危惧される南海トラフ巨大地震と内陸地震の被害軽減に向けて

「西日本大震災への備え」
-危惧される南海トラフ巨大地震と内陸地震の被害軽減に向けて-
香川大学
学長特別補佐
金田義行
「東日本大震災」から 5 年が過ぎこの4月には熊本地震が発生している。
また、今年 2016 年は昭和南海地震から 70 年の年である。
日本の地震環境には、南海トラフ巨大地震や東北地方太平洋沖地震のような海
溝型地震と熊本地震や兵庫県南部地震のような地震がある。
今後の日本の最大の地震課題は南海トラフ巨大地震と首都圏直下地震であろう。
特に南海トラフ巨大地震は中国・瀬戸内海沿岸域において地震津波災害を引き
起こす地震である。実際 1946 年南海地震の前後には 1943 年鳥取地震、1948
年
福井地震が発生している。また、1905 年、2001 年の芸予地震が発生している。
再来が危惧される南海トラフ地震とその前後に発生する内陸地震災害を「西日
本大震災」
(防災科学研究所 林春男理事長 私信)の備えは今後の日本の最大
級の地震減災課題である。
本講演では、西日本大震災への備えに向けた最新科学・技術を紹介する。