副会長就任にあたって 静岡県医師会副会長 紀平 幸一 もう暫く頑張るようにと、再任のお許しを頂き く、制度の主旨が理解され生かされていない為と ました。副会長も 4 期 5 年目に成ります。さすが 言われています。確かに本県の例を見てみまして に此の位やりますと大概の事は解って来て、多少 も、保身の為の甘い判断と言うのも有りますが、 の自信も持てるようになって来ております。 やはり本制度への理解が足りないが故と思われる 医療も再三、現在曲り角に来ていて、取り巻く 環境は厳しさを増す一方であると言われ続けてお りますが、確かにいろいろ難しい課題も多く対応 には難儀しております。 地域医療構想の問題、 新しい専門医制度の問題、 例もあって、此の事故発生時の管理者の判断が問 題と成っているようです。 そこでこの判断のまちまちの問題故、統一した 基準を策定して、ガイドラインとして見直そうと いう方向に向かっている様です。 組織力強化、会員増強の問題、かかりつけ医制度 真の原因を究明し、再発防止を図り、ひいては への対応、医療事故調の見直し等々極め付けは会 医療安全の確保につなげたい、本制度の真意を今 館の建て直しの問題です。 一つ心してもらいたいと思います。 地域医療の問題は幸い会長がその道のエキス パートですし、県もそれなりに懸命に対応しよう そして、今一つの問題点は内部調査の在り方の 問題です。 としているようですので、当県は一応先進県で 実は本県で経験した多くの事例に感じられた事 しょう。専門医の問題はその不出来さ故、見直さ なのですが、案の定、此の問題は、社会等から全 れるようです。会員増強の問題はこれは難儀です。 く評価されませんでした。なんだ、医療界の体質 無い知恵を懸命に絞って対応していますが未だに は今迄と少しも変わらず、相変わらず身内に因る 妙案は見つかっておりません。 内輪の処理しか出来ないでは無いかと言う評価で 医療事故調査制度の問題ですが、いろいろと難 す。 点が指摘され早々に見直しに入っております。実 一番懸念されていた法側、社会からの評価が、 は当初予想されていた例数よりも実際は現在 1 / 3 身内での処理しか出来ないと言う事は、 唯でさえ、 位の事例しか報告されておりません。しかし実際 法側、社会からの担保が全くない本制度にとって これに該当するような案件は、必ず予想された位 は致命傷に成りかねないからです。何故なら少し のものは発生しているはずであると考えられてい でも中立公平な運用をして、法側、一般社会から ます。何故か、これは当初案じられていたように、 一刻も早く信頼できる制度である事を認知しても 事例発生時の管理者に委ねられている事故の判断 らわないといけない立場にあったためです。逆の に問題が有り、本制度の本当の主旨に沿うよりも 評価をされてしまったと言うことは、此の制度の 現実の立場に管理者が流されてしまった判断が多 立ち位置から又遠のいてしまったという事で、早 静岡県医師会報 第1541号 平成28年 9 月 3 晩の見直しが必要になるかと思われます。ほとん どの事例は病院、其れも自前で内部調査が可能な 位の病院での例です。どうしても身内の処理に成 りがちですし、案の定そう評価されてしまいまし た。外部委員の斡旋依頼も有りましたが、形だけ のものが多かったように思います。高度医療を 担っているが故にどうしても学術的になりがち で、専門家に偏りがちです。又医学者、医師はど うしてもそっちの方を向きがちです。真の公平と は、中立とは、その担保はどう保つのか、もう少 し真摯に、深刻に考えて頂きたいと思います。本 県での事例もよく検証して見ると同じ事が言えま す。本制度の向かう所は学術も大切ですが、社会 的な納得、認知なのです。今一度公平、中立を見 直して出直す必要が有るようです。 かくなる次第で本医療事故調査制度も見直しが 始まりました。一刻も早く医療界からも、法側か らも一般社会からも信頼され認知された制度に育 つ事を心から願っております。 少々医療事故調に特化しすぎました。いずれに しろこれからは大変のようです。 しかし一歩一歩責務を自覚して頑張るしかあり ません。暫しの間ご理解、ご協力をお願い致しま す。 講演会受付における「医籍登録番号」の記載に ご協力をお願いします! 平成28年度から、生涯教育講演会の受講によって取得される単位・カリキュラムコードについて は、「全国医師会研修管理システム」への入力をもって出席管理がされることとなりました(紙媒 体の生涯教育参加証の発行は廃止)。 このシステムに県医師会・郡市医師会が受講者を登録する際、個人の特定のために「医籍登録番 号」が必須の情報となります。 つきましては、全国で実施されるシステムであることをご理解いただき、各講演会の受付におけ る医籍登録番号のご記入について、会員の皆さまのご協力を何とぞよろしくお願い申し上げます。 なお、このシステムに入力される講習会受講による単位・カリキュラムコードの取得については 日本医師会で管理されますので、 年度終了後にご申告いただく必要はなくなることを申し添えます。 4 静岡県医師会報 第1541号 平成28年 9 月
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