生徒指導だより(チーム西小) - 岡山県総社市立総社西小学校

夏休みです!!スマホ・メディア・コントロールのチャンスです!!
大阪府内のある小学校で調査した,小学校4年生男子の将来の夢。1位はサッカー選手,2位は医者。3位は,
なんと『YouTube(ユーチューバ―)
』でした‼ユーチューバ―をご存知ですか。動画サイト『YouTube(ユー
チューブ)
』に動画を投稿して広告収入を得ている人たちのことです。動画の内容は,ゲーム実況やエンターテイ
ンメント,メイク方法などさまざまで,人気 YouTuber(ユーチューバ―)は,自分のチャンネルに数百万とい
う登録者をもつこともあります。
“はじめしゃちょー”
・・・どこかの会社の社長ではありません。子どもたちに人気の YouTuber(ユーチュー
バ―)です。他にも,
『HIKAKIN(ヒカキン)
』
,
『ジェットダイスケ』
,
『瀬戸弘司』
,
『佐々木あさひ』
,
『木下ゆ
うか』など,有名な YouTuber(ユーチューバ―)がいます。子どもたちに聞いてみてはいかがでしょうか。知
っている子どもが多いのではと思います。
3つのグラフをご覧ください。
※見づらくてすみません
この7年間で,テレビを見る率が メールやインターネットを1日1 利用頻度の最も高いものがオンラ
徐々に減少。逆に,ゲームをする時 時間以上使うヘビーユーザーが,こ インゲーム。その後,動画視聴,情
間が増加。
の1年間で2%程度増加。
報検索と続く。
グラフ①では,平成20年からの7年間で,子どもたちはテレビを見る割合が年々減少しています。平成26年
から27年にかけては,
携帯・スマホでの小学生のインターネットのヘビーユーザーが約2%も増加
(グラフ②)
,
さらに,小・中学生でインターネットの利用頻度が最も高いものがゲーム,次が動画視聴となっています(グラ
フ③)
。つまり,子どもたちにとって,これまでテレビ中心だった生活が,ゲームを中心にインターネットを利
用する割合が進み,今後も動画視聴が伸びることが類推されます。
夏休みが近づいてきました。子どもたちは家庭で過ごす時間が多くなります。心配されるのが,テレビやゲー
ムをする時間が長くなることではないでしょうか。加えて,2016年の調査で,幼児の64%,小学校低学年
の72%の保護者がインターネットを使わせているということが判明しました。そこで,西小では,従来の『メ
ディア・コントロール』の言葉にスマホを加えた『スマホ・メディア・コントロール』に取り組ませたいと考え
ています。平成27年度の岡山県のスマホ等(いわゆるガラケーも含まれる)の利用実態調査では,小学生の自
分専用のスマホ等の所持率は約30%でした(ちなみに,中学生は約48%,高校生は約98%)
。こうした現状
を踏まえると,身近になったインターネットについても,考える必要があります。
家庭でのルール作りをするためには・・・
テレビやゲーム,スマホ,どれにも共通するのが『使う時間を決める』という家庭でのルールではないでしょ
うか。そのルール,どうやって決めていますか。先日,
『スマホ・ネット問題等情報モラル研修講座』に参加して
学んだことに,
“親子で対話をしながらルールを決める”
というものがあります。研修で私が見たビデオ教材では,保護者が一方的にルールを作ったことで,子どもが反
発してしまうという内容でした(ちなみに,このビデオ教材は,インターネットで視聴できます。気になる方は,
学校までお問合せください。
)
。ルールやフィルタリングで制限(ゲームだったら,充電器をどこかに隠すという
ことになるでしょうか)するのがいいのではなく,ルールの必要性について確認した上でルールを決めることが
大切なのです。そうしなければ,しかたないから守る,ばれなければしてもいいという判断をするようになって
しまうと思います。
将来,ルールやフィルタリングで制限しなくても,自分で善悪(していいことと,そうでないこと)を判断で
きる判断力を育てていくことが大事なのです。そのための,家庭でのルール作りをしていただけるとありがたい
です。
家庭でルールを作る時,何を話し合えばいいのか,使う時間以外は話し合わなくてもいいのか,気になるとこ
ろです。そこで,話し合うためのポイントをいくつか紹介しますので,参考にしていただければと思います。
スマホ
ルールの内容
・使う時間
・知らない人からのメール
等に返信しない
・連絡を取り合う相手
・他人が傷つくような書き
込みはしない
・SNS等で他人の名前や
写真などを勝手に使用し
ない
・利用料金
・使う場所
ポイント
・例えば「1日〇時間」とルールを決めるのは簡単ですが,スマホだと
SNS(LINE等)の返信がなくなったり,テレビだと共通の話題
がなくなったりするということも考えられます。子どもたちを取り巻
く環境や年齢等も考慮して,話し合ってルールを決めていただけたら
なと思います。
・誰とでも知り合いになれるメリットがある反面,よく知らない相手と
知り合ってしまうデメリットがあります。危険性について話し合う必
要があります。
・近年,SNSトラブルが社会的に問題になっています。ネットいじめ
等のことです。ネット上のいじめは,極めて近い人間関係の中で起き
ていることが多いです。
“親しき仲にも礼儀あり”です。書き込んだこ
とは削除しても消えません(拡散します)
。SNSのメリットとデメリ
ットについて話し合うのもいいですね。
・保護者の知らない間に課金されていたということがないように,使う
場所を決めるのもいいかもしれません。
テレビやゲームは,主に使用時間についてルール作りをすることが多いと思います。長時間,テレビを見たり
ゲームをしたりする,長時間のメディア接触は,子どもたちの心身に大きな影響を及ぼします(例えば,寝不足,
吐き気,頭痛などの異常を訴えることもあります)
。早い段階からメディアに触れることで,言葉の発達の遅れが
出てくるという調査結果もあります。
テレビやゲームの時間を減らすことで,家族の会話の時間が増えたり,減らした時間を読書や外遊び等の時間
に活用したりするメリットもあると思います。我が家も,ノーメディア週間にチャレンジし,子どもたちと会話
をする時間やいっしょに遊ぶ時間が増え,親子ともに笑顔が増えたように思います。
もうすぐ夏休みに入ります。西小学校は,メディア・コントロールにスマホを加えた
『スマホ・メディア・コントロール』に取り組んでいきましょう‼