VR/AR用の 新アクティブシャッターメガネ

VR/AR用の
新アクティブシャッターメガネ
熊本大学大学院先導機構
助教 上瀧 剛
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従来技術とその問題点
[従来]
3Dテレビ、3Dプロジェクタは
アクティブシャッター方式が主流。
[問題点]
2視点(右目、左目)以上に視点を増やせない。
時間分割方式で、フリッカが起きる。
暗くなってしまう。
2
従来技術とその問題点
[従来]
金属板を高速に回して映像を投影。
多視点ディスプレイが可能。
[問題点]
危ない。
大きくできない。
画質がよくない(単色1ビット)
3
新技術の特徴・従来技術との比較
[特徴]
アクティブシャッター方式。
従来はシャッターが0-1(開く-閉じる)の状態を
制御していたが、これを0~1の中間状態を許す。
[効果]
複数の画像間で共通する部分を使いまわすことに
より1視点当たりのビットレートを増やす(高画質化)
急激なシャッターのオンオフを避けてフリッカ低減。
4
従来方式
・4つの投影画像を
時間方向に2分割。
・1視点あたり2枚しか
使えない
(低画質、暗い)
・急にシャッタを閉じる
のでフリッカ大。
・1視点あたり4枚
使える
(高画質、明るい)
・緩やかにシャッタが
閉じる(低フリッカ)
発明方式
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想定される用途
・他人数がその場の視点で鑑賞できるVRシアターやライブ
・会議システム
・フリッカの少ない明るい3Dテレビ (従来の3D方式の置き換え)
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現在の開発状況
3視点の結果
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
(a) 従来
(b)発明
7
想定される用途
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
5視点でもOK。
発明方式
従来方式
8
現在の開発状況
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
30
Naiv-Low
Average power
25
Conv-Low
Prop-Low
20
15
10
5
0
0
0.5
1
Temporal frequency
画像の明るさで時間軸方向の高周波成分が大幅に
低減されていることを確認(発明方式は赤色)
ちらつきが少ない(フリッカが少ない)
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現在の開発状況
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
市販の液晶シャッターを分解して、
シャッターをPWM制御可能な試作機を作成。
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現在の開発状況
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
プロジェクタと試作機とカメラを用いた映像評価装置
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現在の開発状況
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
従来方式
発明方式
3視点OK。シミュレーションと同様に
高画質・低ちらつきを確認。
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現在の開発状況
シミュレーションと簡単な試作で効果を確認済
従来方式
発明方式
5視点OK。シミュレーションと同様に
高画質・低ちらつきを確認。
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想定される用途
• 既存のプロジェクタやスクリーンを活用できる。
• 液晶メガネもPWM制御マイコンを付けただけ。
• 多くの利用者に同時に異なる映像を見せられる。
見る位置によって見え方が異なるVRライブや
多人数のテーブル型の会議システムへの活用。
• 多視点用途のみならず、これまでの2視点の3D
テレビやプロジェクタでも適用可能で、従来よりも
明るくて低フリッカな映像を提供可能。
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実用化に向けた課題
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映像のカラー化(現在、単色のみ)
無線化。その際のプロトコルは?
被験者を使った評価実験が必要
メガネタイプのシャッターの開発
頭のトラッキング機能
電気・電子回路の小型化・ワンチップ化、
低消費電力化
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企業への期待
• 基本原理は確認できたが、ここから品質・完
成度を上げることが重要
• 映像デバイス化技術、映像評価技術などの
ノウハウが必要
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本技術に関する知的財産権
• 発明の名称 :画像表示システム、画像表示
方法及び透過装置
• 出願番号 :特願2016-120169
• 出願人
:国立大学法人熊本大学
• 発明者
:上瀧剛
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産学連携の経歴
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2011年と2012年にJST A-STEP FS採択
2012年~2014年 民間A社と共同研究
2013年~2014年 民間B社と共同研究
2014年~ 民間C社と共同研究
※ これまで、3社と共同研究の実績有り。
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お問い合わせ先
熊本大学 社会連携課・研究コーディネーター
松浦 佳子
TEL
FAX
e-mail
096-342 - 3145
096-342 - 3239
y-matsuura@jimu.kumamoto-u.ac.jp
熊本大学 イノベーション推進機構・准教授
緒方 智成
TEL
FAX
e-mail
096-342 - 3967
096-342 - 3239
t_ogata@kumamoto-u.ac.jp
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