「茨城県への対日投資誘致促進に向けたアクションプラン2016」概要版

「茨城県への対日投資誘致促進に向けたアクションプラン2016」概要
【策定の趣旨】
人口減少,少子高齢化等により縮小傾向にある県内市場の活力を維持・発展させていくためには,本県の特徴を生かしつつ海外の成長活力を取り込ん
でいく必要があるが,本県は,先端科学技術や高度人材の集積,首都東京や成田空港への近接性,比較的安い地価,豊かな自然や温暖な気候など,
外資系企業の研究開発拠点などを誘致する上で高いポテンシャルを有している。
折しも,G7茨城・つくば科学技術大臣会合が開催されたことに加え,2020 年にはオリンピック・パラリンピック東京大会も開催されることから,これを好機
ととらえ,本県の優れた投資環境について積極的に情報発信し,対日投資を本県に呼び込むことが必要である。
このため,平成 26 年 12 月に設置した「対日投資県内誘致促進研究会」における議論も踏まえ,今後の対日投資の県内への誘致促進に向けた取組の
方向性を示すための「茨城県の対日投資誘致促進に向けたアクションプラン」を策定し,着実に実行することで,本県の活力向上を図っていく。
【具体的なアクション】
アクション① ビジネスしやすい環境の整備
国内外とのアクセス性の向上(県内と成田空港とを結ぶ高速バス交通網の充実・利活用促進,茨城空港の路線充実・アクセス性向上 等)
イノベーション創発に資する複合施設の設置についての調査・検討(試験研究施設やスタートアップオフィス,イノベーション交流拠点が一体となっ
た複合イノベーション施設等の設置について調査・検討)
知財・研究シーズを企業・投資家と結びつけるためのコーディネート(R&D 関連の知財や研究シーズの掘り起こし,研究者と企業・投資家との交流
会や対日投資セミナー等の開催,研究者や起業家による投資家向けのプレゼンテーション(「ピッチ」)の機会の創設)
人材確保に対する支援(外資系企業とグローバル人材(海外に留学経験のある日本人及び日本に滞在している外国人留学生等)とをマッチングす
るためのシステム構築に向けた検討)
県や関係市町村,ジェトロ等の支援機関等による連絡会議の開催等(情報共有の場の設置,関係機関と外資系企業との橋渡し)
県内の研究開発機関等との協議会の設置(知財・研究シーズの掘り起しや,知財・研究シーズの事業化に必要な施策立案に向けた検討,国内外
の R&D 企業との意見交換の場の設置)
アクション② 安心して生活・活動できる環境の整備
教育環境の充実(インターナショナルスクールや国際バカロレア(IB)の認定を目指す私立学校に対する支援,公立校におけるIB導入に向けた研
究)
医療体制の充実(医療機関における案内板等の多言語表記の働きかけ,(公財)茨城県国際交流協会作成のメディカルハンドブックの医療機関へ
の普及促進)
多言語での情報提供の充実(道路標識の英語併記化促進,外国人が多く訪れる観光施設などにおける標識の多言語化推進,市町村役場や住民
に身近な公共施設における標識の多言語化,住民向けのお知らせや学校からの通知でのやさしい日本語の使用や多言語化の働きかけ)
アクション③ 外資系企業向けインセンティブの導入検討
外資系企業誘致等に効果的なインセンティブの導入検討(外資系企業(特に外資系企業の研究開発機関)の誘致や流出防止に効果的なインセ
ンティブの導入についての検討)
アクション④ 魅力ある投資環境の情報発信
海外サイトロケーターを通じた情報発信(立地情報等の提供・アドバイス等のサービスを提供する「サイトロケーター」の招致を通じた情報発信)
海外からの外資系企業の招へい(外資系企業のニーズに合わせた県内視察のルートづくり,提携希望企業の紹介やマッチング会等の実施)
国内の外資系企業や在京の各国大使館関係者や海外プレス等を招待したセミナー・レセプションの開催(本県の魅力を幅広く発信)
国際的イベントを活用した情報発信(2020年の東京オリンピック・パラリンピック等を活用した情報発信)
MICE誘致促進(関係者が一体となって誘致活動に取り組む体制の整備,MICEエキスポへの出展)
あらゆる機会・ネットワークを活用した情報発信(外資系企業等が多く参加する国内外の国際会議・イベントでのPR,支援機関等とのネットワーク
を活用した情報発信や投資案件発掘)
アクション⑤ 税制・制度の調査研究推進
知財の移転を防ぐ方策の検討(県内で行われた知財への投資効果を十分に得られるよう,海外で導入されている制度などについて,導入の可
能性も含め調査・検討)
出入国手続きの円滑化に向けた方策の検討(外国から本県を訪れる研究者・企業関係者の出入国手続きの円滑化を図るための方策について,
出入国管理局の県内追加設置に係る国への働きかけ等も含め検討)
【アクションプランの推進体制】
平成 26 年にジェトロ,関係市町村及び庁内の関係部局を構成員として設置した「対日投資県内誘致促進研究会」を「対日投資県内誘致促進連絡会議(仮称)」
として発展的に継続し,事務局である国際課を中心として定期的にアクションプランの推進に向けた協議や情報共有を行っていく。