Yano Research Institute Ltd

2016 年 9 月 16 日
プレスリリース
レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム市場
に関する調査を実施(2016 年)
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱で国内のレンタル収納、コンテナ収納、トランクルーム市場調査を実施した。
1. 調査期間:2016 年 5 月~8 月
2. 調査対象:収納サービスを展開する主要事業者・業界団体等、及び収納サービス展開拠点
3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話調査ならびに現地調査、文献調査を併用
<収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)市場とは>
本調査における収納サービスは自宅やオフィス以外に利用者が料金を支払って非商品を預ける、もしくは保管する
スペースを賃借するビジネスとし、主に①レンタル収納、②コンテナ収納、③トランクルームの 3 分野を対象とする。
① レンタル収納とは、主に不動産事業者が手掛けるサービスであり、個人及び法人の荷物を預ける場所(スペー
ス)を貸し出すサービスとし、主にビルや専用建物など建物内(屋内)に収納スペースを提供するサービスとす
る。ただし、金融機関の貸金庫や駅構内などにあるコインロッカーを除く。
② コンテナ収納とは、レンタル収納と同義であるが、屋内ではなく、屋外におけるコンテナ、もしくは鋼製物置など
を収納スペースとして提供するサービスとする。
③ トランクルームとは、倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービス
(個人利用のみ、且つ文書保管・法人利用を除く)とする。
【調査結果サマリー】
◆ 2015 年度の国内の収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の市場規模は
前年度比 8.0%増の 603.4 億円、2016 年度は前年度比 8.2%増の 652.6 億円を予測
2015 年度の国内の収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)市場規模は前年度比
8.0%増の 603 億 4,000 万円であった。収納サービス(同)は近年サービス拠点の拡大が続き、これに伴
い、収納スペースの利用者も増加したことで市場規模の拡大が続いている。
2016 年度もこうした傾向は継続するものとみられ、前年度比 8.2%増の 652 億 6,000 万円を予測する。
◆ 2015 年度のレンタル収納市場規模は前年度比 5.9%増の 238.8 億円、
コンテナ収納市場規模は 9.8%増の 327.5 億円
2015 年度のレンタル収納市場規模は前年度比 5.9%増の 238 億 8,000 万円、コンテナ収納は同
9.8%増の 327 億 5,000 万円であった。レンタル収納は地方都市における新たな参入事業者の増加に
より、地方都市でも収納サービスとしての認知度が向上している。コンテナ収納は地方よりも首都圏で
の拠点拡大が一段と進んでいる。
◆ 全国のレンタル収納・コンテナ収納の 1 世帯あたりの収納スペース数は約 0.0077 室、
全国世帯数の約 130 世帯に 1 室に
2016 年 6 月末時点の全国のレンタル収納およびコンテナ収納スペースの室数(Unit 数)は約 43.8
万室であった。これは 2016 年 1 月時点の住民基本台帳(総務省)の総世帯数 5,695 万世帯に対して、
1 世帯あたり約 0.0077 室となり、約 130 世帯に 1 室の収納スペースがある計算となる。
◆資料体裁
資料名:「拡大する収納ビジネス市場の徹底調査 2016 年版」
発刊日:2016 年 8 月 31 日
体 裁: A4 判 376 頁
定 価:150,000 円 (税別)
◆株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
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2016 年 9 月 16 日
プレスリリース
【調査結果の概要】
1. 収納サービスの市場概況
2015 年度の国内の収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)市場規模は、前年度
比 8.0%増の 603 億 4,000 万円であった。
市場拡大の背景としてはここ 5 年間で生活圏のより近いところに、レンタル収納やコンテナ収納の拠点
数が急拡大していることが挙げられる。これにより都市部の一般生活者を中心に、収納サービスの認知
度も徐々に上がっている。拠点数が増加し、一般生活者の認知度が上がることによって、利用者の潜在
需要が顕在化、利用率の向上となり、これに伴い事業者側でも拠点数を増やすといった好循環が生まれ
ている。
2. 分野別市場動向~レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム
レンタル収納やコンテナ収納は不動産事業者などの非倉庫業が手がける収納サービスであり、一方
のトランクルームは倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して行う収納サービスである。
2-1. レンタル収納・コンテナ収納
本調査におけるレンタル収納は、収納専用建物、オフィスビル・マンション等の 1 フロアなどで建築物
内(屋内)で収納サービスを展開しているものと定義する。したがって、都市部を中心とした拠点展開とな
っているが、近年地方都市でも新規参入する事業者が増えている。2015 年度のレンタル収納市場規模
は前年度比 5.9%増の 238 億 8,000 万円であった。
コンテナ収納は、主に屋外のコンテナや鋼製物置を収納スペースとしてサービスを展開しているものと
定義する。したがって、街中や住宅地には少なく、郊外の空き地や空き駐車場の有効活用として拠点数
を増加させている。2015 年度のコンテナ収納市場規模は前年度比 9.8%増の 327 億 5,000 万円であっ
た。
生活圏により近いところに収納スペースがあり、24 時間出し入れ自由といったコンビニエンスストアサ
ービスに類似した感覚で利用できることが、一般生活者にとっての生活スタイルに沿ったものとして認識
されてきており、これが市場拡大の背景にあるものとみる。
2-2. トランクルーム
一般的に収納サービス自体を「トランクルーム」と捉えられることが多いが、本調査におけるトランクル
ームは、倉庫業の認可を持つ事業者が、一般生活者の家財(家具や引越し時の一時保管を含む)、毛
皮・宝飾品、ワイン等の荷物を保管するサービスと定義する。
レンタル収納・コンテナ収納はいわゆる「場所貸し」のサービスであるが、トランクルームは荷物保管に
特化したサービスである。最近は、ダンボール1箱から集配送・保管できるサービスに加え、インターネッ
ト上で自身の荷物の内容確認ができるなど、より生活者のニーズをサービス提供することで市場拡大に
貢献している。
2015 年度のトランクルームの市場規模は前年度比 5.7%増の 37 億円であった(個人利用に限定、且
つ文書保管・法人利用を除く)。
3. 全国のレンタル収納・コンテナ収納の 1 世帯あたりの収納スペース数(Unit 数)は約 0.0077 室
2016 年 6 月末時点で全国のレンタル収納・コンテナ収納・トランクルームの拠点数の合計は約 9,500
ヶ所である。そのうち、部屋数としてカウントできるレンタル収納、コンテナ収納の室数(Unit 数)は約 43.8
万室と推計した。前回調査の 2013 年 6 月末時点と比較すると約 23.4%増となった。
レンタル収納、コンテナ収納の室数(Unit 数)は 2016 年 1 月時点の住民基本台帳(総務省)の総世帯
数 5,695 万世帯に対して、1 世帯あたり約 0.0077 室となり、約 130 世帯に 1 室の収納スペースがある計
算となる。
ただし、首都圏(東京都・千葉県・埼玉県・神奈川県)に限定してみると、収納スペースの室数は約
26.3 万室と全体の約 6 割が集中している計算になる。首都圏の総世帯数約 1,702 万世帯に対して、1 世
帯あたり約 0.015 室となり、約 65 世帯に 1 つの収納スペースがある計算となる。
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2016 年 9 月 16 日
プレスリリース
図 1. 収納サービス(レンタル収納・コンテナ収納・トランクルーム)の国内市場規模推移
(百万円)
矢野経済研究所推計
注1. 「レンタル収納」「コンテナ収納」は賃料ベース、「トランクルーム」は事業者売上金額ベース
注2. (予測)は予測値
注3. レンタル収納とは主に不動産事業者が手掛けるサービスであり、個人及び法人の荷物を預ける場所(スペース)を貸
し出すサービスとし、主にビルや専用建物など建物内(屋内)に収納スペースを提供するサービスとする。ただし、金
融機関の貸金庫や駅構内などにあるコインロッカーを除く。
注4. コンテナ収納とはレンタル収納と同義であるが、屋内ではなく、屋外におけるコンテナ、もしくは鋼製物置などを収納
スペースとして提供するサービスとする。
注5. トランクルームとは倉庫事業者が国土交通省認定トランクルームを活用して、荷物・家財などを預かるサービスとし、
本調査では個人利用のみを対象とし、且つ文書保管や法人利用を除く。
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