岡 照晃(おか てるあき) コーパス開発センター 特任助教 コーパス開発センターにおいて,本研究所の言語資源に対する検索システム の整備,新たなコーパス開発に対する技術的支援,コンピュータを利用した言 語学的・自然言語処理学的研究を職務内容とする特任助教を公募した。運営会 議人事委員会で選考の結果,複数の候補者の中から岡照晃氏が選ばれ,2016年 9月1日付けで着任した。 岡氏は, 「統計的機械学習を用いた日本語歴史コーパス構築時の表記整理作業 の自動化」と題する博士論文により2015年3月に奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科で博士(工学)の学位を取得した。同大学院在学中は日本学術 振興会特別研究員(DC2),2015年4月から2016年3月までは京都大学情報学研究 科で特定研究員,2016年4月1日から8月31日までは国立国語研究所研究系言 語変化研究領域でプロジェクト非常勤研究員を勤めた。 研究の中心は,日本語歴史コーパス構築に必要な表記整理作業を統計的機械 学習により自動化する研究であり,ジャーナル論文1本,国際会議論文1本を発 表している。また,奈良先端科学技術大学院大学在学中に情報処理学会自然言 語処理研究会の学生奨励賞を受賞した。主要な業務であるコーパス検索系の整 備や形態素解析,さらには第3期に計画している新たなコーパス群の構築など について十分な研究力を有しており,着任後は本研究所における言語資源群の 充実に大きな力となることが期待される。
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