特集 「経営力向上計画」で稼ぐ力を強化する チャンスです -中小企業等経営強化法7月よりスタート- 産業部経営支援課 TEL 082-224-5658 1.中小企業等経営強化法「経営力向上計画」が7月からスタート 中小企業・小規模事業者等の本業の稼ぐ力の強化を応援するため、 「中小企業 等経営強化法」が5月に成立し、7月1日からスタートしました。本法では、 ①本業の稼ぐ力を高めるための「経営力向上計画」が創設され、②事業所管大 臣が業種ごとに、「稼ぐ力」を記した「事業分野別指針」を策定します。 「経営力向上計画」は、事業者が自社の経営力を向上させるために実施する計 画です。申請に基づき認定された事業者は、認定計画に基づき新たに取得した 機械装置の固定資産税が3年間、半分に軽減されるとともに、金融支援や補助 金における加点措置を受けることができます。 (経営力向上計画の認定スキーム) 2.申請のポイント 【ポイント1】『申請書類は実質2枚に』 申請書は2枚となります。 旬レポ中国地域 2016 年 9 月号 1 ①企業の概要、②現状認識、③経営力向上の目標及び経営力向上による経営 の向上の程度を示す指標、④経営力向上の内容などを書き込んでいただきます。 業種毎に稼ぎ方をまとめた「事業分野別指針」を参考にしてください。 【ポイント2】『申請の前に行っていただくこと』 申請の前にあらかじめ、①固定資産税の軽減措置については工業会等の証明 書が取れるか否か、また、金融支援については金融機関等への事前相談を行っ てください。その上で、②計画申請、③計画の実行が必要です。 (中小事業者等自身が固定資産税の軽減措置を受ける場合のスキーム) 【ポイント3】『事業分野別指針について』 「事業分野別指針」は、稼ぎ方を示すものであり、①製造業、②卸・小売、③ 外食・中食、④旅館、⑤医療、⑥介護、⑦保育、⑧障害福祉、⑨貨物自動車輸 送、⑩船舶産業、⑪自動車整備の分野において整備されました。申請先は、指 針を策定している省庁になります。なお、指針が無い分野でも、申請をするこ とが可能です。 申請様式や事業分野別指針などは以下の URL からダウンロードできます。 中小企業庁ウェブサイト:経営サポート「経営強化法による支援」 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/ 3.支援措置のポイント 【ポイント1】『固定資産税が3年間、半分に軽減されます』 固定資産税の課税標準が3年間半額になります。固定資産税は赤字でも、課 税されるため、多くの中小企業者の方に使用いただけます。軽減措置の対象は、 旬レポ中国地域 2016 年 9 月号 2 資本金1億円以下の会社(資本金がない場合には、従業員数1000人以下) となります。①経営力向上計画に書き込む、②160万円以上の機械及び装置 である、③10年以内に発売されている、④生産性が過去モデルと比較して、 年平均1%以上向上であることが必要となります。 (固定資税の特例の概要) 【ポイント2】『その他の金融支援もご用意』 次の金融支援を受けられます。 ①商工中金による低利融資(商工中金の独自の措置) ②中小企業信用保険法の特例(保証枠の別枠化、保証料の低減) ③中小企業投資育成株式会社法の特例(増資枠資本金3億円の例外措置) ④日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット(海外への金融機関に 対する債務保証) ⑤中小企業基盤整備機構による債務保証(中堅企業向けの債務保証) ⑥食品流通構造改善機構による債務保証(中小・中堅企業向けの債務保証) ※注意:企業規模等によって支援措置を受けられる内容が違います。詳しく は、申請の手引きでご確認ください。 旬レポ中国地域 2016 年 9 月号 3 申請書の手引きは以下の URL からダウンロードできます。 中小企業庁ウェブサイト:経営サポート「経営強化法による支援」 http://www.chusho.meti.go.jp/keiei/kyoka/ 【ポイント3】『今後も増える施策との連動、各種施策へのパスポートとして』 ものづくり・商業・サービス新展開支援補助金の第二次公募分(既に公募 を終了しております。)については、本計画の認定事業者の方について加点す ることになりました。 今後、他の補助金等にも拡げていく予定です。 3.よくあるご質問 Q.機械装置の購入ではなくリースの場合も、固定資産税の軽減措置の対象と なりますか。 A.ファイナンスリース取引(所有権移転リース取引及び所有権移転外リース取 引)による取得については対象になりますが、オペレーティングリース取引 による取得については本税制の対象外となります。 Q.他の税制との重複適用は可能ですか。 A.固定資産税以外の特例措置(生産性向上設備投資促進税制や中小企業投資 促進税制等)との関係では重複適用は可能です。 Q.証明書発行はどこに申請すればいいですか。 A.設備を取得しようとしている製造メーカーに申し出て下さい。 Q 経営力向上計画の認定申請先はどこですか。 A.事業分野によって異なります。申請先については申請書の手引きに記載し ていますのでご確認ください。 Q.計画申請から認定までどれぐらいの期間がかかりますか。 A.標準処理期間は30日(計画に記載された事業分野が複数の省庁の所管に またがる場合は45日)です。手続上、概ね瑕疵がなく、スムーズに申請書 類が認定に至った場合は30日(45日)以内に認定が得られるとご理解下 さい。他方で、申請書の不備が多い場合は、各事業所管大臣からの照会や申 請の差戻しが発生し、手続時間が長期化する場合があります。必ず余裕を持 った申請をお願いします。 4.お問い合わせ先 経営力向上計画相談窓口 中小企業庁事業環境部企画課 電話 03-3501-1957(平日 9:00-12:00、13:00-17:00) 経済産業省 中国経済産業局 広報誌 旬レポ中国地域 2016 年 9 月号 Copyright 2016 Chugoku Bureau of Economy , Trade and Industry. 4
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