営繕工事における契約の適正化の取り組み

営繕施策・効果等の紹介
営繕工事における契約の適正化の取り組み
営繕品質調査官
国土交通省では従前から入札参加予定者へ「数量書」の公開・提供に取り組んできまし
たが、今年度から入札時に発注者が提示する「入札時積算数量書」の活用と協議を盛り込
んだ新たな取組みとして「入札時積算数量書活用方式」の試行を始めました。
これは、工事契約後において入札時積算数量書の積算数量に疑義が生じた場合に協
議ができることを請負契約書に位置づけたことで、改正品確法の基本理念に叶い、工
事目的物の品質確保に寄与するものです。
背
景
○改正品確法において「公正な契約を適正な請負代金額によって信義に従って誠実に履行
する」と基本理念に規定された。
○従来から入札参加予定者へ「数量書」を公開、提供。ただし、「数量書」は参考資料と
の位置づけのため、契約後の発注者の運用にばらつきがあった。
概
要
○入札参加者に、発注者の示す数量書「入札時積算数量書」の活用を促す。
○契約後、入札時積算数量書の積算数量に疑義が生じた場合に、受発注者間で協議し、必
要に応じて数量を訂正し請負代金額を変更することを契約事項とする。
効
果
○円滑な変更協議に
よって、適正な数量
に基づいた請負代金
額となり、工事目的
物の品質確保及び契
約の適正化に寄与す
る。
○発注者が示す「数
量書」の活用の促進
により、入札参加者
の積算の一層の効率
化に寄与する。
本方式の概要
【入札時公開資料】
仕様書
図面
入札説明書別添
入札説明書
【設計図書】
「入札時積算数量書活用方式」の
対象工事である旨を明記
現場説明書
入札時積算数量書
入札参加者
提出
入札
工事費内訳書
契 約書 に位置 づけ
入札時積算数量書の積算数量を活用
(参考資料ではない)
(入札条件ではない)
【契約】
【工事請負契約書】
【設計図書】
図面
現場説明書
仕様書
質問回答書
積算数量に疑義
第18条の2第2項
「入札時積算数量書」に
疑義が生じた場合の確認
の請求、受発注者の協議、
訂正等について明記
必要に応じて、協議を行い、
「入札時積算数量書」を訂正
必要に応じて、
請負代金額の変更
入札時積算数量書における当該疑義に係る積
算数量と、これに対応する受注者が入札時に提
出した工事費内訳書における当該数量が同一
であると確認できた場合のみに行うことができる
※入札時積算数量書には、別紙明細は含まな い。
今後の取組み
○受注者等からの意見・要望や課題等を把握し、改善を図る。
○地方公共団体等に会議等での説明を通じ、普及・促進を図る。
最後に、当部では、引き続き契約の適正化に向けて取り組んで参ります。