2015年度の業績について(経理部統括から) 連結営業利益、経常利益、当期純利益は 2014年度に続き、2年連続の増益となりました。 当社グループの2015年度の連結損益につきましては、 当社グループは、 「中部電力グループ 経営ビジョン」に 燃料価格の低下に伴う燃料費と燃料費調整額の期ずれ お示ししたとおり、電力小売全面自由化をはじめとする環境 差益の拡大や水力発電量の増加に伴う火力燃料費の減少、 の変化を次の成長へ向けたチャンスと捉え、中部エリア外の さらにはグループ一丸となって徹底した経営効率化に取り 電力販売やガス販売の拡大、株式会社JERAなどを通じた 組んだ結果、2,849億円の営業利益、2,556億円の経常 収益基盤の拡大に取り組んでまいります。また、2016年4月 利益、1,697億円の当期純利益となり、2014年度に続き2年 から導入したカンパニー制により、収支管理をはじめカン 連続の増益となりました。 パニーごとの自律的な事業運営を通じて、より一層の経営 これを受け、2015年度の配当については、燃料価格の 合理化を推進するとともに、安価な燃料調達などにより、 急激な低下に伴う一時的な期ずれ差 益を除いても前期 さらなるコスト削減にも取り組んでまいります。 を上回る利益を確保することができたことから、今後も そして、今後もより一層の収支改善に努め、安定配当を 最 大限 の 経営 効 率化に努めていくことを前 提に、期 末 通じた株主還元を実現することにより、株主・投資家の 配当について1株につき前期比5円増である15円とし、 皆さまのご期待にお応えできるよう努めてまいります。 年間25円とさせていただくこととなりました。 取締役 専務執行役員 片岡 明典 17 Chubu Electric Power Company Group Annual Report 2016 売上高は、電気事業において暖冬影響や自動車関連の生産減などによる販売電力量の減少や燃料 費調整額の減少などにより電灯電力料が減少したことに加え、その他事業においてもエネルギー 事業の売上が減少したことなどから、前期に比べ2,495億円減少し2兆8,540億円となりました。 ■ 連結売上高の変動要因 31,000 (億円) 30,000 29,000 28,000 2014年度 売上高 27,000 31,036 電気事業の 減少 △2,283 2015年 度の業 績について︵ 経 理 部 統 括 から︶ 連結売上高 その他事業の減少 △212 2015年度 売上高 26,000 28,540 25,000 連結経常利益 経常利益は、電気事業において、燃料価格の低下に伴う燃料費と燃料費調整額の期ずれ差益の 拡大や水力発電量の増加に伴う火力燃料費の減少などにより、前期に比べ1,954億円増加し、 2,556億円となりました。 ■ 連結経常利益の変動要因 水力発電量の増加 99 2,500 2,000 1,500 1,000 500 0 2014年度 経常利益 その他 (億円) 355 期ずれによる 影響 1,500 2015年度 経常利益 2,556 602 株主・投資家からのご意見・ご質問 中期目標の「連結経常利益 1,500 億円以上」 を Q1 いかに達成していくのか。 A1 中期目標の水準については、原子力発電所の稼働 見通しが不透明ななか、利益水準を震災前に戻すことや 株主還元に関して、今後の配当水準の見通しを Q2 どう考えているか。 A2 震災以降毀損した財務基盤が未だ本格的に回復したとは 言い難いなかで、電力・ガス小売全面自由化など、当社を 収益性の観点などを踏まえ、チャレンジングな目標を 取り巻く事業環境は大きく変化しており、これまで以上に 設定いたしました。 競争力・リスク対応力を高める必要があると考えております。 目標達成に向けて、引き続き、最大限の経営効率化 そのなかで、2016 年度の配当金は、今後も最大限の にグループ一丸となって取り組んでいくことに加え、 経営効率化に努めていくことを前提に、中長期的な財務 株式会社 JERA を通じた燃料調達コストの低減や世界 状況や経営環境などを総合的に勘案し、1 株につき年間 最高水準の熱効率である西名古屋火力発電所 7 号系列 30 円を予定しております。 の 2017 年度からの運転開始などを具体的な施策とし 今後の配当水準についても、安定配当に努めていく て進めてまいります。 ことを基本としたうえで、将来に向けた競争力の強化や 株主の皆さまのご期待に応える観点などを総合的に勘案 して判断してまいります。 Chubu Electric Power Company Group Annual Report 2016 18
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