URL: www.walden.co.jp 文責: 室谷吉行 E-mail: [email protected] 電話番号:03 (3553) 3769 フロイント産業(6312) 連結通期 (百万円) FY02/2015 FY02/2016 FY02/2017会予 FY02/2016 FY02/2017会予 連結半期 (百万円) 1Q-2Q FY02/2016 3Q-4Q FY02/2016 1Q-2Q FY02/2017会予 3Q-4Q FY02/2017会予 1Q-2Q FY02/2017会予 3Q-4Q FY02/2017会予 連結四半期 (百万円) 1Q FY02/2016 2Q FY02/2016 3Q FY02/2016 4Q FY02/2016 1Q FY02/2017 1Q FY02/2017 売上高 前年比 前年比 前年比 前年比 前年比 営業利益 経常利益 純利益 17,424 1,150 1,249 19,027 1,346 1,394 20,000 1,900 1,900 9.2% 17.1% 11.6% 5.1% 41.1% 36.2% 売上高 営業利益 経常利益 695 961 1,180 38.1% 22.8% 純利益 7,697 198 252 11,330 1,148 1,142 8,000 370 370 12,000 1,530 1,530 3.9% 86.0% 46.7% 5.9% 33.3% 33.9% 売上高 営業利益 経常利益 123 837 240 940 94.1% 12.2% 純利益 3,002 4,694 5,384 5,945 3,912 30.3% (24) 223 528 619 295 - (0) 252 532 610 314 - (29) 152 298 538 48 - EPS DPS BPS (円) (円) ( 円) 40.4 15.0 637.2 55.7 12.5 668.6 68.4 15.0 EPS DPS BPS (円) (円) ( 円) EPS DPS BPS (円) (円) (円) - 出所:会社データ、弊社計算 1.0 エグゼクティブサマリー(2016 年 7 月 29 日) 新製品効果 独自の製剤技術を応用した医薬品業界向け機械装置の開発・生産・販売を最大の収益源とするフロイント産業は、 日本国内のジェネリック医薬品業界による持続的に旺盛な設備投資需要を着実に取り込み続けていることに加 えて、新製品効果を享受しつつある。機械部門の売上高の中核を形成するのは、医薬品業界向け造粒・コーティ ング装置であるが、日本国内においては、市場シェア 60%∼70%と、同社は圧倒的な競争力を有している。こ れに鑑みれば、日本国内におけるジェネリック医薬品の占有率が、足元の 50%超から 2020 年度に対する政府目 標である 80%超へと推移する過程において、同社の医薬品業界向け造粒・コーティング装置に関連する売上高 は、堅調な推移を続ける可能性が高いと考えられよう。更には、新たに市場に投入された錠剤印刷装置(TABREX) の売上高が、早ければ、2017 年 2 月期の期末までに計上される可能性があるとのことである。現状においては、 受注高の計上はまだ発生していないとのことであるが、中長期的な観点からは、錠剤印刷装置(TABREX)が、 造粒・コーティング装置に次ぐ第 3 の主力製品として同社の利益成長に寄与していくことが期待されている。 1 2017 年 2 月期第 1 四半期は、売上高 3,912 百万円(前年同期比 30.3%増) 、営業利益 295 百万円(前年同期:営 業損失 24 百万円) 、営業利益率 7.5%(8.4%ポイント上昇)での着地となった。事業セグメント別では、機械部 門で、売上高 2,413 百万円(32.2%増)、セグメント利益 220 百万円(セグメント損失 9 百万円)、セグメント利 益率 9.1%(9.6%ポイント上昇)である一方、化成品部門で、売上高 1,498 百万円(27.4%増)、セグメント利 益 178 百万円(117.5%増)、セグメント利益率 11.9%(4.9%ポイント上昇)である。機械部門においては、日 本国内での売上高が、前年同期に対して概算で 50%に及んで増加した一方、錠剤印刷装置(TABREX)の新製 品(第 2 世代に相当)に係る開発費用が一巡していることが損益の向上に寄与した。年間ベースの概算で 300 百 万円の費用の減少要因が発生するとされていることに鑑みれば、その 4 分の 1 に相当する 75 百万円に及ぶ費用 の減少が前年同期比において発生した模様である。一方、化成品部門においては、医薬品添加剤が、ジェネリッ ク医薬品向けを中心として好調な推移を持続した一方、栄養補助食品の売上高が、前年同期の低い水準との比較 で大きく回復した模様である。更には、欧州の開発拠点からの撤退に伴い、年間ベースの概算で 140 百万円の費 用の減少要因が発生しているとのことであり、これも損益向上に寄与したと考えられる。 2017 年 2 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 20,000 百万円(前年比 5.1%増) 、営業利益 1,900 百万円(41.1%増) 、営業利益率 9.5%(2.4%ポイント上昇)の見通しである。また、為替前提 1 米ドル= 110 円、年間配当金予定 15.0 円(配当性向 21.9%)である。事業セグメント別では、機械部門に対して売上高 14,150 百万円(8.5%増) 、化成品部門に対して売上高 5,850 百万円(2.3%減)が織り込まれている。また、上 述の費用の減少もあり、両事業セグメントにおいて大幅な増益が織り込まれている模様である。一方、第 1 四半 期の機械部門においては、中期的な将来の売上高の動向を示唆する 12 四半期移動平均受注高が、3,020 百万円 (前年同期比 10.2%増)での着地となり、中期的にも機械部門の売上高が堅調に推移する方向性が示されている。 一方、第 1 四半期の 3 ヵ月間における機械部門の受注高は、3,689 百万円(前年同期比 3.7%減)と、前年同期 に対しては減少を余儀なくされた。ただし、直前の四半期との比較では、3 四半期連続の増加が達成されている。 IR窓口:コーポレート・コミュニケーション部(03 6890 0767 [email protected]) 2 2.0 会社概要 製剤技術及び医薬品業界向け機械装置のリーディングカンパニー 商号 フロイント産業株式会社 Web サイト IR情報 株価情報 設立年月日 1964 年 4 月 22 日 上場年月日 1996 年 7 月 24 日:東京証券取引所JASDAQスタンダード(証券コード:6312) 資本金 1,035 百万円(2016 年 5 月末) 発行済株式数 18,400,000 株、自己株式内数 1,155,444 株(2016 年 5 月末) 特色 医薬品業界向け造粒・コーティング装置で国内トップシェア(60%∼70%) グローバルベースでも最大手 3 社の一角 新領域となる錠剤印刷装置(TABREX)に大きな期待 事業内容 Ⅰ. 機械部門 Ⅱ. 化成品部門 代表者 代表取締役社長 伏島巖 主要株主 伏島靖豊 10.0%、株式会社エフ・アイ・エル 8.9%、日本マスタートラスト(信託口)8.0%、 自社(自己株口)6.2%、 (2016 年 2 月末) 本社 東京都新宿区西新宿 6-25-13 フロイントビル 2 階 従業員数 連結 380 名、単体 222 名(2016 年 5 月末) 出所:会社データ 3 3.0 業績推移 2017 年 2 月期第 1 四半期 2017 年 2 月期第 1 四半期は、売上高 3,912 百万円(前年同期比 30.3%増) 、営業利益 295 百万円(前年同期:営 業損失 24 百万円) 、経常利益 314 百万円(経常損失 0 百万円)、純利益 48 百万円(純損失 29 百万円)での着地 となった。また、営業利益率 7.5%(8.4%ポイント上昇)である。 進捗率 ( 百万円) FY02/2016 FY02/2017 第2四半期累計期間の実績 第1四半期の実績 進捗率 第2四半期累計期間に対する会社予想 第1四半期の実績 進捗率 進捗率(前年同期比) A B B÷A A B B÷A 売上高 7,697 3,002 39.0% 8,000 3,912 48.9% +9.9% 営業利益 198 (24) (12.3%) 370 295 79.7% +92.1% 経常利益 252 0 (0.2%) 370 314 84.9% +85.1% 純利益 123 (29) (23.6%) 240 48 20.2% +43.8% 出所:会社データ、弊社計算 第 2 四半期累計期間に対する会社予想との比較では、営業利益及び経常利益の進捗率が大きくなっている。ただ し、特別損失として特別功労金 250 百万円が計上されているため、純利益の進捗率は低く留まった。 また、新たに市場に投入された錠剤印刷装置(TABREX)とは、既存の造粒・コーティング装置とは異なる、新 領域に属する機械装置のことであり、錠剤の誤飲や誤処方を回避することを目的として錠剤の表面に個々の錠剤 を識別するための情報を印刷するものである。同社は、第 1 世代に相当する製品を開発して市場に投入したのに 引き続いて、より医薬品業界のニーズに適合した新製品(第 2 世代に相当)の開発に特化してきた。2015 年 2 月期から 2016 年 2 月期に向けては、これに起因する費用が大きく拡大した一方、2017 年 2 月期には、追加的な 費用負担がほとんど発生しないとのことである。 2016 年 2 月期から 2017 年 2 月期に向けては、 これに起因して、 概算で 300 百万円の費用の減少要因が発生するとされている。 「印刷」による錠剤の識別には、既存の「刻印」による識別以上に優位性が高く、今後、前者は後者を代替して いく方向性にある模様である。また、この代替の進捗に伴い、同社の錠剤印刷装置(TABREX)への需要が高ま っていくことが期待されており、これが同社の中長期的な業績推移に対する新たな成長ドライバーとなる可能性 が高まっている。 一方、同社の事業は、機械部門及び化成品部門によって構成されている。また、四半期ベースでは、機械部門の 損益が大きく振れる傾向にある一方、化成品部門の損益が比較的に安定して推移するため、同社としての四半期 ベースでの損益は、機械部門の損益に依存して推移する傾向にある。 機械部門においては、季節要因などを主因として、売上高が、例年、下半期に偏重(第 1 四半期がボトム、第 4 四半期がピーク)して推移する。日本国内以上に海外においてこの傾向が強いのだが、これには、アジア以外の 海外での機械部門の事業展開を担う米国子会社(FREUND-VECTOR CORPORATION)において特にこの傾向 が強いことが大きな影響を及ぼしている。 4 売上高 5,000 (百万円) 機械部門 機械部門(日本) 機械部門(海外) 化成品部門 4,000 3,000 2,000 1,000 0 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/17 FY02/17 FY02/17 FY02/17 セグメント損益 700 (百万円) 機械部門 化成品部門 600 500 400 300 200 100 5 0 (100) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/17 FY02/17 FY02/17 FY02/17 出所:会社データ、弊社計算(化成品部門の売上高はすべて日本国内で発生すると想定) 更には、大口案件の売上高の計上の有無や納入先による検収のタイミングにおけるズレの発生が、機械部門にお ける四半期ベースでの売上高の動向に大きな影響を及ぼすとされている。また、四半期毎の受注高に関しても大 口案件の有無や受注高を計上するタイミングのズレなどが発生するため、方向性が分かり難い側面がある。 また、年度ベースで観ても受注高の方向性は分かり難いところがある。2016 年 2 月期における機械部門では、 受注高 13,112 百万円(前年比 5.7%増)での着地となった。日本国内で 8,001 百万円(1.0%増)、海外で 5,111 百万円(14.0%増)とのことである。ただし、日本国内に関しては、比較の対象となる 2015 年 2 月期における 受注高 7,924 百万円に錠剤印刷装置(TABREX)の第 1 世代に相当する製品の受注高 550 百万円が含まれてい た一方、2016 年 2 月期においては、新製品(第 2 世代に相当)の開発へ特化する戦略が採られていたため、追 加的な受注高が発生していないとのことである。従って、既存の医薬品業界向け造粒・コーティング装置などの 受注高に限っては、2016 年 2 月期においてより大きな拡大があったとされている。単純に計算した場合、前年 に対して 8.5%増である。また、海外での受注高が大きく拡大した背景には、為替が円安に振れたことが大きな 影響を及ぼした模様である。 一方、弊社では、機械部門の中期的な売上高及び損益の動向を示唆する指標として、12 四半期移動平均受注高 を算出している。上述の通り、年度ベースでも受注高の方向性は一時的な要因に依存するところがあることに加 えて、受注高の計上から売上高の計上へのリードタイムが案件毎に異なっている。概して言って、リードタイム は、6 ヵ月∼8 ヵ月とのことだが、この範疇以上に売上高の計上に向けて時間が必要な案件も発生しているとの ことである。ただし、過去 12 四半期(3 年間)における受注高の移動平均の動向に鑑みれば、中期的な売上高 の方向性、即ち、損益の方向性が示されるのではないかというのが、基本的な考え方である。 第 1 四半期における 12 四半期移動平均受注高は、3,020 百万円(前年同期比 10.2%増)での着地となった。将 来に向けての中期的な目途として、機械部門においては、実質的には、10%増収が続く方向性が示唆されている と考えられよう。なお、錠剤印刷装置(TABREX)に関しては、受注高の計上から売上高の計上へのリードタイ ムが、概算で 4 ヶ月とされているため、第 2 四半期から第 3 四半期の中頃までに受注高の計上があった場合、期 末に向けて、会社予想に織り込まれていない売上高が発生するとされている。 6 機械部門:受注高 7,000 受注高(百万円) +72.3% 6,000 +20.5% 5,000 +5.1% +13.7% (2.6%) +2.3% +11.9% +7.8% 前年同期比(%) 100.0% 50.0% (3.7%) 0.0% 4,000 (50.0%) 3,000 2,000 3,648 1,000 2,550 3,017 3,193 3,833 2,900 3,441 2,938 (100.0%) 3,690 (150.0%) 0 (200.0%) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/17 FY02/17 FY02/17 FY02/17 機械部門:12 四半期移動平均受注高 12四半期移動平均受注高(百万円) 5,000 4,000 +4.7% +5.6% +7.9% +6.1% +8.7% 前年同期比(%) +12.1% +10.2% +9.1% 10.0% (0.3%) 3,000 20.0% 0.0% 2,000 (10.0%) 2,584 1,000 2,591 2,652 2,646 2,740 2,815 2,893 2,966 3,021 (20.0%) 0 (30.0%) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/17 FY02/17 FY02/17 FY02/17 機械部門:受注残高 15,000 +27.7% +35.8% +33.9% +17.6% +28.1% 受注残高(百万円) +19.9% 前年同期比(%) +10.4% +6.0% 20.0% (6.5%) 10,000 40.0% 0.0% (20.0%) 5,000 6,945 7,235 7,226 6,683 8,901 8,676 7,976 7,086 8,319 0 (40.0%) (60.0%) (80.0%) 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/15 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/16 FY02/17 FY02/17 FY02/17 FY02/17 出所:会社データ、弊社計算 7 損益計算書(四半期累計、四半期) 損益計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2 Q累計 3 Q累計 4 Q累計 1Q 2 Q累計 3 Q累計 4 Q累計 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 3,002 7,697 13,081 19,027 3,912 - - - +909 売上原価 1,976 5,266 8,931 12,921 2,559 - - - +583 売上総利益 1,026 2,431 4,150 6,106 1,352 - - - +326 販売費及び一般管理費 1,050 2,232 3,423 4,759 1,057 - - - +6 (24) 198 727 1,346 295 - - - +319 ( 百万円) 売上高 営業利益 営業外損益 経常利益 特別損益 連結実績 24 53 57 47 18 - - - (5) (0) 252 784 1,394 314 - - - +314 (3) (2) (24) (253) (227) - - - (224) 税金等調整前純利益 (3) 249 759 1,141 86 - - - +90 法人税等合計 28 132 344 187 37 - - - +9 非支配株主に帰属する純損益 (3) (6) (6) (6) - - - - +3 (29) 123 422 961 48 - - - +77 純利益 売上高伸び率 (14.4%) +4.4% +8.9% +9.2% +30.3% - - - - 営業利益伸び率 - +96.8% +24.3% +17.1% - - - - - 経常利益伸び率 - +78.8% +17.6% +11.6% - - - - - 純利益伸び率 - +242.4% +25.5% +38.1% - - - - - 売上総利益率 34.2% 31.6% 31.7% 32.1% 34.6% - - - +0.4% 販管費売上高比率 35.0% 29.0% 26.2% 25.0% 27.0% - - - (8.0%) 営業利益率 (0.8%) 2.6% 5.6% 7.1% 7.5% - - - +8.4% 経常利益率 (0.0%) 3.3% 6.0% 7.3% 8.0% - - - +8.0% 純利益率 (1.0%) 1.6% 3.2% 5.1% 1.2% - - - +2.2% - 53.2% 45.3% 16.4% 43.8% - - - - 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 法人税等合計 / 税金等調整前純利益 損益計算書 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 3,002 4,694 5,384 5,945 3,912 - - - +909 売上原価 1,976 3,289 3,665 3,990 2,559 - - - +583 売上総利益 1,026 1,404 1,719 1,955 1,352 - - - +326 販売費及び一般管理費 1,050 1,181 1,190 1,336 1,057 - - - +6 (24) 223 528 619 295 - - - +319 24 29 3 (9) 18 - - - (5) (0) 252 532 610 314 - - - +314 ( 百万円) 売上高 営業利益 営業外損益 経常利益 特別損益 (3) 0 (22) (228) (227) - - - (224) 税金等調整前純利益 (3) 253 509 381 86 - - - +90 法人税等合計 28 104 211 (156) 37 - - - +9 非支配株主に帰属する純損益 (3) (3) 0 0 - - - - +3 純利益 (29) 152 298 538 48 - - - +77 (14.4%) +21.5% +16.1% +9.8% +30.3% - - - - 営業利益伸び率 - +83.2% +9.1% +9.6% - - - - - 経常利益伸び率 - +78.2% +1.1% +4.8% - - - - - 純利益伸び率 - +131.2% (0.6%) +49.9% - - - - - 売上総利益率 34.2% 29.9% 31.9% 32.9% 34.6% - - - +0.4% 販管費売上高比率 35.0% 25.2% 22.1% 22.5% 27.0% - - - (8.0%) 営業利益率 (0.8%) 4.8% 9.8% 10.4% 7.5% - - - +8.4% 経常利益率 (0.0%) 5.4% 9.9% 10.3% 8.0% - - - +8.0% 純利益率 (1.0%) 3.3% 5.5% 9.1% 1.2% - - - +2.2% - 41.2% 41.4% - 43.8% - - - - 売上高伸び率 法人税等合計 / 税金等調整前純利益 出所:会社データ、弊社計算 8 報告セグメント(四半期累計、四半期) 報告セグメント 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 機械部門 1,826 4,992 8,663 13,037 2,413 - - - +587 化成品部門 1,176 2,704 4,417 5,990 1,498 - - - +322 3,002 7,697 13,081 19,027 3,912 - - - +909 +1.7% +23.5% +21.2% +19.2% +32.2% - - - - 化成品部門 (31.3%) (18.7%) (9.1%) (7.6%) +27.4% - - - - 売上高( 前年比) ( 百万円) 売上高 機械部門 (14.4%) +4.4% +8.9% +9.2% +30.3% - - - - 機械部門 60.8% 64.9% 66.2% 68.5% 61.7% - - - - 化成品部門 39.2% 35.1% 33.8% 31.5% 38.3% - - - - 売上高( 構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - +229 機械部門 (9) 152 578 1,189 220 - - - 化成品部門 81 219 404 519 178 - - - +96 - +325 セグメント利益 72 371 983 1,709 398 - - 調整額 (97) (173) (255) (362) (103) - - - (6) 営業利益 (24) 198 727 1,346 295 - - - +319 - 機械部門 化成品部門 セグメント利益( 前年比) - +21.6% (5.5%) +7.3% - - - - +1.1% +13.6% +25.7% +9.6% +117.5% - - - - (43.6%) +16.8% +5.2% +8.0% +449.5% - - - - 機械部門 (12.9%) 41.0% 58.8% 69.6% 55.3% - - - 化成品部門 112.9% 59.0% 41.2% 30.4% 44.7% - - - - 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - - (0.5%) 3.1% 6.7% 9.1% 9.1% - - - +9.6% 7.0% 8.1% 9.2% 8.7% 11.9% - - - +4.9% 調整額 (3.2%) (2.2%) (2.0%) (1.9%) (2.6%) - - - +0.6% 営業利益率 (0.8%) 2.6% 5.6% 7.1% 7.5% - - - +8.4% 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 セグメント利益( 構成比) 機械部門 化成品部門 報告セグメント 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 機械部門 1,826 3,166 3,671 4,373 2,413 - - - 純増減 +587 化成品部門 1,176 1,528 1,713 1,572 1,498 - - - +322 ( 百万円) 売上高 3,002 4,694 5,384 5,945 3,912 - - - +909 +1.7% +40.8% +18.2% +15.3% +32.2% - - - - 化成品部門 (31.3%) (5.5%) +11.7% (3.0%) +27.4% - - - - 売上高( 前年比) (14.4%) +21.5% +16.1% +9.8% +30.3% - - - - 機械部門 60.8% 67.4% 68.2% 73.6% 61.7% - - - - 化成品部門 39.2% 32.6% 31.8% 26.4% 38.3% - - - - 売上高( 構成比) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - +229 機械部門 機械部門 (9) 161 425 611 220 - - - 化成品部門 81 137 185 114 178 - - - +96 - +325 セグメント利益 72 299 611 726 398 - - 調整額 (97) (75) (82) (106) (103) - - - (6) 営業利益 (24) 223 528 619 295 - - - +319 - 機械部門 化成品部門 セグメント利益( 前年比) - +108.3% (12.5%) +23.1% - - - - +1.1% +22.7% +43.7% (24.4%) +117.5% - - - - (43.6%) +57.7% (0.7%) +12.0% +449.5% - - - - 機械部門 (12.9%) 54.0% 69.7% 84.2% 55.3% - - - 化成品部門 112.9% 46.0% 30.3% 15.8% 44.7% - - - - 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - - 機械部門 -0.5% 5.1% 11.6% 14.0% 9.1% - - - +9.6% 化成品部門 7.0% 9.0% 10.8% 7.3% 11.9% - - - +4.9% 調整額 (3.2%) (1.6%) (1.5%) (1.8%) (2.6%) - - - +0.6% 営業利益率 (0.8%) 4.8% 9.8% 10.4% 7.5% - - - +8.4% セグメント利益( 構成比) 出所:会社データ、弊社計算 9 地域別売上高(四半期累計、四半期) 地域別売上高 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 2,364 6,044 9,632 13,547 3,285 - - - +921 北米 194 559 1,337 2,190 378 - - - +184 中南米 112 257 676 1,325 58 - - - (53) 欧州 235 331 686 937 93 - - - (142) ( 百万円) 日本 その他 海外 連結実績 95 504 749 1,027 95 - - - 0 638 1,653 3,449 5,480 626 - - - (11) 売上高 3,002 7,697 13,081 19,027 3,912 - - - +909 日本 (23.8%) +2.9% +3.7% +3.8% +39.0% - - - - (0.6%) (19.7%) +20.7% +36.9% +94.8% - - - - +64.8% (24.2%) (0.4%) +23.7% (47.9%) - - - - +348.7% +201.9% +157.8% +108.3% (60.4%) - - - - +9.2% +42.5% +11.8% (17.6%) (0.1%) - - - - +57.9% +10.2% +26.6% +25.5% (1.8%) - - - - 北米 中南米 欧州 その他 海外 売上高( 前年比) (14.4%) +4.4% +8.9% +9.2% +30.3% - - - - 78.7% 78.5% 73.6% 71.2% 84.0% - - - +5.2% 北米 6.5% 7.3% 10.2% 11.5% 9.7% - - - +3.2% 中南米 3.8% 3.3% 5.2% 7.0% 1.5% - - - (2.3%) 欧州 7.8% 4.3% 5.2% 4.9% 2.4% - - - (5.5%) その他 3.2% 6.6% 5.7% 5.4% 2.5% - - - (0.7%) 21.3% 21.5% 26.4% 28.8% 16.0% - - - (5.2%) +0.0% 日本 海外 売上高( 構成比) 地域別売上高 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 2,364 3,679 3,588 3,914 3,285 - - - +921 北米 194 365 777 852 378 - - - +184 中南米 112 144 418 649 58 - - - (53) 欧州 235 96 354 251 93 - - - (142) 95 408 245 277 95 - - - 0 (11) +909 ( 百万円) 日本 その他 海外 638 1,015 1,796 2,031 626 - - - 売上高 3,002 (23.8%) 4,694 +32.9% 5,384 +5.0% 5,945 +3.9% 3,912 +39.0% - - - (0.6%) (27.2%) +89.2% +73.4% +94.8% - - - - +64.8% (46.7%) +23.5% +65.5% (47.9%) - - - - +348.7% +68.0% +126.8% +36.7% (60.4%) - - - - +9.2% +53.5% (22.5%) (51.8%) (0.1%) - - - - +57.9% (7.4%) +46.9% +23.5% (1.8%) - - - - (14.4%) +21.5% +16.1% +9.8% +30.3% - - - - 78.7% 78.4% 66.6% 65.8% 84.0% - - - +5.2% 北米 6.5% 7.8% 14.4% 14.3% 9.7% - - - +3.2% 中南米 3.8% 3.1% 7.8% 10.9% 1.5% - - - (2.3%) 欧州 7.8% 2.1% 6.6% 4.2% 2.4% - - - (5.5%) その他 3.2% 8.7% 4.6% 4.7% 2.5% - - - (0.7%) 21.3% 21.6% 33.4% 34.2% 16.0% - - - (5.2%) 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% 100.0% - - - +0.0% 日本 北米 中南米 欧州 その他 海外 売上高( 前年比) 日本 海外 売上高( 構成比) 出所:会社データ、弊社計算 - 10 貸借対照表(四半期) 貸借対照表 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2Q 3Q 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 純増減 現金及び預金 4,682 4,640 4,040 4,042 4,263 - - - (418) 受取手形及び売掛金 4,308 4,533 5,240 5,694 4,832 - - - +524 たな卸資産 2,458 2,880 2,884 2,432 2,968 - - - +509 その他 874 855 733 884 980 - - - +106 流動資産 12,323 12,910 12,898 13,053 13,045 - - - +721 有形固定資産 3,348 3,300 3,299 3,135 3,109 - - - (239) 無形固定資産 140 216 197 182 93 - - - (46) 投資その他の資産合計 948 935 917 835 807 - - - (140) (百万円) 連結実績 固定資産 4,437 4,452 4,414 4,153 4,010 - - - (427) 資産合計 16,761 17,362 17,313 17,206 17,056 - - - +294 2,536 2,922 2,976 2,580 2,617 - - - +81 - - - - - - - - - その他 2,767 2,958 2,646 2,735 2,952 - - - +184 流動負債 5,303 5,881 5,622 5,315 5,570 - - - +266 - - - - - - - - - 654 630 602 361 326 - - - (327) (327) 支払手形及び買掛金 短期借入金 長期借入金 その他 固定負債 654 630 602 361 326 - - - 負債合計 5,958 6,512 6,225 5,677 5,896 - - - (61) 株主資本 10,640 10,792 11,091 11,630 11,394 - - - +754 その他調整項目 162 57 (4) (101) (235) - - - (398) 純資産 10,802 10,850 11,087 11,529 11,159 - - - +356 負債純資産合計 16,761 17,362 17,313 17,206 17,056 - - - +294 自己資本 10,625 10,850 11,087 11,529 11,159 - - - +534 - - - - - - - - - (4,682) (4,640) (4,040) (4,042) (4,263) - - - +418 有利子負債 ネットデット 自己資本比率 63.4% 62.5% 64.0% 67.0% 65.4% - - - - (44.1%) (42.8%) (36.4%) (35.1%) (38.2%) - - - - ROE (12ヶ月) 6.8% 7.5% 7.3% 8.5% 9.5% - - - - ROA (12ヶ月) 7.8% 8.3% 8.2% 8.1% 10.1% - - - - 総資産回転率 - ネットデットエクイティ比率 72% 108% 124% 138% 92% - - - 在庫回転率 3.2 4.6 5.1 6.6 3.4 - - - - 在庫回転日数 114 80 72 56 106 - - - - 当座比率 170% 156% 165% 183% 163% - - - - 流動比率 232% 220% 229% 246% 234% - - - - 出所:会社データ、弊社計算 キャッシュフロー計算書(四半期累計) キャッ シュ フロー計算書 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 連結実績 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 1Q 2Q累 計 3Q累 計 4Q累 計 前年比 02/2016 02/2016 02/2016 02/2016 02/2017 02/2017 02/2017 02/2017 営業活動によるキャッシュフロー - 472 - 290 - - - - 純増減 - 投資活動によるキャッシュフロー - (278) - (432) - - - - - - 194 - (142) - - - - - - (299) - (331) - - - - - (百万円) 営業活動C F+投資活動CF 財務活動によるキャッシュフロー 出所:会社データ、弊社計算 11 2017 年 2 月期会社予想 2017 年 2 月期に対する当初の会社予想は据え置かれている。売上高 20,000 百万円(前年比 5.1%増) 、営業利益 1,900 百万円(41.1%増) 、経常利益 1,900 百万円(36.2%増) 、純利益 1,180 百万円(22.8%増)の見通しであ る。また、営業利益率 9.5%(2.4%ポイント上昇)である。一方、為替前提 1 米ドル=110 円、年間配当金予定 15.0 円(配当性向 21.9%)も据え置かれている。 売上高及び営業利益率 売上高(百万円) 6,000 7.5% 3,865 4,639 5,413 3,002 4,694 5,384 5,945 3,912 4,087 6,000 6,000 3Q FY02/2015 4Q FY02/2015 1Q FY02/2016 2Q FY02/2016 3Q FY02/2016 4Q FY02/2016 1Q FY02/2017 2Q FY02/2017 3Q FY02/2017 4Q FY02/2017 (0.8%) 20.0% 10.0% 1.8% 2Q FY02/2015 0 4.8% 3.2% 3,506 2,000 (0.6%) 9.8% 10.4% 12.8% 12.8% 1Q FY02/2015 4,000 10.4% 10.4% 営業利益率(%) 0.0% (10.0%) 出所:会社データ、弊社計算(2017 年 2 月期第 3 四半期及び第 4 四半期:半期会社予想を均等に按分) 売上高に関しては、下半期に偏重した推移となることが織り込まれているが、過去 2 年間においても同様の推移 であったことが認められる。また、営業利益率の上昇に関しては、増収効果などに加えて、機械部門及び化成品 部門の両方において費用の減少要因が発生することが寄与する。それぞれ、概算で 300 百万円、140 百万円、合 計で 440 百万円である。会社予想における営業利益の純増額が 553 百万円であることに鑑みれば、両者はかなり 大きな増益要因を発生させると考えられよう。 機械部門においては、錠剤印刷装置(TABREX)の新製品(第 2 世代に相当)の開発に係る費用が一巡する一方、 化成品部門においては、損失の計上を続けた欧州の研究開発拠点(Freund Pharmatec Ltd.)の株式が、2016 年 2 月期の期末において 100%売却されている。 当該開発拠点においては、 運営費用のみが発生していたのだが、 これが消失する。 一方、同社は、配当性向 30%を目標としていることを明らかにしている。これに鑑みた場合、年間配当金予定 15.0 円(配当性向 21.9%)は、最終的に増額される可能性が高いとも考えられよう。 12 中長期業績見通し 同社の業績動向は、中期的に堅調に推移する方向性にある。政府の方針として、日本国内におけるジェネリック 医薬品の占有率を大きく引き上げていくことが目標として掲げられていることが、大きく寄与する見通しである。 2016 年 2 月期の実績における機械部門においては、医薬品業界向けで売上高構成比 88%とされている一方、こ こでのすべてが実質的に国内市場シェア 60%∼70%を誇る造粒・コーティング装置で占められている。また、 日本国内でも海外でもジェネリック医薬品に対するエクスポージャーが相当に大きい模様である。以上に鑑みた 場合、足元の 50%超から 2020 年度に対する政府目標である 80%超へと日本国内におけるジェネリック医薬品 の占有率が大きく拡大している過程において、同社の業績動向には大きなプラス要因が発生すると考えられよう。 中長期業績見通し 40,000 30,000 20,000 7.3% 7.0% 10.0% 9.5% 9.0% 6.6% 15,236 16,396 17,616 17,424 FY02/2012 FY02/2013 FY02/2014 FY02/2015 売上高(百万円) 7.1% 営業利益率(%) 19,027 20,000 FY02/2016 FY02/2017 5.0% 10,000 0 0.0% FY02/2018 FY02/2019 出所:会社データ、弊社計算 また、先述の通り、医薬品業界向け新領域として錠剤印刷装置(TABREX)が本格的に立ち上がりつつある。現 在の主力である造粒・コーティング装置に対する需要が一巡し始める段階までには、これが新たな成長ドライバ ーとして同社の損益に寄与し始める方向性にあると考えられる。 一方、2014 年 4 月 17 日に公表された同社の中期経営計画「Change & Challenge 2014-2016」(2015 年 2 月期 ∼2017 年 2 月期)においては、最終年度である 2017 年 2 月期に対して、売上高 23,000 百万円、営業利益 2,300 百万円、営業利益率 10.0%(為替前提:1 米ドル=100 円、1 ユーロ=145 円)が見込まれていた。ただし、直 近の 2017 年 2 月期に対する会社予想では、売上高が 3,000 百万円(13.0%)少なく、営業利益が 400 百万円 (17.4%) 少ない。事業セグメント別の売上高においては、化成品部門で大幅な未達が見込まれていることになる一方、機 械部門では、ほぼ当初の想定通りの売上高が達成されることになる。 化成品部門では、栄養補助食品の売上高が、当初の想定を大きく下回って推移してきた模様である。当初の段階 で、化成品部門の重点戦略として掲げられていた「新製品拡充と既存品の競争力強化」が奏功していないと考え られる。 ただし、機械部門においては、当初の想定以上に及んで日本国内におけるジェネリック医薬品に関連する需要が 高まっている。また、想定以上に高まった需要を受けた同社は、ここでの機会損失の発生を回避することを重要 な経営政策とした結果、海外市場の開拓に向けたリソース配分が当初の想定以下に留まらざるを得なくなったと している。この結果、為替が円安に振れているものの、海外での売上高は、当初の想定までには拡大していない 模様である。 13 売上高 20,000 (百万円) 13,037 10,000 9,914 9,582 11,004 14,150 化成品部門 6,482 6,611 6,482 5,990 5,850 FY02/2013 FY02/2014 FY02/2015 FY02/2016 FY02/2017 1,172 1,242 5,653 機械部門 10,941 0 FY02/2012 FY02/2018 FY02/2019 セグメント損益 2,000 1,000 (百万円) 1,108 1,189 機械部門 907 565 470 化成品部門 379 474 519 FY02/2015 FY02/2016 0 FY02/2012 FY02/2013 FY02/2014 FY02/2017 FY02/2018 FY02/2019 機械部門の売上高(地域別) 10,000 (百万円) 6,384 5,870 5,000 14 3,712 3,530 FY02/2012 FY02/2013 6,652 7,668 機械部門(国内) 5,367 機械部門(海外) 6,639 4,351 4,303 FY02/2014 FY02/2015 0 出所:会社データ、弊社計算 FY02/2016 FY02/2017 FY02/2018 FY02/2019 4.0 ビジネスモデル 製剤技術がキーテクノロジー 同社の主力事業は、医薬品業界向け造粒・コーティング装置の開発・製造・販売である。ここでの同社は、グロ ーバルベースでの最大手 3 社の一角を形成しているとされている。最大手が GLATT 社(ドイツ)である一方、 同社及び GEA 社(デンマーク)がこれに次ぐ事業規模を有している模様である。また、日本国内における同社 は、トップシェア(60%∼70%)を誇っている一方、GLATT 社の製品を販売する株式会社パウレック(未上場) が、日本国内における主要な同業他社であるとされている。 ビジネスモデル ハードとソフトの両方に関与 ハード:製剤(造粒・コーティング)装置や医薬 品添加剤など、ソフト:ハードを生産するに当た って用いられる製剤技術 機械部門における同業他社:例外なくハードのメ ーカーとしての色彩が濃い 同社の特徴:独自の製剤技術を併せ持ち、同業他 社に先駆けた新技術開発などを推進 ビジネスフィールド(医薬品製造ラインのイメージ) 出所:会社データ 15 2016 年 2 月期の実績における機械部門の仕向け先別売上高構成比によれば、医薬品関連 88%、産業関連 12%と のことである。また、医薬品関連は、実質的にすべて造粒・コーティング装置によって説明されてきたとのこと である。これらは、文字通り、医薬品の製造における造粒行程及びコーティング行程において用いられる機械装 置である。造粒とは、医薬品の有効成分である原薬化合物と様々な機能をコントロールするために用いられる添 加剤を、所定の比率で混合し、所定の粒子形状に加工することである。一方、コーティングとは、錠剤の表面に 機能性皮膜を形成することであるが、錠剤表面における薬物の溶出をコントロールするための放出制御や苦味を 遮断するマスキングを行うことなどがコーティングによって可能となる。 連続造粒乾燥機 自動錠剤コーティング装置 医薬品添加剤 グラニュフォーマー ハイコーターFZ グラニュトールF(ファイン) 造粒から混合・乾燥までの工程に対 新機能の採用により、フィルム錠の生 粒径を微細にしたことにより、多 応、完全な連続プロセスを実現 産時間を大幅に短縮 くの製品に使用が可能に 出所:会社データ 一方、化成品部門では、医薬品添加剤:2016 年 2 月期の実績における売上高 2,132 百万円(前年比 0.1%減)、 食品品質保持剤:売上高 2,004 百万円(2.7%増) 、栄養補助食品:売上高 1,853 百万円(22.6%減) 、以上の開 発・製造・販売が展開されている。医薬品添加剤とは、医薬品の生産における原薬を製剤化して、錠剤、コーテ ィング剤、口腔内速崩壊錠、カプセル剤、顆粒剤などの経口剤を製造する際に用いられる添加剤であるが、原薬 の働きを適切に発揮させることに大きく寄与するとされている。現状においては、同社が得意とすると同時に売 上総利益率が高いジェネリック医薬品に関連した分野の構成比が高まる傾向が認められる。食品品質保持剤は、 バームクーヘンなどの様々な食品の品質保持に利用されている。また、栄養補助食品に関しては、顧客との最終 製品の共同開発に深く関与しているとのことである。また、それだけに、同社では、顧客による製品の生産動向 が売上高の動向に直結する傾向が強い。 16 17 Disclaimer ここでの情報は、ウォールデンリサーチジャパンが当該事業会社の発信する「IR情報」を中立的かつ専門的な 立場から要約して、レポート形式にまとめたものである。「IR情報」とは、すなわち当該事業会社に係る①弊 社との個別取材の内容、②機関投資家向け説明会の内容、③適時開示情報、④ホームページの内容等である。 商号: 株式会社ウォールデンリサーチジャパン 本店所在地: 〒104-0032 東京都中央区八丁堀 4-12-4-1110 クイーンズパレス東京中央 URL: www.walden.co.jp E-mail: [email protected] 電話番号:03 (3553) 3769 Copyright 2016 Walden Research Japan Incorporated
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