改善報告書 - 日本女子大学

[様式 18]
改善報告書
大学名称
日本女子大学
(評価申請年度
平成24年度)
1.努力課題について
№
1
種
別
内
容
基準項目
3.教員・教員組織
指摘事項
授業改善以外の教員の資質向上に関する取り組
みがFD研究会などの参加報告書の回覧などに
とどまり、不十分であるので、改善が望まれる。
評価当時の状況
教員の資質向上を図る取り組みについては、全
学の「FD(ファカルティ・ディベロップメント)
委員会」
「大学院FD委員会」で行われているが、
FD委員会では学生による授業評価に関するこ
とが中心となっている。
「FD講演会」
「公開授業」
「FD事例研究会」も実施されているが、参加者
が少ない。
大学院FD委員会では「研究計画書」の提案、
「大学院FDインタビュー」「大学院の教育と研
究に関する調査」を行っている。
評価後の改善状況
教員の資質向上を図る大学全体の取り組みと
しては、①新任教員研修、②学外機関主催の教員
研修会への教員派遣、③学園一貫教育研究集会の
実施等が挙げられる。
①新任教員研修は、本学の教育理念・目的等に
ついて新任教員の理解を深めることを目的とし
て毎年実施され、学長・役職者よりハラスメン
ト・研究費の不正防止・研究倫理に関する内容等
も含めて講話を行っている。
②学外機関主催の教員研修会への教員派遣に
ついては、学長・副学長・全学部長・学務部長か
らなる教学関係の調整機関である学部長会で協
議している。
③学園一貫教育研究集会は附属幼稚園から大
学までの全教職員を参加対象として年1回実施
- 1 -
し、学園全体としての教育理念・目的に関するF
Dの機会となっており、大学の専任教員の参加率
は約8割強と高い。また、総合研究所では附属幼
稚園から大学、センターに至る教職員が教育・研
究の連携を図っており、学園一貫教育研究集会と
ともに学園としてFDの機会となっている。
その他、創立者の教育理念に基づいた自校教育
を中心とする授業科目を全専任教員が担当する
ための研修も実施している。
教授会の下には、授業内容・方法の改善に向け
て組織的な取組を推進し、併せて全学的にFDの
意義を周知しFD活動の理解を得ることを目的
としてFD委員会が置かれている。委員は、各学
部から選出された委員に加えて学長委嘱の専門
委員で構成され、2015(平成27)年度からは副学
長(学園活動評価・改革計画室長兼務)・学務部
長が学長委嘱の専門委員となり、大学としてFD
の組織的な取り組みを図ることを目指している。
また、教員の研究能力向上に関する取り組みと
して、海外及び国内に派遣する研修・サバティカ
ル制度、若手の専任教員の研究助成を目的とし
て、大学の進展に寄与する研究を行う者に対し奨
励金を授与する教員研究奨励金、学長裁量による
特別重点化資金等を設けている。研究倫理面で
は、研究費の不正防止・研究倫理に関する説明会
を開催している。教育活動に資する取り組みとし
ては、学部、大学院の各FD委員会の活動の他、
各種の障がいを持つ学生への学修支援について
の研修、図書館における学修支援についての講演
会、IRや内部質保証についての研修会、ハラス
メント防止に関する研修会、Web学習システムの
使い方に関する講習会等を開催する他、入学試験
対策のための模試結果分析セミナー、教職員対象
就職説明会も実施している。
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【1-1】
「新任教員の集い」式次第(2016(平成28)年4月1日実施)
【1-2】
「第19回学園一貫教育研究集会」日程・テーマ(2016(平成28)年6月30
- 2 -
日実施)
【1-3】
「日本女子大学総合研究所規則」及び2015(平成27)年度研究プロジェ
クト(一覧)
【1-4】
「教員研修規程」
【1-5】
「日本女子大学サバティカル制度規程」
【1-6】
「日本女子大学教員研究奨励金規程」
【1-7】
「特別重点化資金に関する規程」
【1-8】「研究費の適正な執行のための説明会」開催通知(2015(平成27)年5
月25~27日実施)
【1-9】
「研究活動における不正行為に関する講演会」開催通知(2015(平成27)
年11月26日実施)
【1-10】講演会「大学における発達障がい学生への支援のあり方を考える」開
催案内(2015(平成27)年2月19日実施)
【1-11】
「ノートテイカー養成講座」開催案内(聴覚障がいのある学生への学修
支援)
(2014(平成26)年6月15日実施)
【1-12】2015(平成27)年度学術交流企画「大学図書館のVision-「自学自動」
と学修支援」開催案内(2015(平成27)年5月9日実施)
【1-13】講習会「教学IR・GPA・内部質保証システム」開催案内(2015(平
成27)年7月9日実施)
【1-14】研修会「日本の大学におけるIRの現状と課題」開催案内(2015(平
成27)年3月11日実施)
【1-15】2014(平成26)年度「ハラスメント防止対策研修会」開催案内(2015
(平成27)年2月23日実施)
【1-16】
「Web学習システムの基本操作説明会」開催案内(メディアセンターH
P)(2013(平成25)年5月30日・6月6日実施)
【1-17】
「2015(平成27)年度ベネッセ・駿台模試結果分析セミナー」開催案内
(2015(平成27)年12月9日実施)
【1-18】
「教職員対象就職説明会」開催案内(2015(平成27)年7月1日実施)
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
- 3 -
2
3
4
5
№
2
種
別
内
容
基準項目
4.教育内容・方法・成果
(1)成果
指摘事項
学位論文審査基準が研究科ごとに明文化されて
いないので、『大学院要覧』に明記し、あらかじ
め学生に明示するよう、改善が望まれる。
評価当時の状況
各研究科で定めている学位論文審査の内規的
基準は博士課程後期のみを対象とした、手続きに
関する審査基準となっており、論文の内容に関す
る審査基準となっていない。
評価後の改善状況
学位論文審査基準を、すべての研究科で検討し
明文化し、2014(平成26)年度以降の『大学院要
覧』に掲載した。
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【2-1】2014(平成26)年度「大学院要覧」
【2-2】2015(平成27)年度「大学院要覧」
【2-3】2016(平成28)年度「大学院要覧」
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
- 4 -
2
3
4
5
№
3
種
別
内
容
基準項目
5.学生の受け入れ
指摘事項
全学部・研究科において、学生の受け入れ方針の
求める学生像が、学科・専攻ごとに明示されてい
る場合もあるが、具体的ではないところがあるの
で、改善が望まれる。
評価当時の状況
学生の受け入れ方針の内容は学びの分野にお
ける興味・関心が中心の記述となっており、修得
しておくべき知識等の水準は学科・専攻ごとに明
示されている場合もあるが、必ずしも明らかでは
ない。
評価後の改善状況
学生の受け入れ方針の改善として、文学部日本
文学科(2014(平成26)年1月23日文学部教授会
承認)及び文学研究科(2013(平成25)年11月21
日承認)で見直し及び一部修正を行い、2014(平
成26)年3月に公表済みである。
なお、学生の受け入れ方針は、大学全体・学部
ごと・学科ごと・大学院研究科ごと・専攻ごとに
全て策定し明示しており、学科及び専攻に関して
は、「知識・理解」「思考・判断」「関心・意欲・
態度」「技能・表現」の項目毎に定め公表してい
る。
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【3-1】2014(平成26)年1月23日開催文学部教授会審議事項「学科の3ポリシー
の一部変更について」の審議資料「学科の3方針(日本文学科修正)」
【3-2】2013(平成25)年11月21日開催文学研究科委員会審議事項「文学研究科
の入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)の一部変更について」
の審議資料「(文学研究科の入学者受入方針の一部変更について」
【3-3】
「日本女子大学
入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)」(情報
の公開=HP公表資料)
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
- 5 -
2
3
4
5
№
4
種
別
内
容
基準項目
5.学生の受け入れ
指摘事項
過去5年間の入学定員に対する入学者数比率の平
均について、文学部が1.25、同史学科が1.28と高
い。また、収容定員に対する在籍学生数について、
文学部が1.27、同英文学科1.28、同史学科が1.27
と高く、理学研究科博士後期課程が0.28と低いの
で、改善が望まれる。
評価当時の状況
定員管理については、前回の大学評価で指摘の
あった過去5年間の入学定員に対する入学者数比
率の平均及び収容定員に対する在籍学生数比率
の超過に関し、大学全体及び各学部において、い
まだ十分な対応はできていない。家政学部食物学
科、文学部日本文学科、理学部数物科学科以外の
すべての学部・学科で、早急な改善が必要である。
大学院研究科における収容定員に対する在籍学
生数比率は、理学研究科博士後期課程で低い。
評価後の改善状況
2012(平成24)年度以降、理事長を議長とする
入学試験協議会を中心として査定のための資料
の精査を行うとともに、同協議会が入学許可者の
決定過程に積極的に関わるように定員管理にか
かる体制を改めたことで全体的に改善できた。
なお、理学研究科博士課程後期については、比
率改善のための具体的取組として、社会人を対象
とした入学者選抜の導入を2015(平成27)年11
月19日開催の理学研究科委員会で決定し、2017
(平成29)年度入試より実施することとした。
「過去5年間の入学定員に対する入学者数比率」
文学部1.25→1.20、同史学科1.28→1.19
「収容定員に対する在籍学生数比率」
文学部1.27→1.16、同英文学科1.28→1.24
同史学科1.27→1.14、理学研究科博士後期課程
0.28→0.11
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【4-1】
「2016(平成28)年度の学生の受け入れ状況(大学基礎データ表4・2016
- 6 -
(平成28)年5月1日現在)」
【4-2】
「過去5年間の志願者・合格者・入学者の推移(大学基礎データ表3・2016
(平成28)年5月1日現在)」
【4-3】2015(平成27)年11月19日開催理学研究科委員会記録(要旨)
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
- 7 -
2
3
4
5
№
5
種
別
内
容
基準項目
10.内部質保証
指摘事項
自己点検・評価の活動の全般について、各学部・
研究科などの間でばらつきがある。検証体制を確
立するにあたって、学長を中心とする全学的な内
部質保証のシステムとして、各学部・研究科や各
部署において検証結果を改善につなげていくこ
とができる体制とするよう、改善が望まれる。
評価当時の状況
全学的な体制として、
「自己点検・評価委員会」
や規則は整備されている。しかし、自己点検・評
価の活動は、各学部・学科、各研究科・専攻、各
部署の自主性に任されており、実態として多くの
分野でその個別の取り組みが全学的な内部質保
証につながっているわけではない。そのため、学
部・研究科や部署ごとの取り組みにばらつきがみ
られ、毎年度作成する「事業報告」をもって全学
的な検証を行っているとは言いがたい。また、一
部の分野では検証の結果が改善に十分につなが
っていない。
評価後の改善状況
学長を中心とした全学的な内部質保証のシス
テムを構築するため、「日本女子大学自己点検・
評価規則」について、2017(平成29)年4月1日の
改正に向けて手続きを行った。
これにより、学長を委員長とした「自己点検・
評価委員会」のもとに、教学部門は「自己点検・
評価教学委員会」
(現「自己点検教学委員会」)を、
法人部門は「自己点検・評価法人委員会」
(現「自
己点検法人委員会」)を統括委員会として置き、
部門別自己点検・評価と、それらを踏まえた全学
的自己点検・評価を組織的に行えるような体制と
なる。
「自己点検・評価教学委員会」は、学部・研究
科・課程・委員会等の教学に関する各自己点検・
評価担当組織について、「自己点検・評価法人委
員会」は、事務局等法人に関する自己点検・評価
担当組織について、それぞれ「自己点検・評価委
員会」の示す方針・計画に基づき、各自己点検・
- 8 -
評価担当組織に目標策定及び実施を依頼し、各自
己点検・評価担当組織から報告された自己点検に
対する評価及び改善状況の評価を実施し、自己点
検・評価報告書の作成及び自己点検・評価委員会
への報告、改善状況の報告を行う。
「自己点検・評価委員会」は、附属機関各自己
点検・評価担当組織と前述の2委員会から報告さ
れた点検評価結果に基づき改善提言を行うこと
により、検証結果を改善につなげていくことがで
きる体制とした。
さらに、従前の理事長及び学長の責任のもとで
の自己点検・評価結果の公表に加え、自己点検・
評価の結果、改善が必要と認められた事項につい
て、理事長及び学長は有効かつ具体的な措置を講
ずるものとし、本大学の構成員は、自己点検・評
価の結果、改善が必要と認められた事項につい
て、改善に努める義務を有することを明記した。
2015(平成27)年度からは、「様々なエビデン
スに基づいて、各学部、研究科、事務部署での問
題点を明確にし、中・長期計画に即した改善方策
を次年度に検討することを提案する。自己点検の
結果を改善に活用出来る仕組み作りが重要とな
る。」という学長提案(2014(平成26)年度第4
回自己点検・評価委員会(2015(平成27)年3月
11日開催))に基づき、全学共通の目標として内
部質保証に関わるPDCAサイクル又はこれに
代わる仕組みの見直しとIRを活用したエビデ
ンスベースによるプロセスの可視化を共通の到
達目標とした。2016(平成28)年度からは可視化
されたこのプロセスが内部質保証のために有効
に稼働しているかを点検することを共通目標と
した。
「自己点検・評価報告書」
(C)の評価結果
をもとに、到達目標の策定(A・P)を毎年度行
い、目標遂行後(D)、評価(C)、改善(A)・
計画(P)のプロセスを実施する。加えて、前年
度のプロセスの有効性を検証・改善することによ
って、改善・改革をより一層恒常的に推進させる
- 9 -
仕組みとした。
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【5-1】自己点検・評価委員会議事録
【5-2】自己点検教学委員会議事録(規則改正関係)
【5-3】自己点検法人委員会記録(規則改正関係)
【5-4】規則改正に係る2016(平成28)年7月21日開催の各学部教授会議事次第・
資料・記録(案)
【5-5】規則改正に係る2016(平成28)年7月21日開催の各研究科委員会議事次
第・資料・記録(案)
【5-6】「日本女子大学自己点検・評価規則」新旧対照表
【5-7】「日本女子大学自己点検・評価規則」(改正後)(1996(平成8)年2月1
日制定・2017(平成29)年4月1日改正)
【5-8】日本女子大学における自己点検・評価体制イメージ図(2017(平成29)
年4月1日施行)
【5-9】2015(平成27)年度自己点検・評価報告書
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
- 10 -
2
3
4
5
2.改善勧告について
№
1
種
別
内
容
基準項目
5.学生の受け入れ
指摘事項
過去5年間の入学定員に対する入学者数比率の平
均について、家政学部が1.24、同児童学科が1.24、
同住居学科が1.22、同被服学科が1.26、同家政経
済学科が1.33、人間社会学部が1.26、同心理学科
及び文化学科でともに1.23、同現代社会学科が
1.25、同社会福祉学科が1.30、同教育学科が1.29、
理学部が1.22、同物質生物科学科が1.27と高い。
また、収容定員に対する在籍学生数比率につい
て、家政学部が1.24、同住居学科が1.24、同被服
学科が1.28、同家政経済学科が1.34、人間社会学
部において、心理学科及び文化学科がともに
1.22、同現代社会学科が1.23、同社会福祉学科が
1.25、同教育学科が1.30、理学部において、物質
生物科学科が1.21と高いので、是正されたい。
評価当時の状況
定員管理については、前回の大学評価で指摘の
あった過去5年間の入学定員に対する入学者数比
率の平均及び収容定員に対する在籍学生数比率
の超過に関し、大学全体及び各学部において、い
まだ十分な対応はできていない。家政学部食物学
科、文学部日本文学科、理学部数物科学科以外の
すべての学部・学科で、早急な改善が必要である。
評価後の改善状況
2012(平成24)年度以降、理事長を議長とする
入学試験協議会を中心として査定のための資料
の精査や入学許可者の決定過程に同協議会が積
極的に関わるように定員管理にかかる体制を改
めたことにより、全体的に改善できた。
「過去5年間の入学定員に対する入学者数比率」
家政学部 1.24→1.15、同児童学科 1.24→1.18
同住居学科 1.22→1.17、同被服学科 1.26→
1.14、同家政経済学科 1.33→1.13、人間社会学
部1.26→1.16、同心理学科1.23→1.16、同文化
学科1.23→1.18、同現代社会学科1.25→1.15、
- 11 -
同社会福祉学科1.30→1.13、同教育学科1.29→
1.18、理学部1.22→1.08、同物質生物科学科1.27
→1.10
「収容定員に対する在籍学生数比率」
家政学部1.24→1.15、同住居学科1.24→1.16、
同被服学科1.28→1.16、同家政経済学科1.34→
1.14、人間社会学部心理学科1.22→1.13、
同文化学科1.22→1.15、同現代社会学科1.23→
1.16、同社会福祉学科1.25→1.12、同教育学科
1.30→1.12、理学部物質生物科学科1.21→1.09
改善状況を示す具体的な根拠・データ等
【4-1】
「2016(平成28)年度の学生の受け入れ状況(大学基礎データ表4・2016
(平成28)年5月1日現在)」
【4-2】
「過去5年間の志願者・合格者・入学者の推移(大学基礎データ表3・2016
(平成28)年5月1日現在)」
<大学基準協会使用欄>
検討所見
改善状況に対する評定
1
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2
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5