JA岩手県信連を ご理解いただくために

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JA岩手県信連を
ご理解いただくために
経営方針・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
JA グループ・JA バンクシステム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
事業の概況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
地域貢献情報・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
● JA岩手県信連をご理解いただくために
経営方針
1
経営方針は、将来進むべき方向性を示すもので、価値観の拠りどころとしての「経営理念」と理想と
JA岩手県信連をご理解いただくために
する将来像としての「基本目標(ビジョン)
」からなります。私どもは、この経営方針のもと経営活動を
遂行してまいります。
経 営 理 念
私たちにとって目的は何か、最も大切なものは何か、どのように行動すべきか
~存在意義として~
私たちは、協同組合精神のもと地域金融機関として、
JAとともに金融サービスの提供を通して農家経営の向上を図り、
併せて岩手の農業と地域経済の発展に貢献します。
~経営姿勢として~
私たちは、JAバンクの一員として、
コンプライアンスをモットーに安定的で健全な経営を目指します。
~行動規範として~
私たちは、信頼に対し「信用・奉仕・創造」をもって行動します。
4
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
基 本 目 標
経営理念の実現に向けた3年後のあるべき姿(第17次経営3か年計画における基本目標)
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
JAバンク自己改革に取り組むことにより、農業資金のシェアの維持・拡
大を図るとともに、農業者の満足度が向上し、
「しっかりと農業を支える」
JAバンク岩手となっていること。
県下JA貯金1兆円を達成するほか、ローン等他の事業量ならびに収益を確
保し、地域の更なる活性化に貢献しているJAバンク岩手となっていること。
JAバンク岩手が経営健全化計画および総合事業計画を完遂するととも
に、経営管理態勢および財務基盤が一層強化されていること。
上記の達成に向けて、当会が補完機能を発揮していること。
基 本 戦 略
基本目標達成のための戦略の柱
農業メインバンク機能の強化…しっかりと農業を支える JA バンク
生活メインバンク機能の強化…地域利用者への一層の貢献・関係強化
東日本大震災からの復興支援
事業運営態勢の構築・強化
顧客ニーズの多様化に即した営業体制の強化
施策実践を担う人材開発
施策実践を支える業務基盤強化
JA バンク岩手の事業推進の前提となる健全性確保の取り組み
組合員等への訪問活動強化に資する環境整備にかかる支援
地場企業等への資金対応および効率運用による安定還元の維持、財務基盤・経営態勢の強化
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
● JA岩手県信連をご理解いただくために
JA グループ・JA バンクシステム
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JA グループは、
「単位 JA」と「都道府県組織」および「全国組織」により構成され
JA岩手県信連をご理解いただくために
ております。都道府県組織および全国組織は、総合事業を営む単位 JA の業務をサポー
JA グループの
概
要
トする役割を担っております。
JA グループがこのような組織形態となっているのは、協同組合活動はお互いに助け
合い共に向上していこうという「相互扶助」の精神に基づくものだからです。当会もこ
の「相互扶助」の精神に基づき、JA 組合員をはじめ地域のみなさまに気軽にご利用い
ただける、親しみある JA バンクを目指してまいります。
●JAグループの概要
単位JA
都道府県組織
全 国 組 織
信 連
農林中央金庫
中 央 会
全 中
J A
(農業協同組合)
組合員
および
地域のみなさま
信用事業
貯 金
貸 出 金
為 替
指導事業
営 農 指 導
農 政 活 動
教 育 指 導
購 買・販 売 事 業
農業用生産資材
生 活 用 品
農畜産物の販売
共済事業
生 命 共 済
建 物 更 生 共 済
自動車・火災共済
厚生事業
医 療
保 健
老 人 福 祉
他
他
全 農
他
全 共 連
他
厚 生 連
他
岩手県内8JA125店舗
(信 用 事 業を 営 む J A)
6
全 厚 連
(平 成 2 8 年 6 月3 0日現 在 )
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
平成14年1月に施行された再編強化法*に基づく「JA バンク基本方針」に則り、全国段
JA岩手県信連をご理解いただくために
階では農林中央金庫に「JA バンク中央本部」を、県段階では当会の中に「JA バンク岩手
県本部」を設置し運営しております。
これは、
「破綻未然防止システムによる JA バンク会員の経営健全性確保」と「一体的事
JA バ ン ク
業推進による良質で高度な金融サービスの提供」を2本柱とする「JA バンクシステム」を
シ ス テ ム
確実に運営していくための仕組みです。
JA バンク岩手県本部の取り組みとしては、個々の JA の財務状況、業務体制などにチェ
ック(モニタリング)を行い、経営上の問題点の早期発見に努めるとともに、モニタリン
グの結果「自主ルール基準」に該当する JA に対する経営改善指導などを行います(破綻未
然防止システム)。これにより、より効果的で健全性の高い経営を目指しております。
*再編強化法とは
「JA バンクシステム」が確実に機能し、JA バンク全体としての信頼性向上のために法制度面での裏付けと
して整備された法律です。
(正式名称:「農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律」)
《JA バンクシステムの仕組み》
JAバンクシステム
組合員・利用者
行政
便利
良質で高度な金融サービス
JAバンク基本方針
連 携
全中
全国監査機構
安心
JAバンク会員の経営健全性確保
協力・連携、経営改善指導
JA
信農連
農林中金
(JAバンク県本部)
(JAバンク中央本部)
県中
貯金保険
機構
破綻時の支援
JAバンク
支援協会
破綻未然防止の支援
系統債権管理
回収機構
不良債権の管理・回収
破綻未然防止
システム
一体的事業推進
・JAバンク会員のモニタリング
・基準該当JAの資産精査
・経営改善指導
・JAバンク支援協会による
資金支援等
・商品開発力・提案力の強化
・共同運営システムの利用
・全国統一のJAバンクブランド
の確立 等
農林中金への
指導権限の付与等
再編強化法(農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律)
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
「JA バ ン ク・
セーフティー
ネ
ッ
ト
」
の 仕 組 み
より安心な金融機関としての信頼を得るために、JA バンクは、
「JA バンク・セーフ
ティーネット」を構築しております。
まず、公的制度である「貯金保険制度」があります。
さらに、
「JA バンクシステム」のもと JA バンク全体で経営健全性を確保するための
支援制度である「JA バンク支援基金」があります。
この2つの仕組みによって組合員・利用者のみなさまにより一層の「安心」をお届け
いたします。
JAバンク・セーフティーネットの仕組み
J A バンク支援基金
(全国財源)
貯金保険制度
J A バンク支援積立金
(県域財源)
貯金者を保護するための
国の公的な制度
JAバンク独自の
支援制度
貯金保険制度
JAバンク支援基金等
「貯金保険制度」は、貯金者保護のた
JAバンクの健全性維持を支援するた
めの国の公的な制度であり、JA・信連・
め、JAバンク独自の取組みを行ってい
農林中金などが加入しています。
ます。
この制度は政府・日銀・農林中金・信連
全国のJAバンクの拠出により設置され
などの出資により設立された貯金保険
た「JAバンク支援基金」等を活用し、
機構によって運営されており、JAなど
個々のJAによる経営健全性維持のた
から収納された保険料を原資に、万一
めの取組みに必要な支援(資本注入な
JAが経営破綻して貯金の払い戻しが
ど)を行います。
できなくなった場合などに貯金を一定
また、万一緊急の事態に陥ったJAへの
の範囲で保護します。
貸付や経営が困難となったJAへの資
「貯金保険制度」における貯金者保護の
ための仕組みは、
「預金保険制度」
(銀
行・信金・信組・労金などが加入)と基本
的に同じです。
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金援助なども国の制度である貯金保険
制度と連携して行います。
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
● JA岩手県信連をご理解いただくために
事業の概況
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わが国経済は、いわゆる「アベノミクス」とよばれる経済政策により、緩やかな回復基調が続いてきましたが、欧
JA岩手県信連をご理解いただくために
州の政治的混乱や新興国経済の減速、円高の進行などにより足元で次第に勢いを失いつつあります。
金融面では、日本銀行が物価安定目標の達成に向けて、従来の「量」と「質」に加え、平成28年1月に「マイナス
金利の導入」を決定し2月から実施した結果、10年国債利回りがマイナス圏で推移するなど、更に低金利の状況が進
行しております。
農業関連では、平成27年10月には TPP 交渉が大筋合意され、参加国における協定発効に向けた手続きのステージに
移行しており、農業者が大きな不安と危惧を抱く状況が続いております。
また、27年8月に成立した改正農協法において「農協は農業所得の増大に全力投球する」よう経営目的を明確化す
るとともに、連合会は強力に単位 JA をサポートすること、また農協組織全体で自主的な改革に取り組むよう規定され
ました。
これらを受けて、当会では JA バンク自己改革に取り組むこととし、その一環として関係機関と連携した「県域の担
い手サポートセンター」の設立および予算措置などにより、担い手対応の更なる強化を図ることとしました。
以下に27年度の主な事業の概況について報告します。
東日本大震災からの早期復興に向けた各種支援が、本県における重要課題であります
ので、被災農業者に対する営農再開に向けた金融支援および被災者に対する金融関連情
震災 か ら の
報提供や復興支援商品の提供、各種相談にかかる対応支援を継続して行いました。
具体的には、JA バンク東日本大震災対応緊急資金(原発事故)
復興に向けた
や、中小企業東日本大震災復興資金などの岩手県制度資金、復興応
取 り 組 み
ました。また、二重債務問題に対しては、個人債務者の私的整理に
援定期貯金、復興応援ローンの取り扱いにより被災者支援を継続し
関するガイドラインに基づく相談センターの運営を継続したほか、
岩手県産業復興相談センターが行う債権買い取りスキームの支援対
応を行いました。
JA グループ並びに JA バンクにおける自己改革に呼応し、JA バンク岩手として出向
く活動等担い手対応の強化、アグリシード・リースの普及・取りまとめ等「農業所得増
大・地域活性化応援プログラム」
(全国版)への対応、
「JA いわてグループ農業担い手
JA バ ン ク
サポートセンター」の設立・本格稼働に向けた調整・準備、県版事業としての「農業担
自己改革 へ の
い手サポート事業」の企画立案と予算措置など、平成28年度からの本格実施に向けた
取 り 組 み
また、信用事業の事務効率化に資する施策として、JA におけるオンラインキャッシ
準備(一部前倒し実施)に対応しました。
ャ導入にかかる県内合意形成および県域での費用助成措置の決定、移動店舗および金融
店舗統廃合等にかかる費用助成の実施、会議・研修の効率化に向けた TV 会議導入の企
画立案などに対応しました。
(詳細は12頁~)
第16次経営3か年計画の最終年度として、東日本大震災からの復興支援、経営健全化
当
会
の
事業概要 と
業
績
計画および総合事業計画の実践、農業メインバンクおよび生活メインバンク機能発揮、
JA バンク岩手の事業・利用者基盤強化等に取り組みました。
その結果、経営面では低金利により運用環境が厳しい中、分散投資や効率運用に努
め、会員 JA 等に対する奨励金42億13百万円(JA に対する推進奨励含む)を対応し、
当期剰余金は14億65百万円を計上しました。
各業務については、以下のとおりです。
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
金融推進業務
JA バンク岩手の農業メインバンクおよび生活メイバンク機能発揮のため以下のとお
JA岩手県信連をご理解いただくために
り取り組みました。
① JA 貯金等
JA のガバナンス強化と信用事業計画の達成に向けて、JA
現を目指し、
「夏期・年末特別推進運動」における「ちょリ
別月次・四半期実績検討会に参画し、農業・生活メインバン
ス定期」の企画推進や新社会人を中心に「春期特別推進運
ク機能強化に努めました。
動」
、更に年金受け取りサービス機能を提供するための推進
JA 指導方針に基づき JA 毎の特性を踏まえた体制強化・推
運動を積極的に展開したほか、社会保険労務士による無料
進指導により信用事業のマネジメント強化に取り組みまし
年金相談会を県内全地域で開催し、地域のみなさまの相談
た。また、目標管理型信用事業の定着・強化に向けて店舗
ニーズに応えました。
別・担当者別目標管理の方法や店舗別収益管理、総体的なリ
また、東日本大震災からの復興の一助として、
「復興応援
定期貯金」の取り扱いを継続しました。
スク管理(金利リスク、信用リスク等)について指導しまし
た。
更に、クレジット機能を搭載し利便性に優れた JA カード
また、JA バンク基本方針に基づく財務モニタリング、体
一体型(IC キャッシュカード+クレジットカード)の普及
制整備モニタリングを実施しました。これらを通じ JA の経
に努めました。
営状況および体制整備状況等を把握し、経営改善指導、事務
② JA 貸出金
リスク管理態勢の整備指導を行いました。
「JA バンク中期戦略」および「JA バンク岩手中期戦略」に
前年度に引き続き特別金利による「復興応援ローン」を
おける重点取組事項の一つである「事務堅確性向上運動」に
提供するとともに、住宅ローンやマイカーローンの統一推
ついては、運動の2年度目である平成26年度までに県下全店
進運動を展開し、地域のみなさまの資金ニーズに応えまし
舗の巡回を完了し、また体制整備基準項目もすべて整備され
た。また、平日お勤めの方々のご要望にお応えするため「JA
ましたが、最終年度である平成27年度においても総仕上げ
バンクローン“なんでも”相談会」を5・8・10・1月の第4日
の年度として各 JA が選定した重点店舗を巡回し、事務堅確
曜日に県下各 JA 店舗で開催し、より多くのみなさまに JA ロ
性の維持に努めました。
ーンをご利用いただけるよう取り組みました。
平成24年度から業務を開始している特定信用事業代理業
については、JA バンク岩手ローンセンターの体制を強化し、
不良債権比率の改善に向けては、計画未達 JA の債権管理
対策会議等に参加し、購買未収金を含めた総与信管理の取り
組みの支援を継続しました。
ハウスメーカーに対する JA 住宅ローンの営業活動を積極的
CS 向上を重視した JA 現場力の指導強化として、
「JA バン
に行い、各 JA に住宅ローン案件を媒介(紹介)しました。
ク CS 改善プログラム」の定着化を支援し、組合員後継者や
農業者に対しては、JA が展開する担い手への訪問活動を
JA バンク岩手農業金融センターが同行訪問し支援を行って
おります。
次世代層との関係強化に取り組みました。
④ JA 信用事業の人材育成
また、農林中央金庫との提携による「JA バンクアグリサ
JA バンク岩手中期人材開発計画に基づき、自律変革型人
ポート利子助成事業」の活用による融資推進、また「JA バ
材(リーダー)の養成と階層別の能力開発および利用者から
ンク新規就農応援事業」を積極的に展開するとともに、
「東
選ばれ信頼される人材育成をめざし、各種研修を体系化し実
北農林水産業応援ファンド(復興ファンド)
」による被災農
施しました。
業法人等への出資(27年度2件、35百万円の実績)や、
「JA
また、質の高いサービスの提供に向け、専門的知識を有す
バンク岩手農業法人経営者セミナー」を開催し情報提供す
る職員を体系的に育成していくための制度である「信用事業
るなど、
「農業担い手」の支援に取り組みました。
資格認証制度」
(平成23年度より導入)については、平成27
なお、東日本大震災による原発被害を受けた農業者のみ
なさまへの支援として JA グループ、岩手県等からの利子補
給による無利息資金の「JA バンク東日本大震災対応緊急資
金(原発事故)
」
(平成23年度に創設)は平成27年度も取り
扱いを継続しました。
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③ JA 指導
地域のみなさまに選ばれ成長し続ける「JA バンク」の実
年度に新たに延べ31名を認証し、認証者は169名(延べ人
数)となりました。
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
会員、准会員、地方公共団体、個人からの貯金預入により、期末残高では8,079億円
貯 金 業 務
(前年度比493億円増加)
、年間平均残高では8,273億円(同165億円増加)となりまし
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
た。
会員、准会員等に対する農業関連融資、地場産業に対する関連産業融資、地方公共団
体等に対する融資に取り組んだ結果、期末残高では1,617億円(前年度比39億円増加)
、
融 資 業 務
年間平均残高では1,584億円(同5億円増加)となりました。
また、農業近代化資金、中山間地域活性化資金、特定農産加工資金など各種制度資金
にも対応し、平成27年度末の制度資金取扱残高は17億円となりました。
為替・決済業務の多様化と高度化に対応しつつ、利用者へのサービス強化に努めると
為替・決済業務
ともに、JA に対する国庫金振込にかかる事務検査等を行い、事務処理の向上を図りま
した。
預け金については、安全性と流動性を確保することに重点を置いて、系統預け金を中
心とした資金運用を行い、期末残高では5,531億円(前年度比535億円増加)
、年間平
余裕金運用業務
均残高は5,714億円(同267億円増加)となりました。
金銭の信託等を含む広義の有価証券については、債券を中心とした運用を行い、期末
残高では1,433億円(同47億円減少)
、年間平均残高では1,376億円(同90億円減少)
となりました。
日本政策金融公庫資金(農林水産事業)は、東日本大震災の被災者に対する震災特例
融資(利子助成により実質無利子資金)と、認定農業者を対象とした貸出に対応した結
受 託 業 務
果、新規貸出実行額は3億円となりました。
住宅金融支援機構資金では、取扱開始から5年目となった東日本大震災の被災者に対
する災害復興住宅融資は、防災集団移転促進事業での住宅再建が進み、新規貸出実行額
は2億円となりました。
電算情報業務
全国統一の「JASTEM システム」を使用し、組合員・利用者のみなさまに、安全・安
心、かつ高度なオンライン金融サービスの提供に努めました。
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
政府における「攻めの農林水産業」の推進および「農協法改正と農協自己改革」の検
討を受けて、JA グループは、平成26年11月、
「食と農を基軸として地域に根差した協
1
同組合」として、
「持続可能な農業」と「豊かで暮らしやすい地域社会」を実現してい
JA岩手県信連をご理解いただくために
くために、
「農業者の所得増大」
「農業生産の拡大」
「地域の活性化」を基本目標とする
「JA グループ自己改革」を決定しました。また、信用事業分野においても「JA バンク
自己改革」をとりまとめました。
「JA バンク自己改革」(全国版)の主な取り組みは次の3点です。
JA バンク自己改革の3つの柱
1.農業所得増大と地域活性化に資する踏み込んだ対応
J A バ ン ク
2.JA が営農・経済事業に全力投球できる環境整備
3.農業と地域・利用者をつなぐ金融サービスの提供・地域貢献
自己改革への
取 り 組 み
JA バンク岩手においては、全国方針を受けて「JA バンク自己改革」を確実に実践す
べく、
「JA バンク岩手中期戦略(平成28~30年度)
」および当会の「第17次経営3か年
計画」に「自己改革」の内容を取り込むほか県域独自の企画も加味して、JA バンク岩
手が「しっかりと農業を支え」
「地域利用者への一層の貢献・関係強化」を図ることを
基本戦略に設定しています。
具体的には、JA バンク岩手が農業メインバンクおよび生活メインバンク機能を一層
発揮することで事業の拡大並びに利用者満足につなげる好循環を作り出すことに全力を
尽くすとともに、当会においては、県域企画をはじめとする補完機能の発揮、JA 職員
が組合員等への訪問活動を強化できるよう事務の効率化・省力化を支援すること、また
農業応援金融商品の提供など消費者と農業者をつなぐ商品・サービスの企画等を実施
し、農業および地域の発展に貢献していくこととしています。
以下に、JA バンク岩手の主な取り組み内容を紹介します(一部は28年度以降に実践)
。
1.農業所得増大と地域活性化への取り組み
⑴「JA いわてグループ農業担い手サポートセンター」を核とした「JA いわてグループ農業担い手サポート事業」の実践
① JA グループの総合力を結集し担い手に一元的に対応するため、平成28年4月1日に「JA いわてグループ農業担い
手サポートセンター」を設置しました。
当センターは、JA や連合会からの出向職員33名で構成され、金融サービスのみならず、営農指導や販売強化策、6
次産業化支援、更には重要課題である集落営農組織の法人化支援と法人化後の経営管理指導、新規就農支援等を行う
こととしています。
②農業者の所得増大に資する施策と予算措置
「JA いわてグループ農業担い手サポート事業」では、県域および全国の財源を合わせ向こう3年間で6億円を措置し、
新規就農や生産基盤対策、集落営農組織の法人化支援等を行うこととしています。
また、設備投資等にかかる制度資金借入の際の保証料助成事業など、農業者の財務負担軽減・経営安定化対策も実
施しています。
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
JA いわてグループ農業担い手サポート事業のうち、主として金融サービスに関連する事業
1.新規就農応援事業
将来の国内農業における担い手として期待される新規
3.集落営農組織等法人化設立支援対策事業
集落営農組織の構成員が法人化に向けて実施した会
議・研修会等にかかる費用の一部を助成することにより、
受入農家等の取組支援や、新規就農者に対する営農費用
法人化促進を支援します。
JA岩手県信連をご理解いただくために
就農希望者(研修生)を育成するための研修を行う研修
1
の助成を通じ、新規就農希望者の独立就農を後押しする
ことにより、地域農業の振興・発展に貢献します。
4.コンサルタント費用支援事業
農業法人が抱える様々な課題解決にかかる専門コンサ
2.農業近代化資金借入に係る保証料助成事業
JAまたは信連から農業近代化資金を借入れ、農業信用
ルタント費用の一部を助成するもので、農業法人の円滑
な事業遂行や拡大支援に貢献します。
基金協会の債務保証料を一括前払いにて支払った借入者
に保証料全額を助成するもので、農業者の借入負担の軽
減を図ることにより、農業経営の安定化を図ります。
「担い手サポートセンター通信」
13
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
2.JA による組合員等への訪問活動強化に資する環境整備への取り組み
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
⑴全国での実施事項への対応
現金事務の効率化・省力化を狙いとして、JA 全店舗にオンラインキャッシャを導入するとの全国方針に基づき、県
内 JA の合意形成および当会による導入費用の助成を決定し対応することとしています(全国も同様の対応、助成は平
成28年度以降)
。
⑵県域独自企画による取り組み
①テレビ会議システムの導入
会議や研修会・勉強会、各種説明会の効率化を図るべく、テレビ会議シ
ステムを導入し活用を図っています。研修頻度を上げることができるほか
柔軟な開催ができるため、人材育成の面での効果も期待できます。
テレビ会議の様子
②店舗戦略に基づく店舗統廃合の実施および移動店舗導入
JA バンクにおいては、店舗属性に応じた新たな店舗戦略の構築検討および店舗改修の促進等を図ることとしていま
す。当会は、これら戦略にかかる対応の一助とすべく、平成27~30年度を期間として助成措置を講じております。
また、店舗統廃合によるサービス低下回避や災害時における臨時店舗機能を具備するため、会員 JA が移動店舗を導
入するにつき、費用助成も含めた導入支援を行うこととしています(全国でも対応。写真は助成措置活用事例)
。
JAいわて花巻江釣子支店
JAいわて花巻大槌支店
JAおおふなとで導入した金融移動店舗車
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JA 岩手県信連の現況 ● 2016
③タブレット端末の継続活用・機能強化
組合員等利用者のライフステージやニーズにあわせた最適な金融商品の提案や高品質な金融サービスを提供するな
ど、現場営業強化や顧客満足度向上を図るべく、推進ツールとしてのタブレット端末を県下 JA 全渉外担当者、全店舗
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
で導入しております。
なお、平成27年9月にはタブレット端末の機能強化として、
「JA バンク岩手渉外支援システム」を稼働させました。
渉外担当者の事務効率化・省力化、および利用者総合情報の活用による地域利用者との関係強化を図ることができる
ようになりました。
タブレット端末
3.農業と地域・利用者をつなぐ金融サービスの提供と地域貢献への取り組み
⑴ JA ファンの拡大・新たな利用者の開拓
農業応援金融商品の企画・販売による県産農産物の消費拡大や消費者と生産者をつなぐサービス提供の一環として、
夏期年末特別運動(貯金キャンペーン)において、県産米新品種「銀河のしずく」や「県産牛」を活用し運動展開し
ています。
⑵地域貢献への取り組み
組合員等に対する資産活用相談や相続相談機能を強化すべく、各種セミナーの強化や相続入口相談サービスを導入
し対応することとしています。
また、従来から行ってきた高齢者向けおよび少年向け各種イベントに加え、全国施策の活用により、高齢者見守り
サービスの提供実施に向け検討を進めます。
4.JA バンク岩手の取り組みにかかる広報・PR 活動の強化
上記取り組みについては、JA 組合員のみならず広く地域の皆さまにサービス内容をご理解いただき有効にご利用い
ただくために、これまで以上に広報・PR 活動を強化するとともに、マスメディアに対しても前広にリリースすること
により、メディアにおける JA グループへの理解向上に努めます。
15
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
● JA岩手県信連をご理解いただくために
地域貢献情報
1
[地域への貢献]
JA岩手県信連をご理解いただくために
当会は、
「地域金融機関の社会的責任・公共的使命は金融事業を通じて地域社会・経済・産業・文
化の発展に積極的に貢献することにある」と考えております。
このような観点から、県内 JA とともに、地域経済における産業・経済基盤の形成に貢献し、高
齢化社会に対応する融資にも積極的に取り組み、地域社会・経済の活性化と発展をサポートしてお
ります。特にも、国土保全機能を併せ持つ岩手県農業の維持・発展にとって重要な役割を果たして
おります。
地域からの資金調達の状況
当会の資金は、その大半が県内の JA にお預け
いただいた農家組合員および地域のみなさま、地
方公共団体、法人からの大切な財産である貯金
を源泉としております。
●貯金残高の内訳
地方公共団体
33,000 百万円
(4.1%)
■正会員
■准会員
■会員の組合員
■地方公共団体
■その他
その他
18,598 百万円
(2.3%)
会員の組合員
341 百万円
准会員
20,012 百万円
(2.5%)
貯金残高
807,984 百万円
正会員
736,032 百万円(91.1%)
[平成 28 年 3 月末]
地域への資金供給の状況
当会では、会員・准会員等に対する農業関連融
資、地場産業に対する関連産業融資、岩手県をは
じめとする地方公共団体、さらには地域経済を支
える地元企業のみなさまにも様々な用途の資金を
ご用意し幅広い融資を行っております。
●貸出金残高の内訳
その他
28,975 百万円
(17.9%)
■正会員
■准会員
■会員の組合員
■地方公共団体
■その他
正会員
29,833 百万円
(18.4%)
貸出金残高
161,765 百万円
地方公共団体
97,507 百万円(60.3%)
准会員
3,093 百万円
(1.9%)
会員の組合員
2,355 百万円
(1.
5%)
[平成 28 年 3 月末]
16
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
金融商品・サービス提供による地域貢献
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
JA バンク岩手では、地域社会へ貢献する金融機関として、地域の方々との繋がりを大切にし、地
域の活性化に貢献するため、下記商品等の取り扱いを実施しました。
「ちょリスで GO !定期貯金」
平成27年6月~8月、11月~12月までの間、県下統
一キャンペーンを実施し、地域社会への貢献・還元
として、店頭金利に0.5%上乗せした金利上乗せ定期
貯金「ちょリスで GO !定期貯金」を販売しました。
取扱期間中は、金利上乗せの特典に加え、先着で「ち
ょリス」グッズをプレゼントし、お客さまからご好
評をいただきました。
「JA 住宅ローン ご利用感謝キャンペーン」
平成28年6月~8月まで、JA 住宅ローンをご利用いただいているお客さま
を対象に日頃の感謝の気持ちを込めて、アンケートにお答えいただいた方の
中から抽選で産地直送の農畜水産物が当たる「ご利用感謝キャンペーン」を
実施しております。
「年金定期貯金 結いの恵み」
平成28年4月~平成29年3月まで、年金の受給とご予約を JA バンクに指定
された方を対象に、定期貯金お申し込み時と満期到来時に、全国の農畜産物
が抽選で当たる年金定期貯金「結いの恵み」をお取り扱いしております。
17
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
[地域密着型金融への取り組み]
JA岩手県信連をご理解いただくために
JA バンク岩手農業金融センターにおける各種取り組み
「JA バンク岩手農業法人経営者セミナー」
にて
当会では、JA の担い手金融リーダーと連携
し、担い手農家や農業法人等のみなさまに対し
て、幅広い金融サービスや相談対応を実施して
おります。
また、平成23年10月には、農業経営アドバ
イザー資格保有者(日本政策金融公庫が実施す
る農業経営アドバイザー試験合格者)で構成さ
れる「JA バンク岩手アグリビジネス研究会」を
発足し、担い手農家のみなさま等に対する相談
対応力の更なる向上に向け、定期的に研究会を
開催しております。
さらに、県外の先進農業法人の役員等を招き
「JA バンク岩手農業法人経営者セミナー」を開
催するなど、県内の農業法人等に様々な情報を
提供しております。
JA バンクアグリサポート事業
当会では、JA バンクアグリ・エコサポート基金が行っている農業振興や環境保全に貢献する JA バ
ンクアグリサポート事業を活用し、次の4つの事業を中心とした活動を通じて、岩手の農業と地域社
会の貢献に取り組む活動を展開しております。
●農業担い手に対する支援
利子助成事業として、JA が行う農業関連の融資に
対し、最大1%の利子助成および利子補給を最長で5
年間行い、借入負担の軽減を支援
●農業法人に対する支援
出資による自己資本増強を通じて、農業法人の更
なる発展と円滑な事業承継を支援
●農業および地域社会に貢献する取り組み
JA が行う食農教育等の活動に対し、教材本贈呈・
助成・情報発信等を実施
●新規就農者受入先に対する支援
新規就農希望者を育成するための研修受入先への
費用助成を行い、新規就農希望者の独立就農を支援
18
有限会社 サン農園
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
「JA いわてグループ農業担い手サポート事業」の PR 活動
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
JA いわてグループ農業担い手サポートセンターで
は、農家・組合員のみなさまへ「JA いわて農業担い
手サポート事業」の普及拡大を目的に、JA いわて花
巻本店特設会場で開催された「2016オールいわて農
業機械フェア」において、サポート事業の PR 活動を
行いました。
専用ブースでは、事業案内のほか、農業金融セン
ターと連携し、資金相談対応も行いました。
「2016オールいわて農業機械フェア」
にて
6次産業化への支援
農業・農林振興や6次産業化等に貢献するため、農
業金融センターを中心に専門的な相談対応を行うと
ともに、岩手県主催の「いわて食の大商談会2015」
および JA グループ主催の「東北復興商談会」に参画
し、ビジネスマッチングへの対応も行いました。
「いわて食の大商談会2015」
にて
「シンガポール県産米プロモーション事業」への参画
試食交流会の様子
農業金融センターは、岩手県主催の「県産米プロ
モーション事業」に参画し、県産米の最大輸出先で
あるシンガポールにて、県産米のさらなる取引拡大
を目的とした PR 活動を行いました。
現地では、日本食レストラン関係者を招いた「岩
手県産米セミナー」を開催し、県産ひとめぼれの試
食や南部鉄器などを使った炊飯を提案するなど、試
食交流会や説明会を通じて県産米のおいしさを PR し
ました。
岩手の伝統工芸品に盛り付けられた県産食材の料理
19
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
農業資金相談への対応
JA岩手県信連をご理解いただくために
担い手農家等のみなさまに対し、JA 担い手金融リーダーとの同行訪問による相談や資金提案のほ
か、各種イベントにおいて相談対応を行いました。
●各種農機具展示会に農業資金相談ブースを出展
し、JA の農業資金の情報提供・相談対応を行いま
した。
●岩手県農業公社が主催した「新農業人フェア in い
わて」にも農業資金相談ブースを出展し、新規就
農を目指す方への就農資金の情報提供・相談対応
を行いました。
「新農業人フェアinいわて」
にて 特定信用事業代理業務の取り組み
特定信用事業代理業務とは、住宅関連会社に営業
活動を行い、JA 住宅ローンの借入希望者を JA に媒
介(紹介)することを主な業務としています。盛岡
地域を中心に県南部や沿岸地域にも積極的に営業活
動を展開しました。
住宅関連会社への営業活動
金融円滑化に向けた取り組み
当会では、
「金融円滑化にかかる基本的方針」を定め、協同組織金融機関として、
「健全な事業を
営む農業者をはじめとする地域のお客さまに対して必要な資金を円滑に供給していくこと」を、
「当
会の最も重要な役割のひとつ」として位置付け、その実現に向けて取り組んでおります。
「中小企業者等に対する金融の円滑化を図るための臨時措置法」
(以下、
「金融円滑化法」という。)
は、平成25年3月末を以って終了しましたが、金融円滑化法終了後も、当会の金融円滑化に向けた
基本方針は何ら変わるものではありません。引き続き、お客さまからのお借入条件等のご相談やお
申込みに柔軟に対応するよう、また、お客さまからの経営相談に積極的かつきめ細かく取り組み、
お客さまの経営改善への取り組みをご支援できるよう、お客さま本位の姿勢で真摯かつ丁寧に対応
してまいります。
経営者保証に関するガイドラインへの対応
当会は、経営者に関するガイドライン研究会(全国銀行協会および日本商工会議所が事務局)が公
表した「経営者保証に関するガイドライン」を尊重し、遵守するための態勢整備を実施いたしました。
当会は、今後、お客さまと保証契約を締結する場合、また、保証人のお客さまが本ガイドラインに
即した保証債務の整理を申し立てられた場合は、本ガイドラインに基づき、誠実に対応するよう努め
てまいります。
20
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
[文化的・社会的貢献活動]
JA岩手県信連をご理解いただくために
やさしい税金セミナーの開催
JA バンク岩手は、平成27年12月5日に北上市内
において、県内 JA 組合員の多数の参加をいただく
中、「JA バンク岩手やさしい税金セミナー」を開
催しました。当日は税理士を講師に招き、
「知って
得する!!税金いろいろ」と題し、相続・贈与の
基礎知識から税制改正のポイント等について、分
かり易い説明をしていただき、参加者に理解を深
めていただきました。
「JA バンク岩手やさしい税金セミナー」
にて
無料年金相談会の実施
平成27年度は、7JA93店舗で社会保険労務士
による無料年金相談会を開催し、これから年金を
受け取る予定の方、既に年金を受け取っている方
の変更手続きや、働きながら受け取る年金の仕組
み等について、多くのみなさまの相談に応じると
ともに、各種手続きのお手伝いをいたしました。
また、県内企業に出向いて無料年金相談会を開
催し、社員のみなさまのご相談に応じました。
「無料年金相談会」
にて
地域交流と健康増進活動
年金友の会会員を中心に健康増進や地域間交流・
親睦を目的に「パークゴルフ大会」
、
「グラウンド・
ゴルフ大会」
、
「ゲートボール大会」を実施しました。
当日は、参加したみなさんの、はつらつとしたプ
レーと笑顔を見ることができました。
また、グラウンド・ゴルフ大会後には、昨年度に
引き続き、東日本大震災の岩手県内被災者への義援
金として、ホールインワン基金を募り、岩手県に寄
付しました。
「ゲートボール大会」
にて
募金活動の様子
21
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
第33回岩手県少年サッカー新人大会(JA バンク岩手ちょきんぎょカップ)
JA岩手県信連をご理解いただくために
県内91チーム参加のもと、熱戦が繰り広げら
れました。決勝戦終了後には大会ゲストの城彰二
さんを講師としたサッカー教室を開催しましたと
ころ、約200名の児童が参加し、熱心な指導を受
けました。
また、大会終了後には、県内 JA の主要店舗に
おいて、選手のひたむきなプレーを写真におさめ
たミニ写真展を開催しました。
「JA バンク岩手ちょきんぎょカップ」
にて
JA バンク岩手食農教育応援事業
JA バンクでは、子どもたちが食・環境と農業への
理解を深めるきっかけとなることを願い、自主制作し
た補助教材「農業とわたしたちのくらし」を岩手県教
育委員会を通じて県内小学校に贈呈しています。
また、JA バンク岩手ちょきんぎょカップ終了後の
サッカー教室では、食農教室「食と農と体作り」を併
せて開催し、岩手県産のお米で作ったおにぎりを差し
入れるとともに、規則正しい食生活の大切さを理解し
てもらうことができました。
産学官連携の取り組み
JA いわてグループでは、岩手県農業の振興を
図ることを目的に、経営力の高い先進的な農業経
営者を育成するため、岩手県、岩手大学と連携
し、
「いわてアグリフロンティアスクール(IAFS)
」
を運営しています。平成27年度は認定農業者や
後継者等21人が、アグリビジネスのプロフェッ
ショナルである「アグリ管理士」を修得すべく、
経営管理や農業生産管理、マーケティング等のカ
リキュラムを受講されました。
「いわてアグリフロンティアスクール」修了式にて
22
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
東日本大震災被災地への復興支援
JA岩手県信連をご理解いただくために
東日本大震災の発災から5年の歳月が過ぎましたが、
今でも、被災地では復興への懸命な取り組みが続けら
れております。当会としても、早期復興に貢献すべく、
継続的な支援活動を行っております。今年度は、JA
岩手県中央会の東日本大震災復興支援活動に参画し、
釜石市漁港付近の草刈作業を手伝いました。
釜石市内にて
平成28年熊本地震への復興支援
JA いわてグループは、平成28年5月24日~28日までの5日間、熊本地震の被災地支援のため、JA
と連合会から20人の支援隊を派遣し、被災した農家組合員へ
の支援活動を行いました。現地では、野菜などの選果、箱詰
め作業の他、ハウスの復旧作業
などを行いました。
また、被災者支援や事業基盤
の復興のため、JA いわてグルー
プでお見舞金を贈呈したほか、役
職員一同で募金活動にも協力し
ました。
被災農家にて選果作業を支援する職員
地域行事への参加
「盛岡さんさ踊り」をはじめとした地域行事
に積極的に参加し、地域のみなさまとの交流
を大切にしております。
「盛岡さんさ踊り」
にて
ボランティア活動への参加
職員によるボランティア活動として、
「チャグチャグ馬
コ(6月)
」および「盛岡さんさ踊り(8月)
」の開催に併
せて、早朝および業務終了後に、大通り・岩手公園周辺の
ごみ拾いを行い、地域の環境保全に取り組みました。
また、平成27年度は日本赤十字社の献血活動にも参加
し、多数の職員が協力しました。
岩手県赤十字血液センターにて
23
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
友信会活動
JA岩手県信連をご理解いただくために
友信会は、当会と融資のお取り引きをいただいている各
企業を会員とし、金融の円滑化を図ると同時に、会員相互
の親睦交流 ・ 情報交換の場を提供することを目的として運
営しております。平成27年度は、丹羽宇一郎氏(伊藤忠
元会長)を講師に招き、
「Globalization の下での地域経済
のあり方」をテーマにセミナーを開催し、その後親睦会等
を行いました。
また、友信会会員の女性経営者等を会員とした女性友の
会では、
「農と食と美と健康」をテーマに、地産・地消の現
場体験や文化・芸術にふれあいながら交流を深めています。
(会員数:107社 平成28年3月31日現在)
友信会女性友の会にて
全日本大学駅伝への特別協賛
JA バンクは、全日本大学駅伝に特別協賛し
ており、北上総合運動公園で開催された東北
地区予選大会では、JA いわて花巻産のお米で
作ったおにぎりや JA バンクオリジナルタオル
等を差入れし、大会運営のサポート、選手へ
の応援を実施しました。
北上市で行われた「東北地区予選大会」
にて
PR 活動の展開
本県農業の振興や JA バンクいわてのブランドイメージの向上を図る取り組みの一つとして、従来
の場所に加え平成27年度より盛岡駅構内の2階南側コンコースに広告の掲出を行っています。
亀ヶ池に面した歩道
24
盛岡駅構内にて
産業会館3F
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
ト
ピ
ッ
ク
ス
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
JA 貯金平残3年連続1兆円達成
JA 組合員をはじめ地域のみなさまから選ばれ信頼される JA となるべく、JA バンク岩手の役職員が
一丸となり取り組んだ結果、3年連続で平均残高1兆円の大台を確保することができました。
「2016いわて国体・いわて大会」への協賛
JA いわてグループでは、地方スポーツの振興と地
方文化の発展に寄与することを目的に、
「希望郷いわ
て国体・希望郷いわて大会」に特別協賛を行いました。
店舗内には募金箱も設置し、国体・大会の成功に向け
た募金活動に協力しております。
また、開催期間中は、開閉会式や競技会場の総合案
内や観客誘導などに関わる「大会運営ボランティア」
に、JA いわてグループから100名が参加し、地域のみ
なさまとともに国体・大会を応援します。
JA いわてグループ統一活動の取り組み
JA いわてグループは、毎年3月11日を「統一活動の日」と設定し、
県内一斉に、東日本大震災の復興支援や社会貢献活動に取り組むこと
としています。
当会では、震災の記憶を風化させな
いため、店舗内に震災当時の状況や復
興への取り組みを写した写真展を開
催したほか、JA の取り組み支援とし
て大槌町の産直で地場産食材を使っ
た料理を振る舞うなど、復興祈願と食
写真展の様子
の PR 活動に取り組みました。
産直での餅つき振る舞い
岩手県学校農業クラブ連盟大会への支援
農業を学ぶ高校生が日ごろの学習成果を披露する場として
開催している「岩手県学校農業クラブ連盟大会」
(県学校農業
クラブ連盟主催)において、最優秀賞受賞校に対し、
「JA バ
ンク賞」として賞状と副賞を授与し、将来の農業を担う生徒
を後押ししております。
「岩手県学校農業クラブ連盟大会」
にて
25
JA 岩手県信連の現況 ● 2016
1
JA岩手県信連をご理解いただくために
JA バンク岩手推進大会開催
平成27年4月21日、盛岡市内において、県内 JA 役職員
約180名の参加のもと、
「平成27年度 JA バンク岩手推進大
会」を開催しました。
本大会は、平成27年度 JA バンク岩手施策展開にかかる
JA 役職員の目標達成に向けた意識統一と、JA バンク岩手
の一層の発展を目指し決意を新たにすることを目的に開催
したものです。また、同大会において、平成26年度に優
れた業績を挙げた県内 JA の優績店舗等が表彰されました。
「JA バンク岩手推進大会」
にて
窓口セールスロールプレイング大会
窓口セールス能力の向上策の一環として、平成27年11月14
日、盛岡市都南文化会館(キャラホール)において、各 JAよ
り選抜された代表7名の窓口担当者をはじめ県内 JA 役職員約
300名の参加のもと、
「JAバンク岩手第9回窓口セールスロー
ルプレイング大会」を開催しました。
発表者からは、タブレット端末を効果的に活用しながら、
各 JA の特長を生かした提案型セールスが繰り広げられまし
た。発表者相互はもちろんのこと、県内各 JAから応援に集ま
った人達にとっても、セールススキルを学ぶ場となりました。
「JAバンク岩手窓口セールスロールプレイング大会」にて
各種協議会通常総会
岩手県 JAバンク渉外担当者協議会では、通常総会および総決
起大会を開催し、渉外担当者間の交流・情報交換を行いました。
通常総会には講師を招き、営業のノウハウ等について講演いた
だきました。
また、JAバンク岩手担い手金融リーダー協議会も、通常総会
を開催して担い手金融リーダーの交流・情報交換を行いました。
「岩手県 JA バンク渉外担当者協議会」
にて
人材育成への取り組み
JA バンク岩手では、農業経営者からの専門的な相談に対応できる職員の育成に力を入れており、平
成21年度から農業経営アドバイザー資格の取得を積極的に進めております。資格取得者は、平成28
年3月末時点において121名となり、さらに、難関である「農業経営上級アドバイザー」には、当会
職員および JA 職員の2名が合格しております。
また、質の高いサービス提供に向け、信用事業にかかる専門的知識を有する職員を体系的に育成し
ていくため、
「信用事業資格認証制度」を平成23年度より導入し、平成27年度は新たに延べ31名を
認証し、認証者は169名(延べ人数)となりました。
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