Yano Research Institute Ltd

2016 年 9 月 8 日
国内アイウエア市場に関する調査を実施(2016 年)
~オムニチャネル化、アイケアサービスにより市場が拡大~
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内アイウエア(眼鏡)市場の調査を実施した。
1. 調査期間:2016 年 6 月~8 月
2. 調査対象:アイウエア業界に携わるメーカー・卸、海外企業現地法人、輸出入業者ならびに小売業等
3. 調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話、FAX、郵送によるヒアリング、ならびに文献調査併用
<国内アイウエア市場とは>
本調査における国内アイウエア市場とは、①眼鏡フレーム、②眼鏡レンズ、③既製サングラス、④既製老眼鏡の
4 アイテムとし、小売金額ベースにて市場規模の算出を行っている。
また、国内ファッションアイウエア市場とは①~④のうち、視力矯正のみでなくファッションアイテムとして販売して
いる商品を指し、商品アイテムは、インポートブランド、ライセンスブランド、ハウス(自社)ブランド、機能性アイウエ
ア、スポーツアイウエアなどを対象としている。
【調査結果サマリー】
 2015 年国内アイウエア市場は前年比 102.9%の 4,939 億円、5 年連続のプラス成長
2015 年の国内アイウエア市場規模は小売金額ベースで前年比 102.9%の 4,939 億円と、2011 年以降
5 年連続のプラス成長となった。2015 年はアイウエア販売におけるオムニチャネル化の進展や、シニア層
向けアイケア重視のサービスが奏功し、プラス成長であった。近年は企業間の激しい競争があるものの、
消費者需要が活発化しており、市場規模は堅調に推移している。
 2015 年国内ファッションアイウエア市場規模は前年比 103.8%の 3,767 億円、
2016 年は 3,900 億円を予測
2015 年の国内ファッションアイウエア市場規模は小売金額ベースで前年比 103.8%の 3,767 億円とプラ
ス成長となった。老眼鏡(リーディンググラス)では、シニア層向けにデザイン性の高い商品が好調であっ
たほか、国内アイウエアメーカーの高い技術力を生かした機能性、デザイン・ファッション性の高いアイウ
エアがこだわりを持つ層から高い支持を得ている。こうした需要を取り込み、2016 年は前年比 103.5%の
3,900 億円を予測する。
 2015 年インポートアイウエア市場規模は前年比 108.1%の 361 億円、
2016 年は 369 億円を予測
2015 年のインポートアイウエア市場は小売金額ベースで前年比 108.1%の 361 億円と 3 年連続のプラ
ス成長であった。販売チャネルの多様化、若年層を中心とした顧客層の広がり、百貨店チャネルの堅調、
インバウンド(訪日外国人客)需要の増加、サングラスおよびスポーツサングラスの需要拡大などが好調
の要因となった。高い人気を維持するスポーツサングラスを中心に今後も堅調推移を予測する。
◆ 資料体裁
資料名:「アイウエアブランドマーケット 2016」
発刊日:2016 年 8 月 31 日
体 裁:A4 判 376 頁
定 価:125,000 円(税別)
 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
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2016 年 9 月 8 日
【 調査結果の概要 】
1.市場概況と予測
2015 年の国内アイウエア市場規模は小売金額ベースで前年比 102.9%の 4,939 億円と、2011 年以降
5 年連続のプラス成長となった。この背景には、普段アイウエアを必要としない非メガネユーザーを取り込
んだ非視力矯正市場という全く新しい市場の創出や、オリジナルブランドによる国内アイウエアメーカー
の復権、度付きアイウエアのインターネット販売の拡大などが挙げられる。
2015 年は低価格且つ均一価格における販売や機能性アイウエアのブームが沈静化した一方で、アイ
ウエア販売におけるオムニチャネル化の進展や、シニア層向けアイケア重視のサービスが拡充した。オム
ニチャネルでは、アイウエアのインターネット通販専業企業が実店舗の出店を強化するなど、インターネ
ット通販と実店舗の双方から顧客を獲得するケースが目立ってきている。大手眼鏡小売チェーンなどでも
インターネット通販からの購入商品をコンビニエンスストアでも受け取れるようにするなど、新たなサービス
が広がっている。シニア層向けアイケアサービスでは、検眼・フィッティングなどメインサービスに加え、目
の疲れを取るマッサージなどきめ細かい接客を取り入れ、一人ひとりに合ったアイケアサービスを提供す
ることで他社との違いを打ち出す動きが活発化している。一方で、こうした動きによる顧客の獲得競争も
激化している。
国内市場は人口減少やライセンスビジネスの低迷、中国への生産拠点の移転、海外からの低価格品
の流入など市場を取り巻く環境は厳しい状況にある。一方で、新たな取り組みにより、近年は企業間の激
しい競争があるものの、消費者需要が活発化しており、市場規模は堅調に推移している。
2016 年の国内アイウエア市場規模は、この好調を維持しながら、シニア層向けアイケアなど付加価値
のあるサービス提供による単価上昇などにより前年比 103.0%の 5,087 億円を予測する。
2. 国内ファッションアイエア市場の概況と予測
2015 年の国内ファッションアイウエア市場規模は小売金額ベースで前年比 103.8%の 3,767 億円とプラ
ス成長となった。主に海外ブランドのサングラスを中心に市場を形成してきたが、近年は国内メーカーの
高い技術力を生かした機能性、デザイン・ファッション性の高いアイウエアが高い存在感を示している。日
本ならではの素材や個性的なデザインは、海外、とりわけヨーロッパでの評価が高い。
2015 年は、老眼鏡(リーディンググラス)や国内アイウエアメーカーの商品が好調な売れ行きを示した。
老眼鏡は、これまでは持ちやすさや軽量化など実用性が重要視されてきたが、おしゃれやファッションを
積極的に楽しむシニア層の増加に伴い、デザイン性の高い商品が堅調であった。
国内アイウエアメーカーでは、高い技術力を持つ日本製という点を訴求するとともに、日本の素材を活
用するなど海外ブランドと一線を画した切り口でファッションアイウエアを提案し、こだわりを持つ層から高
い支持を得ている。
こうした需要を取り込むことで、2016 年の国内ファッションアイウエア市場規模は小売金額ベースで前
年比 103.5%の 3,900 億円を予測する。
3. 国内インポートアイウエア市場の概況と予測
2015 年のインポートアイウエア市場は小売金額ベースで前年比 108.1%の 361 億円と 3 年連続のプラ
ス成長であった。2015 年は、販売チャネルの多様化、若年層を中心とした顧客層の広がり、百貨店チャ
ネルの堅調、インバウンド(訪日外国人客)需要の増加、サングラスおよびスポーツサングラスの需要拡
大などが好調の要因となり市場を底上げした。インバウンド需要などでは先行きが不透明であるが、高い
人気を維持するスポーツサングラスを中心に引き続き好調に推移していくとみられることから、2016 年の
国内インポートアイウエア市場規模は前年比 102.2%の 369 億円を予測する。
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2016 年 9 月 8 日
図 1. 国内アイウエア市場規模推移
(億円)
矢野経済研究所推計
注1. 小売金額ベース
注2. 国内アイウウエア市場とは①眼鏡フレーム、②眼鏡レンズ、③既製サングラス、④既製老眼鏡の 4 アイテムを含む
注3. (予測)は予測値
(億円)
図 2. 国内ファッションアイウエア市場規模推移
矢野経済研究所推計
注4. 小売金額ベース
注5. 国内ファッションアイウエア市場規模は国内アイウエア市場規模(図 1)の内数
注6. ファッションアイウエアは視力矯正のみでなくファッションアイテムとして販売している商品を指す。商品アイテムは、
インポートブランド、ライセンスブランド、ハウス(自社)ブランド、機能性アイウエア、スポーツアイウエアなどを対象と
する。
注7. (予測)は予測値
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