ベトナム:鉱業部門の成長率は低下 2016 年 8 月 18 日掲載 8 月 9 日付けの地元報道よると、ベトナム統計局(General Statistics Office:GSO)データでは、1~7 月、 鉱業部門の成長率が低下しており、この状況は 2016 年末まで続くと見られる。 GSO 産業統計部門の関係者は、鉱業部門の成長率は、2016 年後半期は 9%までに低下すると予想して いる。また、世界市場での鉱物価格、石炭価格、原油価格の低下、また生産コストの高止まりにより、鉱 業部門の成長率は、前年度同期比で 2.9%低下しているとした。 国内最大の鉱物石炭採掘業である VINACOMIN の石炭生産は、2016 年度目標に対して、2 百万トンの減 であった。VINACOMIN 幹部は、前半期の石炭生産の遅れは、年内には取り戻したいとした。 一方、原油の開発も、同様の困難に遭遇しているが、世界の原油価格は、50 USD/barrel まで回復して いる。GSO は、2016 年前半期の生産減をカバーするには、ペトロベトナム(PVN)は、原油開発量を増加 させ、現在の 14 百万トンに追加して 2 百万トンが必要であるとした。 専門家によると、鉱業部門は、7 月 1 日よりの天然資源税の増税(露天掘り炭鉱で 9%を 12%へ増税、坑 内掘り炭鉱で 7%を 10%へ増税)にも対応しなければならない。GSO 関係者は、政府の増税の狙いは、有 限の石炭埋蔵量を守るため、石炭開発を縮小させるものとした。 また、Hoang Long 鉱物会社の社長は、政府は石炭開発の縮小と、鉱物生産物の加工の奨励を計画して いるが、企業は、鉱物加工工場の建設資金の確保を強いられているとした。同社長は、政府に対して、必 要資金の手当のため、低金利の長期貸付を提案した。 (石炭開発部 辻 誠) おことわり:本レポートの内容は、必ずしも独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構としての見解を示すものではありません。正確 な情報をお届けするよう最大限の努力を行ってはおりますが、本レポートの内容に誤りのある可能性もあります。本レポートに基づきとら れた行動の帰結につき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構及びレポート執筆者は何らの責めを負いかねます。なお、本資料の 図表類等を引用等する場合には、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願 い申し上げます。
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