佐賀県の地震活動概況(2016 年8月)

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佐賀県の地震活動概況(2016 年8月)
平成 28 年9月9日
佐 賀 地 方 気 象 台
【8月の地震活動概況】
8月に佐賀県内の震度観測点で震度1以上を観測した地震は2回(下図領域外1回含む)
でした。(7月は3回)。
※地震回数は速報値であり、後日の調査で変更になることがあります。
福岡県
佐賀県
長崎県
熊本県
図1 震央分布図(2016 年8月1日∼31 日、深さ 30km 以浅)
灰色の線は地震調査研究推進本部の長期評価による活断層を示しています。
図2 断面図(2016 年8月1日∼31 日、深さ 30km 以浅)
震央分布図を南の方から見た断面図です。
本資料は、国立研究開発法人防災科学技術研究所、北海道大学、弘前大学、東北大学、東京大学、名古屋大学、京都大学、
高知大学、九州大学、鹿児島大学、国立研究開発法人産業技術総合研究所、国土地理院、国立研究開発法人海洋研究開発機構、
青森県、東京都、静岡県、神奈川県温泉地学研究所及び気象庁のデータを用いて作成しています。また、2016 年熊本地震緊急
観測グループのオンライン臨時観測点(河原、熊野座)、米国大学間地震学研究連合(IRIS)の観測点(台北、玉峰、寧安橋、
玉里、台東)のデータを用いて作成しています。
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平成 28 年(2016 年)熊本地震
一連の地震活動により最大震度1以上を観測した地震は、8月 31 日現在で 2,050 回となってい
ます(地震回数は速報値。今後の精査により変更することがあります)
。
このうち、8月に発生した最大規模の地震は、31 日 19 時 46 分に熊本県熊本地方で発生した地震
(M5.2、深さ 13km)で、熊本県宇城市、熊本市で震度5弱を観測したほか、九州地方から中国・四
国地方にかけて震度4∼1を観測しました。佐賀県では、みやき町で震度2を観測したほか、県内
の広い範囲で震度1を観測しました(図4)
。
一連の地震活動は全体として引き続き減衰傾向が見られますが、熊本県熊本地方の活動(領域a)
及び阿蘇地方の活動(領域b)は、減衰しつつも活動は継続しています。大分県中部の活動(領域
c)は低下しています(図5、図6)
。
(※地震回数は8月 31 日 24 時 00 分現在の速報値。今後の精査により変更することがあります。
)
なお、「平成 28 年(2016 年)熊本地震」に関しては、以下のホームページもご覧ください。
・気象庁(熊本地震特設ページ)
http://www.jma.go.jp/jma/menu/h28_kumamoto_jishin_menu.html
・地震調査研究推進本部(地震活動の評価関係)
http://www.jishin.go.jp/
・総務省消防庁(災害情報一覧のページ)
http://www.fdma.go.jp/bn/2016/
表1 「平成 28 年(2016 年)熊本地震により8月に佐賀県内で震度 1 以上を観測した地震
震央地名
深さ
規模
最大震度
8月 19 日 11 時 05 分
熊本県阿蘇地方
9km
M4.4
4
佐賀県内の
最大震度
2
8月 31 日 19 時 46 分
熊本県熊本地方
13km
M5.2
5弱
2
発生時刻
図3
震度分布図 19 日 11 時 05 分の地震
(×は震央、観測点別)
図4
震度分布図 31 日 19 時 46 分の地震
(×は震央、観測点別)
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4月∼7月の地震を灰
色、8月の地震を赤色で表
示した。
4月∼7月の地震につ
いては最大震度7の地震
と各領域の最大規模の地
震に、8月の地震について
は佐賀県で震度1以上を
観測した地震に吹き出し
をつけた(吹き出し内の記
載は暫定値)
。
領域c
領域b
ふ たがわ
布 田川 断層帯
領域a
※4月 16 日 01 時 25 分
に発生した M5.7 の地震
は、M7.3 の地震の発生直
後に発生したものであり、
M の値は参考値。また、震
度は M7.3 の地震によるも
のと分離することができ
ない。
ひなぐ
日奈久断層帯
図5 震央分布図(2016 年4月 14 日∼2016 年8月 31 日)
深さ 30km 以浅、M2.0 以上 8月以降の地震を赤色で表示。
領域c
領域a
領域b
図6
<資料の利用上の留意点>
・表示している震源は、自動処理による結果です。
ただし、M5.0 以上の地震は、手作業により精査し
た震源を表示しています。
・M5.0 未満の震源には、発破等の地震以外のもの
や、震源決定時の計算誤差の大きなものが表示さ
れることがあります。
・個々の震源の位置や規模ではなく、震源の分布
具合や活動の盛衰に着目して地震活動の把握にご
利用ください。
領域a、b、cの地震活動経過図及び回数積算図
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表2 佐賀県内の震度観測点で震度1以上を観測した地震(2016 年8月1日∼31 日)
地震発生時刻
震央地名
北緯
東経
深さ
規模
8月 19 日 11 時 05 分 熊本県阿蘇地方 33 ゚ 01.0' 131 ゚ 05.8'
9km
M4.4
佐賀県
震度2 : みやき町中原*
震度1 : 佐賀市駅前中央,佐賀市大和*,上峰町坊所*,みやき町北茂安*
みやき町三根*, 吉野ヶ里町三田川*,神埼市神埼*
神埼市千代田*,神埼市脊振*
8月 31 日 19 時 46 分 熊本県熊本地方 32 ゚ 43.3' 130 ゚ 37.0'
13km
M5.2
佐賀県
震度2 : 唐津市相知*,佐賀市駅前中央,佐賀市栄町*,佐賀市諸富*
佐賀市大和*,佐賀市三瀬*,佐賀市川副*,佐賀市東与賀*
上峰町坊所*,白石町有明*,みやき町中原*,みやき町北茂安*
みやき町三根*,嬉野市下宿乙*,吉野ヶ里町三田川*
神埼市神埼*,神埼市千代田*
震度1 : 唐津市西城内,唐津市竹木場*,唐津市厳木町*,唐津市浜玉*
唐津市七山*,唐津市北波多*,唐津市肥前*,唐津市呼子*
伊万里市立花町*,有田町本町*,佐賀市富士町*
佐賀市久保田*,鳥栖市宿町*,多久市北多久町*
武雄市武雄町武雄*,武雄市武雄町昭和*,武雄市山内*
武雄市北方*,佐賀鹿島市納富分*,基山町宮浦*,大町町大町*
江北町山口*,白石町福田*,白石町福富*,太良町多良
小城市三日月*,小城市小城*,小城市芦刈*,小城市牛津*
嬉野市塩田*,吉野ヶ里町東脊振*,神埼市脊振*
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解 説 資 料
佐賀地方気象台
「大地震後の地震活動の見通しと防災上の呼びかけ」について
気象庁は、地震調査研究推進本部地震調査委員会(以下「地震調査委員会」という)が平成
10 年にとりまとめた報告書「余震の確率評価手法について」に基づき、大きな地震が発生した
後の余震活動の見通しとして余震確率を発表してきました。
しかし、
「平成 28 年(2016 年)熊本地震」において、この余震の確率評価手法が適用できな
い事象が発生しました。これを受けて、地震調査委員会は、余震の確率評価手法の改良のほか、
大地震後における地震活動の見通しや防災上の呼びかけ等の方針を検討し、報告書「大地震後
の地震活動の見通しに関する情報のあり方」としてとりまとめ公表しました。本報告書におけ
る、大地震後の地震活動の見通しと防災上の呼びかけのポイントは以下のとおりです。
1)地震発生直後は、最初の地震と同程度の地震への注意を呼びかけることを基本とし、地域
特性に応じた注意喚起を行う。
2)周辺に活断層等がある場合は、地震調査委員会の長期評価結果等に基づいた呼びかけを行
う。
3)地震発生から1週間程度以降は、余震確率に基づく数値的な見通しを付加して発表する。
今後、気象庁は、本報告書に基づき、大地震後の地震活動の見通しを発表してまいります。
大地震後の地震活動の見通しと防災上の呼びかけ(ポイント)
これまで
余震活動の見通しについての呼びかけ
○地震発生直後∼
全国一律に経験に基づいた見通しを呼びかけ。
気象庁からの呼びかけ:「1 週間程度、最初の地震より一回り小さい余震に注意」
○概ね 1 日後∼
H10 年の報告書に基づき、本震−余震型を前提に、余震確率(「3日間○%」)を発表
今後
「平成28年(2016 年)熊本地震での課題
・本震−余震の判定条件が妥当ではなくなった。
・「余震」という言葉が、これ以上大きな地震が起きないと受け取られた。
・余震確率(○%)が、通常生活の感覚では低い確率だと受け取られた。
地震活動の見通しについての呼びかけ
地震活動に関する呼びかけ
○地 震 発 生 直 後 ∼
最 初 の大 地 震 と同 程 度 の地 震 への注 意 の呼 びかけを基 本 。
地 域 特 性 に応 じた注 意 喚 起 。
○1 週 間 程 度 以 降 ∼
上 記 に加 え、余 震 確 率 に基 づいた数 値 的 な見 通 しを付 加 。
(最 大 震 度 ○以 上 の地 震 の発 生 確 率 は「平 常 時 の約 □倍 」「当 初 の1/△程 度 」
活断層等に考慮した呼びかけ
○周辺の活断層等の存在についての留意事項の呼びかけ
地震調査研究推進本部 地震調査委員会「大地震後の地震活動の見通しに関する情報のあり方」報告書
(http://www.jishin.go.jp/reports/research_report/yosoku_info/)