(平成28年10月1日~10月7日) (PDF形式 : 66KB) - 法務局

公 証 週 間
(平成28年10月1日~10月7日)
重要な契約や遺言は公正証書で!
■ 公証人と公証事務について
公証制度とは,国民の私的な法律紛争を未然に防ぎ,私的法律関係の明確化,安定
化を図ることを目的として,証書の作成等の方法により一定の事項を公証人に証明さ
せる制度です。
公証人は,公証人法の規定により,法曹有資格者など法律に関する知識や実務経験
が豊かな者の中から法務大臣によって任命され,国の公務として公証事務をつかさど
る者であり,法務省の地方支分部局である法務局又は地方法務局に所属し,その管轄
区域内に公証役場を設置して,公証事務を行っています。
公証人の取り扱う公証事務は,大別しますと,①不動産の売買,賃貸借,金銭消費
貸借や任意後見などの契約や遺言等に関する「公正証書の作成」,②私署証書がその
日に存在した事実を証明する「確定日付の付与」,③私署証書や会社等の定款に対す
る「認証の付与」の3種類があります。
このように,公証人は,私人の法律関係や私権に関する事実について,公正証書の
作成等の方法によって事実を証明することにより,法律関係や事実の明確化を図り,
更には執行力を付与することによって,私的法律関係の安定と紛争の予防に寄与して
います。
■ 書面を残しておくだけでは安心はできません。
私的な不動産の売買や賃貸借,金銭の貸借など重要な取引をしたり,遺言をしてお
きたいときなど,みなさんは契約書や遺言書など書面にして後日に備えたいとお考え
になるでしょう。
ところが,その書面が法律的にみて内容が不明確だったり,形式が整っていなかっ
たりして,後日相手方や第三者から「偽造だ」とか「無効だ」などと主張され,トラ
ブルになったとしたら,トラブル防止のために書面を作った意味がありません。ただ
書面があるというだけでは,必ずしも後日のトラブル防止にはならないのです。
■ 公正証書の内容は法律的に十分検討されます。
重要な契約や遺言などをされるときには,公正証書を利用することが賢明です。
公証制度とは,書面の作成に当事者だけでなく公的立場にある公証人が関与し,法
律に適合した適正・有効な書面,すなわち公正証書を作成する制度のことです。公証
人が作成した公正証書は,公文書として,一般の私文書に比べ,はるかに強い証明力
があるのです。
■ 紛失や変造の心配がなく,内容は秘密厳守です。
完成した公正証書の原本は公証役場に厳重に保管されますので,紛失したり変造さ
れたりすることはありませんし,秘密は厳守されます。遺言書など,勝手に他人に見
られるようなことはありません。
■ 全国各地で「公証週間」の行事が催されます。
毎年10月1日から7日は「公証週間」です。
「公証週間」では,公証制度の周知と利用促進を図る目的で,全国各地で広報活動
が行われます。
公証週間の期間中は,全国に約300箇所ある公証役場や臨時に開設される公証相
談所において,公証人が直接公正証書の作成やこれに関する法律相談(公証相談)に
応じていますので,もし重要な取引に関する契約や遺言書の作成などで少しでもお悩
みの方がありましたら,是非この機会にご相談ください。この期間中に都合が悪くて
行けないという方でも,公証役場では,随時公証相談に応じていますので,ご都合の
よいときにご相談ください。なお,公証相談は無料です。