グローバル・マーケット・ トピックス

8/18
2016/
グローバル・マーケット・
トピックス
投資情報部
三野 博且
米国株は堅調維持、米利上げ、米大統領選が焦点
 NYダウ、S&P500指数、ナスダック指数は8/15にそろって過去最高値を更新。4-6月期GDPの
下振れを受けた米利上げ観測の後退、企業決算の上振れ、原油価格の持ち直し等が背景
 先行きも、経済・物価情勢の見極めから9月FOMCでの利上げは見送られ、低金利とドル安傾
向が継続、米国株は企業業績改善への期待から引き続き上値余地を探る展開が見込まれる
 11月の米大統領選を巡っては、過去の傾向から、与党候補者であるヒラリー・クリントン氏が
勝利した場合、株価により強い追い風となる公算。政策の継続性、不透明感の後退を好感へ
米国株は堅調維持、
米利上げ観測後退、
決算上振れ、原油価
格の持ち直しが支え
米国株は堅調維持。NYダウ、S&P500指数、ナスダック指数は8/15にそろって過去
最高値を更新した。年初来では、S&P500指数が+7.2%と、DAX指数(▲0.0%)や日経
平均株価(▲11.4%)を上回る。4-6月期GDPの下振れを受けた利上げ観測の後退、
予想を上回る企業決算、原油相場反発等が背景。7月の雇用統計は予想以上に堅
調となったが、同小売売上高は前月比横ばいにとどまる等、米国経済の鈍化懸念
がくすぶる。市場では利上げは7-9月期GDPの回復を確認してからで、次回9/20~
21の米連邦公開市場委員会(FOMC)では利上げが見送られるとの見方が強い。
米主要500社の4-6月期利益は前年同期比▲2.5%と事前予想を上回り、業績の底
打ち観測が強まっている。業種別では、情報技術、一般消費財等の業績改善が目
立つ。先行きは7-9月期が同▲0.4%、10-12月期が同+8.3%と増益転換の見込み。
通年でも、16年が前年比横ばいも、17年が同+14.0%と2ケタ増益が見込まれている。
今後も米利上げ慎重姿勢から低金利、ドル安傾向が継続し、米企業業績の改善を
促そう。米国株は業績改善期待から引き続き上値余地を探る展開が予想される。
S&P500指数と原油、ドル指数の推移
(日次:2016/1/4~2016/8/15)
(2015年末=100)
120
(2015年末=100)
140
115
130
110
120
105
110
100
100
95
90
90
80
85
16/1
70
16/2
16/3
16/4
16/5
16/6
16/7
16/8
ドル指数
(左目盛)
NY原油先物
(右目盛)
出所:ブルームバーグのデータ
よりみずほ証券作成
(年/月)
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
最終決定はご自身の判断でお願いいたします。また、本資料は信頼できると思われる情報に基づいて作成したものですが、その正確性、完全
性を保証したものではありません。本資料に示された意見や予測は、資料作成時点での当社の見通しであり今後予告なしに当社の判断で随
時変更することがあります。最終ページに金融商品取引法に係る重要事項を掲載していますのでご覧ください。
1
S&P500指数
(左目盛)
この資料は投資判断の参考となる情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。銘柄の選択、投資に関する
2016/8/18
グローバル・マーケット・トピックス
2014/19/18
予想PERによるS&P500指数の想定
(月次:2010/1~2016/12)
(ポイント)
2600
S&P500指数
PER17倍
PER15倍
PER13倍
PER11倍
2400
2200
2000
予想PERは2014年以降、お
おむね15倍~17倍で推移
2283
2014
(注)2010/1~16/8の想定株価
(PER11倍~17倍のデータ)
は12ヵ月先予想EPSに各PER
を乗じたもの。予想はトムソ
1477
ン・ロイター集計。16/12末の
データは17年予想EPSに各
16/12末
PERを乗じたもの(8/15時
想定水準
点)。S&P500指数は16/8ま
で。データは8/15時点
出所:各種資料よりみずほ証 券作
17 (年) 成
1800
1746
1600
1400
1200
16/8/15
S&P500指数:2190ポイント
予想PER:17.2倍
1000
800
10
米大統領選、与党勝
利なら株価に追い
風、政策の継続性、
不透明感後退を好感
11
12
13
14
15
16
そのほか、米国株の先行きを占ううえで注目されるのが米大統領選の行方である。
過去10回の米大統領選前後のS&P500指数(株価)とドル指数の動きをみると、現職
もしくは与党候補者(以下、与党)が勝利した5回のうち4回で直後の2ヵ月(11~12
月)に株価が上昇(5回平均で2.7%上昇)、野党候補者(以下、野党)が勝利した5回
のうち3回で株価が上昇(同0.1%上昇)と、与党勝利のほうが株価が堅調となってい
る。政策の継続性、不透明感の後退を好感する動きがあるとみられる。今回の選挙
戦では、現状、与党民主党候補者のヒラリー・クリントン氏が野党共和党候補者のド
ナルド・トランプ氏を各種世論調査の支持率でリードしており、このままの勢いで選
挙戦を終え勝利を収めれば、直後の株価に追い風となろう。
なお、選挙直前3ヵ月(8~10月)の株価と選挙結果をみると、直前の株価が上昇し
た6回のうち5回で与党勝利、下落した4回のうちすべてで野党勝利となっている。今
回は8/15時点で株価は小幅上昇と与党優位。また、同様にドル指数をみると、直前
にドル安なら与党勝利、ドル高なら野党勝利の傾向がみられる。ドル安は輸出支
援、国内産業保護の観点から世論の支持を受けやすく、与党に追い風となる。今回
は8/15時点で小幅ながらドル安とやはり与党優位。大統領選の結果を占ううえで
も、今後の株価、為替とそれらに影響を与える米金融政策の行方に注目が集まる。
米大統領選前後のS&P500指数とドル指数 (過去10回、大統領就任者与野党別)
直前3ヵ月(8~10月)
選挙年
2016
所属
政党
大統領就任者
?
与野
党別
直後2ヵ月(11~12月)
S&P500指数 ドル指数 S&P500指数 ドル指数
騰落率(%) 騰落率(%) 騰落率(%) 騰落率(%)
?
?
0.8
▲ 0.3
2012
2004
バラク・オバマ
ジョージ・W・ブッシュ
民主党
共和党
与党
与党
2.4
2.6
▲ 3.3
▲ 5.6
?
?
1996
ビル・クリントン
民主党
与党
10.2
1.8
5.0
0.8
1988
ジョージ・H・W・ブッシュ
共和党
与党
2.6
▲ 4.0
▲ 0.4
▲ 1.2
1984
ロナルド・レーガン
共和党
与党
10.2
3.6
0.7
3.5
2008
バラク・オバマ
民主党
野党
▲ 23.6
16.9
▲ 6.8
▲ 5.1
2000
ジョージ・W・ブッシュ
共和党
野党
▲ 0.1
6.4
▲ 7.6
▲ 6.1
1992
ビル・クリントン
民主党
野党
▲ 1.3
7.0
4.1
5.4
1980
ロナルド・レーガン
共和党
野党
4.8
2.7
6.5
2.3
1976
ジミー・カーター
民主党
野党
▲ 0.5
▲ 0.6
4.4
▲ 1.3
1.0
7.2
▲ 0.2
▲ 4.8
[与野党別・上記データの平均]
(注)データは大統領就任者与野党別・選挙年順に
表示。2016年は8/15時点
出所:各種資料よりみずほ証券作成
与党
5.6
▲ 1.5
2.7
▲ 0.4
野党
▲ 4.1
6.5
0.1
▲ 1.0
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2016/8/18
グローバル・マーケット・トピックス
2014/19/18
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加入協会 : 日本証券業協会、一般社団法人日本投資顧問業協会、一般社団法人金融先物取引業協会、
一般社団法人第二種金融商品取引業協会
広告審査番号 : MG5690-160818-08
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