総合生協の課題について - 新潟県総合生活協同組合

~組合員の皆さまに大切なお知らせです~
組合員ニュースNo.3
発行日:2016 年 8 月 15 日
総合生協の課題について
発行責任者:新潟県総合生活協同組合
理事長
田才 栄敏
新設生協設立準備会は5月2日(月)よりクルコ利用組合員を対象に参加者を募集し、10 地域か
ら各2人ずつを抽選にて選出しました。計20人の組合員と24人の総合生協理事が参加者となり、
新設生協の「設立趣意書」作成に向けた意見交換を行いました。
2016年5月から7月にかけて、3回にわたり新設生協設立準備会を開催しました。
組合員ニュース No.3 は、新設生協設立準備会の意見交換内容について報告いたします。
Ⅰ.新設生協設立準備会の開催について
1.新設生協設立準備会設置の目的 (※新設生協設立準備会参加者募集案内より)
新設生協の「設立趣旨書」の作成に向けた意見交換を行うため、新設生協設立準備会を設置しました。
2.新設生協設立準備会参加者
組合員*
20 人
理 事
24人
常勤役員*
5人
事務局
8人
合 計
57人
*組合員20人は、公募により各地域(10 地域)から2人ずつ選出しました。
*常勤役員5人は、理事長、専務理事、常務理事(2人)、常務執行役員です。
第1回新設生協設立準備会の様子
3.開催日時及び会場
回
第1回
開催日
2016 年 5 月 28 日
(土)
時 間
13:00~15:30
第2回
2016 年 6 月 14 日 (火)
13:00~16:30
第3回
2016 年 7 月 08 日 (金)
13:00~16:30
会
場
総合生協本部会館 1階ホール
4.新設生協設立準備会設置の経緯
供給事業(クルコ)はここ数年低迷しており、厳しい経営状況が続いています。供給事業(クルコ)の経営を立て直し、
事業再生していくことが総合生協における大きな課題となっています。
こうした状況の中、昨年の総代会で共済事業は「全労済の全国統合参加について調査・検討を行う」、供給事業(クルコ)
は「事業連合への参加について調査・研究を行う」という方針を提案し確認されました。それぞれ、組織・経営に関わる重
要な課題です。
共済事業については全労済の全国統合参加の調査・検討を進めていますが、その一方で今後も供給事業を続けていくため
に新設生協を立ち上げ、総合生協の供給事業を譲渡することが必要と判断しました。よって、2015年12月3日の理事
会において「供給事業を総合生協の組織・経営から分離する」「分離する供給事業の受け皿として新設生協を設立する」方
針を確認しました。
新設生協がどのような理念を掲げ、何を目指していくのかという議論を新設生協設立発起人会に託し、新設生協の経営方
針に受け継ぐことが、現在の総合生協の果たすべき役割です。そういった意味でも、総合生協の意思を受け継いだ新設生協
の「設立趣意書」は非常に重要です。その「設立趣意書」の作成に向けた組合員と理事の意見交換を行うため、新設生協設
立準備会を設置しました。
新設生協設立準備会では様々なご意見をいただきました。主な質問・意見を報告いたします。
Ⅱ.意見交換の内容
(全3回を通じた、主な質問・意見のみを報告します)
(1)新設生協について
【質問・意見】
①新設生協の供給高や損益などの経営シミュレ
ーションを提示していただきたい。
【回
答】
①現時点では、事業連合の仕組みやシステムをどのように共同化していくか
協議していません。今後、事業連合と詳細な協議を重ねる中で検証し、提
示していきます。
②新設生協が事業連合に加入しても、佐渡におけ
る事業は継続するのでしょうか。
②佐渡における事業継続は、事業連合の加入に関わらず単協(新設生協)で
の経営の問題となります。現時点で、総合生協として佐渡での供給を行わ
ないなどの議論はしていません。
③新設生協のビジョンは発起人会がつくり、新設
生協が商品政策の合う事業連合を決めれば良
③事業連合への加入は新設生協が決めます。新設生協の創立総会において、
事業連合加入の決議を行う予定です。
いのではありませんか。
1
(2)新設生協の発起人会について
【質問・意見】
【回
答】
①新設生協設立準備会の参加組合員20人を発
①準備会に参加された組合員が発起人会に移行するかどうかは約束できま
起人会に移行し、組合員の意見を反映する機会
せん。総合生協が新設生協へ事業を譲渡するわけですが、事業の継続性や
を設けていただきたい。
経営的な視点から総合生協の現理事が発起人になることは妥当だと判断
しています。発起人の範囲は発起人会で決めます。
②総合生協の理事が発起人になることは妥当と
②総合生協の現理事のうち、本人の同意のもと発起人になっていただくこと
いうことですが、発起人は組合員に広く公募し
を理事会で確認しています。発起人の範囲は、公募も含めて発起人会で決
てほしい。そして、発起人会の構成割合を共済
めます。
とクルコの組合員で半々にしてほしい。
(3)コープネット事業連合加入の方向性について
【質問・意見】
【回
答】
①コープネット事業連合を選択した理由を教え
①コープネット事業連合は、新潟にすでに物流経路やシステムなどのインフ
ていただきたい。決定したプロセスに対する情
ラが確立されています。よって、地場の商品の取り扱いが可能であること
報が不足しているので判断できません。
と、職員の一定の雇用が確保できる可能性があることが大きな判断材料で
す。また、損益予測において経営の健全性が見込めることも判断材料の一
つです。
②12月25日開催の理事会で、事業連合加入を
②12 月 25 日の決定から組織内で不協和音が生じていると感じています。
決めたことが性急すぎるので組合員は混乱し
性急すぎるとのご指摘は率直に受け止め、今後も組合員説明会やニュース
不安になっています。
などで情報提供していきます。
③事業連合の選択は、現理事会ではなく新設生協
で決めていただきたい。
③事業連合の選択は新設生協が決めます。宅配事業を行う新設生協は、総合
生協の宅配事業を継承するために設立するので、新設生協への事業譲渡は
総合生協が決めるという手続きになります。
(4)商品について
【質問・意見】
①クルコの商品を残していただきたい。
【回
答】
①残したい商品については、今後コープネット事業連合と協議をすすめてい
きます。
②購入できなくなる商品を早く教えていただき
たい。組合員にとって生協は商品です。決まっ
②取り扱いできなくなる可能性がある商品と併せて、代替品を揃える交渉も
進めます。明らかになり次第、お知らせいたします。
ているなら報告していただきたい。
(5)経営と責任について
【質問・意見】
【回
答】
①クルコで 110 億円の供給高があり、事業剰余
①クルコの赤字の大きな要因は、個人宅配が増えたことによる委託運搬費の
が 30 億円あるのに何で赤字になるのかわかり
増加と、企画アイテム数を増やしたことによる経費の増加です。環境の変
ません。
化に対応した損益構造の改善ができなかったことが赤字の原因です。
②理事会として、供給事業を拡大するための方策
は考えていますか。
②仲間づくりを強化することです。商品や仕組みを丁寧に説明することによ
る営業の質の向上と、品質やサービス向上を繋ぎ合わせることで事業拡大
できると考えています。
③経営を分析し改善するのが経営者の仕事であ
り、責任ではありませんか。
③経営者としては、当然責任はあります。その上で、経営判断として総合生
協の供給事業を分離し、新設生協が健全かつ継続的に経営していける体制
をつくり、事業継続させることが理事会としての責任です。
Ⅲ.まとめ
3 回にわたり開催した新設生協設立準備会に、ご多忙のなか出席いただいた組合員の皆さん、ご協力ありがとう
ございました。
参加組合員の皆さまからは、商品や生産者とのつながりを含めた新設生協への想いを伝えていただきました。
総合生協からは、新設生協のありたい姿の考え方をお示ししました。しかし、コープネット事業連合との協議が始
まったばかりで詳細が示せない内容(考え方)であったため、参加組合員の皆さんが望む内容(想い)と一致を見出
すことができませんでした。
新設生協設立準備会は全 3 回で閉じましたが、今後は新設生協に関係することや商品に関する情報など、組合員
説明会や組合員ニュース等を通じて提供してまいります。
また、新設生協設立準備会でいただいたご意見・ご要望は、新設生協の発起人会の協議において参考にさせていただきます。
【総合生協の経営課題に関するお問い合わせ】
0120-025-261
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受付時間/9:00~19:00(月曜~金曜)