リカバリーサポート・ネットワーク - PCSA パチンコチェーンストア協会

発行日 2016 年 8 月 25 日
ぱちんこ依存問題相談機関 認定特定非営利活動法人
第 112 号
リカバリーサポート・ネットワーク
ぱちんこ依存問題相談機関からのメッセージ
112号
さくら通信とは…
小さなつぼみに過ぎない私たちの活動が、桜前線のように南の島沖縄から日本中に回復支援の
輪となって広がり、これらを必要とする人たちに届くことを願って名づけました。
7月26日に相模原市の障害者施設にて被害に遭われ、尊い命を失われた被害者の皆様、ご家族の皆さまに心より
お悔やみを申しあげます。また、この事件において心身を深く傷つけられた方々が、その苦しみより一日も早く解
放されることを願っております。
社会の福祉事業の一端を担うものとして、私たちRSNは、
「人と人が一つの時代を未来に向かってともに生きる
こと」を最も大切にし活動を続けてきました。加害者は、
「知的障がい者」という「特殊な人種」が存在しているかの
ように人間をラベリングし、異化し、命を奪いました。人が誰かをラベリングする時、それが個人の狂気であれ、医
療であれ、司法であれ、福祉であれ、立場が弱くラベリングされる側になってしまう人々の個人の意思や尊厳、存
在価値が、ラベリングする人、そのラベリングを求める人々
CONTENTS
などの考え方や圧力によって押しつぶされ、無視されてし
まう危険性が常に潜んでいます。
P1 ・・・・・・RSN News
「病気」や「障害」はあっても、
「病者」や「障害者」という人
P2 ・・・・・・RSN月次データ報告
はいません。ともにこの時代を生きる私とその人がいるだ
P3 ~ P5・・ 2016年上半期データ報告
P6・・・・・・相談員コラム
けです。私たちRSNは、相談者を安易にラベリングしませ
P7・・・・・・トピック&インフォメーション
ん。相談員と相談者の小さな出会いが、相談者自身が人生を
P8・・・・・・情報掲示板
より良い方向に変える契機になってくれればと願い、傾聴
し、知恵を絞りながら対応しています。
RSN News
【お知らせ】
ホール従業員に向けたのめり込み防止・啓
発ポスターの提供を開始しました。
2016年7月25日 よ りRSNホ ー ム
ページにて、ホール従業員向けのの
めり込み防止・啓発ポスターの無償
配 布 を 開 始 し ま し た。希 望 さ れ る
ホールのみへの提供としています。
従来のパチンコユーザー向けのポ
スターも、継続配布中です。
全日本社会貢献団体機構より平成28年度
特命助成事業に認定(2016/7/21)
全日本社会貢献団体機構(AJOSC)
(会長 杉浦正健)
の平成28年度助成金贈呈式が2016年7月21日に東京
にて開催されました。計23事業に5,150万円の助成が
認定されました。RSNには特命助成事業として昨年に
引き続き1,000万円の事業助成が認定されました。
贈呈式には西村代表が参加し、助成認定書をいただ
きました。
【全商協 RSN 支援室より(7 月)】
【活動報告】
(公財)日工組社会安全研究財団30回「パチ
ンコ依存問題研究会」
(2016/7/20)
2016年7月20日に第30回「パチンコ依存問題研究
会」が東京で開催され、西村代表が参加しました。次回
は、9月7日に開催予定。
ぱちんこ依存の相談は
相談件数24 件
(初回相談16件、
複数回1件、
無言2件、
問合せ5件)
□ 支援室相談員の電話対応について、
西村代表が
全商協事務所にて直接指導を行いました。
(2016/7/20)
050-3541-6420
月~金 10時~ 16時(土日祝祭日除く)
※さくら通信は、「AJOSC」の助成、会費、寄付金などにより発行・配布を行っています。
1
ぱちんこ依存問題相談機関 認定特定非営利活動法人
リカバリーサポート・ネットワーク
2016 年 7 月の電話相談のデータ報告
7月の相談件数は207件(沖縄RSN183件、全商協RSN支援室24件)で、前月より20件減少しました。相談件数の
季節変動は、春季から夏季にかけピークを迎え、夏場を境に一旦落ち着く傾向があります。しかし今期は、春季から
夏季にかけての相談件数が思いのほか増加しませんでした。特に7月の相談件数の変動は激しく、中旬から月末に
かけて極端に相談件数が落ち込みました。相談件数の減少に関する理由は特定できていませんが、遊技業界がより
厳しい状況に直面している影響が電話相談に及んできた可能性も考えられます。
2016 年 7 月 1 日~ 2016 年 7 月 31 日
相談件数 207 件(全商協 RSN 支援室件含む)
2016 年 1 月 1 日~ 2016 年 7 月 31 日 2016 年累計 1,568 件 開設からの総件数 (2006
年 4 月~ )
19,339 件
① 相談回数
② コーラー関係性
家族・友人
n=183
(支援室除く) 39(28%)
間違い・無言・
問い合わせ
5(3%)
複数回
37(20%)
③ 性
n=141
(初回のみ)
n=102(初回のみ)
男性
女性
86(84%) 16(16%)
家族・友人
n=39(初回のみ)
女性
35(90%)
男性 4(10%)
本人
102(72%)
初回
141(77%)
本人
別
①相談回数…初回相談141件(77%、前月比-14件)、複数回37件(20%、同-5件)、間違い・無言・問合せ5件(3
%、同-1件)でした。内訳の割合は前月と比較してほぼ同じで、件数が全体的に減少しました。
②コーラー関係性…初回相談のうち、本人からの相談は102件(72%、前月比-20件)、家族・友人からの相談は
39件(28%、同+7件)でした。家族・友人の割合が高いですが、本人からの相談件数の減少によるという印象が
強いです。
③性別…本人性別の内訳は男性86件(84%、前月比-8件)、女性16件(16%、同-12件)でした。家族・友人の性
別は、男性4件(10%、同-5件)、女性35件(90%、同+12件)でした。
④ コーラーの年齢
31
29
10
5
20
(初回のみ)
本人
n=102
家族・友人 n=39
25
10
2
⑤ 紹介先
30
9
40
精神保健福祉センター
16
(初回のみ 複数回答)
福祉事務所
3
2
保健所 2
本人
家族・友人
ワンデーポート
8
3
医療機関(主治医戻し含む) 2
10
ギャンブラーズ・アノニマス
7
5 5
50
60
2
70
1
80(代)
ギャマノン 1
1
法テラス 1
12
書籍
5
1
その他
紹介先なし
⑥ 経
11
22
8
54
8
路
n=141(初回のみ 本人、家族・友人のみ)
本
人
家族・友人
合計
ホール内ポスター
52
10
62
インターネット
31
17
48
雑誌
2
0
2
他の相談機関
1
2
3
ホール貼付ステッカー
1
0
1
ホール配付ティッシュ
4
0
4
その他
7
8
15
不明・拒否
総計
2
4
2
6
102
39
141
④コ ーラー年齢…本人相談の件数は、20代と50代の
減少が目立ちます(前月比20代-8件、50代-7件)。
⑤紹介先…ワンデーポートとRSNが共催する、家族に
向けた個別相談事業が5月より始まりました。家族
の方には、ワンデーポートの家族相談を紹介するケ
ースが増えています。
⑥経路…本人相談では、インターネット経由の相談が
前月比で14件減少しました。ホール内ポスター経由
の相談は3 ヵ月連続で緩やかに減少しています。
特集
相談データ報告
2016年 上半期電話相談データ報告
2016年度上半期(1月~ 6月)の相談件数は1,361件(全商協RSN支援室含む)でした。
相談件数は前年同期より224件減少しましたが、毎月200件を超える相談が寄せられて
います。今回の特集は2016年上半期電話相談データをご報告いたします。
相談の基礎資料
1.月別件数・通話回数
2016年上半期(1月~ 6月)の相談件数は、 1,361件で
した(全商協RSN支援室142件含む)。前年同期(1,585
件)より224件減少しました。月平均相談件数は226.8
件
(前年同期264.2)でした。多様化した啓発活動により
2013年・2014年と2年連続で年間3,000件を超えた相
談件数は、2015年から徐々に落ち着いてきたようです。
今年度上半期は、相談件数が減少するなか、複数回相
談は上昇しました。同一の方からの相談という特徴はあ
りますが、一回の相談で終わらないよう、ホールに行き
たくなった時、苦しい時は気軽にRSNを利用していただ
くよう声かけをしております。また、昨年8月から全商
協RSN支援室が開設され、音声ガイダンスによる相談振
り分けが行われています。相談内容に応じて役割分担し
たことで、間違い・無言・問合せが大幅に減少しました。
【月別相談件数】
2015 年 n=2,967
2016 年上半期 n=1,361
(全商協 RSN 支援室含む)
350
299 304
300
●
●
●
●
209
230
●
200 ●
●
211
203
150
1
2
3
281
262 ●
252
●
249
245
250
●
4
初回
複数回
●
●
●
226 227
● 221
●
●
247
●
174
●
5
6
7
8
9
10 11 12(月)
2015年上半期
2016年上半期
1239(78)
965
(79)
202(13)
223
(18)
間違い・無言・問合せ
総計
249
239
144(9)
31(3)
1585(100)
1219
(100)
(全商協RSN支援室を除く 表カッコ内はパーセント)
2.都道府県別相談件数
都道府県別相談件数の上位は、東京都95件(前年同期
-20件)、大阪府81件(同-16件)、埼玉県58件(同-11
件)、千葉県56件(同-22件)、神奈川県50件(-21件)で
した。相談件数は上位10県において全ての都道府県で
減少しました。前年同期に啓発用ポケットテッシュ配
布により倍増した愛知県からの相談は例年通りの数値
に戻りつつあります。
遊技業界による啓発活動の多様化によって情報が
ユーザーの目に触れる機会が増え、印象が薄れてきた
ことが相談件数減少の理由のひとつかもしれません。
現在、新たな取り組みの一つとして自己評価用WEBア
プリの準備を開始しております。
2015年上半期
2016年上半期
1位
東
京
115
東
京
95
2位
大
阪
97
大
阪
81
3位
千
葉
78
埼
玉
58
4位
愛
知
78
千
葉
56
5位
神奈川
71
神奈川
50
6位
埼
玉
69
福
岡
45
7位
福
岡
49
愛
知
42
8位
静
岡
46
兵
庫
32
9位
兵
庫
38
静
岡
30
北海道
33
北海道
27
10位
(全商協RSN支援室を除く 初回のみ)
3.相談者の関係性
相談者の関係性の内訳は、
「 本人からの相談」78%、
「家族・友人からの相談」22%でした。家族・友人からの
相談比率が低下し、本人相談比率が上昇しました。昨年
はカジノ法案に関連して「ギャンブル依存」についての
報道が注目されたことで家族相談が一時的に増加しま
した。メディアを通じた情報は相談件数に影響を与え
ます。特に家族は、敏感に反応を示します。
2015年上半期
2016年上半期
本人
933(75)
757(78)
家族・友人
301(24)
207(22)
ホール関係者
1(0)
0(0)
援助者
4(1)
1(0)
不明・拒否
総計
0(0)
0(0)
1239(100)
965(100)
(全商協RSN支援室を除く 初回のみ 表カッコ内はパーセント)
3
ぱちんこ依存問題相談機関 認定特定非営利活動法人
リカバリーサポート・ネットワーク
4.「話したい」内容と「知りたい」内容
「話したい内容」は、初回相談965件中98件(複数回相 【話したい内容】
(n=965)
談のため回答数101)でした。昨年8月より全商協事務
2015年上半期
2016年上半期
局内に「全商協RSN支援室」が開設され、のめり込み問
ホールに関する苦情
28
5
題以外の相談の対応をお願いしています。相談者の「話
グチ
72
31
したい内容」は、主に支援室での対応となり、各項目で
当事者に関する感情
107
65
相談件数は減少しました。特に「ホールに関する苦情」
お礼・激励
0
0
「グチ」の合計は前年同期より64%減少しました。
不明
0
0
「当事者に関する感情」では、
「パチンコを遊技したい
(全商協 RSN 支援室を除く 初回のみ 複数回答)
思い」
「やめている辛さ」といった本人からの訴えから、
「なぜ、嘘をつくのか?」
「何を考えているか理解できな
い」という本人に対する家族の訴えまで、内容はさまざ 【知りたい内容】
(n=965)
まです。
2015年上半期
2016年上半期
「知りたい内容」は927件(回答数986)でした。相談者
借金の返済方法
29
15
の関係性の比率変化によって各項目の相談数は影響を
やめ (させ) る方法
770
684
受けますが、相談者が最も知りたい情報は「やめ(させ)
地域の相談先
116
66
る方法」で684件でした。のめり込み問題に併存した借
家族の接し方
225
132
金問題に関する相談は15件と少なく、相談者の多くは
その他
111
89
金銭問題より遊技に関する問題の改善を望んでRSNを
(全商協 RSN 支援室を除く 初回のみ 複数回答)
利用されてます。
5.相談者の相談経路
相談者がRSNを知るきっかけとなった相談経路
は、ホール内ポスタ-435件(45%)、次いでインター
ネット341件(35%)でした。2つの経路の合計は相
談全体の8割を占めました。その他経路の内訳は、身
近な家族や友人、知人からの情報提供から相談につ
ながるケースが37件、ホール関係者5件、医療機関5
件でした。多様な啓発活動は問題を抱える本人の方
だけではなく、その周辺の身近な方々の情報源にも
なっています。
RSNの存在を知ってから実際の相談に至るには、
時間が必要なようです。匿名の電話相談とはいえ、他
者に自分自身の問題を相談するには一歩踏み出す勇
気が必要なようです。大きな一歩が次の行動につな
がるよう相談員は工夫しながら対応しています。
2015年上半期
2016年上半期
528(43)
435(45)
ホール貼付ステッカー
7(1)
10(1)
ホール配付ティッシュ
40(3)
48(5)
ホール内ポスター
新聞
インターネット
TV
10(1)
3(0)
451(36)
341(35)
3(0)
1(0)
雑誌
32(3)
11(1)
他の相談機関
27(2)
14(2)
その他
99(8)
63(7)
不明・拒否
42(3)
39(4)
1239(100)
965(100)
総計
(全商協RSN支援室を除く 初回のみ 表カッコ内はパーセント)
6.転帰
相談に対して他機関を紹介したケースは、458件
(47%)、電話相談のみで終了したケース501件(52%)
でした。電話相談のみで終了したケースが初めて他機
関を紹介するケースを上回りました。
「どのようにパチンコをやめるか」ということだけで
はなく、
「なぜパチンコを必要としているのか?」とい
う視点も問題改善には重要です。パチンコを必要とし
ている理由が問題改善のキーポイントになることもあ
ります。
4
2015年上半期
2016年上半期
他機関紹介
651(52)
458(47)
電話相談終了
581(47)
501(52)
経過観察
総計
7(1)
6(1)
1239(100)
965(100)
(全商協RSN支援室を除く 初回のみ 表カッコ内はパーセント)
全商協RSN支援室データ
全商協RSN支援室に寄せられた2016年度上半期相談は142件でした。全商協RSN支援室では、のめり込み
問題以外の相談について対応をしていただき、相談データについてはRSNで管理しております。
以下に、全商協RSN支援室の2016年上半期相談データの一部を紹介いたします。
【総件数および月別相談件数】
年
1月
2月
3月
4月
5月
6月
総計
2016
24
21
28
23
22
24
142
【相談回数】
(n=142)
【相談内容】
2016年上半期
初回
106
(75)
複数回
6(4)
間違い・無言・問合せ
総計
30(21)
遊技業界に関する意見
不正に関する相談
ホールに関する苦情
142
(100)
(表カッコ内はパーセント)
(n=106)
2016年上半期
1
13
8
グチ
16
依存問題
64
その他
15
(初回のみ 複数回答)
【相談者の関係性】
(n=106)
【紹介先】
(n=106)
2016年上半期
本人
94(89)
2016年上半期
紹介先なし
97
家族・友人
7(6)
警察
1
援助者
0(0)
健全化ネット
3
不明・拒否
5(5)
PSIO
遊技産業不正対策情報機構
4
全日遊連
4
総計
106(100)
(初回のみ 表カッコ内はパーセント)
(初回のみ 複数回答)
2016年上半期を振り返って
はじめに、2016年4月の熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。災害では被災者、
救援者ともに自覚している以上に大きなストレスを受けており心身への影響が心配されます。直接的に被災
されていなくても、被災地周辺で生活されていた方々にも大きな精神的な影響があることが考えられます。時
間の経過とともに支援や復興が一息つく頃は、のめり込み問題を抱えている方に留まらず、適度に遊技を楽し
んでおられた方にものめり込みのリスクが高まることがあります。RSNでは、長期的な視点を念頭に、経過を
見守りながら、慎重に対応したいと思います。
2016年上半期の相談は、前年同期より224件減少しました。都道府県別の相談件数上位10県の相談データ
は、全ての県において相談件数が減少しました。ある特定の地域からの相談が極端に減少しているのではない
ようです。相談件数減少の背景としては、
「多様化した啓発活動の効果の薄れ(啓発の浸透)」
「カジノ議論に関
連した依存問題がメディアに取り上げられる機会の減少」
「ホール内ポスターの貼付率の低下」など様々な要
因が考えられます。相談件数の変化については、下半期の動きを含め、今後も注視していきます。また、2016年
は新たな啓発活動として、従業員に向けたのめり込み防止ポスター配布の開始、年内配信に向けた自己評価用
WEBアプリの作成に着手しました。
全商協RSN支援室は、開設から1年が経ち、269件(2015.8 ~ 2016.6月末)の相談が寄せられました。
「遊技
機に関する情報」
「遊技業界に対する意見」
「遠隔操作についての調査」といったRSNでは対応することが困難
であった、のめり込み問題以外の相談について対応していただきました。
5
ぱちんこ依存問題相談機関 認定特定非営利活動法人
リカバリーサポート・ネットワーク
ホール従業員に向けたのめり込み防止・啓発ポスターの
提供についてRSN相談員からの報告
2016年7月よりホール従業員向け『パチンコ・パチ
スロへののめり込み防止・啓発ポスター』配布を開始
しました(このポスターはパチンコホール関係者のみ
の配布となっております)。
これまでRSNの取り組みは、問題を抱えるユーザー
とその家族に向けた啓発を主軸としてきました。ホー
ルで働く従業員個人に向けた啓発は初めての取り組
みです。問題を抱えた方にとって自分自身の悩みを他
者に相談することは勇気がいることです。遊技を提供
する側の立場にある者が、遊技の問題を抱える立場と
なったとき、相談することへのハードルは一般のユー
ザーより高くなることは想像がつきます。この従業員
に向けた啓発ポスターが、相談者の立場や肩書が問題
改善の阻害因子にならないように、相談をすることへ
の敷居を下げる役割を果たして欲しいと思っていま
す。
配布開始後から、啓発ポスターを見たホール従業
員の方から相談が寄せられています。“青い色のポス
ム
コラ
遊技を提供するという特殊な環境で働く方への支
援については、RSNにおいてもデータの蓄積や確立
した方法があるわけではありません。相談員として何
ができるか手探りの部分もありますが、ホールで働く
方への一助となれば幸いです。健全な娯楽を提供する
にはユーザー・従業員ともに依存問題への対策は重要
です。従業員に向けたのめり込み防止・啓発ポスター
の提示並びにユーザーに向けたホール内ポスターの
継続した貼付のご協力をお願いいたします。
ホール従業員に向けたのめり込み防止・啓発ポス
ターの取得の方法は、RSNのホームページ:http://
rsn-sakura.jp/のフォームより必要事項を入力の上
お申し込みください。後日、RSNよりPDFデータを送
信いたします。ポスター取得に関して、ご不明な点は
RSNまでご一報下さい。
『相談員のつぶやき』
現在、遊技業界は、
「検定機と性能が異なる可能性の
ある遊技機」いわゆる遊技くぎ問題で揺れています。
本年6月には、パチンコ・パチスロ21世紀会が「遊技業
界における健全化推進に関する声明」のなかで検定機
と性能が異なる可能性のある遊技機約59万台を年末
までに回収・撤去すると発表しました。遊技くぎ問題
に関する責任の所在や遊技機の撤去に伴う経済的な
負担など業界は混乱期を迎えています。この遊技くぎ
問題の代償は遊技業界に対する深刻な不信感を招い
たことは間違いなく、社会的な信頼性を回復するうえ
で業界は大きな転換を求められています(今回の一件
で遊技業界からユーザーに向けての説明か見えてこ
ないことが残念です)。また遊技くぎ問題に伴う遊技
機の回収・撤去が完了し目前の問題を超えた後に、遊
技業界がどのような方向に進むか、大きな節目を迎え
ていることは間違いないようです。
相談業務からは、この問題について相談者はどのよ
うな見方をしているのかよく見えてきません。相談さ
れる方からは、遠隔操作や不正に関する訴えはあるも
のの、遊技くぎ問題に関する指摘はありません。日頃
6
ターを見て電話した”と言っていただけば、立場がす
ぐに理解できます。相談を利用される方は、はじめに
“青い色のポスターを見て”とお伝えください。
シビアな訴えがあるなか、遊技くぎ問題に関する意見
がないことへの違和感をおぼえます。
相談員として、今後、遊技機の撤去が完了しホール
に設置してある遊技機が検定に沿ったものとなった
とき、相談者にどのような反応が現れるか気になりま
す。ユーザーは遊技機の変化にはとても敏感です。
「前
の○号機は楽しかった」
「昔はもっと遊ばせてくれた」
「負けても納得できた」古き良き時代の思い出を話さ
れる相談者もおられる一方で、のめり込み問題が深刻
化している方のなかには金銭を追い求め射幸性の高
い機種を追い求める方もおられます。射幸性には「問
題」と「魅力」という相反する要素があります。今後、よ
り一層、遊技を提供する側である遊技業界にはそのバ
ランスをとるセンス(そのセンスの根底となる理念)
に対して、ユーザー、そして社会から厳しい目が向け
られると思います。
射幸性に対する問題をこれまで指摘され続けてき
た遊技業界が、過度な射幸性からの脱却に向かい大衆
娯楽としての原点回帰するか、このまま突き進むの
か、相談員として今後の動向がとても気になります。
今月のトピック&インフォメーション
認定NPO法人ワンデーポート・RSN共催
平成28年度・個別相談事業のご案内
ギャンブルに問題のある人の回復支援を行ってい
る認定NPO法人ワンデーポートの家族に向けた個別
相談(RSN共催)をご案内いたします。
「パチンコ・スロットがやめられない」
「スマホ・ゲー
ムがやめられない」
「 金銭管理が苦手」
「 仕事が続かな
い」といったギャンブリング問題や生活の課題を持っ
ている方の家族に向けた無料個別相談が、5月より始
まりました。相談は毎週金曜日、相談料無料、要予約。
【問合せ先】認定NPO法人ワンデーポート
TEL:045-303-2621
詳しくは http://www5f.biglobe.ne.jp/~onedayport/
依存の問題の支援に携わる人たちの
からのお知らせ
勉強会(沖縄勉強会)
昨年に引き続き、依存の問題の支援に関わる支援者
の連携と質的向上の取り組みを目的とした勉強会
(沖
縄勉強会)を毎月第3土曜日 10:00~12:00に開催し
ています。ギャンブリング問題の支援に携わる方、依
存問題に興味のある援助職者の方であればどなたで
も参加できます(本人・家族の方は参加できません)。
興味のある方は、RSNまでご連絡下さい。
【問合せ先】RSN
TEL:098-871-9671
沖縄だより
事務所で育てているドラゴ
ンフルーツがついに花を咲
かせました。このサボテン科
の植物は沖縄では馴染みのフ
ルーツです。果実の色は赤と
白があり、色によって味わい
も違います。3つ実ができて
いますので、皆で試食します。
訂正してお詫びします
さくら通信7月号、視察来所報告(P1)にて全国遊
技機商業協同組合連合会(全商協)と記載しました
が、正しくは東日本遊技機商業協同組合(東遊商)で
す。関係者の皆さまには、ご迷惑をおかけいたしまし
た。深くお詫び申し上げます。
RSNに届いた寄贈品一覧 (7月1日から7月31日到着分)
到着日
7月 4日
品名(書籍名)
寄贈いただいた企業・団体名
週刊アミューズメントジャパン 第543号~第546号
㈱アミューズメントプレスジャパン
遊報 6月号 No.301
全日本遊技事業協同組合連合会
Toyusho 7月号 Vol.80
東日本遊技機商業協同組合
遊技ジャーナル 7月号No.855
㈱遊技遊技ジャーナル社
7月 5日
みんなのパチンコジャーナル2016
㈱ガイドワークス
7月 8日
SEQUENCE 7月号 通巻302号
㈱シークエンス
7月 12日 日遊協 7月号 Vol.303
一般社団法人
7月 15日 娯楽産業 7月号 通巻626号
㈱娯楽産業協会
7月 19日 PCSAアクションレポート Vol.121
一般社団法人パチンコ・チェーンストア協会
7月 20日 月刊GreenBelt 8月号 Vol.606
㈱アド・サークル
7月 22日 日本遊技通信 7月号 通巻1091号
㈲日遊通信
7月 26日
㈱アミューズメントプレスジャパン
月刊プレイグラフ
㈱プレイグラフ社
8月号 通巻628号
㈱遊技経済
遊技日本 8月号 通巻666号
㈱近畿出版社
7月 29日 遊技通信 8月号 No.1442
☆
☆
☆
日本遊技関連事業協会
月刊アミューズメントジャパン 8月号No.215
月刊遊技経済 7月号 第1334号
RSN紹介
㈱遊技通信社
☆
☆
※全国のギャンブリング、薬物、アルコール問題の相互援助グループ・回復支援施設15 ヵ所からニューズレターをいただきました。
各部署からのヒトコト報告
• 総務部
9月の理事会・総会の準備に追われています。体力も気力も準備万端で臨みたいと思います。 銘苅
• 相談部
夏の暑さが厳しく感じたら、それはもう中年。毎年、夏が厳しく感じております。しっかり夏バテもします。 杉山
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ぱちんこ依存問題相談機関 認定特定非営利活動法人
情報掲示板
家族教室 / 相談
都道府県
リカバリーサポート・ネットワーク
名 称
日 程
時 間
主 催
問合せ先
宮崎県精神保健福祉センター
0985-27-5663
ギャンブル依存症者の
家族のつどい
毎月 第1火曜日
13:30 ~ 15:30
依存症家族ミーティング
毎月第3金曜日
13:30 ~ 15:30 熊本県精神保健福祉センター
096-386-1166
依存症家族教室
毎月第1・3火曜日
要確認
熊本市こころの健康センター
096-362-8100
佐賀県 ギャンブル依存症・
家族教室
毎月 第4火曜日
14:00 ~ 16:00 佐賀県精神保健福祉センター
0952-73-5060
長崎県
ギャンブル依存症
家族教室
10月11日(火)
13:30 ~ 15:30
山口県
ギャンブル依存症の
家族相談
まずは電話相談を
ご利用下さい
鳥取県
ギャンブル依存症やその
対応についての相談
月~金
島根県
病的ギャンブリング相談
要問合せ
愛媛県
依存症に関する相談
月~金
高知県
家族支援プログラム
毎月 第1月曜日
要問合せ
アディクションセミナー
奇数月・第1火曜日
14:00 ~ 16:30
家族交流会
偶数月・第3月曜日
10:00 ~ 12:00
三重県
依存症問題家族教室
偶数月の金曜日
14:00 ~ 16:00 三重県こころの健康センター
059-223-5243
福井県
依存症を考えるセミナー
毎月 第1水曜日
10:00 ~ 12:00 福井県精神保健福祉センター
0776-24-5135
石川県
依存症教室
9月5日(金)
10:00 ~ 12:00 石川県こころの健康センター
076-238-5750
長野県
依存症家族グループ
ミーティング
毎月 第2・4木曜日
13:30 ~ 15:30 長野県精神保健福祉センター
026-227-1810
家族個別相談
毎週金曜日/要予約 10:30 ~ 15:00 認定NPO法人ワンデーポート
045-303-2621
宮崎県
熊本県
滋賀県
神奈川県 依存症電話相談
薬物・ギャンブル
問題家族セミナー
長崎こども・女性・障害者
支援センター
095-846-5115
山口県精神保健福祉センター
0835-27-3388
8:30 ~ 17:15 鳥取県立精神保健福祉センター 0857-21-3031
島根県立心と体の相談センター 0852-21-2885
8:30 ~ 17:15 愛媛県心と体の健康センター
089-911-3880
高知県立精神保健福祉センター 088-821-4966
滋賀県立精神保健福祉センター 077-567-5010
毎週月曜日 13:30 ~ 16:30 神奈川県精神保健福祉センター 045-821-6937 毎月 第4火曜日
14:00 ~ 16:00 川崎市精神保健福祉センター
要予約
13:00 ~ 15:00
東京都立多摩
総合精神保健福祉センター
042-371-5560
アルコール・ギャンブル依
毎回金曜日
存症問題でお困りの方へ
10:00 ~ 12:00
東京都立中部
総合精神保健福祉センター
03-3302-7711
ギャンブル
家族教育プログラム
毎月 第3金曜日
14:00 ~ 16:00 雷門メンタルクリニック
埼玉県
ギャンブル依存症の相談
月~金
 9:00 ~ 17:00
さいたま市
こころの健康センター
048-851-5665
山形県
依存症相談会
9月28日(水)
要予約
山形県精神保健福祉センター
023-624-1217
北海道 ギャンブル研究会
毎月 第2・4火曜日
18:30 ~ 20:00 北海道立精神保健福祉センター 011-864-7000
家族教室
東京都
044-201-3242
03-5828-3841
セミナー等
都道府県
沖縄県 名 称
日 程
時 間
主 催
依存の問題の支援に携わる人
依存の問題の支援に携わる人
9月17日(土) 10:00 ~ 12:00
たちの勉強会in沖縄
たちの勉強会(沖縄勉強会)
参加費
500円
問合せ先
098-871-9671
(RSN)
事前申し込み必要(依存の問題を持つ本人と家族は参加できません)
依存の問題の支援に携わる人
依存の問題の支援に携わる人
048-796-7630
9月4日(日)
13:30 ~ 16:00
たちの勉強会in横浜
たちの勉強会
(横浜勉強会)
浦和まはろ相談室
神奈川県 参加費 1,000円 事前申し込み必要(依存の問題を持つ本人と家族向けではありません)
ぱちんこ依存問題で困っていませんか? ☎ 050-3541-6420 月~金 10時~ 16時(土日祝祭日除く)
さくら通信 第112号 月刊 2016年8月25日発行
発行所:認定特定非営利活動法人 リカバリーサポート・ネットワーク 〒903-0125 沖縄県中頭郡西原町上原 103 ルボワYARA2F
電話&FAX : 098-871-9671 (事務専用回線) Email: [email protected] http://rsn-sakura.jp
お問い合わせや確認のお電話は、
事務専用回線をお使い下さい。
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