報 道 発 表 資 料 平成 28 年 9 月 15 日 気 象 庁 記録的な大雨となっていることをいち早くお知らせします ∼記録的短時間大雨情報のより迅速な発表∼ 数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨となっていることをお知らせ する「記録的短時間大雨情報」を、これまでより最大で 30 分早く発表します。 気象庁では、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、雨量計で観 測した場合や、雨量計と気象レーダーを組み合わせて解析した場合に、その地域に とって災害の発生につながるような稀にしか観測されない雨量になっていることを 伝える情報として、記録的短時間大雨情報を発表しています。 今般、雨量を解析する処理を従来に比べて高頻度かつ短時間で行うことにより、 解析により記録的短時間大雨情報を発表する場合、これまでより最大で 30 分早く発 表します。これにより、土砂災害や浸水害について、大雨注意報・警報などで段階 的に報じられる危険度の高まりに加えて、実際に記録的な大雨が降り、状況がさら に悪化したという実況をいち早く伝えることができるようになります(別紙参照)。 この改善は、平成 28 年 9 月 28 日(水)12 時より実施します。 なお、本件は、平成 27 年 7 月の交通政策審議会気象分科会提言「「新たなステー ジ」に対応した防災気象情報と観測・予測技術のあり方」を受けた取組みの一環で す。 【本件に関する問い合わせ先】 気象庁予報部業務課 気象防災情報調整室 電話 03-3212-8341(内線 3115) (別紙) 記録的短時間大雨情報のより迅速な発表 交通政策審議会気象分科会提言「「新たなステージ」に対応した防災気象情報と観 測・予測技術のあり方」 (平成 27 年 7 月)においては、実際に大雨となった場合に、 安全確保行動のトリガーとなる実況情報をより迅速に発表していく必要性が課題と して挙げられました。 これを受けて、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨となっている ことをお知らせする「記録的短時間大雨情報」を、これまでより最大で 30 分早く発 表します。 改善後 現状 土砂災害の発生した大雨の事例 速報性を重視 雨量算出処理を 10分間隔に 算出所要時間も 10分間短縮 ・30分間隔で ・15分後に算出 ・10分間隔で ・5分後に算出 平成26年8月20日 広島県広島市 03:45 03:35 (10分早く発表) 平成26年8月6日 山口県岩国市 05:45 05:15 (30分早く発表) 改善 注) 解析値の算出時刻を 記載。 実際の情報発表は、 解析値が異常値でない かど うか の確 認等 を 行ってからとなる。 危険な状況を1分でも早く周知! 危険箇所等の居住者に安全確保行動を より迅速にとっていただくなどの効果が これまでにも増して期待 ※ これまでに発表した記録的短時間大雨情報の約半数の 事例で、10~30分早く発表できる見込み。 記録的短時間大雨情報は、アメダス等の雨量計データのほか、雨量計データと気 象レーダーを組み合わせた解析雨量を用いて発表しています。 これまで 30 分間隔で行っていた解析雨量の算出処理を、速報性を重視して 10 分 間隔とし、さらに所要時間を 10 分間短縮することによって、記録的短時間大雨情報 の発表の迅速化を図ります。 (別紙) 記録的な短時間の大雨発生から記録的短時間大雨情報発表までの所要時間 現行 迅速化後 雨量計の観測による発表 約 10 分~20 分 現行と同じ 解析雨量による発表 約 20 分~50 分 約 10 分~20 分 記録的短時間大雨情報が発表されたときは、当該地域で、災害の発生につながる ような猛烈な雨が降っていることを意味しています。 内閣府がとりまとめた「避難勧告等の判断・伝達マニュアル作成ガイドライン」 においては、市区町村においては、記録的短時間大雨情報を避難勧告等の発令の判 断材料とすることが盛り込まれています。地元自治体の発表する避難に関する情報 に留意し、早めの避難を心がけてください。 土砂災害や浸水害の危険のある場所等にお住まいの方で、あらかじめ決めておい た避難場所まで移動することが危険だと判断されるような場合は、近隣のより安全 な場所や建物へ移動したり、それさえ危険な場合は、緊急に2階以上の少しでも安 全な場所へ退避(垂直避難)したりするなど、安全確保を図ってください。 (参考)記録的短時間大雨情報について http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/bosai/kirokuame.html
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