堺環濠都市遺跡発掘調査で中世の濠の一部を検出しました

堺市報道提供資料
平成 28 年 9 月 5 日提供
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文化観光局 文化部 文化財課
4650
072-273-6101
072-273-5984
堺環濠都市遺跡発掘調査で中世の濠の一部を検出しました
― 現地説明会を開催します ―
このたび、熊野小学校の校舎改築工事に先立ち、平成 28 年 5 月 9 日より発掘調査したところ、中世の
濠の一部を検出しました。この濠は、平成 7 年に同小学校で実施した調査で検出された濠に続くもので
す。また、濠を埋める過程で生じた窪地をゴミ穴として使っており、煙管の一部や陶磁器片、漆器椀を
はじめとする木製品等が出土しました。これらは当時の生活を知る貴重な資料となります。
中世の濠が比較的良好に残存していたこと、濠が埋没した過程がよく分かることで、発掘調査現場を
公開し、地域の皆様に中世堺の濠をご覧いただく絶好の機会となります。これらの発掘調査成果を広く
公開するため、下記のとおり現地説明会を開催します。
記
今回の調査結果
主な調査成果は以下のとおりです。
① 中世自治都市「堺」の東端を巡る濠の一部を検出しました。
② 濠の幅は 8.5m、深さ 2.2m以上であることがわかりました。
③ 濠の内側にあったと想定される土塁で濠を埋め、濠幅を縮小していたことが確認できました。
④ 濠が埋没していく過程で杭を打設し、地面を固めるなどの作事を行っていることや、鋳型をはじめ
とする鋳造関連の遺物を廃棄していることなどがわかりました。
※堺環濠都市遺跡は、堺市の北西部の海寄りに所在しています。遺跡の範囲は江戸時代の環濠跡である
阪神高速道路堺線、内川、土居川によって画された南北約 3 ㎞、東西約 1 ㎞に及びます。中世の濠は江
戸時代のものよりも一回り小さい範囲で巡っていたことがこれまでの調査でわかっています。
現地説明会
1 開催日時
平成 28 年 9 月 10 日(土)午前 10 時から午後 3 時まで
説明は、午前 10 時 30 分、午後 1 時 30 分の計 2 回を予定
少雨決行、ただし午前 9 時の時点で大雨、洪水、暴風警報が発令された場合は中
止します
2 開催場所
堺環濠都市遺跡 1166 地点発掘調査現場(熊野小学校 東門)
阪堺線大小路駅より南東(大小路沿い)へ約 600m
南海本線堺駅より南東(大小路沿い)へ約 1100m
南海高野線堺東駅より南西へ約 650m
3 問い合わせ先
堺市文化財課分室
〒590-0156 堺市南区稲葉 1 丁 3142
直通 072-273-6101 FAX 072-273-5984
南海本線 堺駅
堺環濠都市遺跡
阪堺線 大小路駅
発掘調査現場
(熊野小学校東門)
1km
0
(S=1/20000)
南海高野線 堺東駅
堺環濠都市遺跡(1166 地点) 全景
堺環濠都市遺跡(1166 地点) SF1 断面