オンラインによる請求前の資格確認

【保険者の皆様へ】
「オンラインによる請求前の資格確認」のご案内
1 「オンラインによる請求前の資格確認」とは
医療機関等から提出された電子レセプトについて、支払基金から保険者へ請求する前に、
保険者において、患者氏名等の「資格情報」を点検していただき、「資格情報」に不備が
確認された場合には、当該処理月に医療機関等に返戻する仕組みです。
※ 資格情報とは、患者氏名、保険者番号、記号・番号及び請求点数等の情報になります。
資格確認運用期間※
毎月15日~25日
オンラインによる請求前の資格確認の実施により
保険者のみなさまにメリットが生まれます。
2 「オンラインによる請求前の資格確認」のメリット
メリット1(事務処理負担の軽減)
◎
資格誤りレセプトの再審査事務作業が軽減されます。
保険者のみなさまからの感想
・ 再審査等請求内訳票等の作成が不要となった。
・ 早期に医療機関に返戻されることから、実施前より同一被保険者の資格誤り件数が
減少した。(※1)
◎ 医療機関との電話連絡等作業が減少します。
保険者のみなさまからの感想
・ 医療機関において、早期に資格誤りが判明するため、保険者に対する被保険者の
資格に関する問い合わせが減少した。
メリット2(立替払いの減少・防止)
◎ 診療報酬と事務費を一旦支払ってから数か月後に精算されることを
防ぐことができます。
保険者のみなさまからの感想
・ 資格誤りレセプトに対する立替払いがなくなった。
(特に入院分などの高額なレセプトについて効果があるとの感想)
メリット3(再請求の迅速化)
◎ 迅速に医療機関から正しいレセプトが提出されることにより、保険者へ
早期にレセプトが届きます。これにより、被保険者等に係る医療費(診療
報酬)の確定が早くなります。
保険者のみなさまからのそのほかの感想
・ 再審査を支払基金へ申出する時の経費が削減できた。
(レセプト印刷時の用紙代や郵送時に掛かる切手代等の費用)
・ 翌月に支払う診療報酬が概算であるが把握できるようになった。 (※2)
・ 請求前資格確認の実施により、システムマッチングにおいて対応ができるように
なった。
・ 前倒しで資格返戻の処理が可能となり、他の作業に労力の振り分けが可能となった。
・ 資格喪失後の受診が請求前資格確認時に確認できるので、証の未回収者への早期
対応が可能となった。
・ 資格誤りレセプトが早期に返付されることについて医療機関から感謝された。
※1 資格誤りレセプトを早期の段階(保険者への請求前)で医療機関へ返戻しますので、医療機関において、請求月の翌月には
当該レセプトの確認及び訂正が可能となります。
これにより、翌月診療分から正しいレセプトが提出されるようになるため、資格誤りレセプトそのものが減少します。
※2 請求前の資格確認では、電子レセプトから資格情報ファイルを作成し、保険者へ配信します。この資格情報ファイルには
「請求点数」が記録されていますので、次月に支払うこととなる診療報酬額の概算などに活用できます。
3 システムの改修と費用対効果
請求前の資格確認を実施している保険者のうち、平成27年度に63の保険者を訪問させていただき、システム改修の有無と
費用対効果について伺いました。
● システム改修の有無
システム改修
改修あり
改修なし
回答なし
25保険者
27保険者
11保険者
約4割の保険者において、システム改
修を行わず、汎用アプリケーション等
(Excel、Access)を活用し、請求前資
格確認を行っているとの回答をいただ
きました。
費用対効果(システム改修ありとした保険者)
効果あり
効果なし
まだ分からない
回答なし
17保険者
0保険者
8保険者
0保険者
システム改修を実施した約7割の保険者の皆様から、システム改修による費
用対効果が得られたとの回答をいただきました。
4 オンラインによる請求前の資格確認の申込み状況
健保組合(1563組合)の申込み状況
申込み健保組合
39%
共済組合(1067組合)の申込み状況
申込み共済組合
23%
605
249
958
818
未申込み健保組合
61%
未申込み健保組合
未申込み共済組合
申込み健保組合
全保険者(2677保険者)の申込み状況
申込み保険者
34%
902
1775
未申込み保険者
66%
未申込み保険者
申込み保険者
未申込み健保組合
申込み健保組合
未申込み共済組合
申込み共済組合
協会けんぽ
合計
未申込み共済組合
77%
申込み共済組合
保険者数
958
605
818
249
47
2,677
割合
35.7%
22.6%
30.6%
9.3%
1.8%
100.0%
注1 保険者数は、28年7月1日に支払基金と契約している保険者の窓口数を表します。
注2 申込み保険者数は、 28年7月に請求前の資格確認の申込みをしている保険者の
窓口数を表します。
注3 請求前の資格確認の申込みしている保険者を「申込み組合」、申込みしていない
保険者を「未申込み組合」と表します。
注4 協会けんぽは、47支部全て請求前資格確認を実施しています。
5 資格返戻件数及び金額の比較
【請求前の資格確認実施保険者】
医科歯科調剤計
800
原審査資格返戻件数
735
700
請求前資格確認返戻件数
資格返戻金額
14,000
請求前の資格確認の初回実
12,000
再審査資格返戻件数
11,786
施月と実施半年後を比較する
549
600
と、資格返戻件数の減少率が
533
367
477
500
349
5,807
248
300
3,835
435
200
279
57
116
44
241
250
204
200
2,600
100
0
(件)
8,000
6,000
4,000
3,414
291
302
43
幅な減少効果が見られます。
101
77
62
3,639
324
331
311
再審査においては、▲83.1%
6,872
6,246
( ▲305件)となっています。
310
5,177
資格返戻件数については、大
318
6,440
6,278
5,130
います。
346
360
218
400
10,000
▲56.7% ( ▲417件)となって
226
201
203
246
47
42
44
40
44
40
35
39
30
33
27
21
27年
4月
27年
5月
27年
27年
6月
6月
27年
7月
27年
8月
27年
9月
27年
10月
27年
11月
27年
27年
12月
12月
28年
1月
28年
2月
28年
3月
2,000
0
(千円)
注1 資格返戻件数と再審査資格返戻件数には紙レセプトによる返戻件数を含みます。
注2 グラフ上の年月は、医療機関から請求されたレセプト(原審査)及び保険者から再審査請求されたレセプト(再審査)を返戻処理した年月を表します。
【請求前の資格確認未実施保険者】
医科歯科調剤計
350 (件)
310
321
6,000
330
297
280
300
277
4,783
267
256
4,089
4,000
3,753
150
実施保険者と同規模の未実施
262
200
251
2,585
226
2,979
2,591
284
291
254
保険者について、同時期の資
248
304
243
271
格返戻件数の減少率を比較す
252
240
ると、 ▲18.4%245
( ▲59件)とな
2,058っています。
1,683
100
5,000
4,262
277
250
274
267
2,420
2,000
1,945
1,725
3,000
再審査においては、▲14.4%
( ▲41件)となっています。
資格返戻件数については、あ
50
1,000
まり減少が見られません。
0
(件)
26
30
37
27年
4月
27年
5月
27年
27年
6月
6月
19
23
26
26
27
19
28
22
26
27年
7月
27年
8月
27年
9月
27年
10月
27年
11月
27年
27年
12月
12月
28年
1月
28年
2月
28年
3月
原審査資格返戻件数
再審査資格返戻件数
再審査資格返戻金額
注1 資格返戻件数と再審査資格返戻件数には紙レセプトによる返戻件数を含みます。
注2 グラフ上の年月は、医療機関から請求されたレセプト(原審査)及び保険者から再審査請求されたレセプト(再審査)を返戻処理した年月を表します。
0
(千円)
請求前の資格確認により、正しいレセプトが早期に届きます。
6 資格関係誤りレセプトの流れ
【オンラインによる請求前の資格確認を実施していない場合】(例)
4月
月
医療機関
5月
6月
7月
電子
レセプト
④
8月
電子
レセプト
(誤)
支払基金
③ 保険者は、支払基金へ資格関係誤りの
ある電子レセプトを再審査請求します。
電子
レセプト
(正)
④ 支払基金は、医療機関へ資格関係誤り
のある電子レセプトを返戻します。
③
②
※1
保険者
⑤ 医療機関は、支払基金へ資格情報を訂
正した電子レセプトを再提出します。
⑥
再審査請求
電子
レセプト
(誤)
※2
電子
レセプト
(正)
⑥ 4か月後に正しいレセプトが届きます。
※3
保険者により再審査請求する時期は異なります
※1
※2
※3
11月
② 支払基金は、保険者へ翌月8日から10日
までに電子レセプトを配信します。
⑤
電子
レセプト
(誤)
10月
① 医療機関は、支払基金へ電子レセプト
を提出します。
①
電子
レセプト
9月
誤ったレセプトは、一旦保険者へ請求することになります。
正しいレセプトは、当初医療機関から提出された月の4か月後に届きます。
保険者が再審査請求するまでの間は、診療報酬等の立替払いが続きます。
【オンラインによる請求前の資格確認を実施している場合】(例)
4月
月
医療機関
5月
⑤
電子
レセプト
6月
7月
8月
電子
レセプト
(誤)
返戻情報
ファイル
③ 保険者は、資格確認運用期間(15日か
ら21日頃)に支払基金へ「返戻情報
ファイル」を送信します。
※3
電子
レセプト
(正)
15日~21日頃
③
⑦
②
保険者
資格情報
ファイル
15日
※1
※2
※3
④
11月
② 支払基金は、15日に保険者へ「資格情
報ファイル」を配信します。
⑥
電子
レセプト
10月
① 医療機関は、支払基金へ電子レセプト
を提出します。
※1
①
支払基金
9月
結果情報
ファイル
※2
⑤ 支払基金は、医療機関へ資格関係誤り
の電子レセプトを返戻します。
⑥ 医療機関は、支払基金へ資格情報を訂
正した電子レセプトを再提出します。
電子
レセプト
(正)
8日~月末
④ 保険者は、「返戻情報ファイル」を送
信した翌月の8日から月末までに「結果
情報ファイル」を取得します。
⑦ 2か月後に正しいレセプトが届きます。
誤ったレセプトは、医療機関から提出された月の翌月に返戻します。
正しいレセプトは、当初医療機関から提出された月の2か月後に届きます。
請求前の資格確認の実施前より、正しいレセプトの請求時期が2か月以上短縮されます。
◎支払基金ホームページでは、「オンラインによる請求前の資格確認」に係る届出関係や記録条件仕様などの情報についても掲載を行っています。
ご不明な点がありましたら、社会保険診療報酬支払基金○○支部 △△部△△課 ℡000-000-0000(内線□□□)へ照会願います。
支払基金
検索
◎支払基金ホームページ(http://www.ssk.or.jp/)
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