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カスタム帳票の開発事例レポート 製造業
CASE STUDY
アイシン化工株式会社
社内のカスタム帳票開発を短期化
今後のデータ活用にも大きな期待
アイシン化工株式会社は、
自動車部品事業を中心としたアイシングループの中で唯一の化学系メーカー。
主に化成品、摩擦材、樹脂部品の3種類の分野で、
自動車用部品などの開発・製造・販売を手掛けています。
同社では、人事・会計業務のERP導入を推進。DataSpiderの採用により、低コストかつ短期のカスタム帳票
開発を実現しました。
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追加開発の外部委託
社員1名の手で
数百万円
1週間で開発
帳票の出力カスタマイズを低コストかつ短期間に実現したい
アイシン化工は現在、
人事・会計業務システムへのERP導入を進めていま
す。ERPの導入では、ERPに備わっているビジネスプロセスと社内のプロセ
スとのギャップを埋める作業が欠かせません。
しかし、多くの企業に当てはまる
ことですが、
そのギャップ対応のためのカスタム開発で膨大なコストが発生し
たり、
長い期間を要するケースも少なくないのが実状です。アイシン化工でも、
そのような課題に直面しました。経営企画部 情報システムグループ グルー
プマネージャーの榎木田真一氏はその時の状況を、
次のように語ります。
「当社の場合、
カスタマイズの見積もりを出してもらったところ、予算計画
の約10倍の金額になってしまいました。
こうした追加開発が繰り返されると、
最終的な費用を見極めることが困難になってしまいます。
しかし、情報投資に
使える予算は限られていますから、
それは避けたい。なんとかコストをかけずに
対応できる方法を模索していたのです」
今回、同社が進めている人事・会計システムの開発においては、
カスタマ
イズが必要な部分の大半は帳票類に関連する部分でした。帳票発行システ
ムは以前からあり、
そのシステムとERPとのインタフェースとしてはセゾン情報
システムズの「HULFT」
が用いられています。
その部分に、社内のスタッフが
扱えるような仕組みを追加して社内で開発できるようにすれば、課題を解決
できるのではないかと榎木田氏らは考えました。社内のニーズを熟知している
情報システムグループなら当面の帳票カスタマイズもコストや開発期間を抑
えられるでしょう。
そして、後々の社内エンドユーザーへの対応も、迅速かつ低
コストで、
容易に行えるようになるはずです。
基幹系システム資産の活用が容易なDataSpiderを採用
榎木田氏らは、
いくつかの候補の中から、機能性や生産性、運用性などを
重視し、適切なソリューションを検討しました。
「当社での使い方を考えると、単に帳票を出力するだけでなく、例えばERP
で計算した結果に対して、
さらに独自の計算を加えて出力するといった処理
が必要になります。
そこまでの対応を考えると、DataSpiderが適切だと判断
したのです。
また、操作性の良いGUIで開発できるので、短期間のうちに業務
で使えるレベルまで使いこなせるだろうという考えもありました」
(榎木田氏)
2007年の9∼10月頃、DataSpiderの評価が行われました。評価導入を
担当した情報システムグループの杉山茂氏は、
次のように語っています。
「今回のシステムでは、従来の基幹系の印刷出力に代わるものを作るの
ですから、
それに合ったロジックを組めなくてはなりません。例えば、
トリガーから
サービスを起動できるかどうか、
あるいはバックアップを自動化できるか、
といっ
た点を重点的に検証しました」
PARTNER PROFILE
USER PROFILE
本 社 愛知県豊田市藤岡飯野町大川ヶ原1141-1
創 立 1952年2月12月
代 表 者 取締役社長 柴田康秀
資 本 金 21億1,800万円
売 上 高 461億円
従 業 員 975名
事業内容 化成品・摩擦材・樹脂部品の開発・製造・販売
U R L http://www.aisin-chem.co.jp/
S I 担 当 企 業 株式会社セゾン情報システムズ
名古屋営業所 名古屋市中村区名駅南2-14-19 住友生命名古屋ビル21F
お問い合わせ 名古屋営業所 052-588-5591
U R L http://www.hulft.com/
カスタム帳票の開発事例レポート 製造業
CASE STUDY
アイシン化工株式会社
「DataSpiderは入りやすく、使いやすいツールだと思います。
しかも、私
1人ではなく、情報システムグループの全員が同じように使っていけるという
点が 非 常 に良いですね 。セゾン情 報システムズやアプレッソには、
DataSpiderの評価段階から技術サポートを受けており、
おかげで本番稼
働までスムースに進められました。問い合わせに対する返事も、
ほぼ翌日に
は返ってきて、
なかなか迅速な対応に助かっています」
(杉山氏)
検証の結果を受けて、DataSpiderの本番稼働へ向けた準備が進められ
ました。例えば、運用時の保守性を高めるために環境を標準化し、開発ルー
ルを作ってグループ内で徹底させるといった教育も実施しています。2008年
に入ってからは帳票関連の開発が進められ、間もなく本番稼働がスタートす
る予定です。接続先を選ばないDataSpiderのおかげで、
エンドユーザー側の
業務にほとんど影響を与えずシステム移行ができたといいます。
図●基幹システムとDataSpider連携イメージ
帳票データ抽出・加工
データ更新
http
トリガー
データ更新
HULFT
Oracle
ERP
DBサーバー
帳票データ配信
.csv
PC系サーバー
HULFT
帳票発行要求
データ更新要求
帳票サーバー
ERPカスタマイズ帳票
DB2
ERPユーザー
■DataSpiderデータ連携
基幹ホスト
(AS/400)
開発の期間とコストを大幅に削減、帳票改善などにも柔軟な対応が可能に
帳票などの開発を経て、情報システムグループのスタッフは、DataSpider
に習熟してきました。検証段階から使い込んでいる杉山氏はもちろん、
グルー
プマネージャーである榎木田氏も使いこなすようになっています。
このことが、
大きな効果に繋がりました。
「私自身も、半日ほど説明を聞いて、
すぐプログラムを作れたほどです。
『こ
れでいいの?』
と拍子抜けするくらい簡単でしたね。ERPの帳票処理で懸案
だった、締め処理後の再処理も、
ここだけでも開発を外部に委託すれば数百
万円になったと思われますが、私がDataSpiderで開発すれば1週間でできて
しまいます。膨大な開発が必要と言われた部分を自分たちの手で作れてしま
う、
それが最大の効果ですね。間違いなくDataSpiderのGUIのメリットでしょ
う」
(榎木田氏)
また、短時間で開発ができる環境が整ったことで、今後もエンドユーザーか
らの新たな要求があっても迅速かつ低コストで応えられるようになりました。例
えば帳票に関しても、
いろいろな改善のために変更される可能性も少なくあり
ませんが、
それも基本的に社内で対応できるのです。
将来的にはエンドユーザーへのデータ提供にも役立つ可能性を
帳票関連の開発が落ち着いてきた現
在、情報システムグループではDataSpider
を活用した今後の取り組みについても考え
始めています。
「要望としては細かい部分ですが、CSV
出力の際にDataSpiderの置かれたサーバ
上ローカルが出力先となる仕様になってい
ます。これを、他のサーバも指定できるよう
経営企画部
にしてくれれば、社内のエンドユーザーから
情報システムグループ
もDataSpiderを使えるようにできるのでは
グループマネージャー
ないでしょうか 」と杉 山 氏は言います。
榎木田真一 氏
DataSpiderのGUIの使いやすさは、
エンド
ユーザーからのデータ活用にも役立てられるかもしれないという考えです。
かつて、
メインフレームの時代には、
エンドユーザーが情報システム部門に
頼んで専用の帳票を作ってもらって業務に活用するような作業が、多くの企
業にありました。近年ではExcelを使いこなすエンドユーザーが増えたため、
帳
票を作るのではなくデータで受け渡すのが一般的になってきています。
さらに
進めば、
エンドユーザーが自らアクセスして
必要な情報を得られるようにする、DWHや
BIなどのシステムへと繋がります。アイシン
化工では、DataSpiderの導入が、
こうした
仕組みを検討するきっかけになったようで
す。
「これまで、
エンドユーザーの求めに応じ
て、
いろいろな解析を行うためのデータを提
経営企画部
供してきました。
しかし、
それは体系化もされ
情報システムグループ
ておらず、依頼する担当者ごとに違った切
杉山茂 氏
り口のデータを求めるものですから、
なかな
か一元化しづらいものでした。いちいち帳票やデータ抽出のスクリプトなどを
作っていてはきりがないので、今後は、社員向けのポータルのようなものを作
り、決まった場所からデータを提供するようなシステムを構築したいと考えてい
ます」
と榎木田氏は語っています。将来的には、
その情報を取り出す仕組み
を支える重要なツールの1つとしてDataSpiderが使われることになるかもしれ
ません。
APPRESSO、APPRESSO ロゴ、DataSpider、DataSpider マーク Servista、Servista ロゴ、
アプレッソ、
サービスタ、
データスパイダーは、
株式会社アプレッソの商標または登録商標です。
その他の会社名、製品名、
サービス名等は、
各社の商標または登録商標です。2008年5月の内容に基づいて作成しています。
開発・販売元
株式会社アプレッソ
〒112-0014
東京都文京区関口1-20-10
住友不動産江戸川橋駅前ビル2F
TEL :03-4321-1111
(代表)
FAX:03-4321-1112
http://www.appresso.com/
E-mail:[email protected]
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