日本看護協会、日本医療機能評価機構医療事故防止事業部、 「看護職賠償責任保険制度」サービス推進室が、医療安全に 関する最新情報を紹介します。 70 Vol. 坂井 浩美 公益財団法人日本医療機能評価機構医療事故防止事業部 副部長 医療安全情報(No.115)について(2016年6月提供) 公益財団法人日本医療機能評価機構では、法令 ジ数の増加に伴い、昨年より簡易にご覧いただけ に根拠を置く医療事故報告の仕組みである医療事 るよう過去 2 年間に提供した医療安全情報の振り 故情報収集等事業(以下:本事業)を行っていま 返りとなりました。1 号まで遡った情報について す。本稿では、2016 年 6 月に提供した医療安全情 は「平成27年年報」に掲載いたします。 報について紹介させていただきます。 医療安全情報 No.115 をご覧いただくと、毎年 詳細につきましては、本事業のホームページ 繰り返して報告されている事例を知ることができ (http://www.med-safe.jp/)をご覧ください。 ます(資料)。 2015 年に報告された再発・類似事例では、画 ●医療安全情報について 像診断報告書の確認不足(医療安全情報 No.63、 医療安全情報は、医療の現場で忙しく業務に従 2012 年 2 月提供)、PTP シートの誤飲(第 2 報) 事している医療者の方々が、業務の合間に医療安 (医療安全情報 No . 82、2013 年 9 月提供)が最も 全情報を何度か繰り返し見ているうちに自然に印 多く 11 件。ついで膀胱留置カテーテルによる尿 象に残り、理解できるよう、情報を絞り込み、視 道損傷(医療安全情報 No . 80、2013 年 7 月提供) 認性にも配慮して、A 4 サイズ 2 枚程度で作成し が 10 件、移動時のドレーン・チューブ類の偶発 ています。 的な抜去(医療安全情報 N o . 85、2013 年 12 月提 医療安全情報は、現在、わが国の全病院数の約 供)が 7 件、病理診断報告書の確認忘れ(医療安 70%にあたる約 6000 医療機関(診療所を一部含 全情報 N o . 71、2012 年 10 月提供)が 5 件となっ む)に対して、ファックスにより情報提供してい ています(表)。 ます。 ●看護に関連した掲載事例の紹介 ●医療安全情報 No.115「2012年から2014 年に提供した医療安全情報」について 2014 年に提供した医療安全情報」に掲載された事 医療安全情報 No.115 は、過去に提供した医療 例の中から、看護に関連した 2 つの事例を紹介い 安全情報について、最近1年間の再発・類似事例 たします。 の発生状況を振り返るパターンのものです。ペー 096 本稿では、医療安全情報 No.115「2012 年から 看護 2016. 9
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