農作物の生育状況と今後の見通し 農業振興戦略監とっとり農業戦略課 研究・普及推進室 まとめ 平成28年9月14日 現在 作物名 水稲 作 物 大豆 なし 果 樹 かき 生育状況 今後の見通しと対策 ・早期コシヒカリは、8月25日から施設で受け入れているが、品 質については光沢が無く白濁未熟が多い。 ・ひとめぼれは、1等米が5割程度で、くずが少なく歩留まりが 良い。 ・成熟期は、平年に比べて1∼4日程度早くなっている。 ・成熟期の生育は、稈長・穂長が平年並、穂数は早植でやや 少なく普通期植で平年並の状況である。 ・9月10日時点での収穫の進捗率は15.3%で、降雨が続いた 中では比較的進んでおり、過去5年間では一番早い。 ・高温登熟障害を軽減するため、適期の落水 や収穫に努める。 ・現地の状況と、農業試験場がHPで公開して いる収穫適期予想は合致していると考えられ、 品種別の収穫時期(平坦部平均的な出穂期) は以下のとおり。降雨が続かなければ、収穫 は円滑に進むものと予想される。 【ひとめぼれ】∼9/18 【コシヒカリ】9/15∼23 【きぬむすめ】9/26∼10/8 【6月中旬播種】 ・停滞水は、落莢を助長するため、排水対策に ・天候不順により播種が6月20日と遅れたが、開花期始めから 努める。 開花期までの日数が短縮した。(開花期は「タマホマレ」が8月 1日、「サチユタカ」が8月3日と前年より3日程度早く、開花始 めから開花期までの日数は平年より4日程度短かった。) ・生育初期は湿害により、一部で生育の停滞および立枯症状 が見られたが、その後回復し、生育量は平年並で着莢は良好 である。 ・「サチユタカ」では、ウイルス症状が散見される。 【7月播種】 ・順調に生育し、生育量、着莢状況ともに良好である。密播で は部分的に倒伏が認められる。 ・開花日は、「タマホマレ」、「サチユタカ」とも前年に比べ3日早 く、草丈、主茎長、主茎節数は平年並である。 ・生育量・着莢数とも平年並である。 ・「二十世紀」の選果は、ほぼ終了した。 ・晩生梨は、台風に備えて落果防止剤の散 昨年に比べると、糖度が高く、後半の色持ちもよかった。 布、棚の補強等を行う。 ・「新甘泉」選果は、9月9日頃に終了した。 ・「秋甘泉」、「あきづき」も昨年より生育が早く、収穫・選果も終 了した。 ・9月11日作況調査では、「富有」「西条」「輝太郎は、長径で平 ・「西条」「輝太郎」では、シルバーマルチの敷 年対比102%、108%、100%と平年以上となっており、肥大は 設を徹底し、着色促進及び品質向上を図る。 良好である。 ・台風に備え、防風対策を徹底する。 ・「輝太郎」の着色始めは、昨年同様に8月中旬と早く、順調に 着色が進んでおり、査定会を9月19日に計画している。 ・「シャインマスカット」は出荷最盛期に入り、今月下旬まで続 ぶどう く。 ・適熟品の収穫、出荷を徹底する。 ・8月下旬以降の夜温低下、降雨により葉色も含め、生育が回 復している。 ・病害虫は、ネギアザミウマは減少した。一方で、日中の高温 と降雨による湿潤状態でほ場によっては白絹病による倒伏、 軟腐病の発生がみられる。 ・秋冬ネギの生育は平年に比べて2∼3週間前倒し傾向となっ 白ねぎ ているが、9月5日以降は降雨で収穫作業が遅れ、出荷量が やや少ない。 ・水田転換畑では9月8日の大雨でほ場に水が溜まり、根傷み 等が懸念されたが問題は発生していない。 ・台風など強風が予測される場合は事前に倒 伏防止の土寄せをする。また、葉折れ防止の 紐(ハウスバンド等)を張る。 ・額縁明きょ等の排水対策を徹底し、根傷みの 防止に努める。 ・根傷みが見られるほ場では葉面散布等を行 い、草勢の回復に努める。 ・サビ病の発生が早まることが予想され、予防 防除を徹底する。同様にべと病、小菌核腐敗 病等の予防防除を徹底する。 野 菜 ブロッコ リー ナガ イモ ・9月どり作型が9月6日から収穫が始まったが、降雨により花 蕾腐敗が多く、製品率が低い。 ・主力品種「サマードーム」は9月20日過ぎから収穫が始まる 予定である。 ・生育は全般的に順調であるものの、ハスモンヨトウの発生が 例年より早く、防除徹底を注意喚起している。 ・9月26日に「サマードーム」の出荷目合わせ 会(大山町)を開催。秋冬ブロッコリーの収穫が 始まる。 ・台風の進路等を確認し、場合によっては通過 後に定植する。定植後のブロッコリーは土寄せ により株元に土を入れ、倒伏を防止する。 ・定植前、定植後の何れのほ場においても額 縁明きょ等の排水対策を徹底し、根傷みの防 止に努める。 ・根傷みが見られるほ場では葉面散布等を行 い、草勢の回復を図る。 ・病害防除を徹底する。 ・9月以降、風雨による葉傷みがあるほ場がみられるが、目 立った病害虫の発生はなく、生育はほぼ順調である。 ・9月9日の生育調査結果は、芋重でナガイモが平年比102% (前年比94%)、「ねばりっ娘」が平年比102%(前年比119%)で 平年並みの生育である。 ・長雨による炭そ病等の発生で茎葉が早期に 枯れ上がらないように防除を徹底する。 ・茎葉が繁茂し台風等で強風が予想される場 合は、支柱が倒れないよう地面にしっかり差し 込む。 ・露地抑制作型は、8月の気温が高く、晴天が多かったことか ・ハウス抑制作型は彼岸頃から本格的に出荷 ら前進化し、概ね収穫は終了した。 が始まる見込み。 シンテッ ・ハウス抑制作型も順調に抽台しているが、個人差が大きい。 ・台風対策と病害虫防除を徹底する。 ポウユリ 特に問題となる病害虫の発生は見られない。 花 き ・播種は概ね終了した。 ・山間地では花芽分化が例年より早まっている。 ・西部地区の平坦地では7月25日播種のホワイトアイアンが花 ストック 芽分化したが、中部地区では9月15日現在未分化である。一 方で、7月27日播種のホワイトアイアンが花芽分化している。 ・一部地域でセンチュウによる被害が発生している。 ・9月彼岸出荷分は開花が早まり、出荷中である。 ・10月出荷作型も前進化し、出荷中のものがある。 トルコギ ・ヨトウムシの発生が多い。 キョウ ・県東部では東部コントラでの収穫調製は9月上旬でほぼ終了 した。 ・県中部から西部では栽培面積の2/3∼3/4が収穫調製済 飼料用 みである。 トウモロ 飼 コシ ・収量はほぼ平年並みで、倒伏・病害虫の発生は少ないが、一 部で鳥獣被害(1ha程度)がみられた。 料 作 物 ・東部地区では9月10日から収穫調製が始まった。但し、雨の 影響でコントラの作業が遅れている。 飼料稲 ・中部地区では9月5日に収穫調製が開始された。 ・山間地は9月20日過ぎから出荷が始まる見 込み。 ・9月中旬以降の曇天の影響で花芽分化が止 まっており、7月下旬播種と8月上旬播種の花 芽分化が同時になる可能性がある。 ・ハイマダラノメイガ、コナガの防除を徹底す る。 ・10月出荷分も出荷が始まっており、収穫終了 は早まる見込み。 ・ヨトウムシ、オオタバコガ等の防除を徹底す る。 ・東部地区では個人農家の収穫調製作業が10 月中旬まで続く予定。 ・東伯コントラや大山ビューコントラは順調に作 業が進めば、9月下旬に収穫作業完了見込 み。 ・大山町では概ね10月上旬には全て完了する 見込み。 ・10月下旬まで収穫予定。
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