フィットネスクラブに通う男女の生活習慣の調査 ―中高齢者に着目して― 朝比奈 千愉(生涯スポーツ学科 地域スポーツコース) 指導教員 金森 雅夫 キーワード:フィットネスクラブ 生活習慣 健康意識 1. 緒言 3.結果と考察 昨今,健康ブームにより自主的にジョギング 本研究の目的として男女のフィットネ を行う人が昼夜問わずあちこちでみられ腹囲 スクラブを利用する理由,また生活習慣で や脚など自分のコンプレックス解消のための 違いはあるのかを明確にすることとして ダイエットグッズ,健康を謳う食品は世の中に いた.利用する理由としては前にも述べた あふれている.そしてフィットネスクラブなど ように身体を動かすことが気持ちよい,体 の施設の利用者も年々増加傾向にある.健康に 型維持,老化防止などが挙げられたが 1 番 対する関心が高まってきているのは現代人に の理由は健康に良いからだった.また,通 は切り離せなくなった生活習慣病の出現だろ うことでできた仲間やコーチとの信頼関 う. 係ができたことが通い続けられる理由で 宮下充正氏は「これから高齢者の数は,4 人 あることが分かった.生活習慣の違いにつ に 1 人,3 人に 1 人といったように人口の比率 いては男女ともさほど目立った違いはな からも多く「自分の身の始末は自分でできる」 かった.食生活の自己評価について男性よ ことが期待されている」,またそれを実現する りも女性のほうが食に敏感であり満足し には,「中年からからだを動かすことを意図的 ていない傾向があるといえる. に続けなければならない.」とも述べている. おそらくこの著書のように,現在の成人,特に 中高齢者にとって健康でいたいという気持ち 4.まとめ フィットネスクラブに通うことで身体, の中には「身内に迷惑をかけたくない」 , 「自分 心が豊かになり,怪我の改善,風邪をひき のことは自分でしたい」といった気持ちが強い にくくなることによって医療費が軽減さ のではないか.「病院にかかりつけになる前に れる結果となる.負担が軽くなることは, 自分で予防していく」 , 「改善していく」という 超高齢社会になっても 1 人 1 人が自立した 気持ちが強くなっていると考える. 生活がおくれる財政的基盤づくりにも貢 献できると考える.すなわち,「自分のこ 2.調査方法 滋賀県内の会員制フィットネスクラブにア とは自分でできる」高齢者が増え,選択の 幅が広がるだろう. ンケート調査を依頼,実施. 男性:25 名 女性:50 名 対象は成人会員とする. 5.参考文献 宮下充正(1995)運動するから健康であ る.東京大学出版会.
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