質量分析装置について

2016/8/29
質量分析装置について
検査部
質量分析装置『MALDI-TOF MS』
マトリックスと
試料の混合
本日の報告事項
レーザーによる
マトリックスの励起
脱離および
イオン化:プロトン化
レーザー光
H+
1.質量分析装置の原理
H+
2.長所
試料台
3.課題(短所)
試料(細菌)
マトリックス
図1.マトリックス支援レーザー脱離イオン化
検出器(GOAL!)
1位
2位
相
対
強
度
3位
真
空
中
を
飛
行
飛行時間の測定
t1
t2 t3
飛行時間
時間=距離・ イオン質量/電荷数・定数
START!
加
速
レーザー光
レーザー脱離/イオン化
図2.飛行時間の測定
相
対
強
度
m1
m 2 m3
質量m/z
1
2016/8/29
菌種別にみたマススペクトル
本日の報告事項
1.質量分析装置の原理
2.長所
3.課題(短所)
速い
迅速同定の実現
血液培養陽性ボトル液のキットを用いた直接同定法
検体(ボトル液)の前処理
約10分
1) 血液1mlをチューブにとる
2) lysis buffer200μl加えて10秒間混和
3) 13000rpm1分遠心、上清捨てる
分離培養
4) 1mlのwashing bufferを加え、攪拌混和
5) 13000rpm1分遠心、上清捨てる
グラム染色
6) 300μl脱イオン水を加え混濁後、900μlエタノールを加える
7) 13000rpm2分遠心、上清捨てる(エタノールをとばす)
8) ペレットに70%ギ酸20μl加え攪拌後、等量のアセトニトリルを加える
9) 13000rpm2分遠心、上清捨てる
上清をサンプルとして用いる
酵母の同定
血液培養が陽性時(当日)に菌種同定ができるメリット
1)菌名から適正な抗菌薬を選択できる
(早期の適正治療へ貢献)
クロモアガーCandida培地
菌名
キッチリ
ID32 C アピ
抗菌薬変更が2日早くできる
E.faecalis
ABPC、MEPM が感受性
E.faecium
ABPC、MEPM は耐性
抗MRSA薬(VCM)
S.maltophilia
MEPM、IPM は耐性
MINO、LVFX、ST
2)菌名から早期にカテーテル抜去の判断ができる
S.aureus
膿瘍形成を疑う
関節炎、腸腰筋膿瘍、脊椎炎を考慮
カテーテル抜去
2週間の抗菌薬投与
質量分析
CNSの菌種
コンタミの可能性もあり
カテ感染、IEなども考慮
従来
2セット採血での確認
カテーテル抜去の判断
2
2016/8/29
菌名
キッチリ
抗酸菌の同定
菌名
キッチリ
抗酸菌の同定
質量分析装置
DDHマイコバクテリア極東
M. bovis
M. szulgai
M. terrare
M. kansasii
M. avium
M. trivial
M. marinum
M. intracellulare
M. fortuitum
M. simiae
M. gastri
M. cheronae
M. scrofulaceum
M. xenopi
M. abscessus
M. gordonae
M. nonchromogenicum
M. peregrinum
従来
質量分析装置
抗酸菌 検査ガイド2016 p66 表6
質量分析装置の長所
本日の報告事項
1.質量分析装置の原理
速い
2.長所
安い
3.課題(短所)
菌名キッチリ
糸状菌の鑑別は困難ことが多い
症例1
症例2
検体から直接、起因菌を検出でき難い
迅速診断に105以上の菌量が必要
Aspergillus、Fusarium、Mucor は可能らしい
S. prolificans
S. apiospermum
発育速度
やや速い
(5日で成熟)
やや速い
(7日で成熟)
ジャイアントコロニー
(PDA培地)
オリーブ色~黒色
淡黄褐色~淡茶褐色
スライドカルチャー
分生子が集簇
卵円形~洋梨形
分生子が1~2個
卵円形
薬剤感受性
多剤耐性
VRCZ、MCZも効かない
AMPH、FLCZ、ITCZに耐性
VRCZ、MCZが第1選択薬
血液培養、尿、脳脊髄液は直接同定が可能
3
2016/8/29
4