アセットマネジメント業界および 証券業界に関連するFinTechの 動向 2016年8月 Summary EY Japan WAM Thought Leadership • ITを活用した金融サービスである”FinTech”の流れが、アセットマネジ メント業界、および証券業界にも広がりつつあります。 【執筆者】 新日本有限責任監査法人 金融アドバイザリー部 シニアマネージャー 安達 知可良 • アセットマネジメント業界、証券業界では、「ロボアドバイザー」に代表される 「AI」と、主に証券取引所における「ブロックチェーン技術」が主に活用され ている要素技術となります。 • 既存の金融機関としては、FinTechベンチャーの動向を把握した上、顧客 のための適切な選択をすることが求められます。 I. FinTechとは “FinTech“とは、「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を組み合わせた造語で あり、主に最新技術を活用した金融サービスを指します。 JP Morgan ChaseのCEO、Jamie Dimonによる“Silicon Valley is coming“という 発言に象徴されるように、欧米を中心とした海外では、「スタートアップ」と呼ばれる 小規模なITベンチャー企業が、伝統的金融機関が提供していなかった(できなかった) サービスを提供し、これまで金融機関が担っていた業務に参入するケースが増えて います。 日本においても2015年頃から“FinTech“が頻繁に新聞記事を賑わす等、注目が 集まっています。 FinTechで利用される主な要素技術 FinTechサービスで利用される要素技術は決して目新しいものではなく、既に存在 する技術の組み合わせにより、利便性や効率性の高い新たなサービスを提供して いるケースが多いと言われています。 Mobile shift/UX (UX:User Experience) • 高速ネットワークの整備、スマートフォンの普及 拡大、UX(利用者の利便性)の高いアプリの 台頭等により、消費行動が変化 • 店舗や物流ネットワークを持たないことに よる参入障壁が下がり、スタートアップによる 参入が容易化 Open API (Open Application Programming Interface) AI (Artificial Intelligence) ・BigData ・Deep Learning • Webアプリの世界ではアプリ間で連携した 利用方法が普及 • これまでクローズドな環境が一般的であった 金融機関のシステムに対するAPI公開への 期待、要望も向上 • ネット上に溜め込まれた膨大なデータ (BigData)を利用したマーケティング活動が 増加 • 人工知能を活用した機械学習、ディープラー ニング等、データ分析技術が高度化して おり、将来予測の精度が飛躍的に向上 Blockchain • “Bitcoin”に代表される「仮想通貨」の要素 技術として活用 • 「仮想通貨」としての利用のみならず、 「スマートコントラクト」といった、契約形態の 新たなプラットフォームとして利用される可能性 現在提供されている主なFinTechサービス 分類 決済・送金関連 主なサービス • モバイルウォレット • P2P決済/送金サービス • モバイルPOSサービス • 仮想通貨販売所/取引所 投資・融資関連 • ソーシャルレンディング • クラウドファンディング • トランザクションレンディング • オンラインレンディング • 投資助言サービス その他付帯サービス • 家計簿ソフト(PFM) • クラウド会計ソフト 2 | アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 II. アセットマネジメント業界および証券業界におけるFinTechの活用事例 AIを活用することにより、アセットマネジメント業界および証券業界に新たな可能性 をもたらすことが期待されています。既に、独自のポートフォリオをプログラム化し、 アセット・アロケーション等を自動的に行う「ロボアドバイザー」を活用することにより、 手数料を低く抑えたサービスを展開するベンチャー企業も数多く現れています。 また、ビッグデータを活用し景況感や株価の予測をする等、人が実施すると大幅に 時間を要する作業にAIを活用し、タイムリー、高頻度、高精度の情報提供をする サービス等も登場しています。 さらに、各国の証券取引所では、障害性に強い(ゼロダウンタイム)特性がある 「ブロックチェーン技術」を活用した取引の検討や実証実験が進められています。 こうした状況を踏まえ、以下では、アセットマネジメント業界および証券業界における 次のテクノロジーの活用動向について、見ていきます。 • ロボアドバイザーによる投資助言業務 • (ロボアドバイザー以外の)AIを活用したサービス • ブロックチェーン技術の活用事例 1. ロボアドバイザーによる投資助言業務 アセットマネジメント業界および証券業界におけるFinTechを活用した代表的な 事例が「ロボアドバイザー」を活用した投資助言業務であると言われています。 海外では、ロボットを使い業務の効率化を図るとともに、低い手数料を武器に 既存の証券会社の顧客ではなかった層にアプローチし成功しているベンチャー 企業が多く表れています。 Betterment、Wealthfront等が代表的なベンチャー企業であり、2015年に 20億ドル以上の運用資産残高を保有していました。 一方、Vanguard、BlackRock、CharlesSchwab等の既存の金融機関においても、 ロボアドバイザーサービスを開始する事例が増えつつあります。 国内においてもベンチャー企業が登場してきています。代表的なベンチャー 企業として、下記の3社が挙げられます。 • お金のデザイン 2016年2月にローンチ。9つの質問に答えると、世界中の約11,000銘柄の ETFから最適なポートフォリオを提案。10万円から資産運用が始められる。 診断は無料。 • WEALTHNAVI 2016年7月に一般公開された。世界中の機関投資家や富裕層が利用して いる国際分散投資をサポート。最低投資額は100万円。手数料は預かり 資産の1%、為替手数料は無料。 • OneTapBuy 2016年6月に正式ローンチ。スマートフォンから3タップで好きな銘柄を購入 できる。最低投資額は1万円。口座管理・保管費用は無料。売買時のスプ レッドのみ利用者がコスト負担する。 アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 | 3 一方、既存金融機関においても、ロボアドバイザーを利用したサービスを提供し 始めています。 • 株式会社みずほ銀行 2015年10月にロボアドバイザーサービス「SMART FORIO」をローンチした。 無料診断で投資ポートフォリオを提案。 • 三菱UFJ国際投信株式会社 2016年3月に「PORTSTAR」をローンチ。北海道銀行にも提供。5つの質問 による無料診断で5種類の資産配分を提案。 • モーニングスター・アセット・マネジメント株式会社 2016年3月に、確定拠出年金加入者向けにロボアドバイザー運用ツール による投資助言サービス開始。加入者の掛け金や積立金の最適な資産 配分と商品選定を助言するもの。 • 野村アセットマネジメント株式会社 2016年4月より、インデックスファンド「Funds-i」のサポートツールとしてロボ アドバイザー「Funds Robo」のサービスを開始。クォンツ・リサーチ社のサー ビスを利用。5つの質問による診断で、21パターンのポートフォリオを提示。 • 楽天証券株式会社 2016年7月より「楽ラップ」サービス開始。DIAMアセットマネジメント等の インデックスファンドを投資対象とし、ロボアドバイザーにて診断を行うサー ビス。フィンテックベンチャーのFinatext社との共同開発したツールを使用。 2. AIを活用したサービス(ロボアドバイザー以外) ロボアドバイザー以外でも、AIを活用したサービスが登場しており、下記のような 事例が挙げられます。 • AlpacaDB 独自のトレーディング手法をプログラミングなしで構築できるツール「Capitalico」 のiOS版を2016年3月、追ってWeb版を2016年4月に公開した。 • クレディ・スイス証券株式会社 「日銀テキスト・インデックス」を開発。6年分の金融政策決定会合の声明文、 金融経済月報、経済と物価情勢の展望レポート、日銀総裁の記者会見や 講演の記録等(A4サイズで約2400ページ分)をAIに読み込ませ、物価 動向への懸念の強まり度合を指数化した。 • 野村證券株式会社 約20万件に及ぶ企業の景況感に関する声明をコンピュータに読み込ませ (ディープラーニング)、その上で内閣府の月次経済報告や日銀の金融経済 月報等を解析し、景況感を独自に指数化した。 • 三井住友アセットマネジメント株式会社 2016年2月に国立情報学研究所(NII)と共同で「金融スマートデータ研究 センター」を設置。ビッグデータを処理・分析した「金融スマートデータ」を 活用したサービス展開を想定。 • シンプレクス・アセット・マネジメント株式会社 2016年5月、人工知能で株価指数の方向を予測して運用するファンド立上げ。 地方銀行等の機関投資家の出資を想定。 4 | アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 3. ブロックチェーン技術の活用事例 世界各国の証券取引所では、ブロックチェーン技術の活用に向けた取り組みが 見受けられます。 ブロックチェーン技術は、データの改ざんが困難であること、「分散台帳」で管理 することによるコストダウンやゼロダウンタイムを実現する等の安価かつ可用性が 高いこと、等の特性があります。 こうした特性を活かした新しい台帳管理の実現に向け、実証実験を開始する 事例が増えつつあります。 • NASDAQ 未公開株式を登録するシステム「NASDAQ Linq」を2015年12月から運用 開始。エストニアの証券市場「Nasdaq OMX Tallinn Stock Exchange」の 電子株主投票システムを開発中(2016年中にはローンチ予定)。 • 日本取引所グループ(JPX) 2016年2月に、日本IBMと共同で分散型台帳に関する実証実験を開始。 Hyperledger Projectのフレームワークを利用し、低トランザクション市場を 想定した場合の技術的評価を実施。 また、2016年4月には、野村総合研究所とブロックチェーン技術適用に 関する実証実験を開始。野村證券、SBI証券、MUFG等も参加。株式売買時 の株主名義や株式数等の情報変更に関わる処理について実験。 • ニューヨーク証券取引所(NYSX) 2015年5月、NYSXがビットコインINDEXを開始。Coinbaseのデータを活用 したもの。 • ロンドン証券取引所 等 2016年5月、ロンドン証券取引所が、CMEグループ(シカゴ・マーカンダイル 取引所等)、Euroclear、LCH.Clearnet、Societe Generale、UBSと共同で 「Post Trade Distributed Ledger Working Group」を設立。ブロックチェーン を利用したPost Trade(取引成立後の業務)について議論がなされている。 現在37機関が参加、コンサルタントとしてEYも参加。 • ヤンゴン証券取引所 ‐ 大和証券による支援事例 ‐ 2016年6月、大和証券グループはヤンゴン証券取引所とミャンマーの証券 会社を想定したブロックチェーン技術の実証実験を開始。 アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 | 5 III. 今後の見通し FinTechベンチャーは欧米において2014年頃から登場し始め、2015年には大きな ムーブメントになりました。当初、決済系のサービスが台頭していましたが、米国の 投資家の期待としては、決済系から融資系やブロックチェーン技術を活用した ベンチャー企業に移行しつつあると言われています。 ベンチャー企業は既存の金融機関と比較してスピード感のある対応が可能です。 また、利用者にとって利便性の高い操作性を意識したアプリケーション開発を心得て いること、新しい技術を積極的に取り込んでいく姿勢であること等、既存の金融機関 とは異なる文化・意識をもっている特徴もあります。 こうしたベンチャー企業から、今後も最新のIT技術を活用したサービスを次々と ローンチしてくることが見込まれています。 既存の金融機関の選択肢としては、ベンチャーの動きに対抗したサービス提供を 検討するか、ベンチャー企業の知見を活かし共同でサービス提供を検討するか、 いわゆる、「競争」か「共創」かの選択に迫られることが想定されます。あるいは、 こうしたベンチャーの動きを「無視」する選択も考えられます。 既存の金融機関としては、自社の顧客にとってどのような選択が適切であるか、 FinTechの動きに着目しつつ見極めていくことが求められます。 EY Insight • ロボアドバイザーに代表されるAIの活用や、ブロックチェーン技術を活用し た証券取引所のシステム対応等、アセットマネジメント業界、証券業界に新 しいIT技術を活用する事例が増えつつあります。 • 今後も、身軽なベンチャー企業が、最新のIT技術を活用したサービスを 次々にローンチしてくることが見込まれています。 • 既存の金融機関としては、こうした新しい技術の活用可能性を見極め、ベ ンチャー企業と“競争”するのか、もしくは“共創”するのか、あるいは “無視”するのか、といった選択に迫られることが想定されます。 以 6 | アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 上 ご参考(主なFinTechサービス) 現在提供されているFinTechサービスについて、海外と日本の状況を対比する形で、 いくつかの事例をご紹介します。 1. 決済・送金関連 サービス 海外の状況 日本の状況 モバイルウォレット • ス マ ホ 等 を 利 用 し 電 子 • 米Appleが”Apple Pay”を • 日本における非接触決済 2014年にローンチ、NFC 決済できるサービス。 イ ン フ ラ は 「 FeliCa 」 に 方式で米英中に展開。 対応した、「おサイフケー • NFC(非接触通信)方式、 タイ」が普及している。 QR コ ー ド 利 用 、 決 済 用 • 米 Google も ”Android アカウントの利用等、いく つかの支払方法がある。 Pay”を2015年9月にロー • 一 方 、 国 際 規 格 で あ る NFCに対応したリーダー ンチ、NFC方式。 があまり普及していない。 • 中国ではスマートフォンに 表 示 さ せ た QR コ ー ド で 決済できるサービスが 展開されている。 P2P決済/送金サービス • 個 人 間 で 決 済 や 送 金 が • 米 Venmo は 手 数 料 無 料 • 100万円まで決済無料の 「 SPIKE 」 、 無 料 送 金 の 行えるサービス。 の個人間送金サービス、 「Kyash」等がある。 SNS と の 連 携 な ど 若 者 向けに展開。 • CLO ( カ ー ド 連 携 特 典 ) • 英TransferWiseは個人間 サ ー ビ ス の 「 Kanmu 」 は の海外送金を安価な手数 会員利用履歴を元に優待 料 で 実 現 、 米 Xoom 等 も 券を配信するサービスを 展開。 同様なサービスを展開。 モバイルPOSサービス • スマホ等にカードリーダー • Twitter の 創 業 者 Jack • Coiney、楽天スマートペイ が専用カードリーダーに を指しこみPOSとして利用 Dorsey 率 い る Square が できるサービス。 代表格、イヤホンジャック よるサービスを開始 にリーダーを指しこむこと • NEC 、 NCR な ど POS レ ジ でスマホを決済端末に、 メーカーもサービス展開。 その他POSレジアプリ等 も展開。 仮想通貨販売所/交換所 • “bitcoin” 等 の 仮 想 通 貨 • 英Bitstamp:世界最大級 • 「bitFlyer」「bitbank」 「BTCBOX」「coincheck」 のドル-BTC取引所 の購入、法定通貨との 「Zaif」等の取引所がある。 交 換 ( 売 却 ) 等 が 行 え る • 米Kraken:世界最大級の サービス。 ユーロ-BTC取引所 • 中BTCC、OKCoin、huobi: 中国三大取引所 アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 | 7 2. 投資・融資関連 サービス 海外の状況 日本の状況 ソーシャルレンディング • 貸し手と借り手をマッチ • 「Lending Club」「Prosper」 • 「借り手1対貸し手多数」の ングするサイトの運営。 「Funding Circle」等、非上 スキームのベンチャーが 台頭。「Maneo」「AQUSH」 場ながら企業の評価額が • 貸し手、借り手を個々に 「crowdcredit」等のサービ 10億ドル以上となる企業 結び付けるスタイルか スがある。 (いわゆるユニコーン企業) ら、「P2Pレンディング」 が多く存在する。 とも呼ばれる。 クラウドファンディング • 不 特 定 多 数 の 者 か ら • 米 「 Kickstarter 」 は 最 も • 地方銀行と組んでクラウド 資金調達できるサイト 有名。「ToGather」はシンガ ファンディングを提供する の運営。 ポールを拠点にアジアを 事例が多数ある。 対 象 に サ ー ビ ス 展 開 。 • 主に特定の製品・サー • 「 Makuake 」 「 セ キ ュ リ テ 」 「DemoHour」は中国初の ビスの開発やアイデア 「 readyfor 」 等 の ベ ン クラウドファンディングサー 実現といった目的のた チャー企業が代表的な ビス。 プレーヤー。 めに出資を募るケース が多い。 トランザクションレンディング • 貸し手が把握している • Amazonが、Amazonマー • 大 手 EC サ イ ト の 楽 天 、 取引履歴を元に短期間 ケットプレイスでのビジネス Yahoo Japan、GMO等が で融資判断を行うサー 実績のある法人向けに 取引実績を判断基準に 融資するサ ー ビスをそれ ビス。 Amazonレンディングサー ぞれ展開。 ビスを展開。 • 主にECサイト運営事業 者がテナント向けに サービス提供すること が多い。 オンラインレンディング • 決済サービス、クラウド • 中小企業向け 融資を 行う • N/A(日本で同様のサービ 会計、ECサイト、SNS等 スを展開するベンチャー Kabbage、OnDeck、消費者 企業は存在しない。) とAPI連携し、人工知能 向 け 融 資 を 行 う Affirm 、 により自動で融資判断 ZestFinance等が存在する。 を行うサービス。 • Kabbageは平均6分で融資 審査を実施、消費者向け 融資は金利を高く設定する ものの、アンバンク層に 訴求力あり。 投資助言サービス • 独 自 の ア ル ゴ リ ズ ム • 2015年末に400社以上のプ • ベンチャーでは、お金のデザ (ロボアドバイ ザー) に イン、WEALTHNAVI、One レーヤーが存在する領域。 基づ き 、 自動的に資産 Tap Buyの3社が代表的。 Betterment、Wealthfront 運用(アセットアロケー 等 、 米 国 で は 20 億 ド ル 以上の運用資産残高をもつ ション等)を実施するサー ベンチャーも存在する。 ビス。 • 低い手数料で、これまで 大手が展開できていない顧 客層にアプローチしている。 8 | アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 3. その他付帯サービス サービス 海外の状況 日本の状況 家計簿ソフト(PFM) 個人口座から、預金残高や • 米Yodlee:アカウントアグ • 多数の金融機関から出資 入出金履歴を集約(アカウ リゲーションの草分け的存 を受けるMoney Forward ントアグリゲーション)して 在。カード、銀行口座、投 は、地方銀行に対し積極 表示するサービス。 資、電子メール等を収集。 的に業務提携を行って いる。 • Mint.com:カード、銀行口 座、 投資情報等を 収集。 • み ず ほ 銀 行 と 提 携 す る MoneyTree も 主 要 な 2009年にIntuiteが買収。 プレーヤー。 クラウド会計ソフト クラウド上で稼働する会計 • Intuit Quickbooks:中小 • 会計ソフトMFクラウド会計 や freee 等 は 、 銀 行 の 等の業務ソフトであり、銀行 企業を対象としており、 の口座情報等とデータ連携 シェア90%以上。 口座データと連携し債権・ を行うサービスもある。 債務の消込を行う。 • Xero : ニ ュ ー ジ ー ラ ン ド 発。 100 以上の国・地域 • TKC、freeeはそれぞれ、 で使用されている。 (利用者の了解を得た 上で)利用者の会計デー タを銀行に開示し、融資 判断に利用するサービス 展開を行っている。 アセットマネジメント業界および証券業界に関連するFinTechの動向 | 9 新日本有限責任監査法人 金融アドバイザリー部 シニアマネージャー 安達 知可良 公認情報システム監査人(CISA)、公認情報セキュリティマネージャー(CISM)、 ITコーディネータ(ITC) 金融機関、および金融機関にサービス提供するIT企業に対する、金融検査 マニュアルやFISC((公財)金融情報システムセンター)の各種ガイドラインを ベンチマークとしたシステム監査、SOCR(Service Organization Control Reporting:受託業務に係る内部統制の保証報告書)などの保証業務の 対応経験多数。 現在、EY JapanのFinTech推進室のメンバーとして、FinTechベンチャー、 金融機関双方に対するサービス展開を支援している。 EY | Assurance | Tax | Transactions | Advisory EYについて EYは、アシュアランス、税務、トランザクションおよびアドバイザリーなどの分野における世界的なリーダーです。私たちの深い洞察と 高品質なサービスは、世界中の資本市場や経済活動に信頼をもたらします。私たちはさまざまなステークホルダーの期待に応える チームを率いるリーダーを生み出していきます。そうすることで、構成員、クライアント、そして地域社会のために、より良い社会の構築に 貢献します。 EYとは、アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドのグローバル・ネットワークであり、単体、もしくは複数のメンバーファームを指し、各メンバー ファームは法的に独立した組織です。アーンスト・アンド・ヤング・グローバル・リミテッドは、英国の保証有限責任会社であり、顧客サービスは提供して いません。詳しくは、ey.com をご覧ください。 EY FSO(日本エリア)について EYフィナンシャル・サービス・オフィス(FSO)は、競争激化と規制強化の流れの中で様々な要望に応えることが求められている銀行業、 証券業、保険業、アセットマネジメントなどの金融サービス業に特化するため、それぞれの業務に精通した職業的専門家をグローバルに 有しています。また、各業界の規制動向を予測し、潜在的な課題に対する見解を提示するため、業種別にグローバル・ナレッジ・センター を設け、規制動向の収集や業界分析を行っています。EY FSO(日本エリア)は、グローバル・ネットワークと連携して、金融サービス業に 精通した職業的専門家が一貫して高品質なサービスを提供しています。 © 2016 Ernst & Young ShinNihon LLC. All Rights Reserved. 本書は一般的な参考情報の提供のみを目的に作成されており、会計、税務およびその他の専門的なアドバイスを行うものではありません。新日本有限責任監査法人および 他のEYメンバーファームは、皆様が本書を利用したことにより被ったいかなる損害についても、一切の責任を負いません。具体的なアドバイスが必要な場合は、個別に専門家 にご相談ください。
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