昭和電⼯株式会社 2016 年第2四半期 決算説明会 Q&A要旨 ⽇ 時:2016 年8⽉ 10 ⽇(⽔)10:00〜11:20 説明者:代表取締役社⻑ CEO 市川 秀夫 取締役 常務執⾏役員 CFO 武藤 三郎 *内容は、開催⽇時点の情報に基づいております。 【全社】 Q.下期の為替予約の状況は? A.2 割程度を予約しており、下期の為替感応度は予約分を 含み1円の円⾼で2億円の減益要因。 Q.営業利益の上下対⽐の主な増減要因を。 A. ⽯油化学の下期は、原料ナフサの受払差が改善、また上 期の誘導品の定修が下期はなく増益となる⼀⽅、スプレッドは 上期⽐やや厳しく、総じて上下差はない。化学品は、季節要 因で増益となる。夏場は炭酸ガスが増益、発電事業は上期 定修分が下期に改善。エレクトロニクスは、HDは数量増を ⾒込んでおり、レアアースは棚卸資産の評価損が改善する。 無機は、⽔⼒発電所更新⼯事による影響が下期は改善、⿊ 鉛電極の販売量も増加する。アルミニウムは、アルミ⽸が国内 は夏場の季節要因で増益。ベトナム拠点も数量増となる。 【化学品セグメント】 Q.上期は堅調のようであったが、下期はどうか? A. 当社は炭酸ガス、ドライアイスなど下期型製品が多い。また、 ⾼純度ガスは1Q の定修後は堅調なこともあり下期増益。 総じて下期も堅調な出荷を想定。 Q. 3D NAND や有機 EL の新規⼯場の⽴上げに対し、 当社の増設計画は? A. 顧客の増強・新設に対し当社も⾼純度ガスの増強を続けて いる。特に3D NAND の顧客の増強を受け、当下半期に NAND ⽤⾼純度ガスの増強を計画、来期からの事業規模の ⼀段の拡⼤を期待。 【エレクトロニクスセグメント】 (HD) Q. ⽣産能⼒を3割削減したが、稼働率はどうか? 1 ⽇ 当り 3 エクサバイトの情報量が⽣み出されているなか、ニア ラインの伸びはどうか? A. 2016 年の HDD 世界出荷量は 4 億台程度だが、サーバ ー⽐率の上昇でメディア需要は年間 8 億枚となる。当社のメ ディア世界シェアは 20%強で、⽣産能⼒には多少余⼒があ る。ニアライン拡⼤にともない、HDD メーカーから当社へ具体 的なニアライン向けプログラムが増加している。 Q. メディアの記憶容量の伸び率は年 20%程度で、SSD が同 15%まで落ちてきているが、メディアのビット当りの単 価は SSD に対し 1/10 で、今後 5 年間は変わらないと⾒ ているがどう思うか? A. ⼀般に単価差が縮まると SSD 化に拍⾞がかかると⾔われる なか、PC 向けは HDD からの置換えが進んでいる。HD メディ アはビット当たり単価で SSD に対して優位性を保つと予想さ れ、⾼容量なサーバー向けのメイン記憶媒体は HDD が続くと みている。 Q. 2016 年末の全社総⼈員が前期実績対⽐で減少するが、 HD が中⼼か? A. 主にメディアの海外⼯場での減少。HD では⽣産フロア数を 減らすとともに、⾼効率なラインに集約させる構成にした。 【無機セグメント】 (⿊鉛電極) Q. 北⽶等市況の動きは? A. 北⽶の電炉鋼業界は昨年末の稼働率 60%が、上期 75%まで上昇し、当社北⽶拠点の稼働はほぼフル稼働とな っている。⼤町では、国内向けは⼀定量の出荷があるが、台 湾・韓国・タイの電炉鋼は需給が厳しく稼働率が低いため、 4.2 万t体制のもと 9 割稼働となっている。北⽶市場は数量 が戻ってきているが、⼀部メーカーの安値販売から市況は回 復していない。 Q. 電極の需給バランス・市況に⼤きな変化はあるか? ⽶国の増設分の稼働⾒通しはどうか? A. 電極の世界⽣産能⼒は削減が続き、2017 年で 79 万t 程度になり、平均稼働率は 8 割まで上がるとみている。 また北⽶鉄鋼市場は改善しているが、電極市況の改善に はまだ時間を要する。アジアでは中国⼤⼿鉄鋼の再編は始 動したが、鉄鋼価格が少し上がると中⼩⾼炉の休⽌能⼒分 が動き始め、鉄鋼の需給バランスが崩れる状況が続いている。 当社の北⽶での新設 3 万tは需要⾒合いで稼働を上げて いく。 【その他セグメント】 (LIB 材料) Q. LIB 市場が拡⼤しているが、当社事業の具体的な事業 拡⼤の状況は? A. LIB 市場の拡⼤が当社の販売増に寄与している。特に⾞ 載向け⼤型 LIB 向けが中国 EV 市場の拡⼤にともない急拡 ⼤しており、当社の負極材SCMG®、導電助剤VGCF®の販 売増加につながっている。競争状況としては、VGCF®はほぼ 独占供給しており市場で強いポジションを占めている。⾞載⽤ は価格要求が厳しいが、SCMG®は⾞載⽤のコスト優位性が あるグレードを投⼊し好調。SPALF®は当社と競合メーカーで かなりのシェアを占める。いずれの事業も品質とコストの両⾯で ⾼付加価値性を保つことが⼤切と認識している。 *本資料の将来⾒通し等に関する記述は、今後以下のような様々な要因により実際の業績と⼤きく異なる結果となる可能性があります。 ・経済情勢、ナフサ等原材料価格、製品の需要動向および市況、為替レート ・法改正や訴訟等のリスクなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。 また、為替レートや国産ナフサ価格など予想の前提につきましては、2016 年8⽉ 9 ⽇発表の弊社決算短信をご参照ください。 以 上
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