高円安をもたらす」 とされてきたが、今年のドル円相場の動きをみれば、もはやこの材 料が機能していないか逆に作用していることが明らかだ。米国では、 連続利上げを見込めるほど経済情勢が強くない。散発的な利上げ観 測程度なら、経常赤字国通貨であるドルの上昇は難しいばかりか、 軟化する可能性が高まる。日本でも副作用が嫌気され、金融緩和や その拡大はもはや市場の不安定化やマインド悪化を通じてかえって 円高をもたらす要因へと変質している。ドル円は、75 円台から 125 円台まで約 50 円上昇した半分を喪失した時点で、材料の再点検を 行っている時間帯とみられるが、来週のイベントを通過した後、改 めてドル安円高に警戒が必要とみている。 予想レンジ ドル円:99.25 ~ 103.75 チーフアナリスト 10 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 内田 稔 (2) ユーロ:日米の金融イベントを通じユーロは往って来い 今週のレビュー 今週のユーロドル相場は、先週のECB理事会を終えユーロ圏に関 する材料に乏しい中、米 9 月利上げ期待の後退を受け狭いレンジな がら底堅く推移した(第 1 図)。 ユーロドルは 1.1239 で寄り付いた(週間安値は 1.1204)。ブレ イナードFRB理事は早期利上げに対し慎重な姿勢を示し、米小売売 上高が市場予想を下回ると、米 9 月利上げ期待の後退からユーロド ルは高値 1.1285 を示現した。ECBによる年内追加緩和期待が依然 として燻るも、ユーロドルは 1.12 台半ばを狭いレンジにて底堅く 推移した。 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 1.135 ↑ユーロ高 1.130 1.125 1.120 1.115 ↓ユーロ安 1.110 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 来週は、今週に続きユーロ圏に関連する材料に乏しい中、日米の 金融政策イベントに注目が集まる。当方では共に金融政策の現状維 持を予想する 一部の報道を受け日銀による追加緩和への期待も高まる中、今回 はあくまで検証の範囲に留め、今後の金融政策の方向性を示すもの と考える。発表直後は追加緩和への期待剥落からドル円が下落し、 ユーロ円も一時連れ安になろう。 但し、米FOMCでは 9 月利上げを見送り、今後の利上げスケ ジュールが極めて緩慢な見通しになることから、ドル売りが強まる 可能性が高く、この為ユーロ円は次第に持ち直すと考えられる。加 えて、ユーロドルは年内の追加緩和期待が依然として根強い一方で、 期待インフレ低下による実質金利上昇や経常収支黒字といったユー ロ高材料も相応にある。マーケットが日米の金融イベントを消化す れば、ユーロドルは上値が重いながらも、下値も確りとしてくると 予想する。 予想レンジ ユーロドル:1.1000 ~ 1.1400 ユーロ円:110.00 ~ 117.00 チーフアナリスト 11 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 内田 稔 井上 雅文 (3) 豪ドル:金利先安観が上値を阻もう 週初 0.75 台半ばで寄り付いた豪ドル相場は、ブレイナードFRB理 事によるハト派発言を材料に反発。翌 9/13 には、高値となる 0.7568 を示現した。しかし、同水準では上値も重く、資源価格の下 落が重石となると、リスク回避の動きも相俟って急反落。同日海外 時間には、7/27 以来となる安値 0.7443 まで下落した。週末にかけ て持ち直すも上値は重く、結局 0.75 絡みで越週しそうだ(第 1 図)。対円相場は、週初に高値 77.52 を示現するも、資源価格の下 落を背景に軟化。9/15 には、安値となる 75.93 を示現した。週末に かけて持ち直すも上値は重く、76 円台半ばでの横ばい推移が継続 している。 今週のレビュー 第 1 図: 今週の為替相場推移 (ドル) 0.760 ↑豪ドル高 0.755 0.750 0.745 ↓豪ドル安 0.740 9/12 9/13 9/14 9/15 9/16 (月/日) (資料) Bloomberg より、三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 来週の見通し 約 1 ヶ月ぶり高値(0.7732)を示現した先週までの底堅い動きと は一変し、足許で豪ドルは軟調に推移している。背景には、①主要 輸出品である鉄鉱石価格の下落や、②豪州経済の先行きを巡る不透 明感の高まりが挙げられよう。事実、今週火曜日に発表されたNAB 企業景況感指数は 通貨高に伴う景況感の悪化が足枷となり、本年 1 月以来となる低水準を記録した(第 2 図)。木曜日に公表された 豪州の雇用統計においても、新規就業者数がマイナス圏に沈むなど、 総じて冴えない結果が示された(第 3 図)。不完全雇用の高止まり が意識される中で、労働市場にピークアウトの兆しが垣間見える。 第 2 図 : NAB 企業景況感指数 第 3 図 : 新規就業者数 (6 ヶ月平均)の推移 (万人) (指数) 4.0 15.0 常勤(6ヶ月平均) NAB企業景況感指数 非常勤(6ヶ月平均) 雇用者数変化(6ヶ月平均) 3.0 10.0 2.0 5.0 1.0 0.0 0.0 -5.0 -1.0 -10.0 -2.0 11 12 13 14 15 16 (資料) NAB より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 12 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 (年) 11 12 13 14 15 16 (資料)豪統計局より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 (年) この他、豪州経済を巡っては、個人消費の鈍さ、民間設備投資の 低迷、賃金の伸び率鈍化、物価上昇圧力の弱さも警戒されよう。こ うした中、RBAによる緩和的な金融政策は当面続くと見られ、当方 では、11 月定例理事会での 25bpの追加利下げを想定している。来 週は豪州側の材料に乏しいことから、日米の金融政策動向に注目が 集まろう。米FOMCにて「利上げ」が見送られれば、対主要通貨で ドルが軟化し、豪ドルが一時的に強含む場面もあるだろう。但し、 金利先安観が上値を阻むと見られることから、上値余地は限られ、 むしろドル売り一巡後の反落に警戒が必要だ。通貨オプション市場 におけるインプライドボラティリティの拡大を考慮し、今週は予想 レンジを通常時よりやや広めに設定する。 予想レンジ 対ドル:0.7300 ~ 0.7700 対円:73.75 ~ 78.75 アナリスト 13 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 藤瀬 秀平 (4) 人民元:下落リスクに留意が必要 今週のレビュー 週初 6.68 絡みで寄り付いたオンショア人民元(CNY)は、対ド ル基準値の元安設定を背景に軟化。早々に安値となる 6.6835 まで 下落した。しかし、心理的節目「6.70」を前に下げ渋ると、介入警 戒感も相俟って反発。週央にかけては、高値となる 6.6682 まで上 昇し、同水準にて越週している(中秋節のため、本土市場は 9/15、 9/16 共に休場)。オフショア人民元(CNH)は、週初に高値 6.7000 を示現するも、心理的節目「6.70 」を前に下げ渋ると、その後は、 米早期利上げ観測の後退を受けたドル安にも下支えされ、9/15 には、 高値となる 6.6480 まで反発している(第 1 図)。 第 1 図 :人民元相場の推移 (USDCNY、逆目盛) 6.10 0.5000 6.20 0.4500 6.30 0.4000 6.40 0.3500 6.50 0.3000 6.60 0.2500 オンショアとオフショアの価格差 6.70 0.2000 (スプレッド) オンショア人民元相場 6.80 0.1500 オフショア人民元相場 6.90 0.1000 7.00 0.0500 7.10 0.0000 7.20 15/01 -0.0500 15/04 15/07 15/10 16/01 16/04 16/07 (年/月) (資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 元の先安観が足許で再燃している。景気下支えを目的に、当局が 元安誘導に踏み切るとの見方が根強いからだ。マネーサプライにお けるM1(狭義流動性)とM2(広義流動性)の乖離拡大が示唆する 通り(第 2 図)、金融緩和が企業の投資活動に結びつかず、金融政 策に手詰まり感が見られる状況が継続している(第 3 図)。この為、 構造改革(サプライサイドの改革)に伴う下振れリスクを打ち返す 目的で、政府および当局が、従来までの財政・金融政策に加えて、 通貨安志向を強める公算は大きいだろう 来週の見通し 第 2 図 : 中国のマネーサプライの推移 第 3 図 : 中国の固定資産投資の推移 (前年同月比、%) (年初来前年比、%) 45.0 35.0 固定資産投資 M1(前年同月比) 40.0 (内)国有企業 (内)民間企業 30.0 M2(前年同月比) 35.0 25.0 30.0 25.0 20.0 20.0 15.0 15.0 10.0 10.0 5.0 5.0 0.0 0.0 08 09 10 11 12 13 14 15 16 (年) (資料) 中国人民銀行より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 14 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 10 11 12 13 14 15 16 (年) (資料)中国国家統計局より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 また、SDR(IMFの特別引き出し権)組み入れ開始を 10 月に控 える中で、人民元のハードカレンシー化(自由に他国通貨と交換可 能な通貨)が意識されていることも、元安予想に拍車をかけている。 人民元国際化の進展には、資本規制の緩和や変動相場制への移行が 求められるため、元の下値不安が高まり易い。事実、IMFは先月公 表した年次審査報告書(8/12 公表分)の中で、「2018 年までに変 動相場制に移行することが重要なゴールである」との見方を示して いる。足許では、香港オフショア市場の人民元銀行間金利(CNH HIBOR)が急騰するなど(第 4 図)、オフショア市場での為替介入 が意識され、元はひとまず反発してはいるものの、上述の通り、当 局が「6.70」越えを容認するのは時間の問題と考えられ、中秋節明 けとなる来週は、元が再び弱含むと予想する。「元安容認」か「元 安防衛」か、為替政策を巡る不透明感が燻る中、神経質な値動きが 継続しそうだ。 第 4 図 :香港オフショア市場の人民元銀行間金利(翌日物) (%) 10.0 翌日物HIBOR 9.0 8.0 7.0 6.0 5.0 4.0 3.0 2.0 1.0 0.0 16/04 16/05 16/06 16/07 16/08 16/09 (年/月) (資料) Bloomberg より三菱東京 UFJ 銀行グローバルマーケットリサーチ作成 予想レンジ ドル人民元:6.6300 ~ 6.7000 人民元円:14.90 ~ 15.50 アナリスト 15 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 藤瀬 秀平 来週の主な経済指標 19 日 (月) 20 日 (火) 21 日 (水) 22 日 (木) 23 日 (金) 17:00 21:30 21:30 8:50 21:30 22:00 23:00 23:00 23:00 17:00 17:00 予想 前回 119.2 117.0 2,012 376 121.1 114.4 5,136 0.3% 545 0.0% ▲ 8.1 51.5 52.8 26.0 0.2% 539 0.4% ▲ 8.5 51.7 52.8 日 ユ 米 米 日 日 米 米 米 米 ユ ユ ユ 市場休場 経常収支(7 月・億ユーロ) 住宅着工件数(8 月・万件) 建設許可件数(8 月・万件) 貿易収支(通関ベース、8 月・億円) 市場休場 新規失業保険申請件数(9/17・万件) FHFA 住宅価格指数(前月比、7 月) 中古住宅販売件数(8 月・万件) 景気先行指数(8 月) 消費者信頼感指数(9 月速報) 製造業 PMI(9 月速報) サービス業 PMI(9 月速報) RBA 議事要旨(9/6 分) 日銀金融政策決定会合(金融政策発表) 黒田日銀総裁定例記者会見 FOMC 金利誘導目標発表 イエレン・FRB 議長定例記者会見 ドラギ・ECB 総裁講演 コンスタンシオ・ECB 副総裁討論会 ハーカー・フィラデルフィア連銀 / メスター・クリーブランド連銀総裁 / アトランタ連銀総裁討論会 中央銀行関連 19 日 (月) 20 日 (火) 21 日 (水) 10:30 22 日 (木) 15:30 3:00 3:30 23 日 (金) 24 日 (土) 15:45 1:00 豪 日 日 米 米 ユ ユ 米 18:35 ユ 5 年債入札(ドイツ) 2:00 米 10 年インフレ連動債入札 その他 19 日(月) 20 日(火) 21 日(水) 22 日(木) 23 日(金) ※市場予想は Bloomberg 調査中央値 時刻は日本時間 16 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 *印は作成日(9/16)現在で未確定のもの マーケットカレンダー 月 火 2016/9/19 ユーロ圏/経常収支(7 月) 水 20 木 金 21 米/FOMC(~21 日) 住宅着工件数(8 月) 建設許可件数(8 月) 日/日銀金融政策決定会合 米/FOMC FRB 議長定例記者会見 日/日銀金融政策決定会合 日銀総裁定例会見 貿易収支速報(8 月) (~21 日) 豪/RBA 議事要旨(9/6 分) 22 速報(9 月) 米・フィラデルフィア連銀/ クリーブランド連銀総裁 / アトランタ連銀総裁討論会 米・10 年 TIPS 債入札 日市場休場 日市場休場 26 米/新築住宅販売(8 月) 独/Ifo 景況指数(9 月) 27 米/ケース・シラー住宅価格指数 23 米/FHFA 住宅価格指数(7 月) ユーロ圏/製造業 PMI 速報 中古住宅販売(8 月) (9 月) 景気先行指数(8 月) サービス業 PMI 速報(9 月) ユーロ圏/消費者信頼感指数 28 米/耐久財受注速報(8 月) 29 米/GDP 確報(2Q) 卸売在庫速報(8 月) ユーロ圏/欧州委員会景況 (7 月) CB 消費者信頼感指数(9 月) ユーロ圏/マネーサプライ M3 (8 月) 30 米/個人所得・消費支出(8 月) シカゴ PM 景況指数(9 月) ユーロ圏/消費者物価指数 指数(9 月) 独/消費者物価指数(CPI、9 月) 速報(9 月) 失業率(8 月) 中/製造業 PMI(9 月、1 日) 日/日銀金融政策決定会合 独/小売売上(8 月)* 日/日銀金融政策決定会合 議事要旨(7/28,29 分) 主な意見(9/20,21 分) 完全失業率(8 月) 消費者物価指数 (都区部 9 月、全国 8 月) 日・黒田日銀総裁挨拶/会見 米・第 1 回大統領候補者討論会 米・2 年債入札 米・セントルイス連銀総裁挨拶 米・シカゴ連銀総裁講演 米・クリーブランド連銀総裁講演 米・カンザスシティ連銀総裁講演 米・7 年債入札 米・5 年債入札 10/3 米/ISM 製造業指数(9 月) 建設支出(8 月) 自動車販売(9 月)* 日/日銀短観 概要(3Q) 4 米・フィラデルフィア連銀総裁講演 米・アトランタ連銀総裁講演 米・パウエル FRB 理事講演 米・イエレン FRB 議長講演 日・黒田日銀総裁挨拶 5 ユーロ圏/生産者物価指数(8 月) 米/ISM 非製造業指数(9 月) 日/日銀短観 貿易収支(8 月) 製造業受注指数(8 月) 調査全容、業種別計数(3Q) 豪/RBA 理事会 ADP 雇用統計(9 月) ユーロ圏/小売売上(8 月) 欧州議会本会議(~6 日) 独市場休場 中国国慶節(~7 日) 独/貿易収支(8 月) 中/マネーサプライ M2(9 月)* 11 6 ユーロ圏/ECB 理事会議事録 米・シカゴ連銀総裁講演 10 G20 財務相・中央銀行総裁会合 12 独/ZEW 景況指数(10 月) 日/国際収支速報(8 月) 7 米/雇用統計(9 月) 消費者信用残高(8 月) 独/鉱工業生産(8 月) 日/景気動向指数速報(8 月) 米・クリーブランド連銀総裁講演 IMF・世界銀行年次総会(~9 日) 米・第 2 回大統領候補者討論会 (9 日) 13 米/FOMC 議事要旨(9/20,21 分) 米/輸出入物価指数(9 月) 求人労働異動調査(8 月) 中/貿易収支(9 月) ユーロ圏/鉱工業生産(8 月) 対外対内証券売買契約等 の状況 日/機械受注(8 月) 景気ウォッチャー調査(9 月) 家計調査(8 月) 鉱工業生産速報(8 月) 住宅着工戸数(8 月) 14 米/小売売上(9 月) 生産者物価指数(9 月) 企業在庫(8 月) ミシガン大消費者信頼感指数 速報(10 月) 財政収支(9 月)* ユーロ圏/貿易収支(8 月) EU 新車登録台数(9 月) 中/消費者物価指数(9 月) 生産者物価指数(9 月) ユーロ圏財務相会合 米・シカゴ連銀総裁講演 米・日市場休場 EU 経済・財務相理事会 *印は作成日(9/16)現在で日程が未確定のもの 17 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日 米・3 年債/10 年債入札 米・フィラデルフィア連銀総裁講演 米・ボストン連銀総裁挨拶 米・30 年債入札 米・イエレン FRB 議長講演 照会先:三菱東京UFJ銀行 グローバルマーケットリサーチ チーフアナリスト 内田 稔 当資料は一般的な情報提供のみを目的として作成されたものであり、特定のお客様のニーズ、財務状況又は投資対象に対応することを意図しておりませ ん。また、当資料は、適用法令上許容される範囲内でのみ利用可能であり、当資料の頒布を制約する法令が存在する地域の方によって利用されることを意 図しておりません。当資料内のいかなる情報又は意見も、預金、有価証券、デリバティブ取引その他の金融商品の売買、投資、保有などを勧誘又は推奨す るものではありません。 当資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成されていますが、当行はその正確性、適時性、適切性又は完全性を表明又は保証するものではなく、 当行、その子会社又は関連会社は、お客様による当資料の利用等に関して生じうるいかなる損害についても責任を負いません。ご利用に関しては、すべて お客様御自身でご判断下さいますよう、宜しくお願い申し上げます。 また、過去の結果が必ずしも将来の結果を暗示するものではありません。 当行は、当資料において言及されている会社と関係を有し、又はかかる会社に対して金融サービスを提供している可能性があります。当行のグループ会 社は、当資料において言及されている証券又はこれに関連する証券について権利を有し、又はこれらの証券の引受けを行っている可能性があり、また、こ れらの証券又はそのポジションを保有している可能性があります。 当資料の内容は予告なしに変更することがあり、また、当行、その子会社又は関連会社は、当資料を更新する義務を負っておりません。また、当資料は 著作物であり、著作権法により保護されております。当行の書面による許可なく複製又は第三者、個人顧客もしくは一般投資家への配布をすることはでき ません。 (BTMUロンドン支店のみに適用される情報開示) 株式会社三菱東京UFJ銀行(以下「BTMU」)は、日本で設立され、東京法務局(会社法人等番号 0100-01-008846)において登記された有限責任の株式会 社です。 BTMUの本店は、東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 1 号(郵便番号 100-8388)に所在しています。 BTMUロンドン支店は、英国会社登録所において、英国支店として登録されています(登録番号BR002013)。 BTMUは、日本の金融庁によって認可及び規制されています。BTMUロンドン支店は、英国プルーデンス規制機構より認可を受けており(FCA/PRA番号 139189)、英国金融行為監督機構の規制とプルーデンス規制機構の限定された規制の対象となっています。英国プルーデンス規制機構によるBTMUロンド ン支店の規制の範囲の詳細は、ご請求いただいた方にお渡ししております。 18 FX Weekly | 平成 28(2016)年 9 月 16 日
© Copyright 2024 ExpyDoc